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2015年9月

(27.9.30) シャープ最後の生き残り策 ホンハイの提案に乗る以外対応策はなさそうだ!!

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 シャープ
スマホ用液晶工場の分社化をせざる得ないほどに追い込まれて、再び台湾のホンハイが買収攻勢をかけている。
シャープのスマホ用液晶部門の収益は今年にはいって急激に悪化しており、15年4月~6月間で137億円の赤字を出しており、さらに業績は悪くなりそうな気配だ。

注)15年上期(4月から9月)のシャープ全体の連結営業利益は300億円程度の赤字が見込まれ、通期目標の800億円は到底届かない状況になっている。

 シャープにとってこの液晶部門を本体で抱えている限り黒字転換が難しい状況になっておりこの部分の切り離しが急務だ。
分社化が可能になり出資比率が50%を割れば基本として連結対象から外すことができる
見てください。この通りシャープの収益は計画通り改善してます」とアナウンスメントすることも可能だ。

注)なぜシャープのスマートフォン向けの液晶部門が赤字に転落したかは前に記載した。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2015/09/pppp-4.html

 しかし問題はこの液晶部門にどこが出資するかということだが、今はもっぱらホンハイの攻勢が激しい。すでにホンハイはシャープに対して1000億円程度の出資の打診をしているようだ。
このスマホ向け工場の評価額はほぼ3000億円(ただし業況悪化が進んでいるため時間が経つにつれてその価値が低下し始めている)といわれているので、ホンハイとしたらホンハイ、シャープ、そしてアップルの3者でそれぞれ3分の1程度の出資をしようという提案のようだ。
ホンハイがぜひアップルをかませたいのはこの工場の主要な販売先がアップルだからであって、確実に販売先を確保したいとのホンハイの思惑が見て取れる。

 シャープとしても分社化以外にこの苦境を抜け出す道がないのだが、シャープの思惑はできるだけ高くスマホ向け液晶工場を売却することで、政府の産業革新機構の出資を募ることでホンハイを揺さぶろうとしている。
また産業革新機構はシャープのスマホ向け液晶技術を日本の産業としてとどめておきたいという思惑もあり、出資も前向きに検討している。
本のこの技術を外国に渡したくない」という意識だ。

 もっともホンハイにはすでに堺にあるテレビ用液晶工場の売却をしているのだから、いまさらスマホ向け液晶は嫌だというのも整合性がない。
シャープが産業革新機構の出資を検討しているのはそう見せることでホンハイから有利な条件を引き出そうという条件闘争の意味ではないかと私は思っている。

 一方問題はなぜホンハイはこれほどまでにシャープにこだわるのだろうかということだ。
シャープの技術が高いのは事実だが、なぜかしゃにむにシャープの液晶工場を手に入れようとしている。テレビ用液晶の堺工場は入手して、今度はスマホ向け工場の亀山にターゲットを絞っている。

 ホンハイは中国に進出して大成功をおさめたEMS企業組み立て専門企業)で雇用100万人といわれていたが、中国での収支が傾向的に悪化しており今では中国からいかに逃げ出すかを検討している。
しかしただ逃げ出すだけでは永久に低収益のEMS企業のままなので、シャープの液晶部門をすべて買収して技術を持った企業に脱皮しようとしているのだろう。

注)ホンハイが中国から嫌がらせを受けて逃げ出そうとしていることは前に記載した。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2015/07/ppp-9.html

 私はホンハイの買収提案は必ずしも悪い組み合わせではないと思っている。台湾企業はホンハイを含めて中国進出が激しかったが、ここに来て一斉に中国離れをしており、次のターゲットをインドに絞っている。
そうしたなかでホンハイがシャープと組んでインド市場を開拓しようというのだから、販売力が全くないシャープとしてはこの提案に乗る以外に生き残る道はない。
おそらく若干の紆余曲折はあっても最終的にはホンハイの提案を受け入れるのではなかろうかと私は思っている。

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(27.9.29) 中国組大崩壊 韓国もブラジルもオーストラリアもドイツも経済大失速だ!!

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 ここにきて中国組の大崩壊が始まっている。
中国こそが21世紀の経済大国だと誤認して集まって行った中国組は、今は奈落の底に落ちようとしている。

 隣の韓国はパク・クネ大統領が中国語でスピーチをするほど親中国家だが、15年度に入り貿易量は毎月のように前年同月を下回り、企業は減収減益に見舞われ、造船業は大幅赤字に陥り、サムスンでさえ首切りを始めたので就職先が極端に少なくなっている。
何しろ韓国の最大の貿易相手国(約30%)の中国経済がストップして貿易量が減少しているのでどうにもならない。
それだけでなく中国に進出したサムスンはスマートフォンの売れ行きが激減し、現代自動車は見向きもされなくなった。
すべてがマイナスで韓国のメディアは嘆き節一色になっている。
何が一体悪いのだ。このままでは韓国はつぶれる!!」

注)韓国経済の詳細な説明は以下参照
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2015/07/ppp-6.html

 中国に資源を売りこんで我が世の春を謳歌していた資源国はもっと深刻だ。
ブラジルは中国に鉄鉱石を売ることによって経済を成り立たせてきたが、その鉄鉱石が価格が半減しさらに中国が買わなくなっている。
しばらく前のブラジルは貿易収支が好調で「ヨーロッパのギリシャ危機を解決できるのはこのブラジルだ」とまで言っていたのに今では急速に財政赤字が拡大して人のことを構っているような状況でなくなった。
アメリカさん、ゼロ金利政策を止めるなんて言わないで。そんなことにされたらブラジルから資金が逃げ出しデフォルトになってしまう」泣いて頼む立場になってしまった。

注)ブラジル経済の詳細な説明は以下参照
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2014/10/post-ff49.html

 オーストラリアも深刻だ。オーストラリアも鉄鉱石と石炭を中国に販売して好景気だったが、ここに来て歯車が逆回転している。鉱山の閉鎖が相次ぎ労働者の馘首が始まっている。
好景気の間の政権は労働党だったが、労働党は緑の党と連携して親中国、アンチ日本の政策を推し進めていた。
その象徴が日本のクジラ調査船の妨害でシー・シェパードとは実はそのオーナーが緑の党だった。だから日本がいくらオーストラリア政府に対処を要求しても、完全に無視されていた。
今からの時代は中国よ。日本なんて目じゃないからいくら妨害してもいいのだ
その後2013年に自由党政権に変わってこのシーシェパードの動きはほとんどなくなったが、自由党政権が緑の党を排除したからだ。
だが経済そのものは自由党政権になってから失速し、今ではオーストラリア経済に暗雲が漂っている。

注)オーストラリア経済の詳細な説明は以下参照
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2013/09/post-45ae.html

 南アフリカも同じだ。ここも鉱物資源の輸出割合が5割で、それで国政を運営していたのに価格は半減し中国の輸入量が減ったのでもうどうにもならない。
通貨ランドは最安値を更新し、失業率は20%に達している。

 今中国との貿易量の多い国(台湾、マレーシア、韓国)と資源輸出国(ブラジル、オーストラリア、南アフリカ)といった中国シフトに明け暮れてきた国々の経済が大失速し始めた。
中国組の大崩壊といっていい
親亀がこければ子亀もコケるだけだが、中国にすがってさえいれば国政を運営できるとまで信じていたパク・クネ大統領などは今パニックになって大声で叫んでいる。
「♬ 信じたあたいがわるいのか、だました習ちゃんが悪いのか ♬」

 さらにここに来て中国との盟約を強化していたドイツVWのチョンボで中国シフトを見直さざる得なくなっている。
中国で500万台の生産体制を敷くと大風呂敷を広げたが、いくら作っても買い手がなくてはどうにもならない。
中国では自動車がぱったり売れなくなってきた。

 中国を取り巻く環境は激変し北風が吹きまくっている。21世紀が中国の時代だなんて言っていた評論家は今は一斉に口をつぐみ始めた。
まっじい、このままいくと中国経済は失速して、中国発の世界恐慌も視野にいれなくてはならない。中国をほめるのももうおしまいだ!!」 

 中国組が大崩壊し、EUはVWの虚偽報告で動きが取れなくなり、残ったのは業績好調なアメリカと日本ぐらいになってきた。
世界経済の潮流が完全に変わってきたのだ。
21世紀前半はアメリカと日本の世紀である」といってもいいような状況で、もはや中国組の出番はなくなったといっていいだろう。

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(27.9.28) ロドリゴとイェティさんの北海道自転車周遊記 その11

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(鹿島スタジアム この前の公園で野宿した)

 8月15日の朝は苫小牧の港から大洗の港に向かう北前船の中でございました。このフェリーと称する北前船は大洗の港に午後の2時ごろ到着する予定でございました。
ようやく関八州にもどってきたのでございますが、本当のところはこれからが大変なのでございます。
大洗の港から故郷おゆみ野郷まではほぼ130km程度ですが、蝦夷地と異なり荷駄の往来が激しく、もたもたしていると「お前、ひき殺されたいのか、どきやがれ!!」というような雰囲気で、生きておゆみ野郷までたどり着けるか神のみぞ知るという状況でございました。

 大洗の港に到着したのは午後2時ごろですので、その日自転車に乗れる時間はせいぜい3時間程度でどうしても途中で一泊する必要がありました。
イェティさん、今日は鹿島あたりでキャンプにしましょう。アントラーズの鹿島スタジアムの前に公園がありますから、そこを目指しましょう

 自転車のツーリングでは夜はご法度でいくらチカチカランプをつけていても車道面を走っている場合は荷駄からはほとんど見えず、一方歩道を走ると凸凹になった穴を避けることができず、いづれにしても大事故になることが多いからでございます。
今回の蝦夷地のツーリングでも暗くなると一切走らなかったのはそのせいでございます。

 戻ってきた関八州は蝦夷地と異なり湿度が高く汗が体中にまつわりついてきてとても不愉快な天候で、さらにこの日は途中から豪雨といっていいような状況になり甚だサイクリングには適さない天候でございました。
実はロドリゴはこうした雨が特に苦手なのですが、それはしばしば雨の中で自転車を転倒させ、しこたま体を打ち付ける経験を何度もしているからでございます。
鹿島までの途中に鹿島灘海浜公園があったので、あまりに雨が強いためここでキャンプを張ることも一瞬考えたのでございます。

注)地図は以下参照
https://goo.gl/maps/hvWWRBjvH6F2

イェティさん、どうしようか。ここでキャンプしたほうがよさそうに思われる天気だが・・・・
やはり、鹿島まで行った方が明日は簡単だから我慢していく方がいいじゃないかい
相談した結果雨脚は相当なものでございましたが、このまま鹿島まで行くことにしたのでございます。距離的には45km程度でございました。

 ロドリゴが雨を嫌うのは乾いていれば絶対に滑らないような場所でも、いったん濡れると氷の表面のような場所ができ、間違って乗り上げると確実に横倒しになるからで過去何回もそうした経験をしておりました。
しかしロドリゴはその経験を十分に生かす知恵にかけており、今回もまた同じ失敗を繰り返したのでございます。

 その時は歩道を走っていたのですが、前の狭くなった歩道を迂回するためにたまたま左側あったガソリンスタンドの敷地内に入ろうとして、そこの水はけ用の幅10㎝程度のワダチに前車輪を突っ込んでしまいました。
気が付いた時はいつもの転倒で右ひざをひどく殴打して悲鳴をあげておりました。
いてー、猛烈にいてー

 気絶しそうなくらい痛かったのですが、そこにとどまることもできずそのまま鹿島まで乗り続け、鹿島スタジアムの前の公園にようやくついたのでございます。
公園内に入ると幸いに軒を大きく広げた売店があり、その日は休みだったので誰一人おりませんでした。
イェティさん、ここがいいでしょう。この軒下で野宿しましょう

 雨は相当激しかったのですが幸い大きく張り出した軒下までは吹き込むこともなく、近くに水道もありましたので体中の汗をぬぐい、いつもの野宿スタイルになったのですがどうも足の具合がひどくなる一方でございました。
変だな、通常は数時間たてば痛みも和らぎ回復するのに今回は酷く腫れて、ますます状況が悪化している。少し変だ・・・・・・しかしまあ寝てしまえば明日は回復してるだろう
一抹の不安はありましたが、明日には全快していると思って寝込んだのですが、実際はこれはひどい判断の誤りでございました。

 

 

 

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(27.9.27) 文学入門 森敦 「月山」 興味深い本だが面白さに欠ける。

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 今回の読書会のテーマ本は森敦氏の「月山」だった。これを選んだのは読書会の主催者の河村さんだが、読んでみて「えらい本を選択してくれたものだ」と思ってしまった。
通常の小説のような筋書きがあるわけでもなく、また人間相互の激しい葛藤があるわけでもなく、何か淡々と月山と作者が暮らした村落の話がつづられている。
どちらかといえば民俗学の報告書のような話だからだ。

 第一私は「月山」という山がどこにあるのかもしらなかった。地図で調べると山形県のほぼ中央あたりにある山で、羽越本線鶴岡の駅から赤川という川をさかのぼっていくとあることをようやく知った。
しかしこのあたりの地理については私は全く不案内のため主人公が目指した大網の注連寺といわれても、全くイメージングができない。
この小説は「月山」と森氏が過ごしたこの注連寺やその近在の部落の報告なのだから、地理的イメージがないと何とも理解不可能なのだ。

 注連寺といっても住職がいるわけでなく老人が一人でこの寺を守っており、かつては相応の構えだったのが雪崩等で崩壊の危機にあり、森氏はその2階で隙間風におびえながら一冬を過ごすことになる。
ただし注連寺が崩壊寸前の寺というのは小説の虚構かもしれない。写真など見ると相応の立派な構えをしている)

 非常に山深い場所で冬はバスも通わないので街に出るには山越えをしなければならないと説明があるので、私は長野県の上高地をイメージしてしまった。
かつて道路が整備されていなかった頃は上高地に入るのには徳本峠を越えていかなければならなかったからだ。

、森氏の報告によればこの集落の生業は密造酒作りで成り立っていて、もちろん摘発されれば罰金物なので、特によそ者に対して警戒心が強い。
もしかしたら税務署か警察の回し者でないか?」と疑うからだ。
森氏も当初そう疑われて村人からうさんくさげに見られるが、単なる世捨て人と分かってからは仲間の一人として迎えてもらえる。

 森氏はここに昭和26年の夏から翌年の春先までとどまっていたが、その時のルポルタージュだと思えばいい。いまから60年前の日本の古い山村の原風景だ。
この時の経験を素材に森氏は「月山」を書いたのだが、この作品は1973年(昭和48年)年度の芥川賞を受賞している。その時森氏の年齢が62歳だったのでマスコミを騒がした。
私は当時サラリーマンのなりたてのころだったが、芥川賞に62歳の老人が選ばれたことにひどく驚いた。
へー、こんな老人でも小説が書けるんだ!!」
今私は69歳でこうして平気でブログを書いているから今なら驚かないが、当時は芥川賞の受賞者は若者と決まっていたからだ。

 もっとも正確に言えば森氏は新人作家ではなかった。昭和9年というから芥川賞を受賞する40年近く前に東京日日新聞に連載小説を掲載するほどの実力作家だった。
その森氏がなぜ40年の沈黙を挟んで再び脚光を浴びたのかというと、森氏には放浪癖があり新聞小説などを生真面目に連載するよりは漂泊の旅に出ていってしまったからだ。
この人の放浪癖は生涯収まらず、ここ山形県の注連寺に一時寄宿したのもその放浪癖の一種である。

 小説の内容を説明するのは非常に難しい。特に内容などなく自然と部落の住民の観察だといってしまった方がいいくらいだ。
民俗学の報告書のようだと私が思ったのはそのせいで、あえて類似を求めれば鴨長明の「方丈記」に似ている。
森氏は長明と同じようにこの寺の二階で方丈の庵を古紙を使って作りその冬を過ごしたことになっている。

 興味深い本だが普通の人が読むには面白さには欠ける。血沸き肉躍るというものからもっとも遠い小説であり、何か淡々と事実が述べられているから学術研究、特に民俗学の資料といった方がよさそうだ。
私は読んでいて疲れ切ってしまったが、古い日本の山村がどのようなものだったかに興味を持っておられる方には研究対象になるのではなかろうか。

 

 

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(27.9.26) VWがコケてドイツがコケる。「ドイツ環境政策の大失態!!」

