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2015年6月

(27.6.30) 愚かなギリシャ、チプラス首相のチキンゲーム 「死ぬのはギリシャかユーロか!!」

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 いやはや驚いた。ギリシャのチプラス首相とドイツのメルケル首相チキンゲームを始めたからだ。最も仕掛けたのはチプラス首相で、メルケル首相は致し方なく応じたのに過ぎない。
この6月30日を期限とするギリシャ支援策の延長を巡って、チプラス首相は7月5日に国民投票を行うという。

 投票の内容はEUの支援策の是非を問うもので、「これに反対投票をしろ」とチプラス氏は意気軒高だ。
途方に暮れたのはユーロ圏の財務相たちで「チプラスはいったい何を考えているんだ。せっかくの妥協案をけって国民投票とは頭がおかしいのではないか」と息巻いている。

 私は前のブログでギリシャ問題はもはや終わったと記載したが、これは即断しすぎたようだ。
ECBが毎月10兆円規模の資金緩和に乗り出したので今更ギリシャにきつい緊縮策を押し付けることはなく、したがってギリシャも妥協すると思っていたが、チプラス氏は一ミリたりとも妥協しないと突っ張った。

注)私がギリシャ問題はすでに終わったと書いたブログは以下の通り
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2015/06/post-affe.html

 ユーロ圏が出した妥協案は非常に微温的なものであり、① 年金の支給開始年限を現在の61歳から2020年までに段階的に67歳まで引き上げること、② 空港や港の一部民営化の二つだから、これなどユーロ各国がギリシャに妥協させるために示した提案だ。
ここまでは読み通りだったがそれをチプラス氏は「駄目だ年金の支給開始期間を引き上げることは断じてできない。ドイツ人は働くのが好きだがギリシャ人は働くのは嫌いだ。年金財源はないからEUがギリシャを支援して年金を払え」とばかりに突っぱねている。

 ドイツのメルケル首相としてははらわたが煮えくり返る思いだろう。すでにEU側はギリシャに対し33兆円余りの支援をしてきており、ドイツ一国でも7兆円余りの支援をしているのに「それでも足りないから支援を継続せよ、代金はドイツもちだ」といわれているに等しい。
政治とは妥協の技術でどこで妥協を図るか懸命に探るものだが、チプラス氏は政治家ではなく運動家だから妥協など一切せず、それをするなら国民投票の結果を受けてだと居直っている。
私はEUの提案に反対だが、国民がイエスといっているなら仕方ない」何とも都合のいい論理で自己保身そのものだが、運動家とはえてしてそうしたものだ。

 日本でも沖縄の辺野古への移設を巡って仲井眞前知事は政治家だから妥協案に応じたが、現在の翁長知事は一切の妥協をしないと突っ張っている。
チプラス氏と翁長氏はメンタリティーとしては国が違っていても心の友だ。

 しかしギリシャ問題はチプラス氏がチキンゲームを始めたために市場が大荒れになってきた。市場の一般的な見方はチプラス氏もメルケル氏も妥協に向かいギリシャ問題は軟着陸するということだったので、驚いた東証などは約600円も日経平均を下げてしまった。各国の市場も同様の流れだ。

  チプラス氏の国会演説が振るっている。
民主主義が生まれた国で市民の声を生かし民主社会を守るためにEUの許可を求めるようなことはせず、国民投票を行う
民主主義が生まれたのは確かにギリシャだが、現在のギリシャとは場所が等しいというだけで何の関係もない。
何しろギリシャは東ローマ帝国滅亡後はオスマントルコに約400年にわたって植民地化されていたし、オスマントルコから200年前に独立したものの第一次世界大戦までは王政だった。
その後も王政と共和政と軍事政権が交互に樹立されており、とても民主主義国家だといばれるような状況でない。
あえて言えばオリエント風国家といった方が実態にあっている。

 ドイツにとってはギリシャは目の上のたん瘤だ。何しろ駄々をこねることだけは一人前で、ドイツが少し強気に出ると「第二次世界大戦の戦後賠償金をよこせ、金額は約20兆円だ」と居直る。丁度日本と韓国の関係がこのドイツとギリシャの関係で、日本人に説明するなら「ギリシャとは韓国のような国家だ」というと納得できるだろう。
このチキンゲームはいったいどうなるだろうか。
7月5日までの国民投票日まで全く目が離せない状況になってきた。
それにしても運動家という人種は厄介なものだとつくづく思ってしまった。

 

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(27.6.29) 再び株価が落ち始めた。景気は回復しないのにどうしたらいいんだ・・・中国人民銀行の悩み

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 中国人民銀行
が慌てふためいて株価維持政策PKO)に乗り出した。
まずいじゃないか、せっかく上海総合指数を5000ポイントまで回復させたのに、このままでは4000ポイントをまた割り込む。なんでもいいから金を出して支えろ!!」
政策金利を0.25%引き下げ、預金準備率も引き下げた。現在の中国の株式相場は人民銀行の資金力だけに支えられている。

 中国経済そのものは昨年の夏場ごろから全く成長はストップしてしまい、株価を押し上げる要因は全くない。一応GDP統計では7%成長をしていることにしているが、それが本当なら世界でも屈指の成長率であり、こんな時に政策金利を引き下げたら経済が完全に加熱してしまう。金融マンは実務家だから政治家と異なって嘘はつかない。
昨年から3回も政策金利を引き下げたのに経済は全く反応しない。反応したのは株価だけでそれも少し手を緩めるとすぐに下げ基調になる。これでは半永久的に政策金利を引き下げざる得ないではないか・・・・・・・」

注)中国経済に実態については以下参照。GDPが7%成長しているというのは単なる政治的プロパガンダ
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2015/05/post-cd7f.html



 貸し出しの基準金利5.10%から4.85%に引き下げたが、中国はまだ引き下げ余地があるのだから大したものだ。
アメリカや日本やEUはとっくに政策金利が0%に張り付いてしまい、金利政策なんて言葉を忘れてしまった。
その点中国は経済学の教科書に従って金利引き下げ措置を行っている。

 笑ってしまうが現在の経済運営で最もケインズ経済学に忠実なのは中国だ。
リーマンショック後に56兆円規模の公共投資を行ってバブル崩壊の経済停滞からすぐに立ち直ったのは記憶に新しい。
日本が停滞の20年間に毎年10兆円規模の公共投資を行ってきたが、中国のようなまとめて集中することはしなかった。
その結果「本の公共投資は常に遅すぎてかつ少なすぎる」と揶揄されたものだが、それに比較して中国の公共投資は大成功だったと評価された。

 だがここに来て中国の評判も地に落ち始めた。最初こそ景気回復に貢献したがその後はさっぱりで、特に昨年の夏場からは全く成長が止まってしまった。
ミクロの指標を見れば中国経済の停滞は明らかで、鉄道の輸送量は昨年から停滞し、輸出も前年比割り込み、自動車販売も急停車している。
不動産販売は誰も見向きもしないのが実態だ。

 アメリカや日本やEUはとっくにケインズ政策基準金利の引き下げと公共投資の増額をいい、金融財政政策と言ってきた)をあきらめ、今は金融の量的緩和策を実施している。
金利など引き下げ余地はないし、公共投資などする資金もない。中央銀行に紙幣を刷らせて株価と不動産を上げるしか方法はないじゃないか・・・・・・・」これをバーナンキ方式という。
アメリカと日本とEUからケインズ政策が消えて久しいが、それを今なお守っているのが中国とは歴史の皮肉だ。
共産党支配下の中国を救うのはケインズです」なんてマルクスが聞いたら目をむいて怒りだすだろう。

 だがこの方式は日本が停滞の20年間に繰り返して実施し効果がなかったと評価された方法だ。毎年10兆円規模の公共投資を20年間続けたのだから約200兆円の公共投資を行い、金利も徹底的に下げてゼロ金利政策を実施してきた。
その結果が1%前後の経済成長だったのだから、ケインズ政策とはそれ以上悪くしないための方策で経済成長そのものには全く寄与しなかったように見える。

 これは少し考えてみれば当たり前で日本のように十分に発展した資本主義国では投資余力がなくなり、簡単に言えば道路も橋も港湾も飛行場も有り余るほどあるから、いくら公共投資を行っても無駄な投資物件が増大してかえって荷物になってしまうからだ。

 さて問題は中国だ。中国は日本のように高度に発展した資本主義国ではないから投資余力は十分にあるのだが、中国には中国の問題があって投資が利権集団によって行われていて効率的でない。一番いい例が鉄道で中国では毎年10兆円前後の鉄道投資を行ってきており、特に今年は景気対策として13兆円の投資を行うという。
日本全体の公共投資を大幅に上回る金額で、中国中に鉄道の建設をしているのだが、これでは鉄道ができても乗る人がいなくなってしまう。
乗っているのはパンダだけというような惨状だ。

 中国には投資を最適化するメカニズムが働かないので、日本と同様に公共投資が有効に機能しなくなってしまった。
かくして中国はせっかくケインズ政策を実施しても日本の停滞の20年と同様の低成長に陥ってしまっている。
結局中国も日本と同様に残っている資産をケインズ政策で費消しつくし、最後はバーナンキ方式で紙幣を印刷する以外に方策がなくなるまで追い込まれるだろう。



 

 


 

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(27.6.28) これぞ中国 「1970年代の肉がおいしいよ!!」

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  私は中華料理がことのほか好きで外食の場合はほとんどが中華料理になる。とても身体にも口にも合うので満足するのだが、常に不思議に思っていたことがある。
「なぜ中華料理はこんなに火を通すのか」ということで、生もの中心の日本料理の対極にあるような料理法だ。

 実はこれには深いわけがあり、強く火を通さないで食べたりすればそれこそ命の保証がないからで、細菌やウイルスやその他もろもろの人類にとって危険な物質を強火を通して一網打尽に殺菌しているからだ。
よっしゃ、これだけ火を通せば1970年代の豚肉だって食べられるぞ!!」

 これは冗談ではなく本当の話なのだ。これぞ中国というような事件が発生した。
最近中国の検疫当局が大規模な食肉業者の密輸を摘発したが、この中には1970年代のシールが張られた豚肉や1980年代の鶏肉があったという。
摘発した肉の総量は10万トンで金額にして600億円だそうだ。

 そんな古い肉をどうやって食べるのか私などは不思議に思うが、漂白剤と調味料を十分加えれば最近処理した肉とさして変わらない状況になるのだそうだ。
そう言えば日本でも北海道の業者が古い肉を偽装して出荷していたのを思い出した。
中国人は何でも食べるから(文化大革命のころは人も食べていた)別段驚くことはないが、最近の事例ではパンダを打ち殺して食肉にしていた。

注)中国では下水にたまった油も利用していたし人肉を食べていたことは前にも記載した。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2012/04/post-af0b.html

 中国では病死した豚や鶏の肉が安価で流通しているのだがそのからくりは以下のようなものだ。
たとえば養豚業者は養豚保険というものに入っていて豚が病死すれば保険会社に申請して保障してもらえる。
その時食肉の闇業者が保険会社の職員から病死の情報をワイロを払って教えてもらう。
闇業者は養豚業者から病死した豚を安価に仕入れる交渉を行いその豚を入手するのだが、中国でも病死した豚の処理は焼却が義務づけられている。
そこで今度は検疫担当の役人と結託して病死した豚は焼却したことにし、当該豚が安全であるとの偽装証明書を発行してもらう。
こうして病死豚は晴れて健康豚として市場に出回ることになる。
すべてはワイロでどうにでもなるところが如何にも中国的だ。

 上記は中国国内での話だが、海外においても同様の手口で病死をした豚等を大量に輸入していて病死をした畜産物が世界各地から中国に集まる構造になっている
ベトナム国境からの密輸ルートが最大のルートで、もちろん正規のルートを通ったような偽装工作がされている。偽装は中国人の最も得意とするところだ。

 今回検疫当局が本気になってワイロ役人と闇業者の摘発に動いたのは習近平氏のトラ退治が自身の身辺に及んできたからだ。
おまえら、いつまでもワイロを受け取って病死豚を中国人民に食わせ続けると処分するぞ!!」
検疫当局が慌てふためいて業者を摘発した。21の犯罪グループだという。


 それにしても中国人はタフだ。中国料理は思いっきり火を通すのでほとんどの病原体は死滅してしまい問題が発生することは少ない。
私などは中国人の胃袋に感動してしまったが、こうして中国人が自国と世界中から病死した畜産物をかき集めてそれを食用にしているので資源の無駄が発生しないのだから、世界の人々は中国人に感謝しなければならない。

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(27.6.27) 21世紀のフレームワークを作るのはアメリカか中国か!  TPPとAIIBの戦い

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(友達のブログ「ちば公園のベンチから」に掲載されている利根川の夜明け。定点観測のように夜明けの写真を撮っている)

 長年の懸案だったTPP(環太平洋パートナーシップ)がようやく前進し始めた。
もともとアメリカが仕掛けた枠組みだったが、思わぬところでアメリカが足踏みして議会の承認が得られず「一体どうなるだろうか」と気をもませたが、ようやく交渉の準備が整ったといっていい。
アメリカ議会には大きな通商交渉の権限があって、大統領が締結した通商交渉の内容を修正することができる。
だめだ、もう一度交渉をし直してこい

 そんなことになったらアメリカ大統領の信頼は地に落ちてしまうから、あらかじめ議会から全面的な交渉権限の委任を受ける必要があり、それをTPA(貿易促進権限法案)という。
このTPAをアメリカ議会両院でようやく採決したので、あとはオバマ大統領が要請しているTAA(貿易調整支援法といい、アメリカの労働者に影響が出た場合その人を救う制度)を下院で承認すればいいだけになった。
下院がこの法案を通すことは確実だからオバマ政権は晴れてTPP交渉に議会から縛られることなく臨ことができる。

注)TPP自体は最初、2000年にシンガポール、、ブルネイ、チリ、ニュージーランドの4か国間で調印されたものだが、それをアメリカが太平洋をまたぐ大々的な協定につくりかえようとしている。

 TPPのメンバーは12か国だが主要なメンバーはアメリカと日本とオーストラリアである。
この3か国が太平洋地域の貿易に関する経済的な枠組みを決めようとしており、ここには中国が入っていない。
中国を入れないのは意図的なもので、もともとTPPでは特に知的財産権の保護を重要視しており、知的財産権を保護することで中国等新興国から特許料をせしめ上げようとの意図がある。

 一方中国は知的財産権は黙って奪うものと思っており、人民解放軍のサイバー部隊がアメリカや日本の先端産業の知識を盗みまくってきた。
中国の強奪をなんとかしてやめさせなければならない・・・・
この強奪に対して制度的な歯止めをかけようとしているのがアメリカと日本で「中国さん、TPPに入りたいなら無断で情報を盗むのは止めて特許料を払ってください」という意味である。

注)世界で最も特許料収入が大きい国はアメリカで約10兆円、日本が次で約2兆円規模。日本とアメリカが知的財産権で圧倒的な優位に立っている。

 21世紀は知的財産権の多寡がその国の力を示す時代で、単なる物の輸出入のウェイトは相対的に低くなる時代といっていい。知識が世界を制する時代だが、それに対し中国は簡単には応じない。
「うるせい、中国人民解放軍はアメリカから知識を解放する部隊だ!」
現在知的財産権の保護で加盟国間で意見の相違があるのは新薬データの保護で、アメリカは10年を主張しているのに対しオーストラリアは3年を主張している。
アメリカは製薬会社とそこが開発した新薬の特許をできるだけ長く保持しようとの戦略だ。

注)新薬データの保護とは分かりにくい概念だが、ジェネリック会社が安い医薬品の開発をするときに当初開発した会社の医学データを使えない期間。そのため独自に医学調査をジェネリック会社がしなければならなくなり、実質的な特許期間の延長になる。

 他に日本とアメリカの間では農産物の関税の引き下げ交渉が行われていて、米や牛肉や豚肉にかけられた関税を段階的に引き下げる交渉が行われている。日本ではもっぱらこの農産物わけてもコメの関税の引き下げが問題になっているが、これはTPPの本質的な部分ではない。

 本質はあくまで知的財産権の保護であり、「知識は盗むものではなく対価を払って入手しろ」というルールを太平洋の両岸の大国アメリカと日本がスクラムを組んで中国に申し入れをするためのフレームワークだ。
現在世界はアメリカ組と中国組に分かれているが、このアメリカ組の経済連携の枠組みがTPPであり、一方中国が目指している経済的枠組みはAIIBによるインフラ投資である。

 簡単に言ってしまえばTPPとAIIBの戦いということになり、最近まではAIIBの方が優勢だったがこのTPP交渉がまとまればアメリカ組の巻き返しが可能になる。
日本ではどうしても農産物の関税問題に矮小化されるが、本当の戦いは知的財産権に移ってきており、これが21世紀の主戦場になっている。



 



 

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(26.6.26) ロシアのクマが動き出した。 流し網漁の禁止はロシアのカードになるか?

