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(27.8.3)習近平氏が吠えている。  「ようやく江沢民派の大将の首を切った。 あとは俺の天下だ」

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 中国における政治家の人民解放軍の掌握術はなかなかユニークだ。
もともと人民解放軍は党の軍隊だから党の下部機関だが、実際はかつての関東軍のように自由にふるまうので党総書記にとってその掌握は常に頭を悩ます問題だ。
戦前の日本の政治家と同様な悩みといっていい。

 習近平党総書記は胡錦濤時代の人民解放軍の大将二人を党規則の重大規律違反で失脚させ、その後釜に自分の息のかかった将軍を大将に就任させた。
その記念式典が8月1日に行われ、新たに就任した大将が記念撮影をしていた。

 失脚したのは郭伯雄大将と徐才厚大将だが、この二人は江沢民氏が主席の時に大将に昇格させ、胡錦濤時代は江沢民氏の忠実な犬として胡錦濤政権ににらみを利かせていた。
胡錦濤氏は人民解放軍を掌握できず、実際は江沢民氏が人民解放軍の実質的なトップだった。
しかし習近平氏はこの江沢民派の実力者大将を重大な規律違反のかどで党籍離脱に追い込み、実質的にパージしてしまった。

注)上記二名の大将の逮捕劇の詳細は以下参照
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2015/04/post-c278.html

 中国でも軍人はその最高の地位である大将になることを望んでいるが、これは単なる軍事的な地位だけでなく経済的な意味があるからだ。
人民解放軍内で出世するためには、地位の上位者に常にわいろを贈らなければならない。
そのワイロが最も集中するのが大将で、大将とは中国では最大の利権なのだ。

 郭伯雄大将と徐才厚大将も当然利権としてその富を築き、一生涯遊んでもまだおつりがくるほど財産家になったが、それが今回重大規律違反ということで党籍離脱になってしまった。
だがこれは大将の利権だから、この二人だけでなく誰もが最大限その地位を利用して富の蓄積をしており、なぜこの二人だけが規律違反で追及されるかというとこの二人が江沢民派だからだ。

 中国では汚職が当たり前で、汚職と中国人とは同義語といえるほど汚職体質が染みついているが、だからといって摘発されるかどうかは本人が主流派にいるか反主流派にいるかによって決まる。
反主流派になったら、財産を海外に移してさっさと逃亡しなければ必ず規律違反で逮捕され、せっかく築いた財産は一夜にして奪われ、その財産は主流派の間で分配されてしまう。
国家に没収されるのではなく主流派のメンバーの懐に入るところがいかにも中国らしい。

 現在江沢民系の国有会社の幹部や地方の党書記や人民解放軍の将軍が次々に重大規律違反でしょ引かれているが、あまりの激しい追及に江沢民氏はたじたじになっている。
もちろん習近平氏をなんとか暗殺できないかと虎視眈々と狙ってはいるが、習近平氏は周りを信頼できる人民解放軍の将軍が固めて、間違ってもクーデター等起こされないように気をつけているので暗殺もままならない。

注)習近平氏の暗殺未遂事件については以下参照
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2015/07/ppp-13.html

 習近平氏の手法はかつてのソビエトロシアのスターリンに似てきており、反対派を根こそぎ粛清しようとしているように見える。
江沢民氏や胡錦濤氏といえども油断すると習近平氏の餌食になってしまう。
習近平氏は人民解放軍の大将を自身の息のかかった福建閥で固めているので人民解放軍を掌握したといっていいような状況になってきた。
人民解放軍を掌握した習近平氏の汚職撲滅運動はますます過激になってきたといっていい。

注)ただしこれは大将といった上級幹部を掌握したという意味で、一方人民解放軍の大将といえども現場の掌握はままならないため現場が勝手な動きをするのを止めることができない。詳細は以下参照。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2014/10/post-b965.html

 

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