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 ドイツの誇る環境政策がとんだイカサマだったことがばれてしまったのが、今回のVWフォルクスワーゲン)による窒素酸化物の環境汚染問題だ。
ヨーロッパでは新車販売の約5割がディーゼル車だが、ディーゼル車は軽油を使用するので燃料代が安価だが、一方窒素酸化物をまき散らしてしまう問題点があった。

 これを技術的に克服したとVWは公表し、それをクリーンディーゼルと称して欧州独自の環境技術として売りだしていた。
全く問題はありません。テストをして見てください。窒素酸化物はほとんど出ず基準を大幅にクリアしています

 ただ不思議なのはテストの時は基準を軽々クリアするのに実際の走行実験をするとやたらと窒素酸化物が発生することだった。
実際のテストを行ったのはウェストバージニア大学で路上でのテストをすると基準値を大幅に上回り、最大で基準の40倍になったので驚いた。

 大学はEP米環境保護局)にこの事実を報告し、なぜEPAのテスト時には窒素酸化物が少ないのに、走行テストをするとやたらと窒素酸化物が出てくるのかの真相解明を行った結果、信じられないようなソフトが搭載されていたことが判明した。
このソフトはハンドルが一定時間動かないのにエンジンが稼働していた場合は、それはテストと認識して燃費を落として窒素酸化物の放出を抑えるソフトだという。
だから反対にハンドルが動いている時は燃費を重視して窒素酸化物をまき散らすことになる。

 「さすがドイツ人だ。すごいソフトを考え付いたものだ」と私などは感嘆したが、収まらないのは7年間もだまされてコケにされたEPAで「こうした手段でEPAを欺くとはふてい野郎だ」と最大2兆円にのぼる制裁金をVWにかす準備をしている。
このVWの違法ソフトは欧州で販売されたディーゼル車でも見つかっていて、ことは全世界的規模でリコール問題が発生する。その数は1100万台だそうだ。
今回の問題が悪質なのは、意図的にだまそうとVWが操作をしていることであり、タカタのエアバック問題のような想定外の案件とは明らかに違う。

 それにしてもこれではドイツが誇る環境政策は台無しだ。いくら原発の稼働を止めクリーンエネルギーを利用しているといっても、足元の自動車が基準を大幅に超える窒素酸化物をまき散らして欧州中を走り回っているのでは欧州の空は真っ黒に汚れているのと同じだ。
こうした問題にドイツ政府が気が付かなかったこと自体不思議で、本当は気が付いていたのだがVWの世界戦略を後押しするためにあえて目をつぶっていたのではいかと勘繰りたくなる。

 ドイツの経済政策の基本は中国との結びつきの強化でドイツ・中国連合だが、その中国市場に最も適合していた企業がVWであり、いわばドイツ政府の先兵の役割を演じていた。
最近はますますボルテージが上がり19年までに中国での生産規模を500万台にするとアナウンスしていたばかりだ。
中国とドイツは一心同体でその象徴がこのVWの中国投資です」メルケル首相の鼻息はあらかったが、この中国シフトは完全に裏目に出てきそうだ。
VW車がどんなに排気ガスを出そうとも本当は中国は全く気にもしていないが、世界中で問題が発生した時に「中国では投資さえしてくれれば窒素酸化物の排出は認めます」とはさすがに言えない。

 これでガソリン車とディーゼル車の30年戦争に決着がつきそうだ。
ドイツは原発ゼロでクリーンエネルギーだけで発電を行うといったが、それならこの排気ガスだらけのディーゼル車をなんとかしなければ論理に整合性がなくなる。
このままではメルケル首相が環境保護政策を打ち出すたびにヤジに見舞われる。
メルケル地球温暖化ガス削減のためには、・・・・・・・
ヤジまずVWのディーゼルエンジンを捨てることだ!!!」

 
このVWの失態は一人VW社だけの失敗にとどまらない。ドイツはVWを先兵に中国との同盟を強化していたがその見直しを迫られる。
ドイツ(EU)・中国連合アメリカ・日本組に対抗しヨーロッパの復権を狙ったがとんだところでつまずいてしまったものだ。


 

 


 

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(27.9.25) ロドリゴとイェティさんの北海道自転車周遊記 その10

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 8月14日の朝は平取郷のキャンプ場で迎えました。イェティさんとロドリゴはここでも野宿をしていたのですが、このスタイルがすっかり身につき快適な寝ざめだったのでございます。
実はこの日が蝦夷地の最後のツーリングになるのでございます。
平取郷から苫小牧の港まではわずか55km程度ですので、自転車の場合はほとんど一汗程度の距離でございます。
イェティさん、最後の蝦夷地を楽しみましょう!!」

注)地図は以下参照
https://goo.gl/maps/o5pb7e9CDaD2


 途中でう回路に入ってみたりしましたが、そうした道には死んだ蝦夷鹿が道路の真ん中でお尻を半分食われた状態で放置されており、とてもワイルドな感じなのでございます。
鹿のお尻を食べてしまう動物なんてクマなのだろうか・・・・・・なぜお尻だけなのだろうか・・・・・」とても不思議な感じがいたしました。

 午前中には苫小牧の港についており、一方フェリーは夕刻の6時過ぎでないと出発いたしませんのでイェティさんとロドリゴは苫小牧の浴場を見つけてそこで夕刻までとどまることにいたしました。
本当に今回のツーリングはひたすら自転車に乗り、浴場がある場所を目指してそこで寝るという繰り返しでございました。
そこで宿が確保されれば宿ですが、それ以外はキャンプか野宿というはなはだ爺さんのツーリングとしてはこれまたワイルドな方式で、これはどう見ても学生時代の焼き直しのようなものでございました。
せいしゅんじゃ、青春じゃ、60後半の青春じゃ!!!」

 今回は主として蝦夷地の東部を回ったのですがこの地域は年々過疎化が進んでおり、ロドリゴのように毎年蝦夷地を定点観測している身にはとても寂しさが漂う場所でございます。
いわゆる限界集落というものが多く存在し、そこに住んでいる人の寿命がその集落の寿命といった場所ばかりでございます。
かつてにぎわっていた小学校はいずれも閉鎖されて一種の記念館のようになっており、現在も使用されている学校は年年歳歳少なくなっておりました。

 
 蝦夷地の高橋女酋長は「過疎化が最も問題で、これを何とか解決したい」と述べておられましたが、この過疎化を止める手段はほとんど残されていないのが現状でございます。
ただこのところのジャポニズムのせいでしょうか、いわゆる観光地と称されているスポットにはどこからこれほどの人が集まったのだろうかと思われるほどの人出があり、宿の確保が難しいほどで蝦夷地が恰好の観光スポットになっていることが分かります。

 幸い蝦夷はバタビアやマラッカの住民にとっては信じられないような別天地で夏の涼しさと冬の雪を見るためにだけでも蝦夷にやってくる価値があるのでございます。
したがって蝦夷地はこうしたお蝦夷参りの参拝客を当て込んだ商売は結構成り立つのですが、それにしてはロドリゴのような貧乏人を相手にする宿はほとんどございません。
高級な陣屋か中級の旅籠がおもで、フランス国やイスパニア国にある巡礼者用の低級宿泊施設(ジットといって2000円程度で泊れます)のような施設の整備が待たれるのでございます。

 この日の夕刻二人は苫小牧からフェリーに乗りこみましたが、夏場といってもフェリーはそれほど混雑はしておらず、約18時間の旅もそれほど苦痛ではございません。
といいますのもエコノミークラスの一番安い寝床でも結構くつろげ、また船内には浴槽がありますので気が向けば風呂に入って旅の垢を落とすこともできますし、映画も上映されますのであまり退屈はしないで済むのでございます。
食事は有料ですがバイキングが用意されており味にうるさくなければ十分堪能できるレベルの料理も出してくれます。

 イェティさんとロドリゴはこうして約9日間に及んだ蝦夷地を後にしたのでございます。

 


 

 

 

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(27.9.24) ドイツVWの反環境政策 「ドイツが環境先進国だなんて嘘でした!!」

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 降ってわいたような話だが、世界最大の自動車メーカーVWフォルクスワーゲン)が絶体絶命のピンチに陥った。この事件が起こる前まではVWトヨタを抜いて世界最大規模の生産量を誇っていたのだから、運命とは分からないものだ。

 VWEA189というディーゼルエンジンを搭載したゴルフ、ジェッタ、ビートル、A3といった車種を世界中で売りまくっているが、アメリカでは環境基準が厳しくEPA(米環境保護局)の検査を通過しないと販売できない。
ところがEA189搭載エンジンはこの環境基準をクリアできなかったため、検査の時だけソフトウェアに手を加え特殊仕様にして検査をパスさせ、アメリカ全土では約40万台の車を販売していた。不正は09年からだというから7年間も継続していたことになる。

 ところがこのイカサマをEPAに察知されてしまい(おそらく何らかのタレこみがあったのだろう)、VWはEPAに申し開きができなくなりこの50万台のリコールを発表した。
それに関連する費用は約8700億円で、第3四半期に特別損失として計上するためこの期は赤字決算になるという。

 VWの14年度の営業収益約1兆7千億円でトヨタよりやや少ない程度だが、約その半分の損失を計上しなければならず、あまつさえEPAからペナルティーとして最高で約2兆円制裁金を科せられそうだという。
これが事実とすればVWは1年から2年分の営業収益をふっ飛ばすことになり大問題だ。
しかもこれはアメリカだけの話で、こうしたイカサマは他の国でも同様に行っているはずだから、今後中国や韓国やイタリアいった国でもリコール問題が発生するだろう。
全世界では1100万台だというから世界一の販売量が裏目に出てくる。
VWのブランドイメージは極度に悪化して世界的規模で販売量が減少し、アメリカのGMのようにドイツ政府のテコ入れが必要になるかもしれない。

 しかもこのVWの大失敗は一人VWだけの問題にはとどまりそうもない。ドイツにはほかにBMWベンツといった世界的規模の自動車メーカーが存在しているが、いづれもディーゼルエンジン車が主力だから、他のメーカーも本当にEPAの基準をクリアしているのか疑心暗鬼にさらされる。
ドイツは環境先進国だなって言っていたが、中国と同様にイカサマ大国だったのか!!」評判はガタ落ちだ。

 VWは中国市場の開拓に最も積極的で中国での販売量が飛躍的に伸びていたが、ここに来て5か月連続で前年実績を下回っていた
中国自体の新車販売量が減少しているせいだが、そのなかでもVWの落ち込みは大きい。
ドイツはメルケル首相を先頭に中国シフトを引いて、特に自動車産業はその目玉だった。
VWは現在生産量をさらに増やすための工場建設を中国で行っており19年度までに500万台の生産体制を引く計画だったが完全な誤算になった。
中国市場は縮小しさらに全世界的規模で販売量が減るのだから、生産拡大でなく工場閉鎖の方が必要になってくる。

 ドイツの産業を引っ張ってきたのはこの自動車産業だが、それが思わぬつまずきをするとドイツの経済政策に支障が発生する。
ドイツ経済は毎年2~3%の成長をしていたが、その数値が日本並みに1%前後まで落ちてしまう可能性がある。

 今ドイツは異常な好景気に見舞われていてシリア難民の受け入れにも積極的だが、それもこれも経済が順調に拡大して低賃金のブルーカラーが必要だからだが、このシナリオも崩れてしまうかもしれない。
すでにVWの株価は30%程度落ちたが、今後ことの推移が明白になるにつれて株価は低下していくだろう。

 世界最大の自動車メーカーになった途端にその地位から滑り落ちることになりそうだが、環境基準の約40倍の窒素酸化物を放出して、ドイツの環境政策に泥を塗りアメリカのEPAをだまそうとした「ふてい野郎」だから、制裁も致し方がないといえそうだ。
しかしこのことでドイツ経済が低迷をし始めるとEUが世界をリードする時代は終わり、特に環境政策は世界の笑いものになるだろう。
VWはヒットラーのスターリングラードになってしまったようだ。

 


 

 

 

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(27.9.23)「 日本のGDP統計がおかしい」 ようやく日経も気がついた!!

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  ようやく世の中が正気になってきたらしい。日経新聞が「日本の成長は本当か。GDPの精度を検証」という記事を9月21日掲載した。
なぜこのような疑問が出るかというと14年度の経済成長率は▲0.9%内閣府が発表しているが、経済実態と全く合わないからだ。

 企業業績は輸出産業を中心に過去最高益を稼ぎ出しており、海外からの観光客は爆買いをするし、長く低迷していた不動産価格も大都市を中心に上昇に転じた。学生は引く手あまたで人手不足は深刻だし、3K企業などはいくら賃金を上げても人が集まらない。
パート代金も上昇の一途をたどっていて、日本は大好況になっているのにGDPだけはマイナスだという。
いくらなんでもおかしすぎやしませんか!!!」さすがに日経も疑問を提示し始めた。

 GDPの定義は企業が稼ぎ出す「付加価値の総和」だが付加価値とは経済学の理論的用語で実際はそのようなものはない。
近似的には企業の営業利益の総和が近いが、実際は利益の計測はかなり厄介だからGDPの統計では簡単に手に入る数字を基に推測をおこなう。
すべて推測数字だから何とでも加工できるし、中国などは統計担当官が上部の指示に従って適当に鉛筆をなめて、「よっしゃ今回は7%の成長にしましょう」なんてやっている。

 日本のGDPは役所が真面目に統計処理をしているが、しかしもともと手に入るデータの中での推計だから真面目であっても限界があり、このところのGDP推計には多くの専門家が首をひねっている。
かがおかしいのではないか・・・・・・・・・こんなに世の中は好況なのにただGDPだけが不況だ・・・・・・

 BNPパリバ証券のエコノミストの河野竜太郎氏によると特に新しい商品やサービスの数字の補足がおかしいのではないかという。内閣府の推計では▲0.9だが、新たな商品やサービス等を計測すると14年度は氏の推計では+0.6%になると言う。
またネット販売もかなり怪しく、内閣府の調査では約4兆円だが、経済産業省の数字では約12兆円になっている。

 なぜこうした問題が起こるかというと、GDPの6割を占める個人消費を推計するために内閣府が利用するデータの家計消費動向調査は、アンケートにこたえてくれる階層が暇な専業主婦に限られ、忙しいサラリーマンやネットを特に利用する若者からはデータが採られていないからという。
簡単に言えば最も保守的な経済行為をしている専業主婦のデータで日本の個人消費が推定されているため、日本の消費は落ち込む一方になるのだという。

 もともとGDPは単なる推計数字だからそのデータを最新なものにしないとどうしても時代から遅れる。アメリカは四半期ごとに見直しを行っているが日本は5年に1回だから、新しいサービスや物などは全く反映されない。すべて統計の外だから昔からあった統計数字だけが精緻化されて、たとえば農業統計や日本酒の酒造関連統計などはこれ以上精緻にするのが不可能なぐらいになっているが、これらは衰退産業のデータだ。
日本の統計担当官は衰退産業や成熟産業の統計処理は上手だが、今盛んに生まれているネット販売等の新規産業の補足は全く苦手だ。
いいじゃないですか、今ある数字を使ってGDPを推計しましょうよ、どうせ推計なのだから当たるも八卦当たらぬも八卦でしょう!!」

 山崎経済研究所山崎所長は「景気の転換期にはこのGDPの数字は全く役立たない」といっていたが、それは「景気が後退してもGDP は高く評価され、一方好況になっても低いまま」だからだという。
それは法人企業統計を見れば分かることで、たとえば企業は不況になると無理な押し込み販売を行って売り上げを維持するのだが、一方収益は劇的に低下する。しかし利用できる数字は売上のような簡単に補足できる数字だから、企業業績の悪化を捕えられない。
一方好況になると売上よりり利益確保を優先するので、売り上げは伸びていなくとも企業業績は劇的に改善する。

 だから14年度のように日本は輸出産業を中心に過去最高益を誇ったのにGDP は▲0.9%だし、一方韓国などはすべての産業が減収減益になり造船などは赤字に転落しているのにGDPは約3%の成長を遂げていることになっている。
企業は倒産間際で、学生は就職先がないが、喜べ、GDPだけは3%の成長だ!!」という状況になる。

 GDPは日本の場合5年ごとの見直しなので実態から常に遅れてしまう。今見直し項目の一つに企業の研究開発投資をGDPに加えるという案が検討されている。
今までは日本では加えられていないがアメリカやドイツではこれをGDPの計測に使っている。
もしこの研究開発投資を加算すると年率で約3%程度GDPが上昇するというのだから笑ってしまった。
毎年1%前後の成長しかしない日本のGDPが一気に4%程度になるのだから劇的だ。