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(友達のブログ「ちば公園のベンチから」に掲載された利根川の夕陽)

 私のように漁業関連の知識がないと流し網漁といっても今一つよくわからない(小型漁船が網を引っ張る漁法のようだ)。
今回ロシアの議会でカムチャッカ周辺のロシアの排他的経済水域EEZ)内での流し網漁を禁止する法案が可決された。
日本はこの水域で長い間ロシアとの二国間協定で流し網漁を実施してきたが、ロシアの環境保護団体がこの流し網漁の禁止を強く求めていた。
サケ・マスを一網打尽に捕まえるので資源保護の立場から認められないというものだ。

 この漁法はロシアのサハリン州周辺の漁業者も行っており、禁止になると日本だけでなくロシアの流し網船団も操業できなくなる。
だから法案提出者は「これは日本をターゲットにした措置ではなく、あくまでも漁業資源保護のためだ」と述べているが、実際は漁業資源保護が半分、日本がロシア制裁に参加していることへの意趣返しが半分というところだろう。

 日本の漁船団は根室市の花咲港を母港とする船団が主体で戦前からここを基地としてきたが、実際の水揚げ量は年々減少してきている。
1995年のピーク時には2万8千トンをこの海域でとっていたが、昨年は6400トン(33億円、そして今年は1961トンで風前の灯になっていた。
1961トンは日本の全体のサケ・マスの水揚げ量15万トンの1.3%程度だから決して大きなウェイトではないが、根室市花咲漁港の関係者にとっては大きなインパクトになっている。

注)日本全体のサケ・マスの消費量は約40万トン前後で、このうち約6割が輸入になっている。日本での水揚げ量15万トンのうちほとんどが定置網漁で流し網漁は細々と継続してきた。

 北海道は漁業と農業で持っているところがあるが、北方海域のサケ・マス漁業は年年歳歳先細りだった。私は夏になるといてもたってもいられなくなって北海道で歩いたり走ったり自転車に乗って旅をしているが、この根室周辺はことのほか寂しいところだ。
根室市の人口は昭和40年のピーク時には約5万人だったが、最近は毎年のように人口が漸減し今では3万人を割り込んでしまった。

 根室市の唯一の産業が漁業だが、日本の漁業は輸入と養殖にうつってきており船団を組んでロシア沿岸で操業するのは北島三郎が歌う演歌の中の世界になりつつある。漁業の衰退に合わせて根室市の人口も減少している。
安倍首相はプーチン大統領に流し網漁禁止措置の善処を求める電話をかけたが、実際の影響はそれほど大きなものではなく、不足をするサケ・マスは輸入量を増やせば何とでもなるというのが実態だ。

 安倍首相とプーチン大統領はことのほか仲がいいから何らかの妥協点を見出すかもしれない。だがサケ・マスの流し網漁が禁止になったとしても日本全体では特に痛痒を感じるような事態ではない(根室市花咲漁港の関係者にとっては死活問題だが・・)。

 
今年中にプーチン大統領の来日がささやかれているが、その時に北方領土問題が解決するかどうかの方がはるかに重要な問題だ。
プーチン大統領としてはG7各国の制裁措置に悩まされており、なんとか仲の良い安倍首相に制裁措置の緩和を働きかけてもらいたいと思っている。
さて土産は「オホーツク海のサケマス流し網漁」か「北方領土」か、それとも完全な「手ぶら」になるのか分からないが、制裁措置の緩和は日本の安倍首相に頼むか、あるいはドイツのメルケル首相に頼む以外にプーチン大統領に選択肢はない。






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(27.6.25) 左派系新聞メディアの凋落 それでも私が毎日新聞を定期購読している理由

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(タムさん撮影 フランス南部のひまわり畑)

 
我が家ではここ20年にわたって毎日新聞を定期購読しているが、毎日新聞が好きだからではない。はっきり言えば辟易しているのだがそれでも購読を続けているのは新聞販売店の親父さんにとても断れないからだ。
大体2年に一回程度の割で定期購読継続の依頼に来るのだが、「最近は毎日新聞をとってくれる家庭が少なくなってお宅のような継続してくれる家庭は本当にありがたい」なんて言われると、「今年こそ止めよう」なんて決心は雲散霧消して「いいですよ、あと2年間とりますから」とつい答えてしまう。
親父さんは嬉しそうに洗剤を目いっぱいおいていくのだが、この洗剤は1年間程度は使用できる量で親父さんはニコニコしながら帰っていく。

 私はブログを書くために情報が必要なのだが、今ではほとんどの情報をインターネット経由で入手しており、たとえばグーグル検索で「中国経済」とか「韓国経済」というキーワードを登録しておくと毎日必要な情報をグーグルが配信してくれる。
だから特別に新聞を読まなくても支障はないのだが、私自身は古い世代の人間で新聞は毎日配達してもらわないとどうしても何かが不足しているような感じがしてしまう。
まあ、親父さんも喜んでいるのだから、定期購読しててもいいか・・・・・・・・・

 しかし新聞の内容についてはうんざりしている。
毎日新聞の主張は古い世代の左派そのもので20世紀の新聞を読んでいるような感じだ。アメリカと自民党政府が何より嫌いで安倍政権などは蛇蝎のような扱いで、正義は沖縄の翁長知事というような紙面の作りばかりだ。
24日の第一面には沖縄慰霊の日のキャンペーン記事で「知事、辺野古中止を、慰霊の日、宣言で異例の要求」だし、3面全体を使って「慰霊の日 亀裂鮮明 知事に喝采 首相に怒号」だし、さらに社説では「沖縄の声は聞こえたか」と念押しをしている。

 客観的に見て辺野古への移設しかありえないのに、相も変わらず駄々をこねている沖縄県知事を懸命にバックアップするのが使命という記事の作りには、「いよー、ダイナソーがんばれ」と思わず声をかけたくなるような時代錯誤性を感じる。
20世紀が左翼の時代だったことは確かで毎日新聞や朝日新聞の主張が幅を利かせていたが、1990年前後のソビエトロシアの崩壊で左翼の時代は終ってしまった。
歴史的実験に大失敗したわけだ。
今は中国という巨大化した最後の植民地帝国との相克の時代なのだがそうした時代の推移を全く無視して、相も変わらない主張を繰り返す毎日新聞の論説委員にはただただ驚くばかりだ。
今は中国をどうやって封じ込めるのかの時代ですよ、論説委員さん

注)中国が最後の植民地帝国であることは前に何回も記載してある
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2014/08/post-787d.html

 もっとも新聞そのものの価値が今は急速に低下しており、新聞の発行部数は加速度的に減少している。特に左派系の朝日と毎日はその時代錯誤性から旧左翼のノスタルジアの新聞になっており、一体いつまでこうした新聞が残るのだろうかと思えるほどだ。
だからいくら紙面に一面や社説で「安倍は嫌いだ」と繰り返しても社会的影響はほとんどなくなりつつある。

注)新聞の実態は以下の通り。すでにオピニオンリーダーとしての資格を失っている。http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2013/12/post-1b72.html

 繰り返すが左派系メディアは新聞という媒体が時代遅れになっていることと内容が時代遅れになっていることのダブルパンチで21世紀の前半を生き残るのも難しくなりつつある。
私が新聞販売店のおじさんとの契りで毎日新聞を懸命に支えているが、そのうちにこうした宅配方式が成り立たなくなる時期がきそうだ。

( とても興味深いコメントがありましたので転載します)

 左派系_朝日・毎日新聞が〈白亜紀の生き残り〉ナドとは、、けして言いませヌ。オモイませぬ。
紙印刷メディアは、文化伝達の歴史の最終点なのだろう… とは 思います。
また 日本で普及した〈宅配による新聞〉という媒体が近代化に大きな功績が在ります。
文字での情報伝達は、上位階級の専らとする技術であり。下位の階級は,音声と図像によってしか 様々の情報を伝え合うことが出来なかった。

.  日本は、幸運なことに ラジヲ・テレビの普及以前に 〈宅配による新聞〉と〈多様の雑誌・書籍〉で日々のニュース・その他の情報に接する
時代を持つことが出来た。これは、本当に 奇跡的だと思う。(イキナリ インターネット時代の国々に比べて… )。

  しかし、『〈新聞・雑誌〉が、世界のニュース・情報を取捨選択し、編集・解説しなければ 世界が理解できない時代』は過ぎ去った。
いまはもう  インターネットで 新たな情報を収集出来るし、比較・検証も可能になった。 出来ないコト(古文書の発掘..など)は あるが、
日々のなかでは 『不足は無い』…と言える。
-
〈新聞・雑誌〉は、恐竜のように -- 『絶滅の時』を迎えることは … おそらく…ないだろう。
しかし、過去の『栄光の時代』を再興することも きっとないだろう。
後発の『より近代的なマスコミ(大衆通報)である TVが インターネット動画を放送するようになってしまった。
TV(地上波)は、新しい環境に適応・進化出来ず。インターネットに『寄生する』しか…道はないのかもしれない。
巨大爬虫類が絶滅したのち、地球に繁栄したのは 生き残った小型哺乳類から進化した生物だった。

.  貴族・高位宗教権威階級の文字伝達技術は「印刷技術」という進化手段を得て、《情報の海》で繁栄した。
時が過ぎ、特権階級だけの持ち物だった【文字】は、この階級を裏切り、【文字を読める・書ける】権威を絶滅した。
その殲滅に最も寄与した〈新聞・雑誌〉などマスコミと呼ばれるメディアは、地を歩き 海を渡る〈人の手〉を経ずに 文字を伝える
〈天駈ける翼=郵便飛行機→無線通信〉をも得て、天空の高みから地上を支配した。
さらに、その翼が …〈動く図像・古(いにしえ)の音声〉を得て、天空を支配し、地上の支配と覇を競う…(短い時代代が・・ あり。

  いま ・・  〈天駈ける翼〉も、更なる進化を遂げた。
インターネットは、個々の目の前に〈図像〉も〈文字〉も瞬時に表出する。
それに必要な知識は、〈文字〉を扱う習練に比べれば 僅かな時間と、〈文字〉で得る情報を購入するに要するに比較すれば、ささやかな
空間。。と 。 金額に過ぎない。
  (いま …仮りに わたしの机上に、○○社百科事典[全XX冊。▲▲社国語辞典。△△社和英・英和辞典。etc …etc … ] があったら と )。
-
〈宅配による新聞〉と〈多様の雑誌・書籍〉などマスコミ(大衆通報)は《情報の海》で生存できる環境を探るより他無い。
(マスコミ=大衆通報)に . のみである限り、その生存海域は 限定されることのなるだろう。
温暖で、穏やかで 凶暴な天敵は侵入し難く 柔らかい海草が繁茂する 浅瀬。魚類・爬虫類から. . 進化して 到達した哺乳類の生き残り。。
※ ジュゴン … は、《絶滅危惧種》として . . . 保護の対象にある。

--   wikipedia 引用 --
・単独で、または数頭の少群で暮らす。つがいで行動することはなく、群で行動するのは授乳中の母子のみともいう。
・遊泳速度は時速3キロ・メートルほど、潜水の深度は深くて12メートルほど。
・音には敏感で、船のエンジン音を聞くと一目散に逃げるという。
   少々 持ち上げすぎたか ?  と反省。 ジュゴン のみなさんに  失礼だぁ。
-
オマケ
勉強嫌いが 原因なのだろうが、自他ともに認める《悪筆》から ワープロをかなり初期に自費購入し 使用して来た。
御蔭で ネットにも苦労しなかったのだが、手書きでの漢字が スッカリ・サッパリに … なってしまった。

--  トコロが、
ちかごろ 大卒者に PCのキーボード操作が出来ない者が(一部)居て、新入社員教育のプログラムに組み込む場合がある。と知り驚愕した。
スマートフォンの普及によって ”インターネットもキーボード不要”であることが その原因とか。
キーボード操作が出来なければ、一般社会で デスクワークには就けない… 。ダロウという《常識》すらない!のは「ユトリ」であるとか
インターネット社会は、何処に行くのだろう。
学校教育に OS組み込み 初期作動 . インターネット/キーボード操作・初級の文書作成 . . くらいはしてもよいのではなかろうカ?



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(27.6.24) 上海総合指数の怪 なんでもいいから株価を上げろ!!

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 中国の株式市場
がジェットコースターのような動きをしている。上海総合指数などは昨年の秋口までは2000ポイントの前後を数年にわたり低迷していたのに、今年に入ってから急騰して瞬く間に5000ポイントまで上昇した。上昇率2.5倍というのだから驚いてしまう。
しかしここ数日の動きは非常に不安定で4500ポイントまで急激に値下がりしている。

 なぜ中国の株式市場がこれほど活況を呈しているかの理由は明確で、中国政府が異次元の金融緩和を行っておりそれが株式市場に流れ込んでいるからだ。
中国人民銀行は昨年の11月以降3回にわたって預金金利を引き下げ、預金準備率を2回にわたって下げた。
さあ、金はいくらでも貸してやるぞ。どんどん投資をしろ

 しかしそう言われても投資先などほとんどない。不動産市況は相変わらず最悪でそんなところに投資をしようものなら数年は資金を寝かせることになる。
企業は過剰生産で「これ以上投資をしてどうするの」という状況だし、残ったのは金の持ち逃げしかなくなった。
外貨準備が急激に減少しておりピーク時より約30兆円減少しているが、これは資産家階級が習近平氏のトラ退治を恐れて一斉に資金と自身の逃亡を図っているためだ。

注)中国経済の金融政策の実態については以下参照
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2015/05/post-cd7f.html

これではまずいじゃないか、なんとか国内に資金をとどめおかすには日本の安倍を見習おう
株式市場に資金をつぎ込んで株価を上昇させる方法はアメリカと日本で大成功している。
中国の株式市場はインサイダー取引のメッカのようなものであり、中国人民銀行の意思は共産党幹部には筒抜けだから、一斉に共産党幹部とその親類縁者が株式投資に群がりだした。
「中国人民銀行が株価つり上げに動くぞ、今が買い時だ!!!」

 おかげでたった半年で2.5倍というまれにみる上昇をしたのだが、さすがにこのあたりで怖恐心が出てきた。とりあえず一旦利食いをしておこうというわけで、ここ数日株価は500ポイント下がっている。
現在の中国は株価だけが異常に上昇し経済実態は急下降している異常事態だ。
かつてといっても1920年代のアメリカだが経済が低迷しても株価だけ上昇して最後に1929年のパニックが起こったがそれとよく似ている。
ただし中国の場合はアメリカと違って官制相場だから、いざといった場合は中国人民銀行が買い支えをするから大恐慌のようなことにはならないだろう。

 今や中国経済も完全にピークアウトした。貿易も生産も停滞し、あとは中央政府と地方政府による公共工事ぐらいしか景気をささえることができない。丁度1990年代の日本とおなじで何度も追加予算を組んでは公共工事を行うが、結果は不要な高速道路や飛行場やほとんど使用しない箱ものだけが残っていく。
経済効率はどんどん低下し21世紀が中国の時代だなんて言われていたのが不思議なくらいの低迷に陥るだろう。
残ったのはパンダが遊んでいる高速道路ばかりじゃないか・・・・・・・・・・」

注)中国経済の実態経済の動きは以下参照
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2015/05/post-48a1.html


 だから今たった一つの希望は何が何でも株式市場にだけは資金をつぎ込んでバブルだろうが何だろうが成長しているふりをしなければならない。
上海総合指数を見てみろ、中国は景気がいいぞ!!中国は世界から注目されている
アメリカは株価と不動産のつり上げに成功した。日本は不動産はいまいちだが株価のつり上げには大成功だ。そして日本は何よりも輸出産業が復活した。
さて最後に残った中国はどうだろうか。アメリカ型の回復を夢見ているが不動産の傷はあまりに大きく日本型の回復も無理かもしれない。
21世紀前半は中国が長期不況に陥いる時代になり、「かつて昇り竜がいた」という神話だけが残りそうな雰囲気だ。

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(27.6.23) アメリカとサウジアラビアの隙間風 これ以上サウジをバカにするとドルで石油を売らないぞ!!

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 アメリカとサウジアラビアの間に隙間風が吹いている。それもかなりひどい隙間風だ。
アメリカとサウジアラビアは中東における鉄壁の同盟関係だったはずで、アメリカの石油戦略はもっぱらサウジアラビアを通して一種の遠隔操作で行われてきた。
その同盟関係にひびが入ってきたのには二つの理由がある。

 一つはアメリカ側の理由でシェールガス・シェールオイル革命でアメリカは従来の石油輸入国から輸出国に変わってきた。中東の石油は必要なくなりシーレーンを是が非でも守る積極的な理由がなくなった。
中東の石油が必要なのは中国と日本だろう。そのために我が海軍を遊弋させる必要もあるまい」ということで、本音は中東から足を洗いたがっている。
オバマ政権のアジアシフトとはそう言うことだ。

 一方サウジアラビア側からするとアメリカの火遊びには本心から怒っている。サウジアラビアはスンニ派の盟主で、一方イランはシーア派の盟主だ。サウジアラビアにとって最大の敵であるイランを封じ込めるのがサウジの外交方針になっているが、アメリカはイラクのスンニ派政権だったサダム・フセインを殺害し、あろうことかそのあとにシーア派政権を誕生させた。
最もアメリカは意図的にシーア派政権を作ったわけでなく、選挙をするとどうしても民衆の支持の多いシーア派が優位になる。

 敗北したスンニ派は北部に逃げ過激化しいわゆるイスラム国となってイラク北部とシリア北部にイスラム過激派国家を作ってしまった。
サウジアラビアにとっては地域の安定が一番であり、スンニ派政権ががっちりとイランを抑え込む構図を描いていたのに実際は過激派の棟梁跋扈になっている。
アメリカのすることは民主主義を中東に持ち込むと称して実際は混乱ばかりをもたらす。アメリカとの同盟もこのあたりが限度だ

 昨年の夏場から急激に石油価格が低下し始めたがこれをサウジアラビアは絶好の機会ととらえた。石油価格の低下原因は中国経済がピークアウトしたからだが、従来であればサウジアラビアが減産体制に入って石油価格の維持を行ってきた。
しかし今回は全くそうした素振りを見せない。
特に減産する理由などない。そのうちに価格は上がる」冷たい対応だ。

 なぜサウジアラビアが減産しないかというとアメリカに対して意趣返しをしているからだ。
あんたのところでシェールガス革命が進展して、アメリカは中東の石油を必要としていないといっているが、すべては石油価格が100ドルを超えているからで、これを維持してきたのがサウジアラビアだったことをお忘れですか・・・・・
現在石油価格は50ドル台になり、アメリカの限界的なシェールガスやシェールオイルの開発会社はバタバタと倒産し始めた。
ケリー国務長官がサウジアラビアに飛んで減産を依頼したが、サウジアラビアの返事はつれない。

