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(27.8.26) 中国人民銀行の死闘 それでも株価は低下する

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 世界の株式市場にパニックが走っている。日経平均はそれまで2万円台をキープしていたのに中国発株安の連鎖で18000円前後まで急落してしまった。
一方火元の中国などは上海総合が3000ポイント前後まで急落しておりこれは高値から約4割も落ちている。
中国人民銀行のPKOでは3600ポイントを死守するはずだったのが、もはや中国といえども支えるすべを失ったかのようだ。
8月14には「一般的な状況では政府は市場に介入しない」と居直り発言をしていたが、実際に投入する資金が枯渇しはじめたようだ。

注)最近の中国の株価対策については以下参照
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2015/07/ppp-17.html

 中国経済が全く不調なのは世界のどの投資家にも見破られてしまい、GDP7%などという数字は単なる絵にかいた餅であることが知られた以上株式を買い支える理由もなくなってきた。
現在中国の株価急落に伴って世界中の株価が急落しているが、それは今まであまりに中国経済を買いかぶりすぎていたからだ。

 中国人民銀行はたまらず最後の賭けに出たようだ。
上海総合指数が3000にまで下がったため、中国人民銀行は再び政策金利の引き下げ0.25%と預金準備率の引き下げ0.5%を実施すると8月25日に発表した。
この効果も今まで同様一時的なものになるだろう。
それはかつての日本のPKO を見てもわかる。


注)現在の中国政府が行っているPKOが1990年代に日本政府が行ったPKOの二番煎じであることは前に述べた。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2015/07/ppp-8.html


 山崎経済研究所山崎所長などは昨年8月ごろの原油価格急落を見て中国経済が停滞局面に入り、今年のスマートフォンや自動車の販売が前年割れしたのを見て今は中国経済はマイナス成長に入ったと指摘していた。
しかし一般の経済評論家や実務担当者は中国が発表するGDPなどのマクロ数字を信じていたか信じたふりをしていて、中国経済は減速しているがまだ世界最高水準の成長率だなどと評価していた。

  だがここに来て中国株式が政府がどのように対処しても価格がじりじりと値下がりするのを見て目が覚めたようだ。
もしかしたら中国経済はいわれているよりも不調なのかもしれない・・・・・
この不信感は2010年にギリシャのパパンドレウ首相が「ギリシャの財政債務が公表されている数字よりはるかに悪い」と真実を述べたときのギリシャショックに相当する。
以来ギリシャは常に欧州経済の足を引っ張る問題児になったが、今回の中国ショックは中国当局が統計数字の改ざんを認めたわけではないが、あらゆる状況証拠から市場がその信頼性に疑いを持ってしまった。

 実際の中国経済は不動産バブルが破裂していたるところに人の住まない鬼城が林立し、さらに今回株式バブルも破裂したのだから1990年代の日本とそっくりになってきた。
アメリカなどはバブルを持ってバブルをつぶすことができるがそれはアメリカが基軸通貨国で通貨の印刷がいつでも可能だからで、日本のような非基軸通貨国はその手は無制限に使えない。経常収支が黒字の間は使えるが赤字になったらおしまいだ
その点中国も同様で通貨の印刷は経常収支が黒字の間だけだから日本と全く変わらない。
現在中国の経常収支は黒字だが、一方で貿易額は減少し、生産は停滞し、不動産は全く売れず、資本は中国から逃げ出しているのでお先真っ暗になりつつある。

注)アメリカのバブルを持ってバブルをつぶす方式の詳細は以下参照
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2015/06/ppp-2.html

 中国が原油も鉄鉱石も銅も買わなくなったのでこうした原油や金属類の価格は急落し、ピーク時の約半額に落ち込んでいる。
特に原油はすっかり余ってしまい1バレル40ドルを切った値動きになりつつあるがこれはリーマンショック後の価格に近付いたということだ。

 リーマンショック後中国政府は約4兆元(56兆円)の国内投資を実施したが、これは中国式バブルを持ってバブルをつぶす方式だった。
これが功を奏して昨年の夏ごろまでは世界経済を引っ張ってきたが、そこで息切れした 結局中国が世界経済を引っ張ってきた時代は終わり、中国株式の値下がりが世界の株安の引き金になっている。資源国は中国が購入しなくなったためどこもひどい経済停滞に陥っており、ロシア、ブラジル、南アフリカ、オーストラリア等は青息吐息だ。
また中国との貿易に活路を見出そうとした韓国は貿易額のじり貧で国家の存亡にもかかわりつつある。

 中国人民銀行は懸命に頑張っているが実体経済を救う手立てはない。
中国の時代は終わり、中国と一蓮托生を目指した韓国のような国家は共倒れるだろう。また個別企業でも中国に深入りした企業は危険で、日本では伊藤忠商事やニッサンや王子製紙やファナックやコマツは業績低下に悩むだろう。
またドイツの自動車産業もVWを筆頭に生産調整に追い込まれそうだ。

 1980年代、日本はアメリカに代わる経済大国になる直前で失速し、今中国がそのワダチを踏もうとしている。中国が世界帝国になる夢が今崩れ去りつつある。

 

 

 

 

 

 

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コメント

先進国の金融緩和策のおいしい水で、非先進国においてバブルの花が咲き、世界のすべてがバブルに汚染され、世界のすべてがバブルの清算というツケを払う時代になったのです。

中国と同じように、新興国、資源国は先進国と同じような民間バブル崩壊に直面しています。自国の景気を支えるために、新興国が先進国がやったような緩和=官製バブル促進のような政策を取ると、借り手の新興国では通貨安と、資金流出の悪循環に陥ります。

非先進国のバブルはリーマンショック時の住宅バブルが引き起こした世界景気に対する破壊力より大きく、しかも長いです。

投稿: pij | 2015年8月27日 (木) 17時12分

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