 ようするにGDPとは所詮こんなものなのだ。これを根拠に景気をうんぬんする人はよほどおめでたいといっていい。
そんなことより実際に企業業績が好調で就職率がよく、パートの賃金も上昇して不動産が売れていれば、GDPが何であろうとも好況なのだ。
GDPなどというどうにでも加工できる数字を眺めて一喜一憂しているようでは景気判断を誤るし、日本がマイナスだなんて思って更なる景気対策などしようものなら経済が過熱してしまう。もはやGDP崇拝の時代は終わっているのだが、ようやく日経も気が付いたというわけだ

 

 

 

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(27.9.22) ロドリゴとイェティさんの北海道自転車周遊記 その9

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(平取町の日高国道に沿って流れている沙流川)

  8月13日富良野国道を南下して、占冠しむかっぷ)から日高国道に出て平取町のキャンプ場を目指しました。南下するにつれて日高山脈のすそ野を迂回することになり、途中で金山峠日高峠という標高500m程度の山越えをしなければなりませんでした。
イェティさん、今日は二つの山越えです。頑張りましょう!!!」
平取町までは120km程度ですが山越え二つはツーリングではかなり厳しいルートといえます。

注)地図は以下参照
https://goo.gl/maps/FoFA1YV2twQ2

 前日は富良野で野宿だったのですが体はすっかりそうした生活に慣れてしまっていて気分は爽快でございました。
しかし行ってみるとこの峠越えは他の峠越えのようななだらかに登っていくというルートではなく、最後に一気に登らせるという恐ろしいほどのルートで、ロドリゴはとても自転車で登り切ることができなかったのでございます。
イェティさん、すまない。歩いて登ろう。とても自転車ではのぼれない」イェティさんはまだ登るつもりだったようですが、泣きを入れてしまいました。

 このルートの途中にはいくつかの温泉があり、金山峠を下りたところに湯ノ沢温泉森の四季という温泉施設があったのですが、まだ午前中で時間が早いらしくあいておりませんでした。
たまたま外の掃除をしていた奥さんと思われる方とたち話をしたのですが、話の途中で年齢を聞かれいづれも60後半の爺さんだと知って驚愕しておりました。
そんな年にはどう見ても見えない!!!」
イェティさんもロドリゴもマラソンランナーで体に脂肪が付いていないため実際の年齢より10歳は常に若くみられるのでございます。

 3時頃には平取町のキャンプ場についておりましたが、このキャンプ場には温泉施設が併設されていましたので二人は喜び勇んで温泉に入ってくつろいだのでございます。
ツーリングと温泉は非常に相性が良く体中にこびりついた汗を流すのにも、また痛んだお尻の手当てをするのにも最適で、イェティさんは時間があれば何度も入浴を繰り返しておりました。
痔には絶対に温泉だな。何回も入っていると自然と治ってくる!!」

 この日はこのキャンプ場で宿泊することにしましたが、できればテント泊は避けようと思ったのでございます。
ロドリゴが用意したテントは大人二人が入ると身動きができないほどで、寝るときは足と頭を反対にして寝なければならないものでございます。
寝返りもほとんど打てず、まして中でおならでもしようものなら、アウシュビッツのガス室並みの致死量に達するという恐ろしい狭さでございました。

 それだけでなく実はロドリゴはいびきが極端にひどいらしくほとんどの人が同室を嫌がるほどであり、あまつさえおならをよくするのでガスが充満してとても耐えられないのでございます。
イェティさんも閉口していたらしく、テント泊より野宿を好んだのはそうした苦痛を夜中中我慢することができなかったからと思われました。

 暗黙の了解でテント泊は止めることにして、今回もキャンプ場の東屋で野宿をすることにいたしました。富良野でこの種の野宿を経験してからイェティさんも東屋で星を見ながら寝る快適さに目覚めてしまったのでございます。
ここのキャンプ場にはオートキャンプ場もありましたので多くの家族がテントを張っており、とてもよく整備された快適な場所でございました。
蝦夷地にはキャンプに適する場所が無尽蔵といっていいほどあるのでございます。

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(27.9.21) 週刊エコノミストの指摘 中国の地方政府に財政出動の余裕なし!!

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 先に紹介した週刊エコノミスト9月22日号にはとても興味深い論文が掲載されていた。
国際通貨研究所の梅原直樹氏の論文で「(中国の)地方債務、財政にかつての余裕なし、借換債発行も抜本策ではない」という論文である。
以下は梅原氏の論文の主要な趣旨に私の解説を付け加えたものだ。

注)なお先に紹介した週刊エコノミストの「中国経済崩壊前夜」という記事は以下参照。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2015/09/pppp-7.html

 現在中国の中央政府は景気立て直しのために地方政府に財政出動を求めようとしているが、地方政府にはもはや調達する資金や投資対象物件がなく、また無理に実施すると汚職が蔓延して習近平政権の汚職撲滅運動のターゲットにされてしまうという。
「金なし、投資先なし、無理にすれば監獄だ!!!」地方政府幹部はすっかり仕事をする気がなくなっているという。

 地方政府といっても日本の地方とはイメージがかなり違い広東省、山東省、河南省などの人口は約1億人だから日本国の財政出動とさして変わらない。
そうした規模の地方政府が全く財政出動が取れずに呻吟しているという。
原因はリーマンショック後に行った4兆元当時のレートで約60兆円)の財政投融資が重く地方政府にのしかかっているからだという。
実は4兆元のうち中央政府が行ったのは3割であとの7割は地方政府の財政負担だった。

 リーマンショック後の対応で地方政府を動員しようとしたが、当時地方政府には財源がほとんどなかっためもっぱら国有銀行からの融資で資金調達を図ることになった。そのために中央政府は通貨「元」の印刷を中央銀行に命じてアベノミクスと同様の通貨膨張策をとった(アベノミクスの前に中国は景気刺激策として通貨の大量印刷を実施していた)。
しかしここからが中国独自の制度に起因するのだが、地方政府は直接銀行融資を受けられないやたらと制約がある)。
そこで簡単に金融機関からの融資を得られるように日本の第3セクターに似た融資平台という外郭団体を作った。

注)中国政府は地方が独自の財源を持って自主的な動きをすることを警戒し、税金のうち地方税は5割以下にし、さらに地方債の発行(借金)を認めていなかった。

 融資平台とは何とも不思議な名前だが、国有銀行等から融資を受け、さらにもともと国有の農地を農民から強引に収容してそこにマンション群を建設するデベロッパーである。
この融資平台を設立することで地方政府は42兆円規模の財政投融資を実施することができ、中国中にマンションや工場団地を建設しまくった。
これがリーマンショック後中国がいち早く景気回復に成功したトリックである。

 しかし好事魔多しだ。国中にマンション群が林立し、工場団地だらけになり、販売ができないほど供給過剰になってしまった。日本のバブル崩壊後のあの寒々とした景色と全く同様で、当然資金回収はできないから融資平台の借入金が加速度的に膨れ上がってしまった。
中国政府の調査14年末24兆元通貨換算で456兆円)で中国のGDP対比38%にあたるという。
ほとんど日本のGDPに匹敵するくらいの借金のふくらみだが、実は問題は深刻でこうした借入金にはシャドーバンキングのような正規以外の融資金は除外されている
国有銀行のような明確な借入金だけだから、闇金融を含めると一体いくら借り入れがあるかわからないのだ。

 不動産が順調に売れていればどのように資金調達しても問題ないが、実際は不良在庫の山であり在庫見合いの固定資金がどうしても必要になる。返済できなければ日本でいう第3セクターの倒産になるので、今まで地方政府はメンツにかけて融資平台を支えてきた。しかしその資金調達はますます困難になっている。
中央政府も見かねて地方政府に今まで禁止していた地方債の発行を容認し借り替え資金をこの債券発行で対応する措置を認めた。
だが今までの発行枠は3兆元であり、とても24兆元には届かないし、さらに隠れ借金まで含めると地方債は天文学的数字になりそうだ。

 そうした状況下で現在中央政府は地方政府に再び景気回復のための財政出動を求めているので地方政府はテンヤワンヤの大騒ぎになっている。
あんた、それはいけませんわ、マンションがさっぱり売れましぇん。この上さらに借金をこしらえてどうしますねん

 中国の発展のトリックは、農民の土地を強制的に収容してそこに高層マンションや工場団地を作り高値で売り抜けることだ。
これにより地方政府の収入が増え、共産党幹部はワイロでこの世の春を謳歌していたのだが、その歯車が完全に逆回転している。
ワイロなんてもろうたら、すぐに手が後ろに回ってしまいますねん。中央政府のお偉方が何といってもその手は桑名の焼はままぐりですわ

 もはや地方政府に打ち出の小槌がなくなって景気回復策を打てなくなった。
1990年代の日本と同じ状況が中国全土に広がっていると思えばいい。
日本が20年間も停滞した最大の原因はこの不良債権処理を遅々として進めなかったからだが、今中国もこの日本のワダチを踏んでいる。
だから中国の経済停滞はいつまでも続くのだ。

注) なお直接この梅原氏の論文を読まれることを勧める。

 

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(27.9.20) 世界史の転換点 日本が平和をもたらす 安倍内閣の快挙

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  平成27年9月19日日本と世界の歴史の転換点になった記念すべき日になるだろう。
この日安全保障関連法案が参議院を通過して可決され、日本の防衛力が強化され、さらに中国の領土拡張政策に対し歯止めがかけられることが確実となった。
中国は21世紀に残された最後の帝国主義国家で、そのビヘビアは戦前の日本軍部、特に関東軍とおなじで周辺国の弱い輪を襲うオオカミのような存在といえる。

注)中国が21世紀に残された最後の帝国主義国家だということは何度も述べてある。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2014/11/post-0316.html

 安倍内閣はこうした事態に対処するために集団的自衛権の発動を容認する法律の整備を行ったのだが、日本の左翼陣営はそうはとらなかった。
民主党や共産党は国会でこの法律成立阻止にために醜い国会闘争を行ったが、一方日本に残された最後の左翼メディアの朝日新聞や毎日新聞の反安全保障関連法案キャンペーンもすさまじかった。

 そのおたけびはすさまじく、左翼系新聞の毎日新聞朝刊の見出しは「安保法案成立へ」「平和国家の転換点」「武力行使裁量を拡大」「立憲主義に大きな傷」「やまぬ反対の波」「強行に怒りの渦」で、一方夕刊の見出しは「安保関連法成立,違憲批判押切り」「未明の議場大荒れ、海外派遣拡大に道」「闘いはこれから おごり許せない」だった。
いずれもこれ以上大きな活字はないといったような大見出しで、「毎日新聞は怒っているぞ!!」と最大限のアピールをしている。

 安全保障関連法案が5月に衆議院に上程されてから後の毎日新聞の紙面はこの安全保障関連法案反対一色になって、毎日一面全部を使用しての反対のキャンペーンを繰り広げてきた。
毎日新聞が怒り心頭に発しているのは分かったがこればかりは同調するわけにいかない。

 この法案は紛れもなく戦後日本の精神風土を縛ってきた左翼陣営に最後のとどめを刺したものであり、この日を境に日本本土から左翼の怒涛のような退潮が始まる。
沖縄左翼を除けば本土に左翼が生き延びる道はほとんどなくなり、日本が精神面においても21世紀にふさわしい国家に脱皮できる。

 20世紀は確かに左翼の時代で戦後の思想をリードしてきたし、社会主義体制のソビエトロシアがあってアメリカと対抗していたのでどちらが勝利するか一時は分からなかった。
特に軍事面でのソビエトの躍進はすさまじく大陸間弾道弾の競争ではソビエトがアメリカの数歩先を行っていたといっていい。
当時のロシアのプロパガンダ映画を私も見たが、初めて人工衛星で宇宙に飛び立った宇宙飛行士ガガーリンが「地球は青かった」と述べたシーンに多くの左翼は「マルクスの教え通りアメリカの世紀が終わりロシアの世紀になる」と思ったものだ。

 しかしそのソビエトロシア1991年にあえなく崩壊してしまうと、社会主義は経済体制として存在しなくなってしまい、20世紀をかけた実験が大失敗だったことを証明した。
残ったのは中国の奇形化された資本主義的独占企業体制で、これはどう見ても資本主義の最も悪しき部分を共産党の支配体制につぎはぎしたものだ。
だが経済制度としての社会主義は崩壊したものの、思想としての社会主義は生き延び続けたのが今までの日本だ。

 その存続の論理は「ソビエトロシアの社会主義は本当の社会主義ではなく、自分たちが目指している社会はもっと豊かで自由で民主的なものだ」というものだった。
いわば見果てぬ夢を語ることによって命脈を保とうとしたのである。
朝日や毎日といった左翼系メディアや岩波や一部の週刊誌に巣食う左派系人士の共通したメンタリティーといっていい。
ユートピアは存在する。それはソビエトロシアでも中国でもなく我々の心の中にある」

  だがこれはひどい論理のすり替えといっていい。批判されるアメリカや日本の資本主義体制は現実に存在しているものなのに、一方自分たちが擁護しようとしている社会主義体制は頭の中だけで存在するユートピアとしての体制だからいくらでも美化できる。
その美化されたイメージで実在の社会を批判するのだから、資本主義体制が矛盾だらけなのは当然だ。
左派の理想としたユートピアに比較し欠点がありすぎるというわけだ。

 左派のユートピアの一つに憲法第9条がある。今回も「第9条を守れ」と毎日シュプレヒコールをしていたが、日本はとっくの昔から戦争を紛争解決の手段に使用しない決心をしている。
戦後70年間外国への侵略行為は一切行っていないのがその証拠で、中国などは朝鮮戦争やベトナム懲罰戦争やロシアとのウスリー川を巡っての領土紛争などめったやたらと戦争をしている。

 問題は日本は戦争を起こさない平和国家だが周辺にはヤクザがうろついており、特に中国は尖閣諸島と沖縄の領有を目指して戦争を仕掛けようとしている。
だから「憲法第9条」だけでは戦争の抑止にならず、防衛力の強化が必要でそれも単独では中国に対抗できないため集団的自衛権を強化する必要があった。
その手当てを行ったのが今回の安倍内閣の措置である。

 左翼陣営は「憲法第9条」さえ守れば戦争の抑止になると考えているが中国はそうはとっていない。中国は日本の憲法に縛られないからだ。
だが9月19日にそうした左翼に対する最後の託宣が下された。「あんたら、理想を食うだけのバクでは21世紀は生き延びられませんよ

 左翼の最後の抵抗が終わり左翼思想も日本本土では忘れ去られていくだろう。最後に残された中国に取りこまれている沖縄左翼が死滅すれば本当の意味で日本は平和国家になれるが、それとの思想的戦いは続いている。


 

 

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(27.9.19) ロドリゴとイェティさんの北海道自転車周遊記 その8

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 8月12日北見峠の峠越えから始まりました。宿泊した白滝高原標高650m程度で、一方越えねばならない北見峠は860m程度ですので飛び起きたとたんに山登りになったのでございます。
ここ北見峠を開通させるために明治政府網走の囚人約1100名を使役して道路の開削を実施したのでございますが、それは森進一殿が歌う「北の蛍」の世界でございます。
4か月の突貫作業中に囚人の約200名が死んだそうですので、致死率約2割の過酷な労働だったことが分かります。

 ロドリゴとイェティさんはこの通称囚人道路を過去の過酷な労働をしのんで「北の蛍」をうたいながら懸命に北見峠の頂上を目指したのでございます。
かなりな急こう配でございましたがこの峠を過ぎると旭川まではほぼくだりが続きますのでいたって気楽なライディングになるのでございました。

注)地図は以下参照
https://goo.gl/maps/wZwhF

 本日は旭川に立ち寄りその後富良野まで行く予定でございました。距離的には約130km程度と推定されました。
旭川によらなければならなかったのはイェティさんのバイクがパンクを繰り返していたため、どうしても丈夫なタイヤに変えなければならなかったからでございます。
「イェティさん、旭川は軍都で陸軍第七師団があるので軍事物資が豊富にあるはずです。きっとロードレーサー用のラジアルタイアもそろっていますよ


 イェティさんは早速伝書鳩を飛ばして自転車店の検索をしていましたが、検索結果で出ていた自転車店はママチャリ程度がおいてある自転車店で、ロードレーサ-用のタイヤは全く見当たらないのでございました。
二件目の自転車屋さんは、主人が神様にめされるのが先か店が倒産するのが先かといった風情の店でございましたが「もっと大規模な自転車店はないだろうか」とロドリゴが尋ねますと、最初はとても不満そうな顔をしておりました。
なんで俺の店で購入しないのか」との顔がありありでございましたが、ロードレーサーのタイヤなどは皆無で、チューブもここ10年売ったことがないような代物でしたので我々の要望に応えるのはとても無理だったのでございます。
それでも最後には約2km程度離れたところに規模の大きな自転車店があることを教えてくれました。