注)15年1月以降倒産が始まり、4月にはCMXリソーシズが427億円の負債を抱えて倒産した。
 
 サウジの基本的態度は明白でシーア派のイランを封じ込め地域に安定をもたらすためにアラブの春などという茶番をアメリカが支持するのを阻止することである。
特にスンニ派のサダム・フセイン政権を崩壊させイラクにシーア派政権を誕生させたことはサウジにとって最も大きな脅威になっている。
しかも北部にはイスラム国という過激派組織が国家を樹立しようと戦争状態に入っており、こうした過激派分子を制御することもできない。

 サウジ国防相はロシアにとびサウジとロシア間での友好関係をアピールし始めた。かつては敵同士だったのだからえらい変わりようだ。
返す刀で「石油代金のドル決済以外の検討を行う」とまで言い切りルーブルや中国元やユーロ決済の可能性を示唆している。
アメリカさん、あまりにサウジをバカにするとシェールガス革命は崩壊し、ドルの基軸通貨としての価値もなくなりますよ」ということだ。
オバマ政権としたら早く中東から足を洗いたいが、どうにもならないところに追い込まれて再びイラクに地上部隊の増派を行っている。
アラブの春は結局安定していた中東情勢に混乱をもたらすだけに終わったようだ。

注)石油代金をドル決済できるということはアメリカはドルを印刷して渡せばいいということ。もしそれが他の通貨での決済が可能になればその通貨発行国は自国の通貨の印刷で石油の調達ができることになる。





 
 



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(27.6.22) 中国圧倒的優位のサイバー戦争 真珠湾攻撃後の日本海軍に匹敵する

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 中国の真珠湾攻撃は大成功に終わり、アメリカや日本の主要な情報が盗みまくられてしまった。
今年に入って中国のサイバー攻撃はすさまじくアメリカ大手の医療保険会社から約9000万件の社会保障番号が盗まれたり、内国歳入庁国税庁)から10万件の納税情報が盗まれ、最近になって連邦政府人事情報400万件がハッキングされた。
日本では年金情報125万件がやはりハッキングされている。

注)この詳細については前に記載してある。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2015/06/post-da9b.html


 現在アメリカ政府にとって最も緊急な課題は連邦政府の人事情報の中にアメリカのスパイ網があってそれが中国にもれてしまったことだ。緊急にエージェントの呼び戻しや中国人の協力者の保護を図らなくてはならなくなり、テンヤワンヤの大騒ぎになっている。
ナゼこれほど中国のサイバー部隊の攻撃能力が強化されたかというと、中国からロシアに亡命したスノーデン容疑者が持ち出した資料の中に、暗号解読の資料があり中国サイバー部隊がその解読に成功したからだといわれている。

 中国の攻撃はほとんど真珠湾攻撃のようなインパクトをアメリカに与え、今やアメリカ政府も本気でリメンバー・パールハーバーに乗り出した。
ロシアのカルペルスキー研究所によると「知られているどの組織を上回る複雑さと精巧さで世界30か国以上の政府機関や企業にサイバー攻撃をかけているイクエーション(方程式)と呼ばれるサイバーテロ集団がいる」ということだが、これはアメリカのNSA(国家安全保障局)によるサイバー攻撃を指している。

注)このイクエーションの反撃についての詳細は以下参照。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2015/06/post-da9b.html

 だがこの程度では中国のサイバー部隊の攻撃に対処したとは言えない。かろうじて反撃体制が整った程度の状態だ。
アメリカ政府はIT産業に対し企業や個人が使う暗号を解読できる「特別な抜け道」を設けるように要請している。もちろんIT産業は猛反発しているがそれは表の顔で、実際はこの要請を受けて秘密の抜け道が用意されている。
アメリカはIT 産業と組んでマイクロソフトやグーグルのソフトを使用すれば、その情報を簡単に入手する手段を構築しようとしているわけだ。

 中国もこのアメリカの動きに反発し「中国テロ対策法」を制定し中国国内で活動するIT産業に対し、使用している暗号の解読情報を提出するようもとめたが、これにはオバマ大統領が激しく反論した。
ふざけるな、戦争相手に最高機密の開示などさせない!!
今や暗号の解読情報さえ入手すればオールマイティーだからこの解読情報の入手が勝敗のカギを握る。

注)いくら情報を入手できても暗号化されていると利用ができない。暗号解読情報とセットでようやくハッキングが効果を発揮することになる。

 NSA のロジャース局長は上院の公聴会で「サイバー攻撃の抑止には防御態勢の強化だけでは限界があり攻撃をすることが防御につながる」と証言していたが、これはアメリカも中国の主要拠点にサイバー攻撃をするという宣戦布告である。
中国はアメリカのIT産業のような高度な技術情報はほとんどないが、軍事情報は十分ハッキングする価値があり、また主要な政治家の電話やメールの盗聴も政治的に重要だ。
そして特に中国サイバー部隊の動きを封じ込めることが緊急の課題だ。

 すでにイスラエルと共同開発しイランの核燃料凝縮装置の稼働を一時とめることに成功したスタックスネットのようなウィルスもあり、アメリカは中国への反撃のチャンスをうかがっている。
ミッドウェイの夢よもう一度」ということだが、まだ海戦は行われていない。
中国は現在真珠湾攻撃後の日本海軍のように圧倒的優位を誇ったままだ。未だにアメリカや日本の主要情報は盗みまくられている。
ロジャース局長のいうように中国のサイバー部隊(実際は20近くある)を徹底的に叩き潰さなければアメリカも日本も中国とのサイバー戦争に敗北してしまうところまで追い込まれている。

 

 

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(27.6.21) パク・クネ大統領押込 「身持ちよろしからず、つつしみあるべし!!」

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(友達のブログ「ちば公園のベンチから」に掲載されている利根川の夜明け。このブログにはほぼ毎日のように利根川の夜明けの写真が掲載されており定点観測を見るような気持ちになる)

 パク・クネ大統領が押し込められた。主君押込という。
日本では江戸時代に多発したが主君の素行があまりに悪い場合、家老等が協議のうえ主君を一時的に座敷牢に閉じ込め悔悛を迫り、悔悛しそうにない場合は隠居させる制度である。

 韓国のパク・クネ大統領のライフワークは従軍慰安婦像を世界各地の街角に建設してそこに日本に対する1000年の恨みを記載することだが、それ以外は全く何もしない大統領だった。
昨年4月のセウォル号沈没事件の時も7時間にわたって行方をくらましていたが本当は沈没事故などに興味がなかったからあいびきしていたのであり、またMERSが韓国中に広がったのを放置したのは「従軍慰安婦問題に比べれば大したことはない」と考えていたからだ。

 今韓国経済は未曾有の危機に直面し、自慢の輸出は5か月間にわたって激減し、主要な企業は赤字経営に陥って悲鳴を上げているが、パク・クネ大統領にとっては経済危機も「従軍慰安婦問題に比べれば取るに足らないこと」になってしまう。
韓国の大統領権限は極端に強く首相などいても日本の副首相程度の権限しかない。
その大統領が従軍慰安婦問題が韓国の最大のイシュウだと騒いでいるため、ユン外相の仕事は日本が「明治日本の産業革命遺産登録」をユネスコに申請していることを全力で阻止することで「従軍慰安婦問題を解決せずに世界遺産登録など韓国が許さない」と世界各国に言い回って歩くことだった。
すべての政治力を「従軍慰安婦問題」に集中してきたといっていい。

 だが、その従軍慰安婦問題とは朝日新聞がでっち上げた虚偽情報だから朝日新聞は罪が重く世界的に見ても最もたちの悪いプロパガンダ新聞である。
その情報を唯一の手掛かりに日本非難を繰り返してきたが、当の朝日新聞が「あれはでっち上げだった」と白状したが、それでもそれを言い続けるパク・クネ氏は「虚空に吠えるオオカミのような存在」だった。

注)朝日新聞がなぜ虚偽情報を平気で流すかというとこの新聞社が日本に社会主義政権(共産主義政権)を打ち立てるのを目的としている新聞社だからである。目的のためには手段を選ばないのが社会主義の真髄でそれをプロパガンダと称する。

 韓国経済は沈没寸前、政治はマヒして何も対応できず、今はMERSが蔓延して遊園地や野球場には人がやってこず消費は低迷し、中国人は韓国への旅行を取りやめているので観光業界はすることがなくなってしまった。
それなのにパク・クネ大統領は相変わらず1000年の恨みと従軍慰安婦像のことしか関心を示さない。

 さすがに重臣が集まって協議を始めた。
このままパク・クネ大統領が従軍慰安婦にこだわり続けると韓国が滅んでしまう。だが大統領の任期は5年でまだ2年も残っている。もっと現実に目を向けてもらうために大統領には謹慎蟄居していただくより手はない
そして大統領を重臣たちが取り囲んで「大統領のお身持ちよろしからず、しばらくは慎みあるべし」とパク・クネ大統領を押し込めてしまった。
その結果4年ぶりの日韓外相会談にこぎつけることができた。
パク・クネ氏が「従軍慰安婦問題が片付かない限り日本とは口も利かない」といっていたのが様変わりだが、重臣に押し込められてしまったからだ。

「中国は落ち目、日本は上り竜だから強い方につくのが韓国の伝統だ!!」ユン外相はもっぱらパク・クネ大統領の犬だったが、ここに来て変身してしまった。
韓国の伝統は「弱きをくじき強きを助ける」のだから日本が再生すればそっちになびく。
日本との関係改善を図っておかないと、以前の通貨危機のような場合に対応できない。

 パク・クネ大統領としては憤懣やるかたないが、押し込められてしまった以上その下知に従うよりほかに手はない。
すっかり日本非難を手控え悔しさで口がほとんど曲がりそうになっているが、それでも我慢している。
顔を見ると吐き気さえ催す安倍首相との日韓首脳会談さえセットされてしまい、1000年の恨みはすっかり棚上げだ。

 パク・クネ大統領は史上まれなほど無能な大統領だがここまで押し込められてしまうといささか同情したくなる。
パクちゃん、日本にも由紀夫ちゃんという愚かな宰相がいたから気落ちしなくても大丈夫だよ」これで気持ちがなごむだろうか?

 



 

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(27.6.20) なんでTPAでこれほどもめるんだ? TPPを推進するための前段階で議会は大騒ぎ!!

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  アメリカ議会
は私のような普通の日本人から見ると何をしているのかさっぱり分からないような代物だ。
現在TPP(環太平洋パートナーシップ)を推進するための法案の審議をしているのだが、採決したものの一部しか採決されなかったり、差し戻されて再可決されたりまことにルールが分かりずらい。

 日本では法案の提出権は政府(行政府)にもあるが、アメリカでは立法府しか法案の提出権がないから大統領行政府)は拒否権しか持っていない。
この拒否権をちらつかせては大統領府にとって必要な法案を通すように誘導するのだが、党議員は党則に縛られることがないから自由に投票してしまい法案が可決されるか否かはやってみないと分からないという状況だ。

注)重要法案を通すときは常に大統領や党のボスが電話をかけまくって説得している。

 現在問題になっている「アメリカ政府にTPPにかかる強力な交渉権を与える法案」をTPAと称しているが、私などはどうしてこうした法案が必要なのか今一つわからない。
日本では条約等の締結権限は行政府にあって、締結後に国会の承認を得ればいいのだが、アメリカでは先に立法府から包括的な権限の承認を得なければならないようだ
何とも不思議な感じのするシステムだ。

 現在アメリカの上院・下院とも共和党が多数を占めていて共和党はTPP推進派だから簡単にTPAなど通過すると思っていたら、まったく予想が外れた。
オバマ嫌いの共和党の議員約50名がTPAに反対票を投じていたが、これなどは単にオバマ大統領の足を引っ張るためだけにやっているようなものだ。

注)かつてといっても50年くらい前に中学で三権分立の授業を受けた。アメリカには3権分立を厳格に適用している素晴らしい制度があると説明されて、「アメリカってなんてすごい国なんだろう」と感心したが、昨今のドタバタ劇を見ると感心などする必要がなかったことがわかる。

 一方民主党は基本的にTPPには反対で、特に自動車労組のような組織の支援を得ている議員は絶対反対を唱えている。
アメリカの製造業を崩壊させてもいいのか
最もここで言う製造業とは20世紀型の製造業で、アップルのような21世紀型の製造業はそもそも工場をアメリカには置いていないから工場労働者はいない。

 オバマ政権はオバマケアのころから完全にレームダックになっており、大統領が民主党議員を懸命に説得してもほとんど無視されている。
もうオバマの時代じゃない。次の大統領のヒラリーに期待しよう」なんて雰囲気だ。
オバマ大統領の任期はすでに2年を切ってしまい、大統領就任後オバマ大統領がなした仕事はほとんどない。
はっきり言えばアメリカの歴史上もっとも無能な大統領の一人とカウントされている。

注)オバマ大統領になってからアメリカの政治力は衰えたがその実態は以下参照
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2014/11/post-656c.html

 たった一つの目玉だったオバマケアは共和党の反対で骨抜きになっているし、外交は中東でもウクライナでも失敗続きで友好国といわれたイスラエルからもサウジアラビアからもオバマ政権は見捨てられつつある(オバマ政権を今懸命に支えているのが安倍政権になっている)。

 このままでは歴史に名が残る無能政権になってしまうので最後の賭けに出たのがTPP締結交渉だが、交渉権すらまともに持たしてもらえていない。このまま推移するとTPP交渉などは雲散霧消してしまいかねないので、日本政府などは気が気ではない。
しっかりしてくださいよ、アメリカさん」祈るような気持ちだ。

 アメリカの政治を見ていると大統領が国民から支持されている時は何事もうまくいくが、いったん落ち目になると上院も下院も全く大統領の言うことを聞かなくなり、議会はドタバタ劇の劇場になってしまう。
私は基本的にTPP賛成派だから、現在のアメリカ政治の混迷を苦々しく思っているが、アメリカという国がどういう国なのかを見るための教材としてはこのTPA法案の取り扱いほど生きた教材はないので興味を持ってトレースしている。



 

 

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(27.6.19) 新国立競技場建設 文部科学省が尻をまくった「舛添なんかもう知らん!!」

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(友達のブログ「ちば公園のベンチから」に掲載されている利根川の夕焼け)

 もう 四の五といっていられない立場に追い込まれてしまった。文部科学省の新国立競技場建設のことである。
デザインが奇抜すぎてゼネコンは逃げ腰だし、東京都の舛添知事は説明を聞かなければ一銭も金を出さないというし、IOCからは新国立競技場の問題を早く軌道に乗せろとせっつかれるし、時間はどんどんたつし、完全に追い込まれてしまった。
もうこうなったら、やるっきゃない!!」

注)舛添東京都知事との交渉経緯は以下参照
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2015/06/qq-e851.html


 面倒な舛添知事の説得や、デザイン設計者バディド氏への設計変更の要請をあと送りして、とりあえずゼネコンと工事契約を結ぶことにした。
そうしないと19年3月までの完成はおろか、20年のオリンピックにも間に合わないかもしれないからだ。
実際の契約は文部科学省の外郭団体JSC(日本スポーツ振興センター 会長は元総理の森氏)が行うのだが、最終的な責任は文部科学省にある。

 問題の発端はバディド氏のデザインを採用したものの技術がデザインに追いつかず、当初予算の1300億ではとても建設が不可能だと分かってからである。
1300億はメイン会場としての建設費としては破格に高額で2012年のロンドン大会の930億円(最終)をはるかに上回っていたが、それでもとても費用が足らず一時は3000億円まで膨らむといわれていた。

 慌てた文部科学省が「屋根はいらん、可動式スタンドなんてナンセンスだ」だといって予算を削ったのだが、それでも1625億円になり、さらに昨今の資材費や人件費高騰の余波で「やはり予算は2500億円程度かかりそうだ」という話になっている。
文部科学省は完全に浮き足立っており、「もう舛添なんかと話をしている場合じゃない。バディドが何といおうと難しいデザインはゼネコンができないといったら止める。何が何でも19年3月までに完成させて、オリンピックの前年のラグビーW杯に間に合わせる」と尻をまくった。

注)オリンピックの前年の19年9月に日本でワールドカップラグビーが開催される。

 ゼネコンとは大成建設竹中工務店だが実際の作業段階に入るとゼネコンがその気にならなければどうにもならないのが実態だ。
技術も人も資金も集めてきて昼夜突貫で完成させてしまうのが日本のゼネコンのスタイルで、従来は予算オーバーの赤字部分をゼネコンが負担してきた。
日本のランドマークを作るのだから少々の出血は致し方ない。技術を見せ付けてやる」

 しかし現在はゼネコンもせちがらくなり(公共工事が少ないため他の仕事で穴埋めできない)収益が確保できないような工事を引き受けたがらない。
今のままではどうみても赤字になるのでゼネコンまでも逃げ腰になっている。
ここでゼネコンにまで逃げられたら新国立競技場など作れないじゃないか・・・・・

 文部科学省はとりあえずゼネコンと工事契約を締結して首根っこを抑えて逃げられないようにさせ、費用については別途考えることにしたようだ。
舛添も最後は費用分担に応じるだろうが話し合いなどやっている暇はない。もし金がなければtotoの収益金を配分する方法だってある・・・・・・
それにバディドのやつ、妥協するつもりはない、などといっているが依頼主はこっちであんたじゃないぞ、必要があればデザインは変更する・・・・・

 工事契約は7月上旬までに結び9月からは工事に着工する計画だ。
文部科学省は完全に切れてしまっている。
テンヤデー、矢でも鉄砲でも持ってこい、交渉などしている暇はねい。俺が作るといったら何が何でも作るんだ」という雰囲気だ。
 


 


 

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(27.6.18) 文学入門 井上靖 「北の海」

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 今回の読書会の担当は私だった。テーマ本に井上靖氏の「北の海」を選んだのはこの小説が特に好きだったからだ。私は今小説はこの読書会のテーマ本しか読まないが、大学生だった時から30歳ごろまでは実に熱心な小説ファンだった。
そのころ井上靖氏高橋和巳氏司馬遼太郎氏のほとんどの小説と評論を読了している。

