(27.8.7) 夏休みシリーズ NO2 アメリカの次期大統領は誰になうのだろうか
夏休みに入ります。この間は過去のブログ記事の再掲になります。
オバマ氏が大統領になる前の日高義樹氏の予想と私の予想について述べてある。このころから日高氏の予測はことごとく外れるようになるのだが、それはアメリカ共和党に肩入れをしすぎて、正常な判断ができなくなったからだと私は思っている。
(20.5.5)アメリカの次期大統領は誰になるのだろうか
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日高義樹氏は私の好きな評論家の一人だ。元NHKのワシントン支局長を勤めたあと、ハーバード大学客員教授を務め、いまはアメリカのトップレベルの研究所と言われるハドソン研究所の主席研究員をしている。
また毎月1回テレビ東京で「日高義樹のワシントンレポート」という番組を放映しているので、この主の番組が好きな人はなじみの名前のはずで、私も毎回のようにこの番組を見ている。
私は日高氏のアメリカ分析は超一流と思っているが、日高氏が昨年の10月現在で、次期大統領選を予想した内容がまったく外れているのには笑ってしまった。
日高氏は次のように分析していたのである。
「アメリカ民主党の大統領候補には、・・・ヒラリー・クリントン上院議員が選ばれることがほぼ確実である。・・・オバマ上院議員は弁舌がたくみで新鮮な印象を国民に与えているが、やはり黒人であることが大きなハンディになっている。
共和党側はニューヨークのジュリアーニ前市長と、トンプソン上院議員がトップを争っている。・・・・この二人のうちでは、減税とテロリストの戦いで定評のあるジュリアーニ前市長が有力だと私は考えている(「資源世界戦争がはじまった」日高義樹著)」
日高氏をもってしても、アメリカ大統領選の行方はまったく予想不能らしい。
さらに現時点での日高氏の予測は、共和党マケイン上院議員が大統領になると言うものである。
なぜ共和党が勝つかの理由は「アメリカの大統領選挙のシステムは、保守的な中西部や南部の州に有利になっており、保守的な政治家のほうが各州に割り当てられた大統領選挙人を集めやすい」からと言うものだ。
ちょうど日本の国政選挙と同じで農村部と都市部に格差があり、都市に強い民主党より、農村部に強い共和党のほうが有利だと言うものである。
実際そうした例があり、2000年の大統領選挙では全体の得票数で上回った民主党ゴア氏が農村部を地盤にした共和党ブッシュ氏に敗れている。
日高氏は今度も同じことが起こるはずだと予測しているわけだ。
しかしこの日高氏の感度は私の感度とはかなり違う。私の見るところブッシュ共和党はイラク戦争で完全に手詰まりになっており、また経済もサブプライムローン問題に見舞われ、満身創痍だ。
アメリカ国民の保守層がどんなに強くとも、現状はどう見ても共和党が不利だ。
「変化」を求める国民は民主党オバマ氏を押すのではないだろうか。
選挙制度は日高氏の言うように保守派の共和党に有利だが、日本で保守王国山口県の補選で民主党が勝利したような動きが、アメリカでも起こらないとは限らない。
私の予想は「オババ上院議員が大統領になり、イラクからの撤退をするとともに、世界の警察官を辞める」と言うもので、「変化」とはアメリカ伝統のモンロー主義の復活であり、「アジアのことはアジアで決めろ。俺は知らん」という時代の始まりだと思っている。
果たしてプロの日高氏の予測が当たるのか、素人の私の予測が当たるか、大統領選挙の結果が楽しみだ。
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