 イェティさんとロドリゴはようやく希望のタイヤが手に入りそうになり、喜び勇んでその自転車屋さんに向かいました。
行った先の自転車屋さんは若夫婦がいたって真面目に商売に取り組んでおり、ロードレーサー用のタイヤもバッチリそろっておりましたので、ここでイェティさんは前後のタイヤを変え、パンクしたチューブの補修もしてもらってようやくパンクの恐怖から逃れることができたのでございます。
修理するところをみていたらパンクの補修に使うゴム一つとっても我々の補修キットとは比較にならないし、やはりプロは違うな・・・・・」イェティさんが感嘆しておりました。

 旭川からは富良野国道を南下するのでございますが、この国道に沿った美瑛から富良野にかけては日本でも有数な美しい田園風景がつらなり、多くの観光客が押し掛けている観光スポットでございました。
写真家の前田真三殿がここ美瑛の丘を全国に紹介してから特に有名になったのでございますが、ロドリゴとイェティさんははじめて観光を楽しむ気持ちになったのでございます。
ソフトクリームでも食べながら景色をみてまわりましょうよ
ただひたすら走っていたスタイルから観光を楽しむスタイルへの精神的余裕も生まれておりました。

 その日は富良野の温泉兼ホテルで宿泊を予定しておりましたがあいにくと予約がないとダメと言われまったく受けつけてくれませんでした。
蝦夷地は観光で沸き返っており、特に観光スポットといわれる場所では貧乏人が付け入るスキは全くないのでございます。
そばにキャンプ場があることになっておりましたがすでに閉鎖されているということで、残された手段は野宿しかなかったのでございます。
「イェティさん、今日は野宿をしましょう。野宿の場所は私が見つけます

 ロドリゴは一人旅の時はしばしば野宿をしており、場所の選定眼は折り紙付きでいわば野宿のプロなのでございますが、今ではあまり高く評価されない技術でございます。
野宿する場所は明るいうちに見当をつけなくてはダメです。暗いと全く状況が分からなくなって場所も見つかりません。そして上に屋根があり下が平らであれば即決心するのがコツで、さらにいい場所があるというような気持ちで探し回るのはご法度です。雨がしのげて平らな場所であれば100%野宿ができます

 幸いホテルの近くに東屋があり下はコンクリートだったのでその日はここで寝ることにいたしました。イェティさんは蚊取り線香の用意もしていたので蚊対策もバッチリであり、間違ってもムカデなど出そうもなかったので快適な眠りができそうに思えました。
最も寝るまでの時間はホテル兼温泉の施設の休憩室で寝転がって時間調整をしたのでございます。

 

 

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(27.9.18) 安全保障関連法案が参院特別委員会を通過した。ようやく日本に平和が確保される!!

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 毎回のことだが安全保障関連法案の審議は常に怒号とマイクの奪い合いになって最後はドタバタ喜劇になる。
今回の参議院特別委員会の審議も同様で、採決が始まると野党議員が委員長席に一斉に詰め寄り実力で阻止しようとしていたが、何が行われているかわからないうちに可決成立した。
あとは本会議での採決を待つだけだが、こちらでも同じ光景が繰り返されるだろう。
だが、ようやくここまで来れば可決成立は間違いなさそうだ。

 この法案は21世紀の日本にとって最も重要な法案になるから与野党の攻防が激しかったのもうなずける。
特に民主党はあらゆる方策で反対すると表して問責決議案や不信任案を連発していた。しかし最終的には民主主義は頭数だからこの法案が通過するのは当然だ。

 この安全保障関連法案の最大のポイントは集団的自衛権を認めるか否かだが、民主党共産党はこの法案が憲法、特に第9条に違反し日本が戦争に巻き込まれたり加害者になるので断固反対するとの論陣を張ってきた。
平和憲法を守れ!!」というのが合言葉だが、一方安倍首相は「平和を守るために集団的自衛権が必要だ」と国民を説得してきた。
平和を守るということでは同じだが、野党は憲法さえあれば平和が守られると思っており、一方与党は自衛権を強化しなければ平和は守られないと割り切っている。

 私は日本の周辺に中国という19世紀的帝国主義国家が存在し、東シナ海や南シナ海で領土拡張行動をとっているときにそれを阻止するためには集団的自衛権による対抗措置が必要と認めるものだが、野党勢力はそうは思っていないようだ。
いわゆる反戦平和を主張する勢力は「憲法9条を守ることが戦争を起こさない唯一の方法だ」と主張しているが、これは日本が戦争を起こさない唯一の方法であっても、中国が日本に攻め入るための抑止には全くならない。
中国には中国の憲法があって日本国憲法第9条に縛られないから、好き勝手に尖閣諸島を略奪する行為を繰り返している。

 日本は核武装をしていないから中国のような核武装大国に対抗する手段はたった一つしかない。核で脅されたらアメリカの核の傘で独立を保つ以外に方策はなく、それ以外の措置は韓国のように実質的に中国の植民地になることだけだ。
ロシアと中国の恫喝から日本を守ったのは憲法9条ではなく、日米安全保障条約でありアメリカの核だといっていい。

 いわゆる平和勢力といわれている人々は「平和、平和と唱えれば平和になる」と主張するが同意するわけにはいかない。
精神力で平和が来るというのは安倍晴明の昔に戻ったみたいだ。
日本最大の防衛戦争の一つに元寇があるが、中国・朝鮮の連合軍を打ち破ったのは北条時宗を中心とする鎌倉武士団だったが、時の精神主義集団の朝廷はそうはとらなかった。
すべてわが朝廷が神のご加護を得るべく祈祷したからだ」と主張した。
朝廷は精神力で「元」の大軍を海の藻屑にしたということだが、これは現在の平和主義者とメンタリティが全く同一だ。
戦後の平和はすべて憲法第9条によって守られた!!!! これからも9条、9条と唱えれば中国は尖閣諸島や南沙諸島から撤退する。すべて神のご加護じゃ!!」

 実際は戦争はしばしば平和主義者のもとで起こる。第二次世界大戦が勃発したのも、イギリスのチェンバレン政権がヒットラーに妥協し続けたからで「よしこれならイギリスはドイツに干渉することはあるまい」とヒットラーがたかをくくったからだ。
中国は21世紀に残された最後の帝国主義国家で、周辺諸国を軍事力で脅しては領土拡張にまい進している。
習近平政権への妥協はチェンバレンと同じワダチを踏むから、アメリカとの軍事協力強化策は唯一の平和を守る方策になる。

 平和は平和主義者が守るのではなく安倍首相のようなリアリストが守るのだが、平和主義者は一種の宗教団体でイスラム原理主義者と同様だからいくら説得しても無駄というものだ。
国会周辺でも「9条を守って平和を」と唱えてデモをしている人がいるが、こうした人々が実際は戦争を呼び込むので、戦争犯罪人予備軍だということが歴史の教訓だ。

 

 

 

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(27.9.17) 中国経済崩壊前夜 週刊エコノミストの指摘

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  中国経済が崩壊過程に入っていると山崎経済研究所山崎所長が言ってもミミダコだろうが、週刊エコノミスト中国経済の崩壊を予測した記事を掲載した
9月22日号で「世界がおびえる中国と(アメリカの)利上げ」で副題は「アジア通貨危機再来も」である。

 従来欧米や日本の主流メディアは中国が発表するGDP7%成長を信じたふりをして「中国はソフトランディングする」と常に主張してきた。
本音は「ソフトランディングしてもらわなければ困る」ということだが、IMFのラガルド専務理事や日銀の黒田総裁などがその代表である。

 しかしここに来ていかに外部の中国擁護者が「中国経済は健全である」と持ち上げても、当の中国が馬脚を現してしまってはどうにもならない。
中国当局はほとんど整合性のない政策を打ち出しては直後に修正するなど混乱の極致にある。
最もひどい馬脚とは8月11日に行った人民元の突然の切り下げだ
これには世界中が衝撃を受け以来中国経済に対する見方が一変した。
中国経済はおかしい、絶対何かおかしい・・・・・・・・・」

 中国は国が為替管理を行っているので「なぜこの時期に中国は為替の引き下げをせざる得なかったか」と市場は疑心暗鬼になってしまった。
一番多かった判断は「中国経済のうち特に輸出が不振なため、通貨切り下げをして輸出ドライブをかけた」というものである。
実際今年に入ってから輸出は基本前年比割れが続いており、1~8月までの累計で▲1.4%、8月だけを見れば▲5.5%だから、中国があわてて輸出のテコ入れをしたという説明も一応うなづける。

 だが週刊エコノミストは輸出ドライブではないという。
輸出ドライブでは9月9日に李克強首相が言った「人民元相場は小規模な調整後基本的に安定を保っているので、これ以上の元安は望まない」という発言と整合性が取れないからだ。
もし本当に輸出ドライブをかけるのならアベノミクスのように通貨の価値を5割程度まで引き下げなくてはならない。
たった5%程度では輸出効果などないのだ

 週刊エコノミストは言う。
8月11日の通貨切り下げは市場に追い込まれて仕方なしに切り下げをしたのであり、本音は元高を望んでいたというのである。
中国政府は常に元高を望んでいたが市場に敗北したという見解だ。
その決定的証拠は外貨準備の極端な減少であり、約1年間に52兆円規模の外貨が減少している。
簡単に言えばアメリカ国債等を売ってドルを調達し、元売りに対抗して元相場を支えてきた結果がこの外貨準備の減少につながった。
もし元安を望むなら市場に任せておけばいいのであえて人民銀行が元買(ドル売)などしなくて良かった」はずだという。

 ではなぜ中国政府は元安ではなく元高を望んでいたかというと、ここに中国が抱えている暗い闇が浮かんでくる。
もしここで元安になると多くの中国企業(国営企業)が海外から借りた資金に含み損が発生して一斉に倒産する可能性が高いからだという。
意味がお分かりになるだろうか。
実は中国の大手企業(国営企業)は約100兆円規模の資金を香港を通して外貨調達している。
これを何に使用したかというと、不動産投資で中国の大都市に林立していまでは全く使用されていない鬼城のことである。

 現在その資金の返済が次々に発生しているが、それでなくても回収不能に陥っているこうした資金に元安でさらに含み損が増えればもはや中国企業国営企業)に未来はない。
不動産投資の失敗でバタバタ倒産するし、国営企業と政府は一体だ。
そのため人民銀行は国営企業を救おうと外貨準備を取り崩しても元高誘導をしてきたが、それもついに力尽き元安を容認したのが8月11日の発表だという。
だから為替相場が少し落ち着いてくると李克強首相が「これ以上の元安は望まない」という本音発言になる。

 リーマンショック後中国は無理に無理を重ねてきた。4兆元の財政投融資を実施したが、多くの国営企業はこれに悪乗りして香港で外貨を調達しては不動産投資にのめりこんだ。不動産投資は失敗したがその返済期限が迫ってくると再び資金の調達で逃げなければならない。
資金調達するには絶対に元高でなくては、元での調達コストが嵩むから元高に誘導しなければ企業の借金がさらに増えてしまう。
週刊エコノミストの記事によると今年に入ってから中国は約1兆ドル(120兆円)の資金調達を実施している。なぜ中国はこのような債務の調達が必要になるかというと、上記の返済資金の借り換えだからだ。
週刊エコノミストは「だから人民銀行はこれからも懸命に元高誘導をおこなう」という。

 だがこれはひどい矛盾だ。中国経済の輸出環境は極度に悪化して資金はそれを嫌って中国から逃げ出している。その流失を止めるためには外貨準備を取り崩して元高に誘導しなければならない。だが元高はさらに中国の輸出環境を悪化して資金の逃亡が発生する。

 中国政府の政策が朝令暮改なのはそのせいで「輸出を増やそうと思えば資金が逃げ出し、資金を集めたければ輸出が減少する
この現象については山崎経済研究所山崎所長がすでに何回も述べているが、ついに週刊エコノミストもその矛盾に気が付いた。

注)山崎所長の見解は以下参照
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2015/09/ppp.html

 中国経済はこの矛盾を解決できないまま、経済崩壊が始まっている。
今後中国の政策当局がどんな楽観的な見解を出しても、外貨準備は加速度的に減少していき、国営企業の短期の資金調達が増加していくだろう。
生き残るためには何としても海外から資金を導入しなければならないからだが、それゆえ輸出も加速度的に減少して行くことになる。

 そしてこの矛盾を解決する手段は中国政府はほとんど持っていない。ただ政策を朝令暮改しながらひたすら衰退し崩壊していくのが中国経済なのだ。
未だに中国幻想を持っている人はこの週刊エコノミストの記事をぜひ読まれることを勧める。


 

 


 

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(27.9.16) ロドリゴとイェティさんの北海道自転車周遊記 その7

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(白滝高原のキャンプ場)

 8月11日の朝はサロマ湖で迎えました。今日は湧別郷から遠軽郷を通って上川郷に抜ける道を通る予定でございました。蝦夷地は真ん中に山脈がそびえているため中央を抜けるにはかなりな山登りになるのですが、今回宿泊を予定した奥白滝の白滝高原は標高600mでした。
距離にして110km程度と思われましたが登りのためかなりきついコースになると思われました。

注)地図は以下参照
https://goo.gl/maps/HnQ79

 湧別川石北本線にそってロドリゴとイェティさんはただもくもくと自転車をこいだのでございます。旅に出て6日目になると身体はすっかりツーリングになれていたのでございますが、そうなると話す言葉も少なくなりひたすら自転車をこぐだけの生活になっておりました。

 この上川郷に抜ける遠軽国道にそって旭川紋別自動車道が建設されていたのですが、なぜか無料で自動車はもっぱら自動車道をはしっているため国道はがらがらで、あたかも二人が占有しているような状況でございました。
イェティさん、今日は早めに白滝高原に着いて五右衛門風呂なるものに入れてもらいましょう、坂でくたくたです・・・・
目的地の白滝公園には五右衛門風呂があると聞きそれを楽しみにしていたのでございます。

 坂道が延々と続いているような道なのでさすがに疲労困ぱいいたしました。
ロドリゴとイェティさんはもともとアスリートでございますのでどんな坂道でも休まず自転車で登り切ることにしておりましたが、ここ白滝高原の最後の標高100mはめちゃくちゃな坂道のためさすがにロドリゴが顎を出してしまいました。
イェティさん、こりゃダメだ。自転車を押していきましょう

 到着したのは4時ごろでございましたが、そのころにかなり雨が降りだしキャンプ場の受付は管理人さんが作業で出ていたようでしばらく管理棟にもはいれず軒端で雨をしのいでいたのでございます。
このキャンプ場には多くのバンガローが設置されておりましたので今回はバンガローで寝て、評判の五右衛門風呂に入るつもりでございました。
しかし聞いてみるとこの五右衛門風呂に入るためには自分でかまどにまきをくべて湯を沸かす必要があるそうで、雨の中を薪を運んだりするのが疲労していた体にはつらくシャワーだけにしてさっさと寝込むことにしたのでございます。

 ロドリゴはバンガローなるもので寝るのは初めての経験でしたが、夜になると部屋中異様な音がし始めたのでございます。
ガサガサという一種の羽音なのですがそれが段々と大きくなりバンガロー全体に響き渡るようになりました。
当初窓の外でそうした音がしているものと思っておりましたら、しばらくすると顔に異様な物体が落ちてきて顔中を徘徊し始めました。
な、なんだ、なんだ、俺の顔が襲われている!!!」

 かつてロドリゴは公園で野宿をしていたときにムカデのようなげじげじ虫に襲われて体中かまれたことがありましたが、一瞬その時の恐怖感に襲われ飛び起きたのでございます。
驚いて電燈をつけますと信じられないことに部屋中一面に蛾だらけでそれが飛び回っておりました。
こりゃかなわん、イェティさん、この蛾を追い出しましょう
二人して蛾の大軍を捕まえては外に追い出す作業をしたのですが、まさかバンガローが蛾の住処になっているとは思いもしませんでした。

 イェティさんは「蛾ぐらいなんてことはない」と平然としておりましたが、ロドリゴはこうした虫に極端に弱くキチガイのようになって虫を追い出したのでございます。

 


 

 

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(27.9.15) 難民受入でEUが崩壊する。 国境検問所の再開