 私がその後小説を読まなくなったのはこの3名を越えるような小説に出会わなくなったからで日本の小説のピークはこの20世紀の後半にあったと私は思っている。
芸術というものは科学と異なりそのジャンルのピークというものがあり、たとえば俳諧では松尾芭蕉を越えることができず、和歌ならば平安時代の和歌を越えるものはない。

 井上靖氏の小説の中でこの「北の海」は自伝的小説といわれ、この流れの中には「あすなろ物語」「しろばんば」「夏草冬涛」がある。いづれも私の愛読書で戦前の小学生や中学生や高校生の生活が生き生きと描かれていてとても楽しんで読める。
私が子供のころは左翼史観全盛のころで、戦前は暗黒時代であり特高警察が常に目を光らせ、自由の全くない窮屈極まりない社会だと教えられていたのだが、この井上靖氏の小説を読むことで必ずしもそうした社会でなかったことを知った。

 確かに左翼陣営にとってはとても耐えられないような社会だったかもしれないが、多くの国民は左翼とは無縁だったし、まして井上靖氏の住んでいた伊豆湯ヶ島の子供にとっては「それはどこの国の話ですか」というような状態だった。
だから井上靖氏の小説には思想的側面がほとんど皆無だがそれは驚くに当たらない。

注)20世紀をかけて行った左翼の実験はソビエト・ロシアの崩壊で失敗が明らかになった。左翼史観によれば小説は政治のしもべということになるが、左翼そのものが誤っていたのだから、小説に思想性がなくても何ら問題はない。

 私が井上氏の自伝的小説が好きなのは自身が社会的エリートではなく、そのエリートの周辺にいる人物であることを自覚しているからだ。「北の海」でも高校受験に何回も失敗したまま第4高等学校(現在の金沢大学)の柔道部の練習に浪人生のまま参加して、すっかり柔道部員の一員になりきっている。準エリートとしての生きざまを模索した人だ。
この第4高等学校柔道部というのが特異な柔道部で、高専柔道大会で優勝することだけを目的にした柔道一筋集団と言っていい。

 今の人には高専柔道といっても何のことかわからないが、戦前は講道館柔道などは全く寄せ付けないほどの人気の柔道で、高等学校と専門学校の日本一を決める大会が開催されていた。
その柔道は講道館柔道のたち技中心の華麗な柔道とは異なり、もっぱら寝技中心で必殺技は首を絞めて相手を気絶させることだった。
柔道用語で「落とす」というのだが、本来の目的は相手を必殺技で殺すことで、スポーツとしての柔道ではなく、実践的な格闘技だったといえる。
戦後はそうした野蛮な高専柔道はGHQの指令もありすたれてしまったが、この小説を読むと当時の柔道が実際は格闘技だったことが分かる。

 井上靖氏自身はその後第4高等学校で実際に柔道を行い、もっとはっきり言えば柔道以外はしなかったが、大学は九州大学文学部に入学し、その後京都大学哲学科に編入している。
柔道だけして勉強もせずによく大学にはいれたものだと現在の感覚からは思うが、戦前は高等学校に入るのが極端に難しく、高等学校に入ってしまえば高等学校と大学の入学定員はほぼイーブンだったので、高望みさえしなければどこかの大学にはかならず入れた。

 この小説はハチャメチャでバンカラで、なんとも愉快な青春であり、戦前のおおらかな学生生活が彷彿してくるので読んでて楽しい。
戦前が暗黒時代時代だったというのは左翼の偏見で、左翼そのものがすでにダイナソーなのだから、そうした偏見なしにこの時代を見ると戦前日本のおおらかな姿が浮かんでくる。

 なお、あらすじについては多くの方が書いているが、立宮翔太さんの「文学どうでしょう」にあらすじが掲載されていたので一部抜粋して転載する。

「井上靖の自伝的三部作(『しろばんば』『夏草冬涛』『北の海』)の最終作にあたります。中学を卒業した洪作の浪人時代の物語です。

前作から数年が経った大正15年(1926年)の3月、洪作は5年間の中学生活を無事に終えましたが、4年生終了時と卒業間近の時と、静岡高校を受験したものの、2回とも落ちてしまったのでした。

とりあえずそのまま浪人生活に入ったものの、目指す学校も決まらず、勉強にも熱が入らず、中学の後輩らに混じって好きな柔道の練習を続けています。このまま残るか、家族が暮らす台湾に行くか――。

まさに人生の岐路に立たされる物語で、学校の進路や就職など、どの道に進むべきか悩んだことのある人すべての心を打つ青春小説です。

一応「三部作」ですし、幼少時代、中学時代、浪人時代と話は繋がっているので、勿論続けて読むのが一番よいですが、作品ごとに少し時間が経って周りの環境が変わり、登場人物の多くも変わっています。

なので、あまり順番は気にしなくていいですし、この『北の海』から読み始めても全く問題なく楽しめます。実際、洪作というこの「三部作」の主人公像は、この作品でかなり大きく変わっているんですね。

以前は、繊細さがあった洪作ですが、この作品では進路への不安など毛頭見せず、ひょうひょうとしていて、周りの人々を心配させます。とんぼと同じで何も考えずにすいすい飛んでいると評されたほど。

夏になると、四高(第四高等学校。金沢大学の前身)の柔道部から見学に来ないかと誘われて、洪作は金沢に出かけて行きました。

前作『
夏草冬涛で、文学青年のグループに輝きを感じたように、今度は一心不乱に柔道に打ち込む四高の人々から、洪作は大きな刺激を受けるのです。タイトルは、この金沢での経験に由来しています。

四高の生徒である鳶と杉戸、四高の柔道部目指して受験を続けるも3年連続で失敗している浪人生の大天井と一緒に、内灘に日本海を見に行くんですね。音痴ながら杉戸が一生懸命に四高の寮歌を歌います」

 

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(27.6.17) 東芝の不適切会計処理 どこの企業体にも巣食う病根

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(友達のブログ「ちば公園のベンチから」に掲載されている利根川の夜明け。ほぼ毎日のように利根川の夜明けの撮影をしている)

 東芝が不適切会計処理で揺れている。何が不適切かというと本来赤字で受注した案件でその赤字に相当する金額の引当を行わなかったのだという。
金額は12年3期から14年3期までの3年間で約550億円だそうだ。
この間の東芝の利益は6900億円だったから550億円の損失が出ても赤字になるわけではないが、何ともまの悪い話だ。
現在有価証券報告書の適正修正をするため、第3者委員会を設置して調査をしており15年3期の決算説明は本来の6月から9月にずれ込むという。

 だがこの話はかなり奥が深そうだ。現在判明している案件は約20件だが、調査をすればするほど増加する可能性が高い。
通常の売上処理では「収益費用一致の原則」というものがあって収益が上がった段階でその総費用を計上すればいい。1会計期間の間に販売が完了すればこれで済むので通常の取引であれば問題はほとんど発生しない。

 一方今回東芝で問題になっているインフラ事業のようなものは数年間の開発期間が必要で、たとえば3年後に完成するというような案件だ。
この場合は毎年収益と費用が発生したものとして会期処理するのだが、実際に確定するのは3年後だからその間は一種のみなし処理ということになる。
したがって会計処理としてはかなり自由度が高い。

 もっとも収益が順調に上がるような取引ならばどのように計上しても問題がないのだが、実は絶対に収益が上がらないような案件でも出血で受注する場合がある。
東京電力から受注したスマートメーターの受注では約255億円の赤字が見込まれていたが、この費用を先延ばしをして計上していなかった。
先延ばしをしても実際に東電から支払いがなされた段階で費用は明確になるのだが、それまでは隠しておくことができる。
駄目だ今年の決算は○○億円の利益が出る計画になっている。いいから費用は先延ばしをしろ
東芝は部門別に収益計算を行っているから部門間の競争が激しい。そのために単年度決算を良く見せるため収益は先、費用は後に計上する癖がついてしまった。

 これは一種の麻薬のようなもので確かに当初は隠しおおせても実際に取引が完了する時点で費用を一括計上することになるので急に決算が悪化する。それを隠すためには他のインフラ事業の赤字をまた先延ばしをしたり、黒字事業であれば利益の先食いをしたりしなければならなくなるので会計処理が乱れに乱れてしまう。

 実際の不適切会計の金額を追ってみると明確に判明している金額で、11年3期は1400万円、12年3期は79億円、13年3期は180億円、14年3期が253億円と年を追って増加しているが、この処理を続ける限りその額は増加せざる得ない。
もうだめだ。いくら会計処理でごまかしてもごまかし切れない金額になってきた」
今回の不適切会計処理を東芝の経営者がどうして知ったのかは知らないが、通常はこうした案件はタレこみが必ずある。

 会計処理をしている担当者と販売部門の担当者は同じではなく、またしばしば部門の花形は販売部門で会計部門はいわゆる下働きだ。
部門長がこうして損失を隠せといっているのだから、その指示に従え」なんて命令をするので、「あの野郎、今に見ておれ」なんて感情がくすぶり始めるのが普通だ。
今や東芝は上を下への大騒ぎになっているが、こうした数年間にわたるインフラ事業を手掛けている企業体だったらどこにもありそうな話だ。

 特に公官庁を相手とする販売はほとんどが利益が上がらない。公官庁は予算措置で縛られているためだがそれでも企業は将来の売上拡大を目指してなんとか入札に応募しているので、売上以上に費用が膨らんでしまう。
だから取引が拡大すればするほど決算は悪くなるので、それを不適切会計処理で隠すという悪循環にはまってしまうわけだ。
おそらくこれは東芝だけの問題にとどまらないだろう。他の企業体でも今必死に対応を検討しているはずだ。
そのうちに他の企業体の役員が頭を深々と垂れるシーンが出てきそうな感じがする。


(とても興味のあるコメントが寄せられたので転載します)

(その1)


 東芝は頭こそ下げてはいますが、大した問題だと思っていないと思います。
製造業やインフラ事業の場合、限界利益を超えている限りは受注した方がいい、というような経営方針の会社は多いはずです。
特に社内の人員を遊ばせておくような閑散とした状態の場合、受注代金から資材代や部品代を差し引いた金額が黒字なら、ゴーサインは出ますね。
間接部門の人間や営業マンの人件費を出すほどの利益はないが、やった方がいいという経営判断は合理性があると思います。

 また、東芝や日立、キャノンやニコンのような技術開発優先企業では、完全な赤字案件でも、役員に対して「これをやることによって、こういう技術が会社に残りますよ」という説明をすれば、裁可されている現状はありますね。
それをやることによって社内の求心力も上がりますから、良いことばかりだと思っている人さえいると思います。

 まあ、それと不正経理とはまったく別の問題ではありますが・・・・

(その2)

 インフラ、我々はプラントと呼んでいました。
各官公庁 県レベルの仕事は企画から完成まで10年以上掛かるのは当たり前、まして各現場の状況は全て異なり、工事条件は勿論使用する機材、機械の性能も相応の高いレベルが必要で、企画する役所の技官と企業側技術者の必死の研鑽努力のおかげで今日の日本の国土があります。

今  費用見積もり受注の困難さは一発勝負の入札です。受注金額は下がりに下がり、本当はこれでは赤字だがでも何とかするしかない、何とかできるよう頑張ろうと企業は受けるしかないのです。 勿論東芝だけのハズがありません。 重電各社 重工各社 プラント各社 機械メーカー各社 ゼネコン各社 資材メーカー各社 皆でババ抜き、損を誰が負担するかグルグル回るヤクザの賭博場の状況でしょう。 まあ最後は下請けに回すんでしょうが。

 談合で不当な価格に吊り上げていたのは殆どなかったのです。 役所もそんな馬鹿ではありません。 ごく一部の例外の人を除けば真面目な技術者ばかり、皆日本人ですよ。 見積もり予算が民間企業の都合に合わせて高く設定など有り得ませんでした。

 マスコミの猛烈な談合糾弾で談合事件はずいぶん減ったようですが、10年以上の工事を他社に負けまいと入札はもうメチャクチャ、元が当初から取れる十分な金額での受注などありえません。 希望はライバルが廃業倒産することです。

 




 

 

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(27.6.16) FRB イエレン議長の悩み 果たして金融引き締めなど本当に可能なのだろうか???

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(友達のブログ「ちば公園のベンチから」に掲載されている利根川の夜明け)

 果たしてFRBのイエレン議長金融緩和策を打ち止めすることがあるのだろうかと考え込んでしまった。
市場ではイエレン議長のちょっとした発言で「すわ利上げは9月だ、いや12月だ」と騒いでいるが、果たしてイエレン議長に金融緩和を止めるだけの自信と勇気があるのだろうか。

 2000年春といえばITバブルが崩壊した年だが、時のFRB議長グリーンスパン氏は「バブルの崩壊はバブルでもってつぶす」という方針を明確にして政策金利(FF金利)をゼロ%まで引き下げてこの危機を乗り切った。
当時は「さすがグリーンスパンだ!!」と世界中がほめそやしたが、その副作用が住宅バブルで2008年にはリーマンショックに始まるサブプライムローンのバブルがはじけ、世界中が大騒ぎになってしまった。

 このサブプライムローンの後始末をしたのがバーナンキ前議長でバーナンキ氏は史上空前の440兆円規模の資金を市場に注ぎ込んだためアメリカ経済は急速に立ち直り株式も不動産もリーマンショック前に戻っている。
しかし副作用も相当なものでFRBの資産はこの間5倍(紙幣印刷の担保として国債やジャンク債がバランスシートに乗っている)に膨れ上がった。

注)バーナンキ議長の資金供給方法については以下参照
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2014/11/26111-a40f.html

 さすがに14年10月にはこれ以上の垂れ流しはしないとして資金の追加供給はやめたが、それまでの資金は市場に出っぱなしだから飛行機でいえば巡航速度でそのまま大気圏を飛んでいるようなものだ。
金利はすでにグリーンスパン議長のころから実質ゼロを経験したが、今イエレン議長が目指そうとしているのはこの実質ゼロ金利を少し上げてみようかとということである。
いつまでも0%じゃ、第一金利政策が何もできないじゃないの・・・・・・・・・

注)グリーンスパン氏はITバブルの崩壊後約5年間にわたってゼロ金利を採用し、住宅バブルが始まった05年にゼロ金利政策を止めている。その後08年のリーマンショックまでは3%程度の金利で推移したが、リーマンショック後再びゼロ金利政策に戻っている。

 現在はアメリカが超緩和策を継続中で、一方日本とEUと中国が毎月10兆円規模で資金を市場に垂れ流している状況だ
ECBも日銀も中国人民銀行も超金融緩和策を当面続けざる得ないから、こうした状況下でFRBが一人ゼロ金利政策から転換し、さらに市場から資金を引き上げることができるのだろうかという疑問が残る。

 ゼロ金利政策と未曾有の資金供給の組み合わせバーナンキ氏が編み出した手法だが、今は世界中がこのバーナンキ氏の弟子になってしまった。
バーナンキの金融政策が成功した。アメリカはよみがえっている。これ以外に方法はない
未曾有の資金供給が株価を押し上げ、そして不動産価格を押し上げている。アメリカの現状はサブプライムローンバブルのころに再び近づいた。

注)アメリカが再びバブルによっている状況は以下参照
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2015/04/post-612e.html

 イエレン議長としては気が気ではない。
市場に警告を発しておかないと、またサブプライムローンの二の舞になる・・・・・・」
だが問題はこの超金融緩和を止めて引き締めをした経験がないことでその影響を図りかねている。
金利を上げたとたんにアメリカの景気後退が始まればまた慌てて金利を引き下げ資金供給をしなければならなくなるかもしれない。。
そんなことになるくらいなら現在の高原状態を少しでも維持している方がマシではないかとの判断も成り立つ。

 私の予想はイエレン議長は少しだけ金利を上げては見るが、景気後退が始まりすぐにゼロ金利政策に舞い戻ってしまい、市場に垂れ流された資金の引き上げはないのではないか思っている。
この資金は一種の麻薬であり、これがある間は株価も不動産価格も上昇するが引き上げれば暴落する。
簡単に言ってしまえばFRBが株式と不動産の最大の顧客なのだ。

 何度も同じことを言うが、すでにアメリカやEUや日本といった高度に発展した資本主義国では成長余力が乏しいかゼロになっている。
こうした中で成長している素振りを見せるのは中央銀行による資金供給で株と不動産価格を上げることぐらいだ。
そしてこの方法はいったん始めると止めることは非常に困難だ。だから麻薬と同じなのだが国民を喜ばせる唯一の方法がこの金融緩和策で、これ以外の方法がないのだからアメリカも日本もEUも(そして中国も)これ以外の選択肢はない。
もはや金融の引き締めなど誰もできないのではないかと私は思っている。

 
 

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(27.6.15) 農業特区がようやく機能し始めた。 流通グループが農業生産に積極参入!!

