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(27.7.14) 中国政府のPKOは日本の二番煎じ 長期的には失敗する!!

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(友達のブログ「ちば公園のベンチから」に掲載された利根川の朝)

 思わず笑ってしまった。マルクスの「歴史は二度繰り返す。一度目は悲劇として、二度目は喜劇として」という言葉がよぎったからだ。
現在中国当局が上海株式市場の暴落をとどめようとして懸命に実施しているPKOは、1990年代の初頭に日本が東京市場の価格維持のために行ったPKOの二番煎じだからだ。

 1989年に約4万円だった日経平均はその後奈落の底に落ちようとしていたが、その時大蔵省や日銀が行ったPKOは公的資金による株式の買い支えと、大口取引先(金融機関や証券会社)に対し株式の売却をしないようにさせる口先介入、それと新規の株式公開を週に1社にとどめて株式の値崩れを防ぐ対応だった。
売ってはあいならん。新株公開などして値下がりでもしたらどうするのだ。国がしばらく株式を購入して買い支えるから市場が落ち着くまで待て!!」

 あれから20年たち、今中国政府が同じ事をしている。
株式の売買を停止させろ。先物取引で株価の引き下げを狙うとはとんでもないやつらだ。
国の資金を2兆円投入するからしばらく売買はするな。特に国営企業や証券会社が売却などしたら絶対に許さんぞ

中国の投資家人口は約9000万人だそうだが、こうした人々が1か月の間の約30%の値下がりで悲鳴を上げている。
もちろんそれまでに株価は2.5倍にも跳ね上がっているのだから売り抜けた人は巨万の富を得たことになるが、最近になって信用取引等を始めた個人投資家は自殺ものになっている。

注)中国政府が国家を上げて株式の価格上昇対策をとることをいち早く知った共産党幹部やその家族は巨万の富を得て売り抜けたはずだ。

 もともと中国当局は低迷する経済をなんとかして上昇気流に乗せようとして、意図的に株式市場を誘導してきており、人民日報などは盛んに「強気相場は開始したばかりだだから人民は資金を箪笥預金にしないで株式に投資しろ)」と露骨なまでにあおってきた。
政府が株式をささえるといっているんだから、こりゃひと儲けしよう」と最近は今まで株式に無縁だった個人投資家が雨後の竹の子のように株式市場に殺到していた。
そこでの30%クラッシュだから政府に責任追及の声が上がるのはやむおえない。
政府が株価を支えるんじゃなかったの!!!!!」

 中国はすべてに国が介入する社会主義国家で、もちろん株価も政府の管理下にある。
人民は株価を政府が保証するか否かで購入を決めるので、今回のように人民日報が散々あおった後では国家の責任になってしまう。
仕方がないので習政権は今回の株価暴落のスケープゴート探しを始めた。
第一番のスケープゴートは空売りを仕掛けていた投資会社等で、さっそく中国保安局のこわもてが捜査に入りこんだ。
一般に資本主義国の市場では空売りは一種の商行為として認められているが(ただしヨーロッパでは空売りは規制の対象になったりする)、中国では完全に悪徳行為という位置づけだ。

 問題はこうした中国政府のPKOがどの程度効力があるかだが、一時的にはそれなりの効果を発揮して7月9日以降株価は持ち直している。
上海市場の大崩壊はなかったのだが、今後の推移を見ると心もとない。
それは日本市場のPKO後の株価の推移をたどってみると分かるのだが、4万円近くあった株価がその後20年近くかけて低迷し、アベノミクス発動前には8000円程度に値下がりしていた。単純に言えば5分の1だ

 今後の推移はやはり実体経済を反映したものに長期的にはなるだろう。確かに中国政府のPKOはその時は効果を上げるが、あくまでも対処療法で中国経済が立ち直らない限り効果は限定的だ。
すでに主要産業はすべて対前年比割れになっており、たのみの自動車産業もとうとう前年割れを始めた。
公表されているGDPは年率7%程度の成長をしていることになっているが、この統計数字を信じている人は中国当局者を含めて誰もいない。
実際は日本の失われた20年と同様な経済停滞に入っているが、それを言い出すのが恐ろしい」というのが実態だ。

注)中国自動車産業の実態は以下参照
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2015/07/post-5c4f.html

 何しろ中国政府は強気一辺倒で、AIIBBRICS銀行の設立をしなければならないし、シルクロード経済圏というオオボラも吹いている。
すべてが中国経済が躍進していることを前提にしているのに、実際の経済が崩壊寸前では、こうした組織が金を集めることもできない。
AIIBで世界から金を強奪するまでは、何としても中国経済は順調でなければならない」中国政府も苦しいのだ。
株式価格維持のために今後も中国政府はなりふり構わない介入を続けるだろうが、そのたびに体力が衰えていく。
中国経済の今後は日本経済がたどった1990年以降の日本とほぼ同様の推移をたどると見て間違いなさそうだ。

 やはりマルクスは正しかったのだ。「歴史は二度繰り返す。一度目は悲劇として、二度目は喜劇として」

 

 


 





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評論 世界経済 中国経済」カテゴリの記事

コメント

内容は日本がやったのとは違いすぎません?。

大口株主や企業幹部には半年間売買禁止ですよ。 共産主義による資本主義の完全否定です。
国民は自分の国家がこんなに脆いものかと知った事でしょう。 シナ人、自信過剰気味ですからいい気味です。 最後は紙切れの証券もって夜も眠れまいに。
こんなシナ人とベッタリ組んだドイツ人、またギリシャ人に貸し込み債権カットのドイツ人、ザマーミロ。 ドイツ野郎は一緒に地獄に落ちるがいい。 
あ、シナ属国が隣にいたな、こいつも道連れで地獄行きだな。 ついでにイタリア スペイン ポルトガル こいつ等も半島人皆同じ。

共産シナは何でもありのデタラメ国家、こんなところで商売など出来るわけがない。 これまでも足をすくわれる事件が頻発してるではないか。
日経 朝日 マスコミがシナを持ち上げ誉めまくっていたが、いかにこんな会社が口先正義のいい加減なデタラメ会社かよく分かったかな。

投稿: 絶望人 | 2015年7月14日 (火) 13時36分

シナ資本市場は半分が既に蒸発したのでは?その前提で株価が反騰したというのも虚しい。人民には自殺者も出て、治安も悪化の様子。気の毒なのはシナ投信を買って二度と売却出来ないであろう日本の高齢者投資家です。こうなるのははっきりいって予想可能でしたからね。

投稿: NINJA300 | 2015年7月19日 (日) 08時56分

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