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 そうは問屋がおろさなくなってきた。EUが受入可能なシリア難民の数である。当初は4万人ということになっていたがシリア難民が大挙EUに押し寄せたので、これを16万人に増やした。
しかしこの数字もまた変更になるだろう。
何しろいまEU国内にいるシリア難民はすでに40万人に達し、さらにトルコとヨルダン国境には約400万人のシリア難民が機会さえあればヨーロッパに押し寄せようとチャンスを狙っている。
さらシリア国内にも国内難民が約700万人はいると推定されている。合計では1100万人を越える。

 こうしたシリア難民が大挙してEUに押し寄せ始めたらEUはパニックに落ちる。
何しろ16万人の受け入れについても、前向きなのはドイツとフランスだけで、イギリスはいやいやながらの参加だし、他の諸国特に東欧圏は「絶対に反対だ」といっている。
ドイツは各国別に難民の受け入れ人数を割り当てようとしているが、それが可能だとしても16万人分しかない。
すでにEUに入りこんだ40万人には到底及ばないのだ

 イラクやアフガニスタンからの経済難民は母国に強制送還だが、シリア難民は強制送還するわけにはいかない。ここは戦闘地域でNATO軍も先頭にたって参加している紛争地帯だ。
シリア人はみんな政治難民です」というのが建前になっているので追い返せないのだ。
こうした情報はすぐにトルコやヨルダンの難民キャンプで絶望的な日々を過ごしているシリア難民に伝わる。
彼らがトルコやヨルダンにとどまっているのは密航斡旋業者に支払う金がないからだが、一家の誰かがドイツに入国さえできればそこから密航費用を送ってもらえる。
だからEUが16万人の入国枠を認めれば、あとは怒涛のように難民が押し寄せることは間違いない。

 だが現状で難民受け入れが可能な経済状況の国はドイツしかない。フランスなどは経済が低迷し国内に若者の失業者があふれかえっているのに無理を承知で受け入れるという。EUの盟主の地位を完全にドイツに奪れたくないからだ。
だがその他のスペインやポルトガルやイタリアも経済は超低空飛行だし、まして東欧圏のポーランドやハンガリーやチェコやバルト3国などは経済そのものが崩壊している。
こうした国の人々はドイツやイギリスに出稼ぎをすることによってかろうじて生活しているのだからシリア難民とさして変わらない。
シリア難民は東欧圏の人々にとって競争者だし、フランスやスペインやポルトガルの若者にとっても同じだ。
ドイツの職場はEUのものだ・・・・・」東欧と若者の本音だ。

 テレビ報道などを見ていると受け入れ賛成派のデモが頻繁に取り上げられており、EUはシリア難民に寛大なように見受けられるがこれも今のうちだけだ。
膨大な数の難民がドイツに来ればドイツの経済負担も膨大になる。
大人であれば最低限の生活保障と職業訓練でなんとかドイツの下級労働者にすることができるが子供はそうはいかない。
当然義務教育訓練をしなければならないし、小学校から大学までなら16年前後はかかる。それまでの教育費の負担や生活保護の負担はすべてドイツ政府のものだ
現在ドイツ政府が用意している難民関係予算は1兆3000億円程度だが、これはせいぜい受入れ数を4万人から6万人程度に想定しての予算規模だ。
ドイツ政府の予測では本年度約80万人の難民申請があることになっているが、もし全員を受け入れたら予算規模は26兆円規模になる。
日本の国家予算が年間約100兆円だから、この金額がいかに膨大か分かるだろう。

 今後EUにとって最大の課題はこの難民問題になる。それに比較すればギリシャの債務問題などうでもいいように思えるほどだ。
EUは難民受入賛成派と反対派が鋭く対立して身動きができなくなるだろう。
当然ドイツは世界中で難民を受け入れてほしいと国連等で嘆願するだろうが、もともと愚かにもアサド政権を打倒しようと軍事行動を起こしたのはEUとアメリカだから今の状況は自業自得ともいえる。

 私は前にもかいたが、独裁政権は決して打倒してはならない。独裁政治でも最低限の生活保障はあるので少なくとも難民になるほど困窮してはいない。かえって経済的には安定していることが多い。
もちろんそうした抑圧体制に我慢ならない人々はいるが、その場合は個人的に逃散すればいいので手段はいくらでもある。
独裁政治を嫌って逃げ出した人程度の難民保護ならばどこの国でも簡単にできる。

 しかし反対に独裁政治を倒して内戦が始まるともうどうにもならない。シリアだけでも国外国内に合わせて1100万人程度の難民が発生し、これにイラクやアフガニスタンやリビアの難民を加えると数千万人の単位となる。
これがヨーロッパに押し寄せるのだからかつての西ローマ帝国を打ち倒したゲルマン民族の大移動並みになる

 現在はまだ難民受け入れ派の勢いが強いが、時間が経つにつれて現実に目覚め国境に検問所を設けることになるだろう。
現在ハンガリー、チェコが鉄条網を張り巡らしているが、ドイツもオーストリアとドイツの国境で検問所を設けることにした。
EUから国境がなくなって久しいが、今また国境検問所が復活しつつある。人道主義は過ぎると国家そのものへの崩壊につながる危機感を各国が感じ始めたからだ。
心の優しい人が国家を崩壊させ、冷たい人が国家を守る」それが現実なのだ。

 

 

 

 

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(27.9.14) 沖縄左翼と政府の最後の戦い 日本は害虫を駆除できるか?

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 沖縄左翼と政府の最後の戦いが始まった
。普天間飛行場の名護市辺野古への移設作業については政府と翁長知事が1か月間にわたって集中協議をしたが、だからといって解決するものではない。
政府は辺野古への移設を絶対推し進める計画だし、一方翁長知事は何があっても辺野古への移設を阻止するつもりだから話し合いなどしても無駄なのだ。

 しかしここに来てなぜ1か月間も話し合いの機会を持ったかというと、これはもっぱら政府側の都合による。
現在政府は安全保障関連法案を可決成立させることに全力を上げているが、これと沖縄県辺野古への移設問題がリンクすれば一大反対闘争に発展しかねないのを恐れたからだ。
安全保障関連法案と辺野古を切り離そう。そのためには辺野古移設は1か月間の休戦をして翁長知事と話し合いをしているふりをしよう
政府のつもりとしてはその間に安全保障関連法案を成立させ、そのあとで辺野古問題をかたずける予定だった。
各個撃破が兵法の基本だ!!!」

 しかしこの予定はくるってしまい、安全保障関連法案は今だに参議院で審議している。
1か月の休戦期限が切れた9月12日にはまた元の状態に戻ってしまい、防衛省が再び移設作業を再開したので翁長知事は仲井眞前知事が承認した埋め立て承認の取り消し作業にかかった。
9月14日には知事の権限で埋め立て作業承認を取り消すという。

 その後は政府と沖縄県の力比べになる。
埋め立て承認取り消し措置に対しては、政府はすぐさま代執行をおこなおうとしているという。
なぜ国が代執行ができるかというと、もともと海面の埋め立て権限は国にありその業務の一部を県に委託したというのが建前だからだ。
もし県が国の希望に沿った動きをしないときは元の権限に戻って国土交通省が代わりに埋め立て作業の継続を命じる措置だそうだ。

 だがこれは政府の見解であって、沖縄県の見解は当然違う。埋め立て承認の権限はあくまで知事にあると主張するから結果的に裁判合戦になる。
代執行停止の訴訟を今度は沖縄県が起こすだろうから、ここから先は埋め立て権限を巡っての訴訟合戦になりそうだ。

 それにしても翁長知事や名護市の稲峰市長を中心とする沖縄左翼の抵抗は厳しい。
本土では左翼はほとんど死に絶えていて、たとえばかつての社会党などは現在は社民党と名称を変更しているが衆議院議員はたった二名だ。
左派系新聞の朝日や毎日は読者離れが続いていてアメリカやヨーロッパの新聞社のような身売りや倒産が始まりそうだ。今ではこうしたメディアがいくら反安倍、反安全保障関連法案のキャンペーンを行っても影響力はますます低下している。

 だがたった一か所間違いなく左翼が現在も生きていて影響力を行使している場所がある。それが沖縄だ。
左翼とは表面的には憲法9条を守り反戦平和を説く平和集団ということになっているが、それは表の顔で本当は日本を中国の植民地にしようと暗躍している人々の集団だ。
何しろ左翼の心のふるさとは共産主義体制だが、共産党が国家経営に成功している国は中国しかない。結果的に中国を頼ることになる。

注)かつてソビエト・ロシアは社会党を金銭的、思想的に指導していた。

 翁長陣営には多くの中国のエージェントが入りこみ翁長氏により強硬策をとらせるように誘導している。
翁長氏がますます強硬になっているのはそのせいでどんなに話し合いをしてもダメなのは背後に中国の暗躍があって日本人同士の話し合いにならないからだ。

 だから政府と翁長知事の闘争は実際は日本と中国の闘争であって、これに政府が負けると確実に沖縄は中国の衛星国になり現在の香港のような立場におかれてしまう。
沖縄左翼のメンバーは主観的には平和主義者だが、実際は最も危険な中国の手先であり、日本の最もよわい輪に襲い掛かってくる害虫に等しい。
政府はこの害虫駆除の最後の戦いを開始した。


 



 

 

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(27.9.13) ロドリゴとイェティさんの北海道自転車周遊記 その6

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 8月10日の朝は阿寒湖で迎えました。通常の観光客ならば阿寒湖のマリモ展示観光センターに立ち寄って、世界でもまれなマリモなるものを見るのでございましょうが、何しろイェティさんとロドリゴはただひたすら自転車に乗ることしか念頭になかったので、目が覚めるやいなや次の目的地サロマ湖目がけて疾走を始めたのでございます。

 本日の予定コースは釧北国道を北上し美幌郷を経由して網走方面に向かい、網走湖をぐるっと回りながらサロマ湖に向かうコースでございました。距離的にはやはり130kmぐらいでございます。
阿寒湖の標高は約420mでございますので網走に向かう道は下りでございます。
蝦夷地では下りとなるとこれもやたらと長く20kmあまりはくだっていましたのでその間はただ乗っているだけといういたって気楽なライディングになるのでございます。

注)地図は以下参照
https://goo.gl/maps/0QwLG

 ロドリゴはお尻を痛めていたせいもあるのですが、くだりになるとペダルの上に立ってお尻を浮かして、ちょうどインディアンが騎兵隊に突撃するスタイルなるのでございます。
スピードもいくらでも出ますのですっかり気分が高揚しインディアンになり切り雄たけびまで上げました。
ヤホー敵はカスター中佐だ。白人追い出せ!!!、ジェロニモ負けない!!!」

 ここ網走周辺には昔は湾だったのが土砂にせき止めら湖になった場所がやたらと多く、網走湖能取湖サロマ湖もそうしたせき止められた湖で、一部は海と接続しているため海水が混じっているのでございます。
この湖の周辺にはオホーツク街道が走っており、また湖との間には自転車道まで整備されていたのでイェティさんとロドリゴは安心して景気を楽しむことができました。
蝦夷地はとても寂しいところではございますが、こうした自転車道が整備されれば、蝦夷地再開発の切り札になると田沼意次様も申されておりました。 

 サロマ湖はロドリゴにとってとても懐かしい場所でございます。
かつてロドリゴが若かったころここで開催されるサロマ100kmウルトラマラソンに2回出場したことがあったからでございます。
サロマ周辺は風光明美な場所ですが、レース中は景色など見る余裕はなくただひたすら地面を見ておりますので、本当に知っているのは道路面の凹凸やカーブのきついか所といったような場所だけで、景色を堪能した記憶はございません。

それじゃつまらないだろう。何のために蝦夷地まで行くんだい」といわれたものですが、レースでは楽しむ余裕などほとんどなく、最初は懸命に飛ばし、最後はただひたすら体をひきづっているだけというのが実態でございます。
しかし今回は自転車旅行でもありサロマ湖の周辺を十分に堪能することができました。
そうかロドリゴはこんなコースを走っていたのか・・・・・」
始めてサロマ湖を知ったという思いでございました。

 その日はサロマ湖に隣接した温泉があるホテルに宿泊を希望したのですが、こうした観光名所は常に満杯であり一見客など見向きもしないという雰囲気でございました。日本観光産業にとっては久方ぶりの活況という状況でございますが、ロドリゴのような貧乏人は宿から疎外されてしまうのでございます。
致し方なくこのホテルから10km程度離れているキャンプ場を目指すことにしたのですが、途中から雨に降られて気持ちが落ち込んでまいりました。

 幸いサロマ湖にはキャンプ場に行く途中にユースホステルがあり、イェティさんが宿泊可能か聞いてみるということになりました。
イェティさん、我々のようなヒネタ老人がユースになるのだろうか・・・・・・」
まあ、交渉してくる!」
イェティさんは無類の折衝上手ですので信じられないことに老人をユース並みに取り扱ってくれたのでございます。

 ロドリゴは今までユースホステルなるものに宿泊した経験がなく、周りは若者ばかりでしたので若干気圧されたのでございますが、宿そのものはよく整備され運営もしっかりしておりました。
宿の主人が「あなた方はユースホステルのルールを知っていますか」とやや不安げに聞いたのですが、すかさずイェティさんが「はい、十分に知っています」と答えておりました。




 

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(27.9.12) 鬼怒川大水害 日本の救助体制は実にしっかりしている!!

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(ブログ 「ちば公園のベンチから」に掲載された利根川河口付近の様子。樹木からこちら側は公園の広場だが水没している) 

 鬼怒川は昔から暴れ川だった、江戸時代にも何回も決壊しているが戦後は鬼怒川水系でいくつもダム建設が行われ、特に川治ダムが昭和58年に建設されると水害の被害がほとんどなくなった。
やれやれ、これで鬼が暴れることはあるまい

 しかしこの予想は甘かったようだ。50年に一度という豪雨が鬼怒川水系に襲い掛かり、2日間で500㎜から600mmの集中豪雨を降らせたが、鬼怒川の堤防はそれを支えきれなかったようだ。
茨城県常総市の新石毛地区の堤防が約140mにわたって決壊し、その近くにあった民家を押し流していた。

NHKがその場面を継続して実況中継していたが、恐ろしいほどの水流で堤防近くにあった民家が次々に押し流されていた。
ある男性は電信柱につかまりかろうじて流されるのを防いでいたし、確実に流失しそうな民家の屋根にも救助を待っている人もいた。

 自衛隊や消防庁や海上保安庁や警察のヘリコプターが次々にそうした人を救助していた。私は救助が間に合わないのではないかと心配したが、実に的確なタイミングで救助が行われその心配は杞憂だった。
しかしこうした民家が林立している場所の救助は本当は難しいのだ。
民家の周辺には電信柱がいくつも立っていてヘリの羽が引っかかったら墜落は免れそうもなかったが、レポーターが「電気は止めているのでヘリが感電することはありません」と説明していた。

 特に危険が迫る新石毛地区の救助は陸上自衛隊のヘリが旋回していたが、その運転技術には驚愕した。実に見事なホバリングでまたレスキュウ隊員の手際もすばらしい。
な、なんて救助が上手なんだ・・・・・」。

 近年日本では過去に例を見ないといわれる災害がやたらと発生している。東日本大震災は特にそうだが、それ以外に昨年の広島市の集中豪雨による住宅の消失や、今回の鬼怒川の堤防決壊や、また異常気象として夏がやたらと暑くなっている。何か日本は亜熱帯になったみたいだ。
今回の台風17号と18号もそうで生まれて数日で日本に襲い掛かった
ここは熱帯じゃないよ・・・・・

 先日NHK でメガ・デザースターという番組をやっていたが、「歴史的に気象を追うと20世紀は相対的な気候の安定期だったが、21世紀は気候が大きく崩れて降水量が増える世紀になる」と研究者が説明していた。
長期的な変動では日本は雨期に入るようだが、それに輪をかけて中国が温暖化ガスを排出しているので「今後信じられないような集中豪雨による災害が発生するとおもわなければならない」と番組が警告していた。
その警告の舌の根が乾かないうちにこの鬼怒川大水害が起こった。

 今回は50年に一度の降雨だそうだが、今後こうした○○年に一度というような降雨量がどこでも降ってもおかしくなくなってきたようだ。
現在の堤防設計はそうした想定外まで備えていないから、今後ますます過去に例を見ない洪水が発生するのだろう。

 今回鬼怒川水域に集中的に雨が降ったが、テレビの気象予報官が「南から北に一直線に積乱雲が次々に発生していますが、これは線状降水滞といって今回はこれが二日間にわたって居座ったために500㎜を越す豪雨になった」と説明していた。
画面を見ると私の住んでいる千葉から茨城、栃木にかけて厚い雨雲が帯状に北上していくのだが、南からすぐ雨雲がわいていつまでも途切れることがなかった。
線状降水滞なんて初めて知った名前だ・・・・・・・・・・
通常線状降水滞は一か所にとどまることなく数時間で東に移動していくものだそうだが、今回はそれが全く場所の移動をしなかったため思わぬ雨量になったのだという。

 今回の大規模水害で死者行方不明者は現在30名程度になっている。私はかつて伊勢湾台風で約5000名の死者が出たのを知っているので「ひどい水害だが死者が少なくて良かった」とほっとしている。
自衛隊や消防庁や海上保安庁や警察の救助も実にしっかりしていたし、NHKも適切な情報を全国に途切れることなく流していた。
そして安倍総理を中心に救助体制がよく整えられていたと私は思う。
それは他の災害対応と比較すると分かるので昨年の韓国のパク・クネ大統領のセウォル号事件の対応や、東日本大震災の時のヒステリーを爆発させていただけの菅直人氏とはえらい違いで、やはり指導者がしっかりしていれば救助体制もしっかりする。

 今回の鬼怒川大水害はそれ自体としてはひどい悲劇だが、一方日本の救助体制が十分整備されて機能したことをみて私はホッとした。
大丈夫だ、メガ・デザースターの時代に日本は生き残れる実力を示している

 



 

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(27.9.11) 最後の左翼陣営の抵抗 安全保障関連法案を葬れ!!