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(友達のブログ「ちば公園のベンチから」に掲載されている利根川の夜明け)

 はたして日本の農業は再生できるだろうか。今日本では農業特区新潟市と兵庫県の養父市2か所で指定されており、そこで先駆的な実験が行われている。
農業特区などと言われても農業に関心のない人には何のことかさっぱり分からないだろうが、株式会社の農業への参入を支援する特区だと思えばいい。

 日本では農業は農家以外が行うことを厳しく制限してきた。まして株式会社などが参入しようものなら、農協系統(JAグループ)が組織力と政治力を利用して必ずつぶしてきた。
農業は農家のものである。よそ者は排除せよ!!!」

 根拠は農地法である。農地法では農地は農業者以外が持てないようになっており、それを厳しく監視してきたのが農業委員会である。
駄目だ、絶対に駄目だ。農地は農業者のもので会社になど任せたら美しい国土が穢れる」ほとんど宗教的信念で農地を守ってきたといってよい。

 もっとも2009年には農地法の改正があって、株式会社でも農地を借りることはできるが、所有は認めないということにして、おっかなびっくりの緩和を行ったが実際は株式会社による借入は遅々として進まなかった。
あんた、いったん貸したりしたら今は借り手の方が強いのだから農地が取られてしまいますよ」などとJAから脅されたものだ。

 「農業は成長産業である」というのを見抜いたのが安倍政権だが、しかしそれには「農業は衰退産業のままがいい」と主張する盤石の抵抗勢力JAグループを切り崩さない限りどうにもならない。
現在農協中央会から農協の監査機能を奪う法改正を行おうとしているが、JAグループの抵抗はすさまじく法案侵害が遅れている。

注)なぜJAグループが農業を衰退産業のままにとどめようとしているかの理由は前に述べた。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2014/07/post-762e.html


 そこでからめ手から農業の振興を図ろうとしたのがこの農業特区で、株式会社による農地の取得は認めないが、農業法人を設立すればOKということにした。そして農業法人の役員のうち1名は農業者とすることということにしたのだが、特区以外の一般の農業法人では過半数が農業者でなければならない。
どうせ農地を購入するのだから一名ぐらいは農業者が必要だろう」ということだが、完全な株式会社による所有については農業特区でもおっかなびっくりなのだ

 そして特区においては農地の転売を認める権利を農業委員会からとりあげ市長権限にした。これは農業委員会とJAグループが裏でつながっており、陰に陽に株式会社の農地取得に抵抗してきたからだ。
あんた、農業委員会に任せていたら百年河清をまつようなもんだ


注)実際は農地の転用が様々な変則的な形で認められる場合があるが、これはほとんど裏工作によるものである。

 しかしここに来て、新潟市の農業特区に新しい波が現れている。農村地帯では農業者の高齢化が進み平均年齢が70歳を超えてしまい、後継者はほとんどいないというような状況だから米どころの新潟市も例外でない。
ここに流通大手のセブン・イレブンやローソンやイオンが農業法人を設立して米や野菜や果実の生産に乗り出した。
ローソンの場合は現在新潟市の23か所でコメの栽培等を行っているが、今年中に耕作場所を30か所に増やし、将来的には40か所まで拡張するといっている。

 流通大手の最大の強みは流通網を持っていることで、作ったものはすべて自社のスーパーで販売ができる。従来はこの流通網を全農が抑えていたために農家は農産物の販売を(一部例外はあるが)全農を通してしかできなかった。
この流通大手の参入によって長い間農業は農家のものだったが初めて株式会社も農業に参加できたことになる。
現在はまだJAグループと大手スーパーのせめぎあいで農業特区といえども圧倒的にJAグループの方が強力な力を持っているが、米どころ新潟市で風穴があいた意義は大きい。

 安倍首相のいう農業は成長産」という実績をここ新潟市の農業特区で証明することができればこのシステムは全国津々浦々まで浸透していくのだがそれにはまだ時間がかかりそうだ。
だがこの農業改革に常に反対してきたJAグループの鉄壁の防御にもようやく風穴があいた。

注)農業が成長産業であることはオランダ農法の例があり、それを安倍政権は目指そうとしている。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2014/07/post-762e.html

 

 

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(27.6.14) スカイマークの再建を図るのはANAかイントレピッドか!!  エアバスはどちらの案に賛成するのだろうか?

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  この勝負いったいどちらが勝つだろうか。スカイマーク再建案について、ANAが主体になって提出した再建計画と、航空機リース会社イントレピッドからの再建計画が出され7月から8月ごろに予定されている債権者集会で決着をつけるという。
二案提出というのは非常に珍しく通常は一本化されてそれに賛否を問うのだが、今回はガチンコの勝負になるようだ(ただし事前に妥協が図られる可能性がある)。

 当初はイントレピッドANA提出の再建案に反対していなかった。スポンサーとしてANAが全面的に支援することになっており、イントレピッドとスカイマークがリース契約をしていたエアバス中型機7機をANAが引き継いでくれると思っていたからだ。
しかしANAはその引継ぎを拒否した。
今でも十分すぎるほどANAには機種があるのに、これ以上スカイマークの契約した7機を引き取ってどうするの」というのが理由で「また新生スカイマークではエアバス7機は使用しない」とイントレピッドに告げた。

 スカイマークはボーイングが主要な機種で倒産前にエアバス中型機の導入も検討していたが倒産してこの7機の取り扱いが宙に浮いてしまった。
これを聞いてイントレピッドがへそを曲げた。
ANAさん、あなたのところでスカイマークと契約した機種全機引き継いでくれると聞いていたから再建計画に同意したのです。それがだめなら我が社にも考えがあります

 イントレピッドはスカイマークの新たなスポンサーを見つけ始めデルタ航空に話を持ち掛けている。
スポンサーとはあまり聞きなれない言葉だが、資本参加をし実際に経営参画をする大手航空会社のことで、簡単に言えばこのグループに入るということだ。

 現在申請されているイントレピッドの債権額は1040億円全体の33%程度でイントレピッドだけでは全体の2分の1の票に足りない。
そこで問題になってくるのが850億円27%の債権額を持つというエアバス社だ。

注)ただしイントレピッドの債権額はリース債権であり、エアバス社の債権は損害賠償債権なので、実際の債権額の確定作業が行われると金額が変更になる。

 そもそもスカイマークが倒産したのはエアバス社にA380という大型機6機の発注を行いそれをキャンセルし、エアバス社から高額の損害賠償を要求されたからだがエアバス社が要求したのは理由がある。
A380の開発は20世紀の最後のころから行われ、それがようやく初飛行にこぎつけたのが2005年だったが、このころから航空業界の戦力図が激変した。
LCC(格安航空会社)の登場でメガキャリアの運ぶ旅客数が減りだし、ジャンボ機を導入しても乗客を集めることができなくなってしまった。A380は最大850名の乗客乗員を乗せられるそうだが、そんな乗客はどこを探してもいない。

 仮契約していた航空会社からはキャンセルが続き、スカイマークの6機も転売先が見つからない。このためエアバスは赤字経営に陥ってしまった。
「これでは開発費用も回収できないではないか。キャンセル料をとってなんとかペイさせよう
6機の購入代金は約1900億円だったがキャンセル料は850億円だという。半額の金額だ。

注)倒産前にスカイマークとエアバス社の間で200億円程度のキャンセル料に減額されたとのアナウンスメントがあったが倒産してしまったためまた元の金額に戻っている。
倒産前後の事情については以下参照
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2015/05/ppp-1.html

 債権額が今のまま認められると仮定するとANAが勝つかイントレピッドが勝つかはエアバスの同意をどちらが得られるかにかかってくる
エアバスとしてはこの6機を引き受けてくれる方に投票するだろうが、ANAもデルタもA380などというお荷物を抱え込むと将来の経営に支障をきたすのでおいそれとOKを出すわけにはいかない。

 ANA、イントレピッド、エアバスと三社がそれぞれの思いを込めてスカイマークの再建を図ろうとしている。債権者集会で勝利するのはいったい誰なのだろうか。紆余曲折が予想され先を見るのが不可能な状態だ。

(とても興味深いコメントがされましたので転載します)

 超大型航空機はおっしゃる通り使うタイミングが、社会情勢が大変難しいですね。
例えば先の大戦でアメリカボーイング社のB29は当時としては超長距離爆撃行となる日本爆撃一点に絞って開発使用されました。 対ドイツには確実堅牢、実績のあるB17しか使用されませんでした。 戦争と言うタイミングに合わせるため未だ開発途上でトラブル続きのエンジンに不安を抱えていましたので、機関士と称するエンジン点検監視調整係を乗せての飛行でしたが、アメリカにとってはタイミング、戦争という社会情勢に間に合わせることで大成功を収めました。

 B747ジャンボ機は当初アメリカ空軍輸送機として開発されたのですが、ロッキード社の巧みな商売上手な作戦に負け不採用となりました。ボーイング社は一時途方に暮れ危機的状況に陥りましたがこれを旅客機に転用してはどうか、との外部からの神の声提案があり、思わぬことに世界の需要社会情勢のタイミングが偶然ピッタリ合うという奇跡が起きて世界の空を制しました。

 航空機開発製造は技術の極限を追います。かつ信頼性保守整備性も問われますので開発に時間とコストが大変ですが社会情勢がピッタリ合わないと利用価値は激減し使用機数も見込みと大幅に狂う結果になります。 中型機あるいはLCCによるローカル空港直行便が繁盛する恐れ可能性はずいぶん前から言われていたこと、エアバス社は大変な見込み違いをしてしまい苦境にあると聞いています。スカイマーク社の倒産ぐらいは当たり前、サッサとはいかないでしょうが 素人経営者の独断の末路とはこういうものでしょう。


 
 

 

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(27.6.13) 周永康氏の無期懲役は何を意味するか? 習近平氏が石油閥を乗っ取った!!

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  周永康と聞いても普通の日本人は誰のことか分からないだろう。
中国の超大物政治家でかつ中国国有石油会社のドンなのだが、習近平国家主席によって汚職容疑で捕えられ、非公開裁判で無期懲役にさせられた。6月11日のことである。
中国では汚職が日常化しているから別に不思議でもないが、石油や電力や鉄鋼やレアアースと言った産業ごとにそれを牛耳っている派閥があり、収益は派閥ごとにプールされるから国家の収入にならない。

 一種の国家内国家で日本のイメージで言えばかつての軍閥(陸軍、海軍)に近く、アンタッチャブルであり国家の介入はほとんどできなかった。
習近平政権はそこに大ナタを始めていれたのだが「ハエもトラも退治する」と大上段に振りかぶった。ただし中国の腐敗撲滅運動とは同時に敵対勢力撲滅運動だから逮捕されるのはすべて敵の陣営の人物になる。
そのトラが周永康氏であるが、周永康氏は元国家主席の江沢民氏の腰ぎんちゃくである。

 周永康氏は胡錦濤政権で5年間司法、公安、検察のトップを務めている。最高裁判所長官、兼国家公安委員長、兼検事総長であり、さらに言えば警視総監と秘密警察のボスを兼ねていると言っていい。
中国は独裁国家だから何よりも国内の治安のためにこうした弾圧組織が必要でそれを一手に掌握したポストだから、実際の権限は胡錦濤国家主席の次の位の実力者だったことになる。

注)独裁国家の弾圧機関のボスの権限は非常に強い。日本であれば権限が分散されているが中国では逮捕・拘禁・裁判等を一人で決めることができる。

 周永康氏は胡錦濤政権時代の重要閣僚時代から石油閥のボスであり、その資金を江沢民元主席に貢ぐことによって出世してきた。
胡錦濤時代も江沢民氏の院政は続いていたが、その手足となって動いていたのが周永康氏で、胡錦濤氏の監視役でありさぞや胡錦濤氏にとって目障りな存在だったろう。
あの、江沢民の犬め・・・・・・・・・・・・

 習近平政権になってからは閣僚から退いたが、石油閥のボスとして君臨していた。
その石油閥にメスを入れたのが習近平氏とその手足になっている王岐山氏である。
中国では汚職は当たり前であとは程度の差なのだが石油閥の汚職が際立っていた。
その汚職のパターンはアフリカや中南米や中東の独裁権力者から石油やガスの利権を購入するのだが、たとえば1兆円の評価の油田を1,3兆円程度で購入し0.3兆円は石油閥にバックペイさせる。
資金は中国の国立銀行から調達するので、石油閥は国家の資金を使ってそのうちの2割から3割を懐にいれる仕組みになる。

 こうして周永康氏を中心とする石油閥は世界の石油やガス資源を買いあさってきていたが、資源そのものが必要というよりもバックペイが得られて石油閥が肥え太れるがゆえの資源開発だったといえる。
いわば国家を利用した詐欺のようなもので、周永康氏の罪名の汚職とはそうしたものである。
こうして周永康氏は石油閥のドンの間に約2兆円の蓄財をしたといわれている。
最もそのうちのかなりの部分はボスの江沢民氏に流れる。そうしないと自身の地位が危うくなるからで保険の意味がある。

 しかし一方で習近平政権としてはあがりはすべて石油閥とその庇護者の江沢民氏に流れるので何のメリットもない。
あの石油閥の裏金を抑えなければ俺は半永久的に江沢民に牛耳られてしまう・・・
習近平氏は盟友の王岐山氏とタッグを組んで石油閥の小物から逮捕を始め、それに自白を強要して次第に逮捕の網を狭めていった。

注)中国ではいったん逮捕されると拷問攻めにされるからほとんどの人がげろするか自殺する。

 中国は一見国家のよう見えるがそれは誤解で、実際はそれぞれの利益集団の結合体で、日本のイメージで言えば大和朝廷の豪族連合のようなものだ。国家は単に利用するだけの存在になっている。
その利権を習近平政権は一つ一つ召し上げようとしており、公式の見解は国家のものにするということだが実際は習近平派閥の持ち物となる。
鉄道部門で新幹線事故が起こればそれを理由に実権を握り(旧幹部を追い出す)、利権を自分たちの派閥で奪うことによって中国政界に君臨するという方式をとる。
習近平氏は鉄道閥と石油閥を抑えたといっていい。
これで俺も実力通りの主席で、江沢民の傀儡でなくなった・・・・・・・」

 今回の裁判(下級審)の結果を周永康氏は受け入れ上告はしないという。何やら胡散臭いのだがおそらく死刑になるところを罪を認めることで減軽するといった密約があったのだろう。
罪を認めて悔いている。自分は私情のために違法行為、規律違反を行ってきた」と周永康氏が述べたといわれているが、何ともくさいセリフだ。

 中国の汚職追放運動はどうやら山場を越えたらしい。あと残る大物は江沢民、曽慶紅、李鵬ということになるが、大方の見方はそこまでは習近平政権も行わないだろうと見ている。手を入れれば国家分裂の危機にまで発展する危険性があるからだ。
中国はこうして汚職撲滅運動の御旗の元で利権の奪い合いが行われ今のところ習近平氏の一人勝ちだ。。


 





 


 

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(27.6.12) パク・クネおばさんの懺悔  習さんのメカケになったのは間違いだったかしら!!

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 このところの習さんときたらひどい仕打ちなのよ。私が習さんのお妾さんになったのは習さんの羽振りが良くて、「クネ、おれのものになれば小遣いはふんだんだ」なんて言うものだから本気にしたら、最近はさっぱりお手当てを渋っているし、どうも様子がおかしいの。

 習さんは「おれんとこは毎年7%は収益が上がっている。お前にも分けてやる」なんて言っているけれど、どうやら商売がうまくいかなくなって実際の経営は青息吐息だという噂もあって、本当はどうなのかしら。

 一番あたしが怒っているのは息子のサムスンを少しもかわいがってくれないことで、本妻の子のシャオミばかりをかわいがるものだから、最近はサムスンの成績は下がる一方だし、次男のヒュンダイなんかは、「北京のブルースカイを見にこい」なんて言われたから連れて行ったら、ひどいスモッグで肺炎になってしまい起きることもできなくなってしまったわ。

 病気がちのヒュンダイには昨年は大きなおもちゃのフェリーをプレゼントして元気つけようとしたら隣のおじさんが勝手に持ち出して沼に沈めちゃうし、今度は「やはり物より生き物ね」と思って、サウジアラビアからラクダを買ってきて遊ばせていたら、ラクダのくしゃみでMERSなんて聞いたこともない病気になってしまう。
ヒュンダイちゃんとロッテのデパートに行って遊ぶこともできないのよ。

 習さんはお手当てをくれないし我が家の収入は毎月のように下がってしまい親戚中から「クネが習さんのメカケになったのは間違いだったんじゃないか」なんて言われ始めて、親族会議でつるし上げられるしくやしいたらありゃしない。
コリアの伝統はチャイナのメカケになることだ」といっていたのはあんたたちじゃない。

 私の親戚筋に安倍おじさんがいるんだけれど、私はこの安倍おじさんとは犬猿の仲で会えばいつも舌を出してアカンベーをしていたんだけれど、最近は安倍おじさんの方が景気が良くてなにか今までとは様子がちがっているの。
どうやら安倍おじさんはアベノミクスという金鉱を当てたという噂で親戚は「習さんの時代が終わって安倍さんの時代になる」なんて言う人も出てきて、これじゃあたしが習さんのお妾さんになったのが間違いだったということになるじゃない。

 なぜ私が安倍おじさんと仲たがいしたかというと、これも親戚筋に朝日おじさんという人がいて「クネ、昔お前のおばあさんは安倍おじさんのおじいさんのお妾さんに強制的にされたんだ」とそっと教えてくれたからなの。
以来私は安倍おじさんの顔を見るのも嫌になり、私のかわいそうなおばあさんのために町のあちこちに少女像を建てたんだけれど「おばあさんは実は娼婦だった」なんて妄言をはく人もいて私は1000年間安倍おじさんを憎むことにしたの。

 習さんのことだけれど、習さんはあまりに不動産投資をやりすぎて今では売れない物件を抱えすぎているという噂だし、親戚から「習さんのお妾になっているより、安倍おじさんと仲良くしなさい」なんて言われてしまうし、私の好きな「歴史認識」という言葉も使っちゃいけないというし、あれもこれも習さんが商売に失敗してあたしに手当てをくれなくなったのが原因だわ。

 最近私がとっても怒っているのは習さんの親せき衆で、今までは私の家にちょくちょく遊びに来ていたのに最近はもっぱら安倍おじさんの家に出入りを始めて帰りには三越なんかでおむつを目いっぱい買っていくというじゃない。
やはりクネの家のものは二流で安倍おじさんのものが本物だ」なんて言っているというし、おむつぐらいはあたしの家にだっていくらでもあるわよ。

 でも本当にどうしたらいいんだろう。このまま習さんのお妾さんのままいるか、それとも嫌な安倍おじさんとも付き合っていくか思案のしどころで、私は毎日100回は「歴史認識」という言葉を唱えないと精神が安定しないのに、今ではイライラが高じてヒステリーになりそうだわ。

 




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(27.6.11) こんな殺され方があっていいのだろうか! 北海道砂川町の自動車事故

