(27.7.8) 韓国伝統の内ゲバ発生 パク・クネ大統領と院内代表の死闘 「あいつの首をとらないとおちおち眠れない!!」
韓国(朝鮮)名物の内ゲバが発生している。別名政治闘争というが経済の大失速やMERS発生対処をそっちのけで内ゲバを行うところが韓国の名物だ。
パク・クネ大統領と与党セヌリ党の院内代表が罵りあっている。もっとも罵っているのはもっぱらパク・クネ大統領で、院内代表は表面的には恭順の意を示しているが、その程度の態度ではパク・クネ大統領のヒステリーは収まりそうもない。
「あいつの態度は表面的だ。絶対に政治生命を奪ってやる。絶対にだ!!」
大統領制の韓国の院内代表とは丁度アメリカの議会の院内総務みたいな立場で、本来は協力して国政を担当しなければならない。しかし実際は足の引っ張り合いだ。
韓国の大統領制はどこの国の大統領より権限が大きく、国会はあえて言えば批准だけをするような翼賛国会なのだが、この状況を改善しようとセヌリ党院内代表のユ・スンミン代表と野党の党首が手を組んで国会法改正案を通してしまった。
内容は従来政府の施行令(法律に基づき大統領府等が出す細則)が法律に合致しない場合は、国会はその内容を所管官庁に報告するだけの権限(だから全く国会のチェックが効かなかった)だったのを、「国会は施行令の修正変更を要求でき、この場合は(政府は)要求を受けた事項を処理し、その結果を報告しなければならない」と修正したものだ。
簡単に言えば国会の権限を強化して大統領府が勝手に施行令を出す権限を弱めようとしたものだから、パク大統領が切れてしまった。
「ユ・スンミンのやつ、何を考えているんだ。あたしの国政運営に国会の力でチェックをかけようとはとんでもないやつだ」
先月25日にはこの法案に対し拒否権を発動し、返す刀でメディアを通じユ・スンミン批判を繰り返した。
「政府の行政権限を国会が干渉するものであり、歴代のどの政権も受け入れていない。(ユ・スンミン院内代表は国会法を)自らの政治哲学と政治的論理に利用してはならない」
ユ・スンミン氏とパク・クネ氏はセヌリ党だが、主流派と反主流派の立場にある。
特にパク・クネ氏が掲げる増税なき福祉の拡大に対しユ・スンミン氏が「それは幻想で増税が必要だ」とかみついたり「THAAD(アメリカが韓国に配備しようとしている弾道弾迎撃ミサイル)の配備について正式に議論すべきだ」と述べたりして、パク氏が中国の習近平政権に遠慮してTHAADの取り扱いを先延ばしにしていることに対する強烈な批判をしてきた。
「ユ・スンミンのやろう、あたしの政策の足を引っ張ることばかりやりやがってもう許さん。こうなったら経済もMERSもしらん。ユ・スンミンの政治生命を奪わなくてはおちおち安眠もできん!!」
大統領と院内代表が公開の席上で非難の応酬になったのだが顔を真っ赤にして非難していたのはパク大統領で、一方ユ・スンミン氏は表面上は「パク大統領に繰り返し申し訳ないと申し上げ、大統領も私どもに心を開いてくださるのを期待する」と陳謝したのだが、陳謝はうわべだけで、「俺たちのいうことを聞け」というのが本音だからパク大統領の怒りは収まらない。
「ユ・スンミンを院内代表を引きずりおろせ」とセヌリ党のパク支持議員に命令しているが、世論はどちらかというとユ・スンミン氏の味方で、一方パク大統領の支持率は日を追って低下しており、とうとう30%割ってしまった。
主要新聞の論調は「和解勧告」一色で、これ以上大統領府と与党指導部の醜態をさらすなということだが、パク・クネ大統領は全く聞く耳をもたない。
韓国の政治闘争は激しくいったん始まると極端なまでにエスカレートして他の重要案件などすっぽかして非難合戦と相手の抹殺(かつては暗殺)が始まる。
日本が韓国を植民地化する前の大院君と閔妃の権力闘争がそれで、国家を売り渡してでもにくい相手を抹殺しようとしていた。
韓国(朝鮮)は日本と異なり相手を許すという土壌がないのでいったん権力闘争が始まると極端にまで先鋭化してしまい、特にパク・クネ氏はその傾向が強い。
経済はどん底なのに国会法改正案で動きが取れない国政に対し、メディアは嘆き節一色になっているが、政治闘争こそが韓国のお家芸だからどうにもならないのが実態だ。
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