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 安全保障関連法案
の審議が大詰めを迎えてきた。自民党執行部は16日に参議院特別委員会で可決して、18日に本会議で成立を図ろうとしている。
自民党と公明党を加えれば過半数を越えているし、維新の党の一部も賛成に回るから可決成立することは間違いなさそうだ。
民主党は不信任案を連発して対抗するだろうが、結果的には無駄な抵抗に終わるだろう。
民主主義の原則は最後は多数決なのだから数にはかなわない。

注)茨城県を中心に洪水被害が拡大しており、それへの対応等が必要なればこのスケジュールは変更になる。

 この法案を阻止しようと毎日左翼陣営が総力を挙げて反安倍、反安全保障法案のキャンペーンを繰りひろげている。
左派系メディアの朝日や毎日や週刊現代やその他の週刊誌が特にかまびすしい。
私が毎日見ているのは毎日新聞だが、毎回1面を割いて安全保障関連法案反対のキャンペーンを行っている。かつては著名だったが今ではほとんど忘れられたような識者が毎日登場してはこの法案の危険性を訴えている。
さらに社説では安倍首相の足を引っ張ることだけを目的に反安倍の論陣を張り、3面では庶民という人を登場させて「戦争になるのが怖い」と毎回証言させている。
毎日新聞は反安全保障法案を訴えるためだけのメディアになったみたいだ。

 なぜこのような激しい抵抗をするかといえば、この法案が成立すれば戦後日本に根強く存在していた左翼思想が崩壊することになるからだ。
いわば最後の戦いを左翼陣営が総力を上げて行っている。
左翼思想とは憲法第9条を守り、反戦平和と武力の行使に抵抗する考え方だが、実際はソビエトが存在していたときはソビエトの従属国になり、今は中国の従属国になろうという思想だ。
左翼思想の原点は社会主義思想だから社会主義国は正義で資本主義国は悪という信じられないような思想的決め付けがある。
中国が理想の国家の一つというのはブラックユーモアだが、共産党を標榜している以上論理的帰結はそうなる。

 さすがに多くの日本人は中国が独裁国家で最後の帝国主義国家だと気が付いているが、かつてのソビエトロシアに対する態度はそうではなかった。
ソビエトが正式に崩壊したのは1991年だが、それまでの日本の左翼にとって心のふるさとはソビエトロシアだった。

 私が高校生だったのは第二次安保の直前で今から50年も前のことだが、私の通っていた高校には社研という研究会があって、そこの指導を共産党員だった日本史の教師が行っていた。
その教師の評判は非常に高く「やはりXさんは思想性があるからしっかりしている」というのが当時の学生の評価だった。
実際この社研からその教師の指導を得てその後日本共産党の多くの党員を輩出している。

 一方左派系でない教師の評判は散々で、「Yさんはプチブル根性丸出しだ」などと批判したものだ。当時の高校生にとって左翼こそが正義で歌はロシア民謡と決まっていたが、その後大学生になってもその傾向は変わらなかった。
大学は左翼の巣窟で違いは全共闘系か共産党系(民青系)かの違いだけしかなかった。
それが20世紀で、20世紀は日本の思想史では左翼の時代で心の古里はロシアだったといっていい。

 私自身も時代の子で、読む本は岩波新書で月刊誌は世界で週刊誌は朝日ジャーナルだった。
特に岩波新書の社会科学系の本はすべてといっていいほど左翼人種が記載していたから、私などは左翼思想で満杯になってしまったものだ。

 その私が左翼と正式に決別したのは1991年のソビエト崩壊を見たからだ。
正直に言うが、その時までにソビエトが崩壊するとは少しも思っていなかった。アメリカの学者の本を読んでいればそれが近いことが分かっていたはずなのだが、あいにくと岩波新書で頭がいっぱいになっていたので気が付かなかった。
あまりのショックで私は今まで信じて疑わなった左翼思想を見直す作業を始めた。
何かが間違っている。間違っているのは思想か、それとも事実か!!」

 特に経済体制としての社会主義国とは何かについて考えるようになり、本質的にこの制度は共産党が国家を乗っ取って共産党員だけが甘い汁を吸う制度であることに気が付いた。ノーメンクラツーラと太子党の世界だ。
なんだ、これは一部の連中が権力を集中するための独裁主義体制なのか・・・・・・・」

 こうして私は25年前に左翼と決別したが、それでもまだ多くのインテリと称する人種がこの左翼思想から決別できない。
特に左翼系新聞がそうで朝日や毎日は相も変わらず20世紀の思想を振りまいている。
左翼が正しい、戦争を起こすのは右翼だ!!」

 だがこの左派系新聞を中心とする反安倍、反安全保障法案キャンペーンは失敗に終わるだろう。
実際に日本の安全を守っているのは安倍首相であり、左翼は中国に肩入れしてありもしない社会主義の幻想を振りまいているだけだ。
21世紀は左翼思想が完全に滅びる世紀で、日本ではこの安全保障法案の可決がその分水嶺になるだろう。
現在の反安倍、反安全保障法案キャンペーンはダイナソーが滅びる前の最後のおたけびといえる。





 

 

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(27.9.10) 中国にかけたシャープの悲劇 中国とともに沈んでしまった!!

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 シャープ
が相変わらず苦吟している。今度はシャープがあれほど自信を持ち世界のイグゾーといっていた中小型液晶部門を売却するという。
つい最近までの説明ではこの中小型液晶部門こそがシャープ再生のかなめだといっていたはずだ。

 なぜシャープはこれほどまでに間違った経営判断を繰り返すのだろうか。
シャープは液晶部門の過大投資が裏目に出て経営が悪化した後は大型液晶部門を台湾のホンハイに売却し、残った競争力がある中小型液晶部門で勝負をかけると説明した。
何しろ我が社のイグゾーはオンリーワン技術で絶対に競争力がある。しかもスマートフォン向けだから将来性は抜群だ」というので、液晶の知識など皆無の私はそれを信じてしまった。
がんばれシャープ、復活だ!!!」
確かに一時期はこの中小液晶パネルを中国のスマートフォンメーカー、シャオミへの販売が功を奏して14年3月期は115億円の黒字決算に転換した。
それまで毎期5000億円程度の赤字を垂れ流していたのだから、私も応援したかいがあったと喜んだものだ。

注)これまでのシャープの動向については以下にまとめてあります。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2015/05/post-d693.html

 しかし15年度に入るとシャープの経営は急激に悪化して、その原因は中小型液晶の販売価格が値崩れして赤字の垂れ流しになっているからだという。
イグゾーはどうしたの????」シャープの説明はいつも後追いで何かよくわからない。
何しろ14年末までは、「15年3期の業績見込みは液晶部門が好調で300億円程度の黒字決算になる」といっていたのに、15年1月に急に赤字決算になると修正した。
シャープの経営者は液晶パネルの販売先の状況も原価も売値も知らないのではないか・・・・・
簡単に言えばアホではないかと私は思ったものである。

 この時のシャープの説明では主要な販売先の中国シャオミに対し競争者が現れ(ジャパンディスプレイ、LG電子)、販売価格を引き下げてきたため一気にシャープの収益率が下がったのだという。
何とまあひどい説明でこれでよく経営をしていけるな・・・・・
最も重要な販売先シャオミとの販売・価格契約を全くしていなかったも同然ではないかと思ったからだ。

 私はこの段階では単にシャープの経営者が無能で販売競争で敗北し、一気に中小型液晶部門の収益力を悪化させたのだと思っていたが、最近になってどうもそれだけでないことに気が付いた。、
シャオミがシャープ以外のジャパンディスプレイや韓国のLG電子と取引を拡大したのは事実としても、これはシャープとの取引を止めようというのではなく、反対に今後とも爆発的に製品販売ができるために液晶の調達先を増やしたのだと思う。
ところが予想に反し、そのスマートフォンの販売が昨年末ごろから急停車し、今年に入ってからは減少し始めた。
ほとんど予想外の事態で中国経済はダッチロールを始めたといっていい。

 それ以前に不動産などは全くたたき売りの状態だったし、鉄鋼や銅やアルミといった金属類は過剰生産で悩んでいたが、まさかスマートフォンや自動車まで売れなくなるとは思いもしなかった。中国の最後の消費財のアンカーはこのスマートフォンと自動車だったからだからだ。
だが実態は中国経済は完全にピークアウトして、不動産も生産財も消費財も売れなくなっていた。
中国経済は御巣鷹山に向かっていたのだ。
 
 親亀がコケれば子亀もコケる。
私はこれを中国にかけた企業シャープの悲劇だと見ている。
中国は今でも7%の成長をしていることになっているが、「何も売れなくても7%の成長はすごいね」と世界中の小学生を不思議がらせている。

 今や中国にかけた企業の総退却が始まっている。中国を主要販売先にしているファナックやコマツは業績見込みを下方修正し始めた。
日産や王子製紙や伊藤忠商事もこれから決算が悪化していくだろう。
中国経済はほとんど1990年代の日本を追っているから、成長は完全にストップし金融機関の淘汰が進むだろう。そして売れ残った不動産の整理が付くまで中国経済の復活はあり得ない。

 バブルがはじけた後の景色は日本も中国もさして変わりはしない。このあまりに急激な中国経済の失速を読めなかったシャープ経営者を無能呼ばわりするのは少しかわいそうだ。
何しろ中国経済ウォッチャーと自称していた山崎経済研究所の山崎所長でさえ、このスマートフォンの落ち込みまでは予想していなかったのだから。

 

 

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(27.9.9) ロドリゴとイェティさんの北海道自転車周遊記 その5

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(ひたすら道路を走った)

 8月9日は蝦夷地でもことに有名な阿寒湖を目指すことにいたしました。マリモで有名なあの阿寒湖でございます。
宿泊した浦幌郷からは約130km程度と思われましたが、阿寒湖の標高は420mですので道は常に登りになっておりました。
本別から足寄に入り足寄国道阿寒湖に向かってひた走りに走ったのでございます。
蝦夷地は丁度真ん中に高地がありますのでそれを越えるなるとどうしても標高差500m程度の山越えをしなければならず、さらにアップダウンがあるとかなり体力が消耗するのでございました。
今日は山登りだ。頑張ろう

注)地図は以下参照 
https://goo.gl/maps/fK7cI

 イェティさん
ロードレーサーは蝦夷地に入ってもパンクを繰り返しておりましたが、ようやくその原因がチューブなどではなくタイヤの薄さにあることに気付いておりました。
イェティさん、ロードレーサーのタイヤは旭川のような大きな街に行かないとどうしても手に入りそうにないです。それまでは車道を中心に走って歩道には乗り上げない方がいいですよ・・」
しかし車道にも思わぬところに穴が開いていてパンクを避けるのも並大抵のことではございませんでした。

 もし蝦夷地に自転車旅行を計画する方がおられるとしたら、このタイヤの選定は絶対条件で、間違っても薄く細いタイヤはご法度でクロスバイクが装備している程度のタイヤをはかせなければ長期間の自転車旅行は不可能といっていいと思われます。
イェティさんはその後旭川で太めの丈夫なタイヤに変えるまで都合6回にわたってパンクを繰り返したのでございました。

 本日の足寄街道は阿寒湖にまっすぐに登る観光道路のような感じで、また相対的に自動車も少なかったので実に快適なサイクリングになりました。
坂は登り勾配なのですが乗っている分にはほとんど感じることがない程度の緩い坂で、それが延々と数十kmにわたって続いており、振り返れば非常な高みにのぼっているというような感じでございました。

 この日は午後から雨模様になり二人はカッパを着きこみ完全防備でようやく阿寒湖温泉にたどり着いたのでございます。
今回の旅は何か一日中自転車に乗っているだけの旅で観光名所を巡るようなことはまったくなく、行者の千日回峰業のような苦行の連続でございます。
イェティさん、これじゃマラソンの長距離レースとさして変わりませんね・・・・
ただ、お尻が痛いだけか!!」
笑いこけてしまいました。

 阿寒湖温泉はさすがに蝦夷地では著名な観光スポットのため多くの観光客が押し掛けており、またお土産屋には木彫りのクマなどが所狭しと並んでおりましたが、お土産等購入して荷物を膨らませるのは禁じ手ですので我々二人には無用でございました。
その日は雨がひどかったためキャンプを張るのを諦め民宿を探したのですが、こうしたことにはイェティさんはとても能力が高く、さっそく瀟洒な民宿を見つけてくれました。
宿の女主人もとても親切な方で、ここ阿寒湖温泉は観光ということに非常に熱心に取り組んでいることが肌で伝わるような場所でございました。
えりも岬の民宿とはえらいちがいだなあ・・・・・・

 イェティさんとロドリゴは阿寒湖を見るではなくひたすらお風呂に入り、この日も痛めた尻の手当てに余念がなかったのでございます。
一日中自転車に乗り、温泉で尻の手当てをするのがこの旅のすべてのような状況でございました。

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(27.9.8) インドネシア ジョコ政権の姑息な天秤外交 日本と中国から資金を搾り取れ!!