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 こんなひどい話があっていいものだろうか。北海道の砂川町で起きた自動車事故のことである。軽ワゴン車に乗っていた一家5人のうち4名の命が一瞬のうちに絶たれ、残りの1名も意識不明の重体になっている。
死亡したのは永桶さん夫妻と高校生の2名で、意識不明の重体は中学生である。

 軽ワゴン車は青信号で交差点に入ったのだが、そこに信号無視のカーチェイスをしていた二台の車が猛烈な勢いで飛び込んできた。
そのうち1台の乗用車が軽ワゴン車の横っ腹に激突し軽ワゴン車は大破、その衝撃で軽ワゴン車に乗っていて投げ出された高校1年生の昇太さんは、後続のカーチェイスをしていたピックアップトラックにひっかけられ800mにわたって引きずり回された後死亡した。
窒息死というから生きたまま引きずり回されていたことになる。

 この国道は日本で最も長い直線道路として知られ約30kmにわたって延々と続いている。
私はこの道をよく知っており過去に何回も足で走っている。トランス蝦夷1000km走のコースの一部だからだ。
なんとも長く退屈な道路で私が走ったのは夏場だったが内陸部の地面は暑く、こんな道を長時間走るのはこりごりだと思ったものである。

 しかし夜間になると交通量も減り信号もあまりないことから恰好のレース場になってしまい、今回も事故を起こした自家用車とピックアップトラックはカーチェイスをおこなっていた。
赤信号だ、つっきれ、ヤッホー」なんてノリで運転していたのだから事故が起こらない方が不思議だ。
事故現場の手前1km付近の防犯カメラには2台がカーチェイスしていた映像が残されており、信号が赤だったことも県警はつかんでいる。当然ブレーキは全くかけていなかった。

 気の毒なのは永桶さん一家だ。一瞬のうちに家族が崩壊してしまったのだが、自身はただ信号を守って交差点に入っただけだった。一方自家用車の運転手とピックアップトラックの運転手は小学校からのなじみでどちらも27歳前後で、ただ無謀なだけの青年のようだ。
そしてその無謀な青年に一家4人は殺され、一人は意識不明の重体にされている。
特に痛ましいのは子供たちで、高校生二名がこれからの人生を送ろうとしていた矢先に殺されてしまった。

 これだけひどい事故を起こしたら当然厳罰に処すべきだと私は思うが、日本では加害者の人権は非常に厚く保護されるが、被害者の場合は死んでいる場合が多く全く人権が無視される(死亡者には人権はない)。
裁判になると死人に口なしで被害者が問題を起こしたなどと加害者側は主張するのでしばしば加害者有利の判決などが出て私などは歯ぎしりする思いだ。
こうした状況は少しずつ改善はされているが、まだまだ日本は加害者有利の社会でそれは以下のブログ記事を読んでもらうとよくわかる。

注)たった一人の反乱(NHK) 
http://yamazakijirou.cocolog-nifty.com/blog/2009/12/211219-nhk.html

 私はいつも思うのだが、たとえ過失であったとしても重大な事故をおこし何人もの命を奪った場合には相応の責任をとらせるべきだと思っている。
しかしこうした場合重過失致死罪が適応されたとしても刑期はせいぜい5年だ。殺された方からすればあまりに軽すぎる刑期といえる。殺され損なのだ。

 特に高校生という若者を殺した責任は大きい。私のような老人であれば「まあ、しかたないか。神様のお迎えと交通事故の死亡もさして変わりがない」とあきらめがつくが、高校生の場合はこれからの人だ。
それがただ無謀なだけの青年に一瞬のうちに殺されてしまったのだから言葉も出ない。
それでもせいぜい5年の刑期では「世の中あまりに不公平じゃござんせんか」といいたくなる。

(読者のコメントを掲載しておきます)

その1)


 同害報復 と言う言葉があります。これは決して復讐を進める言葉ではありません。罪を犯せば同じ程度の罰を受けよ[与えよ]との言葉と理解しています。 そして「目には目を 歯には歯を 手には手を 足には足を」 人類最古の法典ハムラビ法典にあった言葉ですが、犯罪にはそれと同じ程度の罰を与えるがそれ以上の報復を戒める条文と理解するよう教示された記憶があります。

 そしてこの事件、報道からすると人を車で1.5Kmも引きずり廻し死に至らしめたとの事、たとえ地獄の獄卒でもそこまではと思われる残虐無道の仕打ちであり、でき得ればこの男も同じ目に合わせ処刑すべきと思います。 若くして非業の死に会われた方を思えば当然の事です。
しかし同害報復 に相当する裁判判決はおっしゃる通り日本では全く期待できません。 被害者は罪無くして殺され加害者は人権に守られ保護されるのみ、納得できない緩い刑罰しか与えられません。

 ああ こうなるとキリストの教えにある 「罪を憎んで人を憎むな、汝の隣人を愛せ、もしその者が汝の右の頬を打たば左の頬をだせ」 の教えに縋るしかないのでしょうか。 全て神の教えは 愛 の一点にありこの犯罪者も極めて緩刑で赦し、我々は神の足元に救いを審判を求めるしかないのでしょうか。  私は絶対にキリスト教徒ではありませんがどうなんでしょうか。 おそらく仏教も同じように教えてはいないでしょうか。
 
 私は最後は神の審判があるはず、そこで神の審判により、この男はこれから心から罪を認め反省しなければ永遠の地獄に突き落とされ 地獄の業火で永久に焼かれ続ける刑が待ってる、 そしてあの殺された若者は天国にいる、そう確信しています。

その2)

 日本の刑罰は、起こった事件事故の重大さより、起した犯罪者の未来の生活確保に重点を置いている。これを人権保護と称し、どんな罪人も更生の機会があるとか、冤罪防止などもかこつけ、人権派弁護士は活躍する。他人の生命を殺めておいて、更生も何もない。たとえ過失であっても、一生償うか、一命を持って許しを請うかのどちらかである。今回のように、無謀な行動で他人を生活を奪った場合は、情状酌量の余地はない。厳罰を科すことは、我が社会保全の上でも必要である。

 

 
 




 

 

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(27.6.10) 中国のサイバー戦争!!  アメリカと日本を狙え!!

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(友達のブログ 「ちば公園のベンチから」に掲載されている利根川の夕焼け)

 日本では最近日本年金機構から125万件の年金情報が流失し問題になっているが、アメリカではそれをはるかに凌駕する個人情報の流失があり、その情報を基に税金の還付金詐欺が横行している。

注)日本年金機構のハッキングについては以下参照
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2015/06/post-aee6-1.html

 アメリカにおいてもっとも重要なID番号は「社会保障番号」であらゆる本人確認に使用されている。日本でこれに似たものとしては「運転免許証」があるが、銀行口座の開設、アパートの賃貸、携帯電話の購入等身分確認が必要な場合に必ず提示を要求される。
そして税金の還付請求もこの「社会保障番号」をIDとして請求できる。
アメリカ人であれば基本的にこの「社会保障番号」を持っているので、持っていなければ不法移民と見なされて逮捕されてしまうこともある。

 だから「社会保障番号」=「命」というところがあるのだが、この社会保障番号が今年に入って大量にサイバー攻撃によって盗まれてしまった。
米国には大手の医療保険会社があってここに「社会保障番号」を登録しているが、分かっただけで9000万件の社会保障番号が流失している。9000万件といえばアメリカ人の3分の1の人口に相当し、日本の年金番号の125万などはるかにかすんでしまうほどの莫大な数字だ。

  さらに5月には内国歳入庁国税庁)のサーバーから10万件納税情報が盗まれ、6月に入って連邦政府の人事管理局の情報400万件が盗まれた。
人事情報とは職務や業績評価や家族や社会保障番号だそうだ。
ここに来てアメリカも日本もいいように個人情報を盗まれているが、こうした情報を組織的に盗んでいるのは中国で中国のサイバー攻撃は実に激しくなっている(アメリカは公式には中国と断定していないが中国と見なして対応策を検討している)。

注)アメリカと中国のサイバー戦争の実態については以下参照
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/cat46749968/index.html

 戦争イメージで言えばドイツの電撃作戦日本軍の真珠湾攻撃のようなもので、防御が整わないうちにバタバタと戦艦が沈ずめられていくようなものだ。
アメリカは昨年の5月に中国のサイバー部隊(61398)の将校5名を国際指名手配にしていたが、中国は全く動ぜずさらに今年に入りハッキング技術を向上させたということになる。

 従来中国サイバー部隊の主なターゲットは政府関係機関や軍や研究所やハイテク企業の最先端技術を盗み出すことだったが、ここにきて様相が少し変わってきた。
一般人の個人情報を大量に盗んでおり、社会保障番号や日本の年金番号などが盗み出されている。
こうした情報はいったい何に使用する目的で盗んでいるのだろうか。

 今世界中で個人情報がひそかに売買され裏の世界では莫大な量の個人情報が飛び交わっている。こうした情報は裏社会の人々が好んで購入し、アメリカであれば税金の還付請求に利用されており、5月下旬だけで49億円が不正に還付請求されている。
日本の場合は主としてオレオレ詐欺等に利用される場合が多く、各国別にそれぞれ事情は異なるが裏社会の飯の種になっていることは同じだ。
社会保障番号、メールアドレス、銀行口座、家族構成等が分かってしまえばなりすましなど簡単にできるのはどこの世界も同じだ、

 中国サイバー部隊は個人情報を集めてそれを世界中の裏社会に売り払うことによって資金を調達しているが、本当の目的はそうした情報でアメリカや日本を混乱に落とし込むことである。
情報さえ流せばあとは黙っていても裏社会の人間が暗躍しその社会は内部から崩れていく。
一種の毒まんじゅう作戦でトロイの木馬であり、何とも中国のやることはえげつない。

 しかしジャングルの掟こそが世界の本当のルールだからあながち中国を責めるのも片手落ちだ。「目には目を歯には歯を」こそが唯一の解決策で、アメリカはそのために大量のホワイトハッカーを雇って中国の政府要人のメールを盗んでいる。
中国には盗んでペイするようなハイテク技術はないので、アメリカにとって中南海の内部闘争こそは最重要情報だからアメリカのターゲットになっているわけだ。
中国がしばしば「わが国こそが被害者だ」といっているのがこれで、いわば東西の横綱を中国とアメリカが張り合っているが、2015年度前半だけで見れば東の正横綱はどう見ても中国だ。

 中国は意図的にアメリカ社会や日本社会を混乱させるのを目的に、アメリカの社会保障番号や日本の年金番号を盗みまくっている。
今後日本年金機構から流失した年金情報も裏社会に売りまかれてしまうと思わぬ形で詐欺に使用されるだろう。

 サイバー空間ではすでに戦争が始まっており中国もアメリカも本気で戦争を行っているが、日本はまだまだ戦争中だという意識がない。人を殺すのだけが戦争でない。裏社会を使って内部から相手国を崩壊させるのも戦争なのだ。

(とても興味深いコメントがされたので転載します)

 サイバー攻撃で情報が筒抜け、中国や裏社会に情報が流れ悪事に利用される事態が年金の情報漏れで自分の事として身近に恐怖を感じます。
どう防御してもしきれるものではないとの意見もありますが、根本的には日本人の社会の甘さ自己過信があるんでしょう。

 先の大戦でも暗号が昭和に入ってすぐの頃から解読され一方的惨敗の最大の原因となりましたが、今あの情報漏れは完全に忘れられ責任者あるいは責任部署がどこで誰であったか全く闇の中、日本のエリートは常に無責任です。 この状態組織では早期のマイナンバー制など吹っ飛びました。 

 時間をかけ突破できない暗号はありません。 日本陸軍は逆に中国軍の暗号を解読し戦闘が優位になるケースがあったようですが、海軍は慢心しミッドウエー以後局地戦以外連戦連敗、世界の軍事史上稀にみる惨敗続きで日本の敗戦を招きました。
意外ですが戦史によると陸軍の暗号は漏れていなかったようで、陸軍参謀本部防諜班が数学者言語学者等を多く動員して、戦中もずっと継続して暗号改変[暗号強化]に努めていたとの証言があります。 海軍は頭の固い、結果情報馬鹿で砲術だの雷撃だのばかりがエリートの馬鹿集団でした。

 こうなると組織の問題が浮かび上がります。 対策はやれば出来るようです。 部外者の侵入防止キーの絶え間ない変更内容高度化は組織的にやりつづける必要があり、やってると言っても突破されるならもっと優秀な頭脳を持った方々を動員して防諜をやり続けるしかありませんね。

こういう地味なある意味裏方仕事、数学嫌い 数学屋を軽んじてきた日本には荷の思い仕事です。


 

 



 

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(27.6.9) 奇跡だ!! 腰痛が治ってしまった。「中山式快癒器」の使用

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 信じられないような奇跡が起こった。ここ数年あれほど悩まされていた腰痛が治ったのだ。最も腰痛といっても直接腰が痛むのではなく、歩くと臀部と右下肢の外側がしびれてそのうちに猛烈に痛くなる症状だった。
いわゆる坐骨神経痛というやつだ。

注)腰は後方にそらない限り痛まない、ただしそらすと猛烈な痛みが走る。

 整形外科整体を試みたがさっぱりだった。私はほぼ毎日約6kmの道の清掃作業をしているのだが、500m程度歩くとどこかで休まないといられないほど右下肢の外側が痛む。さらにお尻もしびれているのでジンジンする。
俺も弱くなったな、もう清掃作業も限界じゃないだろうか・・・・・」弱気になっていた。

 数か月前に整形外科で腰のMRIをとってみた。見ると腰椎の一部がひどく飛び出していて、医者は「腰椎すべり症」だという。腰椎の中に神経が通っているのだが骨が滑ったところでは何かぐちゃぐちゃになっていて自分で見てもひどい状態だ。
これじゃ腰が痛むのも無理ないな」自分の腰に同情した。

 理由は分かったが相変わらず歩くと(走っても同じ)臀部と右下肢の痛みは猛烈だ。かつて24時間走と称して一日中走っていたが、今では500mごとに休息をとっている。
何という相違だ。これではヘラクレスが小野小町になったようなものだ!!」
そんな時、私のブログの読者が「腰痛対策には一番です」と紹介してくれていた「中山式快癒器」を思い出した。数年前に紹介されて購入していたのだが、あまり使用していなかったので押入れの奥にしまってある。
「まあ、ためしだもう一度使ってみるか・・・・・・・・・・」ほぼ3週間ほど前のことだ。

 私がこの器具を使おうと思ったのは私の背骨にほとんど彎曲がなくなっていたからだ。ほぼまっすぐといってよい。そのため常に体が前倒しになっていてまっすぐに立てない。
中山式快癒器」は失われたこの彎曲を元に戻す効果があるので、「もしかしたら彎曲が回復すれば腰痛も治るのではなかろうか・・・」とひらめいたからだ。
それから時間があれば背中に「中山式快癒器」を当てて一種のそる姿勢を繰り返してきた。最初は腰が曲がらず痛かったが、そのうちに痛さがなくなり非常に心地よくなってくる。
1週間も続けていたら右下肢の外側の痛みが全くなくなった
こりゃ、奇跡じゃないかしら・・・・・・・・」ここの痛みが最も強烈だったので天国と地獄の差だ。
2週間たつと臀部の痺れもなくなった。
すごい臀部もしびれなくなった・・・・・・

 今は3週間目だがあの坐骨神経痛の痛みをすっかり忘れている。
鏡を見ると腰に曲がりが出てきており、従来のような前かがみが治っている。
なんだ、腰の彎曲を元に戻せば良かっただけか・・・・・・・
あまりに簡単に治ってしまったので拍子抜けだ。

 最も今は歩いても問題ないというレベルで走った場合どうなるかはチェックしていない。現在私が保証できるのは歩いても痛みやしびれは出ないというレベルで、通常の人であれば十分なレベルだ。
ここ数年私は走ることもままならなかったが、腰痛が完治すればまたマラソンに復帰できる。
何かうれしくなってきた。

 なお「中山式快癒器」の詳細は以下のURLをクリックすれば確認できる。私と同じような症状で長年悩んでいる人がいれば絶対のおすすめだ。金額は1万円以下で入手できるからトライを勧める。
http://www.nakayama-shiki.net/shopping/cat_kaiyuki/index.php?gclid=Cj0KEQjw18-rBRDogrTg4Lusuu0BEiQACs8YQsN6jpJFuKZiDREmwyj0kzg7171IGSMc1VjlPDpS_rcaAglr8P8HAQ

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(27.6.8) ひどいボタンの掛け違い  新国立競技場がオリンピックに間に合わないじゃないか!!

