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(27.6.16) FRB イエレン議長の悩み 果たして金融引き締めなど本当に可能なのだろうか???

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(友達のブログ「ちば公園のベンチから」に掲載されている利根川の夜明け)

 果たしてFRBのイエレン議長金融緩和策を打ち止めすることがあるのだろうかと考え込んでしまった。
市場ではイエレン議長のちょっとした発言で「すわ利上げは9月だ、いや12月だ」と騒いでいるが、果たしてイエレン議長に金融緩和を止めるだけの自信と勇気があるのだろうか。

 2000年春といえばITバブルが崩壊した年だが、時のFRB議長グリーンスパン氏は「バブルの崩壊はバブルでもってつぶす」という方針を明確にして政策金利(FF金利)をゼロ%まで引き下げてこの危機を乗り切った。
当時は「さすがグリーンスパンだ!!」と世界中がほめそやしたが、その副作用が住宅バブルで2008年にはリーマンショックに始まるサブプライムローンのバブルがはじけ、世界中が大騒ぎになってしまった。

 このサブプライムローンの後始末をしたのがバーナンキ前議長でバーナンキ氏は史上空前の440兆円規模の資金を市場に注ぎ込んだためアメリカ経済は急速に立ち直り株式も不動産もリーマンショック前に戻っている。
しかし副作用も相当なものでFRBの資産はこの間5倍(紙幣印刷の担保として国債やジャンク債がバランスシートに乗っている)に膨れ上がった。

注)バーナンキ議長の資金供給方法については以下参照
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2014/11/26111-a40f.html

 さすがに14年10月にはこれ以上の垂れ流しはしないとして資金の追加供給はやめたが、それまでの資金は市場に出っぱなしだから飛行機でいえば巡航速度でそのまま大気圏を飛んでいるようなものだ。
金利はすでにグリーンスパン議長のころから実質ゼロを経験したが、今イエレン議長が目指そうとしているのはこの実質ゼロ金利を少し上げてみようかとということである。
いつまでも0%じゃ、第一金利政策が何もできないじゃないの・・・・・・・・・

注)グリーンスパン氏はITバブルの崩壊後約5年間にわたってゼロ金利を採用し、住宅バブルが始まった05年にゼロ金利政策を止めている。その後08年のリーマンショックまでは3%程度の金利で推移したが、リーマンショック後再びゼロ金利政策に戻っている。

 現在はアメリカが超緩和策を継続中で、一方日本とEUと中国が毎月10兆円規模で資金を市場に垂れ流している状況だ
ECBも日銀も中国人民銀行も超金融緩和策を当面続けざる得ないから、こうした状況下でFRBが一人ゼロ金利政策から転換し、さらに市場から資金を引き上げることができるのだろうかという疑問が残る。

 ゼロ金利政策と未曾有の資金供給の組み合わせバーナンキ氏が編み出した手法だが、今は世界中がこのバーナンキ氏の弟子になってしまった。
バーナンキの金融政策が成功した。アメリカはよみがえっている。これ以外に方法はない
未曾有の資金供給が株価を押し上げ、そして不動産価格を押し上げている。アメリカの現状はサブプライムローンバブルのころに再び近づいた。

注)アメリカが再びバブルによっている状況は以下参照
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2015/04/post-612e.html

 イエレン議長としては気が気ではない。
市場に警告を発しておかないと、またサブプライムローンの二の舞になる・・・・・・」
だが問題はこの超金融緩和を止めて引き締めをした経験がないことでその影響を図りかねている。
金利を上げたとたんにアメリカの景気後退が始まればまた慌てて金利を引き下げ資金供給をしなければならなくなるかもしれない。。
そんなことになるくらいなら現在の高原状態を少しでも維持している方がマシではないかとの判断も成り立つ。

 私の予想はイエレン議長は少しだけ金利を上げては見るが、景気後退が始まりすぐにゼロ金利政策に舞い戻ってしまい、市場に垂れ流された資金の引き上げはないのではないか思っている。
この資金は一種の麻薬であり、これがある間は株価も不動産価格も上昇するが引き上げれば暴落する。
簡単に言ってしまえばFRBが株式と不動産の最大の顧客なのだ。

 何度も同じことを言うが、すでにアメリカやEUや日本といった高度に発展した資本主義国では成長余力が乏しいかゼロになっている。
こうした中で成長している素振りを見せるのは中央銀行による資金供給で株と不動産価格を上げることぐらいだ。
そしてこの方法はいったん始めると止めることは非常に困難だ。だから麻薬と同じなのだが国民を喜ばせる唯一の方法がこの金融緩和策で、これ以外の方法がないのだからアメリカも日本もEUも(そして中国も)これ以外の選択肢はない。
もはや金融の引き締めなど誰もできないのではないかと私は思っている。

 
 

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コメント

金融緩和で国内金融が緩み銀行から企業は借金し易く、設備投資し易く、円安にも働くことで日本はデフレ経済から脱却しつつあります。
底なしのインフレを、スーパーインフレを懸念すると言って、どこかの国の回し者学者達が、賢げに、したり顔でブレーキばかり掛けたがり、格付けがどうの、将来がどうのと不安ばかりを強調しています。

景気を第一に、バブルに注意しながら政府と中央銀行が貸し借りして量的緩和策を進めて行けばいい事です。 一方の債権は一方の借金で相殺されるだけ、同じ内部で相殺されるだけ、問題はなにも無いのです。
使用先に目を光らせて先を見た戦略的投資、災害復興 私企業の戦略投資等に資金を潤沢に使わせるよう留意すれば日本もアメリカも結構な事。
借金 借金と言うが経済は借金を企業がしてくれるから回っている。 企業に金が届くと失業も減り給料もあがる。するとそのお金を国民は使う。 それだけの事だ。
バブルに、景気過熱に注意すれば事足りる事。 アメリカの女頭取のかじ取りは如何。 雌鶏が変な時を告げなければいいが、 と思います。

投稿: 絶望人 | 2015年6月16日 (火) 11時45分

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