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 ひどい話だ。インドネシアに導入を検討していた高速鉄道計画が白紙になった。日本はこの計画を09年以降インドネシア政府と共同で検討してきており、昨年10月のジョコ大統領就任までは日本の新幹線方式での導入がほぼ確実といわれていた。

 ところがジョコ大統領になって急に風向きが変わりジョコ氏は中国と日本を天秤にかけて最も有利な条件を引き出す戦略に変えた。
中国を引き入れたのは日本からの条件を大幅に緩和させるための当て馬のつもりだったが中国が本気になって提案をしてきたために、日中の新幹線方式のうちどちらを導入するかというような状況になってしまった。
うまくいった。これでインドネシアは圧倒的に有利な条件を引き出せる」ほくそ笑んだだろう。

 ジョコ氏としては日本と中国が焦って融資条件を緩和するから、インドネシア政府は資金を一銭も使用せずに、簡単に言えば日本と中国にすべての費用をおっかぶせて鉄道建設ができると踏んだようだ。

 今回日本は総工費6000億円の75%の4500億円を円借款で供与し利率は0.1%と破格の条件を提示していたが、一方中国は総工費7200億円の100%を2%の利率で供与すると提案していた。
簡単に言えば中国は全額中国資金で、日本は75%日本資金で供与するというのだから、実質的にインドネシアの負担はほとんどなくなる。
そしてこれがポイントなのだがこうした資金は決して償還されることはなく、通常は新たな資金を供与して借り替えを図るので、実質的には半永久的に貸し出しを継続する。

 インドネシアにとってこれほどおいしい話はないのだが、ジョコ氏はさらに採用条件を厳しくして日本と中国を手玉にとれると踏んだようだ。
ジョコ氏はジャカルタとバンドンといったたった140kmの近距離に新幹線のような時速300kmを越す高速鉄道はいらないと主張を始めた。
中速列車で十分です。新幹線では30分もあればついてしまうが、それほど忙しく飛び回るようなインドネシア人はいません。新幹線方式は止めます。再提案してください

 最もこれは最初の区間で将来的には全インドネシアに幹線網を張り巡らすという計画があるのだから、140kmはごあいさつ程度の建設になるはずだった。
だがジョコ氏はしたたかで、これを餌にあらゆるインフラを日本か中国の資金で整備しようと思いついた
鉄道を導入したければ他の港湾や道路建設や飛行場等のインフラにも融資してほしい。そうでなければ新たな鉄道の建設はしない

 日本としたら踏んだり蹴ったりだ。09年以来導入を前提とした調査やその他の資金計画まで練りあげていたのに、ジョコ氏の要望はとどまるところを知らない。
ジョコ氏としては国民向けに無駄な投資をせずかつ日本と中国の両国からすべての資金を引き出させてインドネシアは一銭の費用もかけず鉄道が建設されるとアピールしたいのだろう。
国民からは拍手喝采で「さすがジョコ大統領」と人気があがったが、しかしジョコ氏の戦略が本当に実を結ぶかどうかはかなり怪しい。

 まず中国だが経済はがけっぷちで本当の意味での余裕資金などない。外貨準備が加速度的に減少しているが資金が中国から逃げ出している。
7200億円の供与といっても本当に出せるわけがなく、中国企業にすべての仕事をさせてその代金を値切りに値切る計画だった。一方企業としては利益を出すために手抜き工事をせざる得なくなりこの新幹線計画はどう見ても粗悪品になるところだった。
こんなバカげた工事は引き受けたくない」というのが中国の本音だ。

 一方日本としてもこのジョコ大統領の裏切りとも思える措置は我慢の限界を越しそうだ。
過去において最も多くのODAを供与しインドネシア産業の育成に努めてきたとの自負が日本にある。
そうした経緯を一切無視して中国との両天秤にかけて費用を全額日本におっかぶせようという態度には歯ぎしりする思いになっている。

注)ジョコ氏の態度は鳩山元総理が日米間で取り決めた辺野古の移設を白紙にして、海外か最低でも県外と言ったのに対応する。
従来の外交をメタメタにしてでも大衆受けする主張をする政治家をポピュリストと言うが、ジョコ氏と鳩山氏は丁度相似形をしているように似ている。


 今回新幹線方式は中止し、ジョコ氏のいう中速鉄道の導入についてもう一度提案を受けるのだそうだが、日本はすっかり嫌気がさしているのでコンペに参加するかどうか分からない。
一方中国は相変わらず意気軒昂で中速鉄道のコンペに参加の意欲を持っている。
私はここは中国に任せてインドネシアの鉄道計画からは手を引くべきだと思う。
ポピュリストのジョコ氏はこの先大衆受けをするために何を言いだすか見当もつかないし、融資金はまず確実に踏み倒されると思った方がいい。
それならば踏み倒されるのは中国に任せておいた方がはるかに精神的にはいいし、中国の経済実態は火の車だからますます資金繰りに窮して中国経済の凋落が加速化する。

 かつて江戸幕府は諸藩に無理やり土木工事を命じて諸藩の財政を枯渇化させて幕府に対する反逆を阻止しようとしたがその現代版だ。
中国の投資は失敗続きで外貨準備の約半額は焦げ付いている。そこにまた一つインドネシア鉄道の不良債権を加えさせてますます中国を窮地に陥れる絶好の機会といっていい。ジョコ氏に付き合う必要などはなく、高見の見物をしておくのがここは最善の策といえよう。

注)なおインドネシア経済の実態とジョコ政権の運営については以下参照
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2015/07/pp-1.html

 

 

 

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(27.9.7) 橋下大阪市長の深謀遠慮 「何としても大阪都構想は実現させる!!!」

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 ここにきて維新の党が分裂したが、もともと水と油は混じることができないということを確認しただけだ。
維新の党代表松野氏橋下大阪市長との間には何ら政治的信条の一致がない。
橋下氏は憲法改正論者で自民党が推し進めている安全保障関連法案には賛成だし、一方松野氏は現憲法の維持論者で安全保障関連法案に反対だ。

 現在国会で最大の争点になっているこの法案の採決を巡って野党側が不信任案を連発する戦略をとろうとしており、松野氏は民主党の岡田氏との会談で共同歩調をとることに同意した。
しかしこれは橋下氏の主義主張とは相反している。橋下氏は安全保障関連法案に賛成で、安倍首相とはこの点で完全に意見が一致している。

 橋下氏は維新の党を結成して国政選挙で躍進を目指したのだが、自民党の地滑り的勝利で維新の党の出番がなくなった。
自民党と公明党を加えれば3分の2を越してしまうのだから、その他の党はごまめの歯ぎしりになっている。
キャスティングボートを握って大阪都構想を実現しようというのが橋下氏の戦略だったが、今の維新の党ではどうにもならない。現在の維新の党は橋下氏にとっては何の意味もない単なる烏合の衆だ。

 橋下氏はこの5月に行われた「大阪都構想賛否の住民投票」に敗れて、政界引退を表明していたが、どうやら単なる寝たふりだったようだ。
俺は何としても大阪都構想を実現する。そのためには年末に行われる大阪府知事と市長選挙で勝利してこの案を復活させる!!」
何ともしぶとい。

 橋下氏の構想ではまずこの地方選挙で勝利して住民投票敗北の汚名をそそぎ、返す刀でその実現のために安倍総理と手を組もうということのようだ。
安倍首相は今国会の最大争点である安全保障関連法案を国会で通過させた後は、次のターゲットを憲法改正に定めている。
そのためには来年の参議院選で自公で3分の2をとればいいが、そうでない場合は橋下氏に応援を求めようということのようだ。
安倍首相としては公明党が必ずしも憲法改正に賛同しないのではないかとの懸念があるが、橋下氏なら必ず賛成する。
憲法改正のためには大阪都構想を認めてやってもいい・・・・・

 こうして今大阪都構想と憲法改正のバーター取引が水面下で行われており、橋下氏としてはもはや維新の党の利用価値はなくなったといっていい
かわいそうなのは松野氏のような旧民主党系議員で、民主党に戻っても何ら発言力はなくただ存在しているだけになり、次の衆議院選挙では大半の議員が落選するだろう。
ゆいの党系も同じで全く展望が持てない。
いづれも橋下氏の政治手腕と知名度を頼っただけで、政治信条は全く別だから橋下氏から三くだり半を突き付けられれば政治生命が終わったのも同然だ。

 私は現在安倍首相が通過させようとしている安全保障関連法案に賛成だし、憲法9条という最悪の条項を変えるのにも賛成で、そのために橋下氏が維新の党を割って安倍首相と手を組もうということに賛成する。
中国という史上最悪ともいえる帝国主義国家と対峙するためにはその必要性を認めるもので、安全はタダでは得られない以上常に防御態勢をとっておくことは必要だ。
民主党的発想で国を守れないことは鳩山元首相が嫌というほど教えてくれている。

注)中国が最後の帝国主義国家であることは過去に何回も述べてある。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2013/05/post-81f2.html

 
 

 

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(27.9.6) ロドリゴとイェティさんの北海道自転車周遊記 その4

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(全長5kmのトンネル、抜けるのに15分以上かかり非常に緊張感を強いられる)

 8月8日の朝も涼よかないかにも蝦夷の朝でございました。この日はえりも岬から広尾郷を通って十勝川を渡り、浦幌郷まで行く予定でございました。距離にして約130km程度でございます。
泊った民宿は減価償却をしきったような宿で風呂場は見つけるのも一苦労するような場所にあり、電燈のスイッチも懸命に探さなければならないような宿でございました。
女主人は金輪際宿の改善などする気はなさそうで、自分の命と宿の命との我慢比べをしておりました。実はこうした宿は蝦夷地に多いのでございます。

注)地図は以下参照
https://goo.gl/maps/vTvvc 

えりもから広尾へは黄金海岸という道を約40k余り走るのですが、ロドリゴは当初この名前の由来は砂金が大量に取れたからだと思っておりましたが全くの誤解でございました。
日高山脈が海にせり出した蝦夷でも有数の険阻な道で、過去何度も道路建設に失敗しお金を湯水のように使ってようやく完成した道という意味で名付けられたものだそうでございます。
かつて伊能忠敬殿が測量をしたのもこの場所で当時は道が全くなかったためさぞや苦労の連続ではなかったかとしのばれました。

 現在の黄金海岸は何度も改修が施され全長5km及ぶようなトンネルがいくつもありますので、古人の苦労など全く感じることはできません。
蝦夷の道はどこもそうですがここ黄金道路も御多分にもれず「道路建設が蝦夷の唯一の産業」とばかり不必要なほど道路建設にまい進しておりました。新しいトンネルが次々に建設され、今でも使用できる旧道は地元の漁業者が専用で使うような道になっておりました。

 実は自転車にとって最も危険な場所がこのトンネルの通過でございます。最近のトンネルは歩行者兼自転車用に幅2~3m程度の側道が整備されておりますが、以前のトンネルではせいぜい50cmの側道ですので、かろうじて人が歩いていける程度の幅しかございません。
こうした場所では自転車は当然車道を走行するのですが、いつ後方から車が接近するか皆目分からないのでございます。
ただひたすら雷鳴とも思われるような騒音がしていますが、あまりにうるさすぎてそれが前からの音か後ろからの音か区別ができないのでございます。

 イェティさんは自転車の後ろにチカチカランプをつけて懸命に存在をアピールしておりましたが、確かにこのランプがなければいつひかれてもかしくないような状況でございました。
5kmのトンネルを越えるのに15分程度はかかり、トンネルに入るたびに主にお祈りをしなければなりませんでした。
主よ、主のしもべ、ロドリゴとイエティさんをお守りください・・・・・・・

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(十勝川の横)

 広尾郷を越えるともっぱら広大な十勝平野にでるのでとてもホッとしたものでございます。
やれやれ、これでトンネル地獄も抜けたぞ!!!」
蝦夷地東部はオビヒロとクシロを除くと大きな都市はなくとても寂しさを感じる場所ですが、我々が目指している浦幌郷も人口激減地帯でございました。1970年といえば今から約45年前ですが1万2千人余りいた人口が今では5千人になっておりさらにこの減少が加速しそうな場所でございます。

 しかしここにはよく整備された運動公園がありまたキャンプ場も併設されておりますので、
二人は喜んでここにキャンプを張ったのでございます。運動公園の近くには町の浴場までありましたのでロドリゴとイェティさんは痛んだお尻の手当てをこの浴槽の中で十分することができました。
今日も尻は何とかもったけど、また明日は辛そうだ・・・・・・・
このころになると会話の内容はもっぱら尻の痛みの軽減策になっておりました。

 

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(27.9.5) アラブ民族大移動 EUはローマ帝国になるか?

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 ヨーロッパにアラブ民族が押し寄せている。ほとんどアラブ民族大移動といったような状況だ。テレビを見ていたらハンガリーの首都ブタペストの駅に数千人規模のアラブ難民がいて、ドイツ行きの列車がくるとそれこそ終戦直後の日本の買い出し列車のような蝉噪を繰り広げていた。
入口からはいれない人は窓から強引に入っていたが、この光景はかつて日本にもあったものだ。

 アラブ難民がヨーロッパに押し寄せるようになったのにはアメリカとヨーロッパに責任がある。アメリカはイラクのフセイン大統領を、そしてヨーロッパはリビアのカダフィ大佐を殺害しアラブに民主主義の根を根付かせたと自信満々だったが、実際は更なる混乱と内戦が勃発しただけだった。
そして生活基盤を失ったアラブの人々は希望の土地ヨーロッパ、わけてもドイツを目指して殺到している。
あなた方が教えてくれた民主主義を味あわせてほしい!!!」

 現在陸路と海路からヨーロッパに難民が押し寄せているが陸路の中継地点のハンガリーが大混乱に陥った。
セルビアから毎日数千人規模の難民が国境を越えている。ハンガリーはEU加盟国だからここに入りこめばもはや国境はない。ハンガリー政府は国境に有刺鉄線を張って侵入を押しとどめようとしていたが簡単に突破されていた。警備兵がいないのだからペンチさえあればだれでも国境を越えることができる。

 ドイツのメルケル首相は人道的立場から受け入れに前向きだが、イギリスのキャメロン首相などは「難民は追い返せ」と主張している。
通常難民は政治難民と経済難民に区別され、前者は本国送還などすると生命の危険性があるので難民として受け入れ、経済難民はその国で解決する問題なので強制送還するのが原則だ。

 しかしここには二つの実務的問題があって、一つは政治難民と経済難民の区別がそれほど明確ではなく判定が難しいこと、それにもう一つは判定結果が出るまでは難民の送還ができないことだ。
通常でも判定までに1年近くかかるのは普通だから、その間難民はキャンプ地に保護しておかなければならない。さらに現在のように難民が加速度的に増えると難民判定事務など全くできなくなるのが普通だ。
だから実際は難民を追い返すことなどできず、結果的に全員をうけいれざる得なくなる。

 メルケル首相によると本年度の難民申請者数は約80万人になるというが実際はさらにその数は増加するだろう。当然のことに経済難民はドイツでも認めないが、だからといって追い返すこともできず結果的にはほとんどのアラブ人がドイツ人として生活することになる。
大変だ、ヨーロッパがイスラムに侵入される!!!」ヨーロッパ人の本音でオスマントルコのウィーン攻防戦以来の危機に陥った。

 さかのぼると西ローマ帝国は辺境から押し寄せるゲルマン人を押し返すことができず、結果的にゲルマン人の国になってしまったが、そのアラブ版が現在起こっているアラブ民族大移動だ。
陸路はバルカン半島を経由するもので、ギリシャに上陸した後はひたすらバルカン半島を北上してハンガリーにたどり着き、ここで列車に乗ってドイツを目指す。もう一つは地中海を船で渡って主としてイタリアの海岸にたどり着くルートである。
前者はシリア、イラク、アフガニスタンの難民で、後者は主としてリビアからの難民だ

 現在EUの最も差し迫った課題はこの難民問題で、ギリシャの財政危機などどうでもいいような状況になってきた。
メルケル首相とオランド大統領は受け入れのルール作りと、各国が平等に難民を負担する制度の設計に取り掛かったが、ハンガリーやバルト三国はこの措置を拒否しているし、イギリスも本音では反対でドーバー海峡を実質的に封鎖している。

 おそらく10年から20年の単位でEUはアラブとの融合国家に変貌せざる得なくなるだろう。イスラム教徒とキリスト教徒の共存だが実際は酷い混乱が予想されそうだ。
アラブに春をもたらすということの本当の意味がこの難民受け入れだったのだが、今EUはかつてのローマ帝国の末期のような混沌とした社会に陥り始めた。






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(27.9.4) 中国経済は腐ったリンゴ 誰も資金流失をとどめることはできない!!