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 ここに来て新国立競技場の建設をめぐり、二つの大きな問題が発生している。
一つは舛添東京都知事がヘソを曲げていることと、もう一つは過剰投資問題である。

 もともと東京オリンピックは石原元都知事が熱心に誘致運動をしてきて、オリンピッの誘致に成功し国立競技場を建て替える場合は建設費の半分は東京都が負担すると文部科学省に約束していた。
石原氏の後を継いだ猪瀬氏もこの約束に同意していたが、猪瀬氏が徳洲会グループから資金提供を受けていたことが判明して辞任したため、この負担金問題が宙に浮いてしまった。

 新たに舛添氏が知事になったのだが、文部科学省は従来通り東京都が分担金支払いに応じてくれるものとばかり思っていたが、舛添氏「そんなことは引き継いでない」という。
だから正式に文部科学省から話がなければ都民の金を支出することはできない」と居直った。

 下村文部科学相と舛添氏の話し合いは5月18日に行われたが、下村氏としては晴天の霹靂でまさか舛添氏がケツをまくると思っていなかったので、そのあとはてんやわんやの大騒ぎになってしまった。
オリンピックは東京都が誘致したのだから分担金に応じるのは当然だろう
それなら資料を持ってちゃんと説明しろ。第一、建設予定費用1692億も資材の高騰等でさらに膨らむというでははないか。一体いくら膨らむのだ。説明がなければ東京都はビタ一文出さない
しかし石原さんや猪瀬さんとは約束をしてきた」
私は石原でも猪瀬でもない。今までの話など知らない

 仲を取り持っているのは日本スポーツ振興センターISC)の元総理の森会長だが、「舛添さん、あんた東京都でオリンピックを開くのに金をびた一文出さないなんて方はないだろう」と仲裁役もへそを曲げている。
分担金問題はどう見ても舛添知事が依怙地を張っているとしか思われない。
俺の顔をたてろ」といっているのだ。

 だがことの本質はこの分担金問題というよりも過剰投資問題になっており、文部科学省はその対応で手いっぱいだったというのが実態だ。
新国立競技場のデザインコンペは2012年に行われたのだが、デザインはイギリスの設計事務所のザハ・ハディド氏が設計をしたものが採用された。一見すると兜カニのような形のUFOで、スターウォーズのイメージに近い。
建設費用は1300億円を予定したが、この金額は今までのどのオリンピック会場の建設資金よりも高い。

 メインの会場の建設費はアテネ大会で300億北京大会で650億、ロンドン大会で700億程度だったから、1300億も相当高い値段だが、さらにザハ・ハディド氏のデザインを正確に守って建設すると3000億はすると建設会社がはじいた。
計算したのは請け負った大成建設と竹中工務店である。
特に屋根を支える二本のアーチは特殊すぎてお金よりも工期が間に合わないことがあります
オリンピックのための会場なのに間に合わなければ世界に恥をさらしてしまう。
大成建設と竹中工務店に言われて文部科学省は真っ青になってしまった。

 そこで新国立競技場の売りだった開閉式屋根を取りやめ、また自動的に客席をせり出す装置も止めて予算を切り詰め、1693億円に抑えることでなんとか設計を修正することにした(ただしザハ・ハディド氏の正式な了承は得ていない)。
そして5月18日に舛添氏にその話を持っていったところ舛添氏からけんもほろろな態度を示されたわけだ。

 文部科学省としては東京都から梯子を外されたようなものだ。、
舛添のやつ、いったい何を考えてるんだ。お前のとこのオリンピックだろう
金を出してほしければ俺に手をついて頼め
文部科学省としてはさらに高騰する資材費の調達問題や、ザハ・ハディド氏との契約見直しのほかに舛添氏の説得が加わり、すっかりいやになってしまっている。

 しかしオリンピックを開催するのに競技場がなければ恰好がつかない。
国立競技場を解体するんじゃなかった」なんて話しも出てきて収拾がつかない。
本質的な問題としては「そんなにバカ高い国立競技場を作ってどうするの?」という問題がある。
毎年の維持費だけで50億円はかかりそうで、その維持費の負担で国と東京都は悩むだろう。
オリンピックを当て込んで公共工事で景気回復を図ろうとしたが、費用の調達問題でつまずいてしまった。
この問題は日本の今後の公共投資のあり方に一石を投げそうで十分トレースしていく価値がある。過剰投資はどこまで許していいかという問題である。

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(27.6.7) 船長が逃げる国と逃げない国 中国人は逃げ日本人は殉職する

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 なぜ船長は真っ先に沈没船から逃げ出してしまうのだろうか。人命救助などは二の次でまずは自身の身の安全を図っている、そうした事例があまりに多い。
今回の中国長江のクルーズ船、東方之星の張船長もそうで、乗客乗員456名中生存者は14名で、その中に船長と機関長がいた。
船の責任者のトップの二人がさっさと逃げ出してしまったのだが、残された乗客は長江の藻屑と消えてしまった。

 昨年の4月には韓国でセオゥル号の沈没事故があり、乗客乗員476名中304名の死者が出たがこの時も船長は一般乗客を装って逃げ出していた。通常は船長は威厳に満ちた船長服を着てマドロスパイプなどをふかしているものだが、すべての上着を脱いで懸命に逃げる姿がネットで配信されて全世界的規模で恥をさらしていた。

注)セオゥル号沈没事件の詳細は以下参照
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2014/05/post-b5a4.html

 ほぼ4年前にはイタリアのクルーズ船が座礁し、この時もイタリアの船長がボートに乗って船を捨てていた。沿岸警備隊からは船長は船に残って指揮をとるように再三にわたって命令をだしたが、船長は全く無視して逃げ出していたのを思い出す。
その時の沿岸警備隊長と船長の会話は歴史に残るほど船長の無責任さが際立っていた。

注)この時の会話は以下の記事に掲載してある。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2012/01/23120-3d49.html

 日本の海難事故といえば1954年に起きた洞爺丸事故を思い出す。青函連絡船の洞爺丸が台風15号の突風にあおられて転覆した事故で、乗客乗員1377名中1155人が遭難死した。日本海難史上最大の事故だったが、この時は洞爺丸だけでなく全部で5隻の青函連絡船が転覆しており、総勢1430人の犠牲者が出ている。

 洞爺丸の船長は近藤平市氏だったが、1週間後遺体で収容されたとき自らは双眼鏡を片手に、そして救命具は一切付けていなかった。なんとか乗客の安全を確保しようと最後まで奮闘し、そして殉職している姿がしのばれた。他の4隻の船長も一人として逃げ出すこともなく最後まで職務を全うした。
当時私は子供だったが「変だな、船長さんはそうして船と一緒に死ぬんだ」と思ったものである。

 しかしこの船長としての責任感は中国の東方之星の船長も韓国のセオゥル号の船長もイタリアのクルーズ船の船長にも微塵にも見られない。
他人のことなんて知ったことじゃない、俺の命が第一だ!!」と真っ先に逃げ出している。
日本人船長が見せたシーマンシップと中国人や韓国人やイタリア人の船長が見せた無責任体質はいったいどうしてこうも違うのだろうか。

 私は今洞爺丸の近藤船長のことを思い出して涙を流しながらこの記事を書いているが、責任ある人が責任を全うして殉職していく国に生まれた幸せをかみしめているからだ。
最近の例では福島第一原発事故の時も東電の吉田所長以下主要なスタッフは全員残って復旧作業をし続けていた。
ヒステリー体質の菅総理が勝手に誤解して「逃げ出すことは相ならん」などと命令をしていたが、日本においては責任あるポストの者が、職務を捨てて逃げるようなことはありえない。
吉田所長はその後若くして急逝されたが私は吉田氏の死は殉職だと思っている。

 通常はその国の人の人間性があから様に現れることはないが、重大事故が起こった場合にその国民のメンタリティーがよくわかる。
中国人も韓国人もイタリア人も船長といえども責任感など微塵もなく、わが身可愛さだけで逃げる国なのだ。

 中国政府は船長と機関長を拘束しており裁判で厳罰を科して一件落着にするだろうが、本当はこの転覆事故には深い理由がある。今回沈没した船は国有企業の所属で何回も船が改造されていた。簡単に言えば上部に建増しをしていたのだが、このためバランスが悪くなってちょっとした風で横倒しになった。

 中国では国有企業こそが金の亡者で儲かればなんでも行いその時にリスクをとらない。実際に事故が発生すると警備当局が犠牲者の家族を抑え込んで文句を言わせないようにし、さらにマスコミを誘導するから国有企業の責任者は安心して金もうけだけを図る。
そしてその金を上納することで出世していく。
船長は当然このシステムを知っているので馬鹿馬鹿しくて自身の命をささげるようなことはしないのだ。

 やはり日本という国は優れた資質を持った国だと思う。責任ある人が責任を全うする国ほど姿の潔い国はないのだ。
船長が逃げる国と逃げない国の相違は深いところでその国のありようを決めている。

(興味深いコメントがありましたので転載します。)

 洞爺丸船長がどうしてあの時点で函館を出航してしまったのか未だ疑問が残る事件でした。
出航直後, 台風の吹き返しで船が浅瀬に乗り上げ横転沈没したとき船長は判断ミスを後悔しさぞ責任を感じたことでしょう。    
一瞬の判断が取り返しのつかない大参事を招きました。
この船長が生き残らなかったのが原因究明の点はともかく責任者として当然と当時国民の大多数は思いました。

 今 中韓両国で発生した船舶事故は国民レベルの連帯の薄さが表れた事態と思います。 突然の横転沈没でデッキにいて結果逃げやすい場所にいたとも考えられますが責任感欠如無責任の批判は免れません。 イタリア船の場合はもう悲劇というよりあの男は世界にイタリア男の愚劣さを世界中にテレビ動画で証明しました。


 

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(27.6.6) 韓国経済大崩壊 もはや反転攻勢は無理!!

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  韓国経済が崩壊の危機に直面している。これは冗談ではなく本当のことなのだ。
韓国は世界でも屈指の貿易依存国で統計のとり方にもよるが、輸出入とも対GDP対比4割、合計で8割程度のウェイトになっている。
日本の場合は輸出入合わせて約2割だから日本の約4倍貿易のウェイトが高い。
貿易、別けても輸出こそが韓国の生命線なのだ。

 その貿易量が今年に入って激減し始めた。輸出だけ見ても対前年同月比1月▲1%、2月▲3.3%、3月▲4.5%、4月▲8%、そして5月は▲10.9%になっている。
月を追って輸出量が激減しており、10%以上も落ち込んだのはリーマンショック後の世界的不況の時だけだから、韓国にとっては第二のリーマンショックなのだ。
韓国経済界からは悲鳴が上がっている。
韓国経済が沈んでいく。しかも今までにないスピードで沈んでいく。わが国はどうしたらいいんだ!!!」

 韓国の貿易量、特に輸出量が縮みだしたのは韓国の最大貿易相手国が中国だからだ。輸出における中国のウェイトは25%程度だが、中国への輸出が5月は▲3.3%と減少している。
中国のGDPは14年度公表7%増だが、これは全く政治的数字で実際は昨年の夏場から成長が止まっている。
成長がストップすれば在庫が膨らむから輸入などして在庫増を図るわけにはいかない。当然輸入量は絞られるから韓国からの輸出は減少する。

注)中国経済が昨年の夏以降成長がストップしていることは前にも記載してある。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2015/05/post-48a1.html

 また米国に対しても5月は▲7%、EU に対しては▲9%だが、こちらは円安で攻勢に出た日本との競争で競り負けているからだ。日本円は80円から見れば約50%円安になったのだが、ウォンはドルにリンクしているから韓国から見れば50%もウォン高になり、もともと低品質の製品だから世界から見向きもされなくなりつつある。
日本製品の方が安く高品質なのになぜ韓国製品を使う必要があるの・・・・・・」という感じだ。

 5月の惨状はひどいもので、サムスンやLG電子のスマートフォンや半導体を除けば軒並み輸出量が2~3割程度落ち込んでしまった。
石油関連▲41%、家電▲33%、船舶▲33%、石油化学▲23%、鉄鋼▲19%、自動車▲8%といった具合で今までどうにか持ちこたえていた自動車産業も後がなくなった。それ以外の産業はほとんどが赤字経営になって虫の息だ。

 今まで韓国は日本に対し優位に立っていたと思っていたから「アベノミクスなどただ紙幣を印刷するだけではないか」とうそぶいていたが、あまりの韓国経済の惨状を見て「アベノミクスに学ぶべきことがある」と態度を180度変えた。
最近になり韓国が日本に対し秋波を送ってきはじめたのは中国依存だけでは韓国経済が崩壊すると恐れたからだ。
ね、もっと仲良くしない、日本ちゃん・・・・・・・・・

注)韓国の日本に対する急接近については前に記載した。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2015/05/post-5c4f.html
 
 だが日本にとってはいくら秋波を送られても迷惑な話だ。第一パク・クネ大統領は相も変わらず日本バッシングをすることをライフワークにしており、つい最近も日本がユネスコに登録しようとした明治日本の産業革命遺産にケチをつけている。
私の目の黒いうちは韓国の許可なく明治日本の産業施設を登録するなど許さん」ということだが、パク・クネ大統領は日本のすることにすべて干渉してつぶそうとしている。

 一方で秋波を送りながら、一方で足を引っ張るのだから相手をする日本も大変だ。
お宅は日本と仲良くしたいのですか、それとも喧嘩をしたいのですか?」と聞きたくなるが「日本が韓国を助けるのは戦後賠償の一環で、一方韓国が日本を1000年も韓国にひれ伏させるのは韓国の善導だ」とうそぶいているので、日本から見ると精神分裂症に見える。

 だがパク・クネ大統領がいくら日本が嫌いといっても韓国経済が奈落の底に沈みつつあるのは事実だから、パク・クネ氏以外は気が気ではない。
大統領、今は臥薪嘗胆の時です。日本を刺激する発言は控えてください
側近がいくら頼んでもパク・クネ氏は日本という言葉が出てくると我を忘れるので聞く耳を持たない。
いやよ、絶対いや、何が何でも従軍慰安婦問題で日本を1000年間ひれ伏させる」と周りに当たり散らしている。
この従軍慰安婦は朝日新聞のでっち上げで実際は存在しなかったことを朝日新聞自らも認めている作り話だ

 だからパク・クネ大統領はありもしない歴史の歪曲に従って日本を指弾しているのであり日本としては実に迷惑な話だ。
だが一方で経済も政治もそっちのけで従軍慰安婦像だけを建設していた間に、韓国経済は海面に激突することがほぼ確実になった。
韓国が世界経済のプレーヤーだった時代が終わったのだ。すべてパク・クネ大統領の政治指導の賜物といってよい。

 

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(27.6.5) ギリシャ危機は終わった。 もうみんなで緊縮財政は放棄だ!!

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  2009年以降津波のようにし寄せては引いていたギリシャ危機はどうやら欧州の最大の問題ではなくなったらしい。
15年2月にギリシャ支援策の延長ですったもんだし、結局15年6月末までその支援策を継続することにしたのだが、今は互いに条件闘争を行っており市場の観測は「どうせどこかで妥協して支援は継続される。だからギリシャ危機は発生しない」と読んでいる。

注)15年2月段階でのギリシャ支援騒動については以下参照
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2015/02/post-8d2d.html

 ギリシャの国庫は完全に底をついており、5月のIMFへの返済金7.5億ユーロ(約1000億円)などはIIMFに積んでいた預金を取り崩して行ったし(SDR引き出し権という)、公務員給与や年金支払いは地方政府や政府の準機関が隠し持ってた預金をかき集めて支払った。
しかし6月分はもうない。

 6月にはIMFに対しさらに16億ユーロ(約2100億円)の返済をしないとならないし、さらに7月にはECB(欧州中央銀行)に70億ユーロ(約9500億円)の返済をしなければならない。
だがギリシャ政府の金庫はからだからびた一文も返せない状況になっている。
それでも急進左派連合のチプラス首相が平然としていられるのは、必ずEUは妥協してこの返済資金の手当てをしてくれると踏んでいるからだ。

 なぜチプラス氏が自信があるかというと、ECBがこの3月からドイツの反対を押し切って金融緩和策を展開しているからだ。毎月10兆円規模の(建前は優良な)国債を購入して市場にばらまいているが、これはアメリカのFRB、日本の日銀に順じた金融緩和策で、ヨーロッパも金融緩和に舵を切った。
金はいくらでも出すから公共工事でも年金増額でも好きなことをして景気を上向かせろ」といっているので、一人ギリシャだけに緊縮財政を強いるわけにいかなくなった。
真面目に緊縮財政を守っているのはドイツだけで後のユーロ各国はこのECBの超資金緩和を喜んで受け入れている。
やはりヨーロッパもアメリカや日本並みの緩和策で景気を刺激せんとあきませんわ!!まあ、ギリシャさんもおなじこってすわ!!」

 6月末の支援期限がせまったのでさすがのドイツも妥協案を示した。
財政健全化の目標年次を先に延ばしたり目標基準を大幅に下げたりしてチプラス政権が妥協しやすいようにした。
チプラスさん、これで妥協してくれ、そっちがその気を見せてくれさえすればわが国の国民も納得する
もはやドイツも本気でギリシャに緊縮策を求めていない。実行するふりさえしてくれればOKを出すということだ。


 今や緊縮財政の時代は終わり、現在は金融大緩和の時代に入っている。アメリカも日本も中国も大緩和を実施しているし、ドイツの反対で緩和策ができなかったECBもついにドイツを口説いてこのグループに滑り込んだ。そんな中でギリシャにだけ緊縮財政を説いても迫力がない。
父ちゃんはキャバレーで豪遊だ。だが坊主おまえには小遣いはなしだ!!」とは言えない。

 何度も同じことを言って恐縮だが高度に発展した資本主義経済では何もしなければ経済は失速する。それは当たり前で公共工事などやりすぎて保守に困っており、自動車や家電商品などは家にあふれかえっているのでこれ以上買いたくもない。
旅行しように老人ばかりだから体力に限界があっておいそれとは海外旅行にも出かけられない。簡単に言えば消費が伸びないのが普通だ。

 だからそうした経済では金を印刷して株価と地価を上げなんとか経済成長をしている素振りでもしなければどうしようもないのだ。
21世紀に入ってアメリカも日本もそのことに気づき、一斉に金融緩和に乗り出した。
まあ、花見酒の経済みたいだが伸びないよりましだろう
みんなが酔っぱらって花見をしている間は楽しく、高度に発展した資本主義経済は無駄をすることだけが生き延びる唯一の方法だ。
ECBがこの花見酒の経済に舵を切った以上、ギリシャに緊縮策を求める時代は終わったといってよい。


 




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(27.6.4) 韓国でMERS蔓延 これじゃ観光客も来ないじゃないか!!

