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(27.5.3) 中国は腐臭漂う国 王子製紙の見事なまでの失敗 「作って売れるのは紙おむつだけか!!」

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 山崎経済研究所
山崎所長によると、中国に工場建設をすると必ずこうなるという典型例が王子製紙が江蘇省南通市に設立した南通工場だという。
これほど典型的な失敗例はないが2003年に工場建設を発表した時は実に意気揚々としたものだった。
「南通市に2000億円の投資をしてパルプと製紙の一貫工場を2006年までに建設する。中国の製紙需要は無限大で、この工場で120万トンの製紙を生産することができる

 王子製紙は日本最大の製紙メーカーだが国内での需要は頭打ちで、海外での生産拡大が急務だったが選んだ先が悪かった。あの腐臭ただよう中国である。
すぐにでも一貫工場(製紙業界ではパルプ工場と製紙工場を併営して一貫生産するのが一流企業と言われる)ができるような計画だったが、すぐに地方政府からクレームがついた。
地方政府との合弁でなければ建設を許可しない

注)この辺の事情については先に詳述してある。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2013/07/post-910d.html

 なぜ合弁でないとダメかというと地方幹部の天下り先の確保と縁故採用の強制、日本の技術を盗むための技術者派遣、そして最後に企業が逃げ出した場合にすべて接収を図るためのお目付け役として常に地方政府が目を光らせるためである。
王子製紙としてはそうした要求に応じたくなかったが許可が下りないためいたし方なく南通市の10%の資本参加を認めて7年に工場建設にとりかかった。

 本来はパルプ工場製紙工場を同時に稼働させる予定だったが、パルプ工場の排水の問題が持ち上がり揚子江に排出できなくなってしまったため、仕方なしに100km先の海にまで排水溝を伸ばすことになった。
2010年高級紙を生産する製紙工場だけを稼働させたが、当初の目論見の120万トンをはるかに下まわる40万トンの規模だった。
こんな広い敷地で稼働できたのはたった40万トンか。パルプ工場も製紙工場の二期分もちっとも軌道に乗らない
王子製紙の収益を毎期数十億円単位で足を引っ張る工場になってしまった。

 パルプ工場の排水問題がようやっとのことで解決し(その間どれだけわいろが必要だったか計り知れない2014年には念願のパルプと製紙の一環工場ができたが、その時には中国経済はまっさかさまに転落し、製紙需要は頭打ちになり売るべき製紙市場がなくなってしまった。
中国では海外からの先端企業が入ってきて独占企業になることを好まない。時間稼ぎを行って外国企業の稼働を遅らせその間中国の国内企業の生育を図り十分競争力が付いた段階で外国企業の生産を認める。

 2006年に稼働予定が実際に稼働したのは2014年だから8年間も中国政府の嫌がらせを受けていたことになる。
もし王子製紙の南通工場が2006年に稼働していたら中国で圧倒的シェアを持つガリバー企業になれたが、そうは問屋がおろさなかった。
やれやれ工場はできたぞ、しかし市場はどこかに消えてしまった・・・・・・

 すでにこの段階で王子製紙は1500億円もの資金を投資していたが、さすがに反省した。
あとの500億円の製紙工場の拡大投資は止めよう。第一作っても売るべき場所がないじゃないか・・・・・・・
中国経済が失速し一方工場が乱立して過剰生産になっているため工場を建設するメリットは全くなくなってしまった。
「仕方ない、中国人の人気の紙おむつを作る工場を数十億円規模で作ろう
大幅な計画変更だが、パルプ工場も製紙工場もお荷物になっているのだから致し方ない判断だ、

 山崎経済研究所の山崎所長の話では、「最初からおむつ工場のような小規模の工場にしておきいつでも撤退できる体制にしなかったのが王子製紙の最大の誤算だ」という。
1500億円かけ(さらに表面には出ないが2割から3割のわいろを支払い)ようやくできた南通工場はできたときにはお荷物工場になっていた。
王子製紙の26年3月期の決算は1.3兆円の売り上げを持つ大企業だが、それにしては営業利益が620億円の非常にすくない。
中国に進出するという戦略の失敗だと山崎所長は言う。

 結局王子製紙は中国に最大規模の製紙工場を建設しようとして失敗し、結局数十億円規模のおむつ工場を建設することになった。これほど見事な失敗例はない。
これが中国進出企業の現実だ」山崎所長の警告は続く。

 

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評論 世界経済 中国経済」カテゴリの記事

コメント

逆説的で恐縮ですが 王子製紙はラッキーです。 馬鹿な中国投資を幾分ながらセーブできたのですから。

親切な中国政府 江蘇省の役人どもが警告を発してくれたのです。..
「日本人よ もうこれ以上投資しないでくれ, この船は見かけだけでボロボロなんだ, 乗ってこないでくれ」.......と。

見かけだけの中国にこれ以上近ずくのは危険です。 中身のない ただの貸工場でGNPを押し上げただけ, 見かけだけの輸出大国, 中身はありません。 王子は結果良い勉強になったハズです。 いや喜ぶべきです。

世界2位のGNP 外貨保有1位の中国 全て 元安だけで出来てる砂上の楼閣。 中身は明らか明日にでも崩れはてます。
それにしても日本のマスコミは何にも書きませんね。 馬鹿みたいに中国政府大本営発表を承ってアホ記事ばかり, 馬鹿の文系はいつも騙されアホばかり。
 

投稿: 絶望人 | 2015年5月 3日 (日) 07時02分

 おむつ工場にしてからが、更なる恥と損の上塗りになるのではないでしょうか。慎重なトヨタにして、この間大規模投資を決めました。多くの企業がが引いていく中で、その蛮勇は買いますが、果たしてどうなるのでしょうか。5年後が楽しみ?です。
 ところでドイツが中国とはなじみが良いようです。三国同盟時代から、中国を日本にけし掛けていた中にドイツがいました。この国は、自分さえよければ他を餌食にするところがあり、人間の資質が共有しているのでしょう。日本企業は、中国を取り巻く他国企業の動きも注視してかじ取りを間違えないとさらなる鴨葱となります。

投稿: hiromiya | 2015年5月 4日 (月) 06時55分

苫小牧市に住んでいると、王子製紙の悪口は言えない。なにせ、この地は王子製紙苫小牧工場の城下町として発展した町の歴史がある土地柄。だから、地元紙の苫小牧民報でさえ、王子製紙の中国進出の失敗記事は一行も書かない。地元紙は昔から王子製紙については、マイナス記事は一行もかかないことになっているので、中国工場の経緯は、とんと入ってこない。いやはや・・・

投稿: 根保孝栄・石塚邦男 | 2016年5月20日 (金) 16時23分

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