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 私がかつて現役で融資担当だったころ最も重視していた分析は資金繰り分析だった。通常企業分析では決算分析資金繰り分析を同時に行うのだが、しばしば決算上は全く問題がないのにやけに資金繰りが厳しい企業があったものだ。
こうした企業は決算を改ざんしており、多くの場合は不良資産を抱えて資金化できず、やむなく金融機関になきを入れてくる場合がほとんどだった。
そうか、決算書では嘘をつけるが資金繰り表で嘘をつくことはできないのか・・・・・・

 今中国の資金繰りが信じられないような動きをしている。
中国の外貨準備は15年6月現在3兆6千5百億ドル(約438兆円)、この間の1年間の経常収支の黒字は25兆円規模だから、通常に考えればますます外貨準備が増えてもよく左団扇の国家経営であるはずだが、実際は外貨準備が激減している。
その金額は過去1年間で約40兆円だが積みあがると思われた経常収支黒字25兆円を足すと65兆円規模だから、これは中国がリーマンショックから立ち上がるために投じた資金にほぼ匹敵する。それだけの資金が年間に減少しているのだ。
一体中国で何が起こっているのだ」世界の市場関係者が色めきだっている。

  中国は世界最大の金持ち国ということになっているが、借金も多くその金額は3兆7千2百億ドル(約446兆円)だから約8兆円資産を上回っている。日本の純資産が黒字なのとそこが違う。
この借入の内訳は直接投資が330兆円で残りの116兆円が証券投資だ。
今まで中国は世界最大の生産立地として世界中の企業を引き付けて330兆円もの直接投資がなされてきたが、一方全体の約3割に及ぶ証券投資も存在する。
この資金は香港や上海の株式市場や融資平台と称するサラ金まがいの金融機関に紛れ込んでいる金額等の合計だが、元高で証券投資をすれば含み益も得られるために積極的に中国に流れ込んでいた。

 今問題なのはこの証券投資が逆流し始めたことで元を売ってドルを得ては海外に逃げだしている。それため中国は「元売り」を抑えるために為替予約に一種の課徴金をかしてドルが中国から逃げださないような措置をとることにした。
元売りの為替予約をしたかったら保証金2割を出せ
逃げ出す理由は様々だが、一番の理由は中国政府が今までの「元高誘導」を止めて元安に誘導し始めたからである。
元がやすくなる前に逃げ出せ、逃げ出せ!!!」

  中国が今まで元高政策をとっていたのは世界中から投資資金を集めるためだが、一方この元高政策は輸出に悪影響を及ぼして今年に入って輸出は対前年対比でマイナスが続いている。
このため人民銀行はここに来て突然「元」の切り下げに転じたが、今度は中国に証券投資をしている投資集団が腰を抜かすほど驚いた。
まずい。このまま資金を中国に寝かせていると含み損が莫大に拡大してしまう!!!」
 
 人民銀行としてはひどい矛盾だ。元高政策をとると輸出産業が崩壊し、一方元安政策をとると今度は借り入れていた短期資金が逃げ出してしまう。
どうすらいいのさ、思案橋」という状況になってきた。
現在は致し方がないので外貨準備を取り崩して対応しているが、その金額が年間で65兆円規模ということだ。

 それでも全体で外貨準備は438兆円も持っているのだから支障ないように見えるが、実はここからがいかにも中国的な魑魅魍魎の世界に入る。
このうち米国債が1兆8千2百億ドル(約218兆円)でその残りの220兆円が一体どこにあるのかさっぱり分からないのだ。
こうした資金は中国がここ20年余り世界的規模で展開した鉱山資源の開発資金として投与されたり、オーストラリアの鉄鉱石鉱山、アンゴラの海底油田、リビアの石油施設等に積極的に投資されてきた。また南シナ海や東シナ海の鉱物資源掘削にも投じられている。
また国内では不必要な鉄道建設や道路建設の資金になっている。
金に色はないからいかようにも化けられる。

 もちろんその投資が成功すれば投資した以上の収益が得られるので問題はないのだが、実際はその反対でことごとくこうした投資は失敗している
何しろ石油も鉄鉱石も石炭も銅も世界的な規模で余ってしまい、値段が半額になってどこの鉱山も次々に閉鎖されている。
はっきり言えば中国は一人で世界的な規模で不良資産を積み上げてきたことになる

 まともなのは米国債程度で仕方なしに米国債を売却して資金繰りをつけざる得ない状況になっており、世界の市場関係者はこの中国の米国債売りに神経をとがらせている。
なんだ、中国が世界最大の金持ちだなって言っていたが、実際は不良資産の山か・・・・・・
山崎経済研究所の山崎所長などは笑っているが市場関係者としては死活問題だ。ギリシャの不良債権が時のギリシャ大統領パパンドレウ氏によって公表されて世界中を震撼させたが、あのギリシャ問題の再来がこの中国問題なのだ。
大変だ、中国は腐ったリンゴで実際の外貨準備は半分程度にすぎない
中国は資金の流失をとどめようとあらゆる手段を講じているが、短期的な効果しかなく逃げる資金を止めることはできない。
腐ったリンゴは誰も食べる人はいないのだから致し方ない。

 

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(27.9.3) ロドリゴとイェティさんの北海道自転車周遊記 その3

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(襟裳岬)

 8月8日も涼しいいかにも蝦夷の天候でございました。この旅の出立時間はいつも6時と決めておりましたのでロドリゴイェティさんは朝5時には起きてテントをかたづけ軽い朝食を済ませたのでございます。
ロドリゴはこうした旅では荷物を最小限に抑えており必需品以外は何も持っていないのでございますが、イェティさんは毎朝食事の時にはコーヒーブレイクが必要なようで、簡易コンロ紙コップのコーヒーセットを用意しておりました。
ありがたいことにイェティさんはそのコーヒーをロドリゴにも飲ませてくれたので、ロドリゴがいつもする一人旅では味わえない優雅な気持ちになったのでございます。

 その日はテント泊した「むかわ四季の館」から国道235線えりも岬に向かって出立いたしました。本日の距離は130km程度ですので3時頃にはえりも岬に到着するはずでございました。
この国道235線に沿って日高本線が走っているのですが、信じられないことにいくら並走して走っても列車が来ないのでございます。
イェティさんが線路を確認して、「線路がさびているから廃線になったのだろう」というのですが、ロドリゴが約3年ほど前に蝦夷地にきたときにはこの日高本線は走っておりました。
そんな話は聞いていないのだが・・・・・・・・・・・

(地図は以下参照)
https://www.google.co.jp/maps/@42.4395181,142.6894413,9z?hl=ja

 この旅の帰宅後調べてみると途中土砂崩れが発生しその復旧がままならず、必然的に廃線のような形になっていることが分かりました。
この線の乗車率も極端に低く、ロドリゴが乗車した3年前も一車両に数人しか乗っていなかったことを思い出しました。
蝦夷地では住民はみなを疾駆して移動しますので列車に対する需要は極端に減っており、幹線を除いて鉄道網が成り立つ条件はないのでございます。

 本日の旅の途中の日高郷新冠郷は名馬の産地で、将軍家やJRAの名馬を一手に引き受けているような場所で牧場には放たれたサラブレッドが優雅に草を食んでおりました。
またこれはロドリゴにはいつも不思議に思われるのですが途中で通過した浦河郷様似郷は非常に瀟洒な建物が並んでおり、なにか江戸の原宿のような雰囲気を醸し出しているのでございます。
こうした蝦夷地にそうした場所があること自体不思議なのでございますが、蝦夷地に住む住民が一致団結してなんとか村落を守ろうというような決意を感じる場所でございます。

 ところで自転車の旅はお尻の痛さとの戦いで100kmを過ぎるころになるとロドリゴもイェティさんもまともにお尻をサドルにおいていることができず、立ちこぎをして尻の重圧を和らげたりしなければならず苦心惨憺しておりました。
周りの景色はとても素敵でお尻の痛さえなければ十分景観を楽しむことができたのですが、実際は尻のいたさ軽減に集中して景色どころではなかったのでございます。
イェティさん、少し休憩して尻を休めましょう。尻から火が出そうです」
俺は血も出ている!!」


 この道は海岸線を通る平坦な道なのでございますが、最後のえりも岬に通ずる34号線は丘の上り下りがきつく丁度自転車競技の山岳レースのような場所が約10km続いておりました。
自転車の最大の敵はこの山登りで自分と自転車の重さを引き上げなければならないため、かえって自分の足で走った方が楽なのでございます。
ツール・ド・フランス山岳ステージを見ておりますと応援者がレーサーと一緒に走っておりますが、登りの速度は世界的なレーサーでも一般人の足とさして変わらないほど遅いことがよくわかります。
この坂道をロドリゴとイェティさんはなんとか休むことなく息がほとんど切れる直前にえりも岬にたどり着くことができました。
これ以上走ったら絶対死ぬ・・・・・・・・・

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(襟裳岬の灯台)

 えりも岬は森進一さんが「襟裳の春は何もない春です」と歌って物議をかもした場所ですが、江戸からはるばる訪れた訪問者にはそのように見えるのも致し方ないような静かで自然そのもののような場所でございます。
ただここえりも岬には「風の館」と称する観光施設が建設されており、また周りには数件の茶店があって、昼間であれば食事等の心配はしないで済むのでございました。
到着したのは5時前になり意外と時間がかかったのは尻から火が出るのを何回も冷やす必要があったからでございます。茶店で一服して夜半のキャンプを張る必要がありましたが、ここ一帯はキャンプ禁止地区で茶店の人の目も厳しいためテントを張るわけにはまいりませんでした。
ロドリゴはこうした場合JRバス停が最も良い睡眠場所になることを知っておりました。蝦夷地の冬は厳しくかつヒグマの出没も予想されるので実にしっかりとしたバス停が建設されておりそうした場所ならば安眠は確実だったからでございます。
イェティさん、バス停で寝ましょう。6時を過ぎればバスは来ませんから快適に眠れますよ

 しかしイェティさんはこの提案がどうも不承知だったらしく、なんとかして宿が取れないものかと茶店の主人に折衝し、ここから約2km程度下った村落に民宿と称する安宿があるのを発見いたしました。
イェティさんは持ってきた伝書鳩をとばして安宿の女主人と交渉し、その日はこのうらさびたほとんど幽霊が住んでいるような安宿に一泊したのでございます。

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(27.9.2) 東芝の決算処理がますます混迷している。「いったいいつになったら終わるんだ!!」

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 東芝の不適切会計処理(粉飾決算)は日を追ってますます深刻になってしまい、とうとうその金額も修正額は2000億を越えてきた。当初は500億円程度インフラ部門だけというような話だったが、あらゆる部門にまたがった話で半導体部門等を含めると1500億円程度さらに修正が必要なのだという。

注)東芝の不適切会計処理の具体的内容については前に一度記載してある。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2015/06/qqq-aca1.html

 インフラ部門では引当金の計上を少なくする方法だったが、他の部門はありとあらゆる方策を駆使していてたとえば検収をわざと遅らしてコストを削減するなど涙ぐましい粉飾処理を行っている。
なぜ東芝がそうした処理をするようになったのかというと、歴代の社長が収益額にこだわり無理やりにでも利益を計上させたからだという。
たとえば元社長の佐々木氏パソコン事業部門に「三日間で営業利益を120億改善しろ」と命じたが、担当部署としては粉飾をする以外に対応策がなかったという。

 外見からは東芝は安定した収益を上げてきた優良会社に見えており、特に半導体部門のフラッシュメモリでは常に高収益を確保していたものだと私など思っていた。
日本の半導体産業はアメリカと韓国にやらっれぱなしだが東芝は技術力が強くよく頑張っているな・・・・
しかし実際は酷い火の車で、東芝が安定した経営をしていたのはリーマンショック前までで、リーマンショックでいっぺんに業績が悪化してしまった。
当時も今も東芝の経営を支える二本柱は半導体部門と原子力部門だが、半導体部門が収益を上げられなくなり、その結果原子力部門にシフトしたが11年3月の東日本大震災で福島第一原発が被害を受けるとこの部門も全く利益を生み出せなくなってしまった。

注)東芝の決算状況はリーマンショック以前は連結で1000億以上の最終利益を計上していたが、リーマンショック後の9年3期は3435億円の赤字に陥り、その後は収益は急回復して500億から1000億の間を上下していると発表していた。

 何しろ国内では原発ゼロ政策を民主党は標榜するし、実際原発は長い間一基も稼働していなかった。これでは日本最大の原発産業の東芝の商売がなりたたない。
その結果東芝の実質的な業績はみるみる低下していったのだが、それを糊塗する方法が東芝のいう不適切会計で、ありていに言ってしまえば粉飾決算といえる

 本来なら6月末には発表しないといけないところ、東証や金融庁になきを入れて8月末までに発表することになっていた。
それがここに来て再び10件程度の不適切会計処理が発見されたので、再度見直しをおこない9月7日までに報告するという。
どうもこのドタバタ劇は東芝が金融庁に事前説明に行って以下のようなやり取りがあったのだろう。
本当にこれ以外はないのですね。もしこれ以上発生したら上場廃止になりますよ
本当は細かい案件が10件程度ありますが有価証券報告の記載にあたっては支障ありません
いや、それでは駄目だ。たとえ細かな案件でもすべて修正してくれなければ金融庁としては認めるわけにいきません

 今回の東芝の粉飾決算を見てみると、外形とは裏腹に経営が極度に厳しくなっており、二本柱の半導体と原発部門が崩れたためどうにもならないということがよくわかる。
仕方なしに競争力のなくなったパソコン事業などでむりやり利益を出させられるので、こうした部門はひたすら粉飾でごまかす以外に対応策を持っていないということのようだ。

 とりあえずは修正した決算報告をするのだろうが、アメリカでは投資家が集団で東芝の粉飾決算による株価低迷の責任を追及しようとしているし、金融庁は今後東芝の決算に粉飾が起こらないように目を光らせるだろう。
東芝にとっては地獄のような日々が続き、何かシャープのような経営状況になってきた。

 東芝問題の本質は主力部門がリーマンショックや東日本大震災の影響で収益を上げられなくなり、そうした中で何ら新しい収益手段を持たなくなった企業が苦し紛れに粉飾を繰り返した様が浮かんでくる。
東芝は名門だ、だから低収益決算など絶対に許されない。何の手段でもいいから利益をかさ上げしてこい」その結果が今日の東芝の姿のようだ。

 

 

 

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(27.9.1) タイの爆弾テロ事件は新疆ウイグル人の関与が濃厚になった!!

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 タイのバンコクで8月17日に発生した爆弾テロ事件の犯人像がだんだんと明らかになってきた。
タイの警察はトルコ系と思われる男を逮捕したがこの男が住んでいたアパートには爆発現場で使用されたスチール製のパイプや鉄球が多数保存されていた。
また逮捕された男は200冊の偽トルコ旅券を保持していたが、こうした証拠物からこの男が何らかの意味で今回の事件に関与したのは確実だとタイ警察は発表している。
本人は黙秘して何もしゃべらないが、タイでトルコと何らかの関連があるといえば新疆ウイグル自治区との関連がすぐに浮かぶ。

 現在雪崩を打ったようにタイに新疆ウイグル自治区のウイグル人が逃げ込んでおり、ここで偽のトルコのパスポートを入手してトルコ人としてトルコに密入国している。タイと中国は直接国境を接していないが、このあたりは国境はあってないような地点だから、徒歩で国境を超えることができる。
それを手助けする組織が存在していたことは前から分かっていたが、今回逮捕された男はその組織の一員とみられる(さらに2名のトルコ系男とタイ人の女の逮捕者が出ている)。

 現在トルコに密入国した数は推定で数千人といわれているが、密入国だから正確な数字は分からない。
もともとウイグル人はトルコ系だからトルコに親近感を持っており、また一時はトルコが大トルコ構想というようなものを持ち中央アジアのイスラム諸国の盟主になろうとしたこともあったから中央アジアのイスラム教徒に対しては寛容なところがある。
簡単に言えば偽パスポートによる入国を黙認する。

 一方なぜこのような多数のウイグル人が逃亡を図っているかというと、中国政府がウイグル人を片っ端から逮捕しているからだ。
ウイグルでは通年のように暴動が発生しているが、特に有名なのは2009年にホータン市で発生した暴動で、ウイグル人2名が工場で不法に殺害されまともな裁判がひらかれなかったことを抗議したものだ。
この時の死亡者数は中国政府発表で約100人、亡命ウイグル人組織の発表では3000人になっている。
また最近では14年の7月にも暴動が発生していて、この時の死者は中国政府発表で98人、亡命ウィグル人組織の発表では2000人になっている。
このほか小さな事件はほぼ毎月のように発生しており、中国政府の発表では死者は常に10人以下の数字になっているが情報統制が厳しく外国人記者の取材はないから本当のところは分からない。

 中国の警察は拷問が日常的にされていて容疑者を捕まえては拷問にかけるので、拷問死も多く少しでも反抗的なそぶりを見せる若者は片っ端から連行されている。
したがってこうした若者を中心に海外に逃亡するもの多く、逃亡者は肉親や関係者が中国警察によって殺害されているケースが多いので中国に対し深い憎しみを感じている。
そしてその一部はトルコを経由してISやアルカイダの組織の一員になり戦闘訓練をしているので中国としては気が気ではない。

 今回逮捕されたメンバーはそうしたウイグル人をトルコに密入国させる組織の一員である可能性が高い。
こうした状況下で中国政府はタイの軍事政権に対し不法入国者を強制送還するように強く申し入れをしていた。
タイの軍事政権と中国は世界の嫌われ者同士で最近結びつきを強化していたので、この7月にタイは中国の要請を入れて109名のウィグル人を不法滞在を理由に中国に強制送還している。
強制送還された後の措置については明確になっていないが悲惨な運命であることだけは確かだ。

 今回の爆弾テロ事件はこの強制送還に抗議した亡命ウイグル人の組織が関与して起こしたものというのがタイ警察の見方で、特にエラワン廟というタイ仏教の総本山のような場所で起こしていることから、明らかに仏教徒とは異なる宗教の持ち主だということがわかる
たとえ軍事政権に反対していても信心深い仏教徒のタイ人がアウラン廟を狙うことはありえないというのがその判断だ。

 中国がひた隠しにしている新疆ウイグル問題がタイで露見したということだが、実際新疆ウイグル地区はほぼ内戦状態のような状況になっており、分離独立戦争が今後こうした形で(国内は中国警察の警備が厳しいので)世界に伝搬し始めた。

 

 

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