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 最近は全く聞いたこともないような病気がはやるのだが、現在韓国で最も問題になっている病気はMERS(マーズ)という。日本語の正式名称は「中東呼吸器症候群」といい、もともとは中東の風土病でラクダにかかる一種の肺炎であり、そのラクダに触れた人間もかかる病気だ。
最も全員がかかるわけでなく糖尿病、高血圧、心臓病と言った持病があるとかかってしまう病気で、免疫力が衰えている人や老人がかかる病気と思えばいい。

 しかしいったんかかってしまうとその致死率は非常に高く約4割と言われているからエボラ出血熱とさして変わりがない。現在感染者として正式に認定されている全世界の患者は約1100名で、韓国では30名が感染者と認定された。
韓国の最初の患者は中東から帰ってきた人で、高熱と肺炎を併発して病院を訪れたが、そこで医師や看護師や同じ病棟にいた人にうつってしまった。肺炎の一種だから空気感染をするという。
現在韓国の死者は2名で、一方隔離対象者は1300人だそうだ。

 韓国のメディアを見ているとこの問題で持ちきりで、「政府の対応が後手後手にまわっている」との非難の大合唱だ。問題の所在は医師や看護師と言った患者に直接接触した人までは仕方がないが、その医師と接触した人(第3次感染者という)も感染したことで、判明している人数は3名だ。
私もA 病院に行って診察してもらったけれど大丈夫かしら・・・・・・・・」
ネット上では感染者が出た病院のリストが出回っており不安が増幅している。

 しかし政府としてもこうした病気が韓国に蔓延するとは思っていなかったため、最初の患者の認定に手間取りその間この患者と接触した医師等に感染し、さらに3次感染者まで出したのが実態だ。
第一MERSなんてラクダの病気だろう・・・・」という感度だった。

 最近では台湾からの旅行客約1000名がMERSを理由に旅行の取りやめをしたりして落ち目の韓国経済にボディーブローのように効きはじめた。
韓国の海外からの観光客数は日本とさして変わらないのだが、ここ数年は常に韓国の方がわずかだが多かった
それが韓国人の自慢で、「ほれ見ろ、世界の人は日本より韓国に来たがるのだ。日本は世界の嫌われ者だ」との例証にも利用されていたのだが、実際に来ているのは約半分が中国人で嫌われ者同士が肩を組んでつるんでいたようなものだった。

 ところがこのMERSが韓国で発生したり、またアベノミクスの影響で韓国ウォンが相対的に高くなったりして韓国観光の魅力が激減してしまった。
もともと韓国では強引な客引きやぽったくりが横行していたので中国人にとっても「これじゃ中国と同じじゃないか」と魅力のない場所だったが、日本は円高でかつ尖閣諸島で角突き合わせている仲だから「しゃあない、韓国にでもいってくるか」というのが実態だった。

 ところがここに来て日本円は劇的に安くなり中国人にとっては通貨元が2倍程度の価値になったので、韓国より日本に行きたがる人が激増した。何しろ炊飯器やおむつを買って中国国内で売りさばけば旅行費用などすぐに浮いてしまうし、日本製品の品質は折り紙付きだから日本に来る中国人はほとんどが運び屋になっている。

注)日本の観光業がここに来てブレイクアウトしたことは前に記載した。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2015/05/post-aee6-1.html


 昨年11月からは単月比較で常に日本への外国人旅行客が韓国への外国人旅行客を上回り、しかもその差がひろがっており、日本は15年に入って完全に観光業がブレイクしている。
くそ、外国人が文化の中心の韓国でなく辺境の日本を選ぶなどあってならないことだ」歯ぎしりをしている。

 そこに降ってわいたのがこのMERSでさらに韓国旅行の足が遠のき日本に圧倒的に差をつけられ始めている。
韓国は何でも日本の上になるのを喜ぶから、最近までこの外国人旅行客の数が日本をしのいでいるのが自慢だった。しかしそれももう誇れない。
経済はダメ、政治もダメ、今度は観光もダメなのか・・・・・・・
韓国人のメンタリティーは完全に下向きになり、メディアはパク・クネ大統領が何も手を打てず無能なのに呆然としている。
これでは鳩山由紀夫が5年間国政を担当しているようなものだ・・・・・・・・・・

 落ち目の韓国と上り竜の日本だがことMERSについて油断することはできない。中東でラクダに乗って観光などした人は日本にいくらでもいるのだから、いつなんどきMERSに感染するかもしれない。
蔓延すれば外国人が韓国を敬遠したように日本を敬遠するのは当然なのだ。

 現在日本は輸出産業と観光産業が大ブレイクしていて景気は完全に上昇気流に乗っている。その腰をMERSがおるかもしれないのだから、検疫体制の強化は必須でぜひとも日本での感染拡大は防止してほしいものだと思う。

 





 

 

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(27.6.3) 年金情報はなぜ流失し、それはどこに行ったのだろうか? 疑われる中国の暗躍

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 私など完全年金生活者で他に収入は一切ないのだから、今回の年金の個人情報が外に漏れたという話は他人事ではない。
俺の年金は大丈夫だろうか」と不安感にかられる。

 日本年金機構の説明では外部に漏れた情報は約125万件で、年金番号、氏名、生年月日、住所が漏れているのだそうだ。
外部から年金機構の職員宛偽メールが送り付けられてきて、その添付ファイルを開くとウィルスに感染してしまったという。

 外務からのアクセスはメールサーバー経由だから、最初はなぜ年金番号のようなID情報があるのか不思議だった。
職員のメールのやり取りで年金番号などをいつも使っているのかしら・・・・・・・・・・
あまり明確でないのだが、職員のパソコンはメールサーバーだけでなく作業用サーバーにもつながっていて、そこにテスト用として年金情報がダウンロードされていたようだ。

 通常こうした環境はテスト環境なので外部と接続しているメールサーバーとは切り離されているものだが年金機構のシステム構造はそうはなっていないらしい。
さらに問題はそうしてダウンロードした年金情報の一部(約55万件)にパスワードをかけていなかったという(ルールではかけることになっている)。
そうなると年金機構の作業担当者は外部からの攻撃は全くないとして実におおらかに作業をしていたことになる。

 最初ウィルス感染を察知したのは福岡の事務所(5月8日)で、この時はパソコンの動作がおかしくなったのですぐに気が付いたようだ。すぐさまパソコンをLANから切り離して攻撃を受けないようにしたが、さらに18日まで他の職員のパソコンにウィルスメールが送り付けられていた。
本部からは「注意文書」を流したもののそれ以上の措置はとらなかった。
まあ、感染したパソコンを切り離したのだから大丈夫だろう・・・・

 こんどは東京の職員の一人が何も気が付かずパソコンの添付ファイルを開きウィルス感染をしてしまったが、感染したことに気が付かなかった。その後日本年金機構から大量データが流失していることを検知したのはNISC(内閣サイバーセキュリティーセンター)で、厚生労働省と日本年金機構に通知した。
あんたのところから個人情報が流失している。それも大量にだ!!」
これがことの顛末らしい。

 さてこうした年金情報が流失した場合の影響はどうなるのだろうか。一番心配なのは年金受給者のなりすましが発生することだろう。たとえば私が受給している口座が急に変わってしまい第3者のところに年金が支払われるといったような例で、こうなると日本国中大騒ぎになってしまう。

日本年金機構の認識に甘さがあって、やるべきことをやってない責任は免れない」。菅官房長官は述べたが、重要ファイルにパスワードをかけなかったり、最初にウィルス感染を検知したのに、その後もウィルスに簡単にかかってしまったところなどはどう考えても責任はのがれられない。さらに言うとメールサーバーと作業用ーサーバーがつながっているという環境は(もしその想定が正しければ)最悪の環境設定といえる。
私が勤務していた金融機関ではそのような恐ろしいLAN構造はしていなかった。

 さて次に問題になるのはこのサイバー攻撃を仕掛けた相手は誰かということになる。現在世界中でサイバー戦争が行われているが、その能力を持っている国はアメリカと中国とイスラエルと北朝鮮ぐらいだ。中国はアメリカの官庁のサーバーやハイテク企業のサーバーに今回と同じような手口で侵入しまくっていた。

注)イスラエルはイランの核施設にウィルスを侵入させて濃縮装置の稼働を一時とめたし、北朝鮮はソニー・ピクチャーズのメールサーバーに侵入した。

 こうした場合最も疑われるのは能力があってさらに相手を攻撃する意思がある相手だから、誰が考えても一番の候補は中国のサイバー部隊だ。
従来から中国のサイバー部隊は日本の官庁やハイテク企業もターゲットにしてきたが、そのなかでセキュリティーに大甘な日本年金機構が狙われたということになる。

注)中国とアメリカの仁義なきサイバー戦争の詳細については以下参照
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2015/02/post-a540.html

 しかしなぜ中国のサイバー部隊が年金のようなシステムに侵入したのだろうか。ここからは全く想像の世界だが、中国にはまともな年金システムがない。そのため老後は家族に見てもらうか、餓死するより仕方のない境遇に置かれる。
一方日本の年金制度は世界に冠たる制度で資産規模は130兆円だ。
この年金を日本人でなく中国人に分け与えるのが人類に対する貢献になる」と中国サイバー部隊が考えたのだろうか。

 何とも遠大な計画で「さすが戦略の中国」と私などは感嘆してしまうが、自分の年金がかっさらわれるようになれば他人事のようなことを言ってられない。
いづれにしろ今回の年金情報を基に日本の年金が海外(中国)に次々に転送され始めたらそれこそ国家の一大事になる。
だから菅官房長官が言うように「年金機構の責任は免れないのだ


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(27.6.2) 中国レアアース戦争で日本に敗退 輸出制限も関税も撤廃

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 温家宝氏
がしかけた日本経済撃滅作戦は失敗した。5年前に始めたレアアースの輸出規制のことである。当時日本のレアアースは全部中国からの輸入品だったから温家宝氏は絶対の自信があったはずだ。
これで日本は根を上げて尖閣諸島を放棄するだろう。日本は中国にひれ伏すはずだ」

 だがあれから5年、ひれ伏したのは中国だった。中国のレアアースはぱったりと売れなくなり、300社と言われていたレアアース生産会社がバタバタと倒産して今ではまともな企業は20社余りになってしまった。
輸出規制とはわが国のレアアース産業をつぶすことだったのか」恨み節が聞こえる。
あまりの馬鹿馬鹿しさにレアアースの輸出規制と関税を撤廃し白旗を上げた。

注)中国レアアース産業はその後大不況に陥っていたことが広く知られていた。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2012/10/post-0ce7.html

 2010年、尖閣諸島周辺で中国漁船が海上保安庁の船に当て逃げし、「あげてその責任は日本側にある」と主張し、振り上げたこぶしでレアアースの輸出規制に乗り出した。
世界中が映像を見て中国が当て逃げしているのを知ったがそのようなことは知ったことではない。罪を外に着せるのは中国の伝統だ。

 当時日本はレアアースをすべて中国に依存していたので、ハイブリット車や高性能モーターに使用していたネオジムの手当てができなくなり大騒ぎになってしまった。
価格もたちまちのうちに10倍に跳ね上がり、日本のハイテク産業は崩壊かと思われたものである。

 だが現在レアアースを使用する環境は様変わりだ。日本企業は制裁を受ける前のレアアースの使用量に比較し6割も使用量を削減し、輸入先も中国だけでなく世界各地に分散した。
何もレアアースを使わなくてもハイテク製品はできるので無理に中国産のレアアースを使用する必要がなくなったのである。
レアアーストいっても本当はどこにでもあり代替品はいくらでもあるんですよ」平然としている。

 商売は相手があって初めて成り立つので、輸入者がいなければ輸出者だけでは商売は成り立たない。
中国の生産量は急激に減少し輸出量は制裁前の3分の1程度になってしまった。
日本だけでなくアメリカや西欧のハイテク産業も中国産を敬遠している。

 昨年夏には日米欧がこの中国の輸出規制をWTO違反として提訴し、WTOは中国の輸出規制がWTO違反だとの判決を下している。
これは環境保護のためで輸出規制ではない」というのが中国の主張だったが、国外の販売だけを規制して国内販売は従来方針だったためWTOはあきれ返った。
中国さん、環境破壊は国内で発生しているのですから国内販売も規制しなければ筋が通りません

 レアアースは「中東に石油があれば中国にはレアアースあり」と鄧小平がいったほどの戦略物質のつもりだったが、ハイテク製品の素材だったことが反対に災いした。ハイテク部門の技術開発は非常にはやく、今ネオジムが売れていても明日も売れるとは限らないのだ。
売れている時が最善の時」で代替品が出れば一気に売れなくなる。

 現在レアアースの価格は中国が制裁を発動す以前の水準に戻ったが、さらに低下しそうだ。少しでも価格が上がりそうになるとすぐに代替技術が開発されるから値を上げるわけにもいかないのだ。
レアアース産業は胡錦濤氏や温家宝氏の団派の牙城だったが、実際は倒産企業が続出して利益などさっぱり上がらなくなっている。

 「温ちゃん、輸出規制をすれば莫大な利益が出るんじゃなかったのかい。今じゃ反対にお荷物でこの産業を支えるのに目いっぱいじゃないかい
胡ちゃん、全く見込みが外れた。小日本のサルどもが代替技術を開発してレアアースを使用しなくなったんだ
いったいどうすりゃいいんだ
仕方がないから輸出規制を全廃してまた元の姿に戻そう。また小日本のアホどもがくらいついてきたら、その時はまた輸出規制だ

注)最近中国政府部内では習近平氏が団派を押しまくっているが、団派の資金源の一つがたたれていることも影響している。

 



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(27.6.1) ミャンマーの難民ロヒンギャは将来の北朝鮮の難民と同じ

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 ロヒンギャ族
などと聞いても最初は何のことかさっぱり分からなかった。
ミャンマーから密航船で大量にマレーシアインドネシアに向かって漂流している少数民族である。
イスラム教徒のため仏教徒の国ミャンマーから追い出されている。行く先は同じイスラム教徒のマレーシアとインドネシアだが、両政府とも従来受け入れを拒否してきた。
同じイスラム教徒といっても飢餓難民を受け入れるわけにはいかない!!」

 密航船は直接マレーシアやインドネシアにたどり着くこともあるが、たいていの場合は途中のタイに上陸する。ここから徒歩で山越えをしてマレーシアに密入国するのが最も多いのだが、そこにタイの暗黒社会が結びついた。
マレーシアに行きたかったら10万バーツ(約37万円)支払え!!」
支払うとタイの闇組織がマレーシアに密入国させてくれるが、金がないといつまでもタイの密林の秘密のアジトに隔離されたままになる。
ロヒンギャはほとんどが貧困だから支払う金もなく、そのうちに食料が尽きて次々に死んでしまい、埋葬された墓がタイのジャングルに累々と出来上がる。

 最近になりこうしたロヒンギャ族が集団埋葬された場所がタイの密林で見つかり大問題になった。
タイにはロヒンギャ族を人身売買している組織があり、タイ政府はこれを黙認している」と国際社会からタイが非難されだした。
慌てたタイ政府はこの暗黒組織の摘発に乗り出したが、多くの場合地元の警察がかかわっている。
「とらえてみれば人身売買業者とは警察官や公務員か!!!」タイの闇も深い(本当はタイ政府はこのことを知っていたので黙認してきた)。

 ようやくタイ政府は東南アジアの15か国を集めてこのロヒンギャ問題を解決するための国際会議を主催した。29日のことである。
そもそもミャンマーがロヒンギャ族を弾圧するからボートピュープルになるんだ。おかげでタイが国際的な人身売買を行っていると非難されてしまったではないか・・
何を言うか、ロヒンギャ族はミャンマーの国民ではない。あれはベンガル人でバングラディシュから不法に入国した不法滞在者だ。ミャンマーがこれを追い出すのは当然だ
議論は平行線のままだ。

 ロヒンギャ族が住んでいる場所はミャンマーとバングラディシュの国境付近で約100万人と言われるが、もともとこの地域は国境などあってないようなものだから集団でまとまって住んでいた。丁度イラク北部からトルコにかけて住んでいるクルド人みたいなもので国を持たない民族といえる。
イスラム教徒だがバングラディシュでは異端で、一方ミャンマーは仏教徒の国だからこちらもロヒンギャを認めない。
簡単に言えばどこにも行き場がない。

 それでも従来はミャンマー政府が仕方なしに一時的身分証を発行してミャンマーでの居住を認めていたが、これ幸いとバングラディシュからの不法移民がミャンマーに殺到してこの地域がイスラム教徒ばかりになってきた。
そこにイスラム教徒によるミャンマー人の婦女暴行事件が2012年に発生し、暴動になってしまった。ロヒンギャ族を中心に約200名が殺害され、14万人が家を焼かれたという。

 以来ミャンマー政府とロヒンギャ族の緊張が続いていたが、今年に入ってミャンマー政府が一時的身分証を停止したため、ロヒンギャ族に激震が走った。
危ない、ミャンマー政府による大弾圧が始まる前触れだ!!!」
多くのロヒンギャ族がおんぼろ船に乗ってマレーシアやインドネシアに逃げ出した。
総数は分かっていないが数万人規模だという。

 従来はタイの海岸にたどり着きここからタイの闇組織が金をもらった人間だけをマレーシアに密入国させていたが、タイ政府が取り締まりを強化したためこの陸路が使えなくなった。
難民船は海上をさまよいその数は数千人に上ったので、マレーシアとインドネシアがなんかしなければならなくなった。
仕方ない一時的な上陸を許可しよう。ただし一時的なものですぐにミャンマーに帰ってもらう
だがミャンマーは帰国を許さない。
もともとわが国の国民でないのになぜ帰国を認める必要があるか

 私はミャンマーにクルド人問題と同じ問題があるのを知らなかったが、今や東南アジアにとって最も複雑な国際問題になっている。
この問題は日本人にとってはほとんど他人事だが、帰趨はよく見定めておいた方が良い。
というのは北朝鮮が崩壊した時のシミュレーションに使えるからだ。

 北朝鮮が崩壊すれば最初は陸続きの中国や韓国に殺到するが両国があまりの数の多さに閉口して国境を閉ざすとあとはおんぼろ船に乗って日本海に漕ぎ出す。
潮流にのればおんぼろ船が日本にたどりつくのは太古の昔から変わりがない。
さてその時日本政府はどのように対処したらいいのだろうか。
国際世論は人道主義が基本だから、簡単に追い返せないのは今回のマレーシアやインドネシアの政府対応を見ても分かる。
だから東南アジアで起こっているロヒンギャ族のボートピュープルは将来の北朝鮮のボートピュープルと同じなのだ。

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