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(27.4.13) 21世紀に先進国でインフレターゲット論という妖怪が徘徊している!!

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 「一匹の妖怪がヨーロッパに徘徊している。共産主義という妖怪が」と言ったのはマルクスだが、「21世紀に入り先進国でインフレターゲット論という妖怪が徘徊している」と言ったのは山崎次郎氏である。
世にインフレターゲット論ほど不思議な経済理論はない。
かつてインフレ目標と言われていたものはあまりのインフレに悩んだ後進国新興国がせめてこの程度のインフレ率に抑えるといった目標だった。
今年は20%のインフレを10%以下に抑える。だから暴動を起こさないでほしい」というようなものだ。

 ところが現在先進国で言われているインフレターゲット論はこれとは全く反対で、物価がデフレで0%以下だから何とかしてこの物価上昇率を2%にするといったような内容だ。
日銀の黒田総裁が「消費者物価が毎年2%上昇しない限り日銀は円を印刷し続ける」というあれである。
デフレ退治のインフレなのだが、「なぜその目標が2%が適切であるか」の根拠はほとんどない。
黒田総裁も最初は3%といっていたが、それではあまりに上昇率が大きすぎると反対されて2%に抑えた経緯がある。なんでもいいからインフレにするというのがインフレターゲット論だ。

 日本は停滞の20年間ほぼデフレで消費者物価は基本的に下がっていた。デフレがいいかインフレがいいかは立場によって全く違う。生産者にとってデフレは地獄、インフレは天国なのは、インフレなら原材料を購入した時点より販売する時点の方が価格が上がっているので黙っていても儲かるからだ。反対にデフレの場合は常に損失の危険性がある。
消費者にとっては生産者の反対が成り立って、デフレでは常に物価が下がっていくのでいつの間にか裕福になるし、反対にインフレでは常に貧乏になる。

 ただしほとんどの人は生産者兼消費者(サラーリーマンも生産者兼消費者でどちらに転んでも相応の耐性があるが、私のような年金活者は完全な消費者だから停滞の20年間は実に優雅に暮らさせてもらった。しかし黒田日銀が現れてインフレ政策をとった途端に生活が困窮し始めた。
インフレターゲット論とは本質的に生産者の理論であり、消費者の犠牲の上に生産者を助けるという理論だ。

 しかしなぜこうした理論が特に21世紀になってもてはやされるようになったかというと、先進国が成長限界に達してしまい、消費財も生産財も見向きもされなくなったからだ。
もう家も自動車もテレビもスマートフォンも手に入れたし、それにクマが遊ぶ高速道路を作ってどうするの。茨城空港では赤とんぼしか飛んでないわ」なんてことになっている。
私などはスマートフォンなどは持っているのも嫌だしテレビは1kで十分だし、アップルウォッチを販売しているが今の時計で十分満足している。
だから先進国では需要は漸減していって、物価はさがり企業は倒産してしまうのが普通だ。
まずいじゃないか、なんでもいいから需要を作って経済を活性化しよう

 そこで出てきたのがインフレターゲット論で、この趣旨は「紙幣を印刷しまくればインフレになって経済は活況化する」という理論だ。さすがに紙幣を刷りまくれとは露骨すぎて言えないので「インフレ目標の2%が達成するまでは金融緩和を行う」などと表現する。
紙幣を印刷し、ほぼただの資金を供給すればまず間違いなく株と不動産は上昇する。マネーゲームの対象としては株や不動産のように価格だけが上がるものがいい。
対象が自動車や鉄鋼製品などの設備投資に向けるとどうしても過剰生産になり、結局は叩き売りになるからインフレを誘発する候補からは外れる。

 実際FRB も日銀もECBも紙幣を刷りまくっているのだが、それはひとえに株価と不動産価格を引き上げるためである。
皆さん、株価が2万円を越した。皆さんは裕福になったのだから衝動買いをしなさい」といっているのだ。
 
 何度も言って恐縮だが経済が半永久的に成長するようなことはない。しかしそれでも成長しなければならないとすれば成長幻想を得させるしか方法がない。紙幣を刷りまくり株価と不動産価格を上昇させて保有者に金持ちになったと錯覚させるのだ。
俺は金持ちだ。大塚家具で高級家具でも購入しよう」と言ったあんばいだ。
インフレターゲット論とはそうした先進国の成長幻想を演出するための理論でこれ以外に成長を図る方法がないといえばわかりやすいだろう。だから21世紀の理論なのだ。

(別件) おゆみ野クリーンクラブへのカンパのお礼

 クリーンクラブのカンパに関しては多くの方が支援をしてくださり、33名の方から168000円の支援を得ることができました。ありがとうございます。当初目標の7万円を大幅に上回り、通常の運転資金だけでなく新たな設備投資も可能な金額です。
現在使用している草刈機は2サイクルで音が大きすぎる欠点がありますが、これを機会に4サイクルの低音の草刈機に変えることができそうです。
また公園のベンチの補修にも資金が当てられますのでおゆみ野のベンチの更新も一気に進められそうです。
ありがとうございました。

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評論 日本の経済 経済成長」カテゴリの記事

コメント

日銀の国債購入により、すべての日本国債を現金化しても、税負担はデフレを加速する。デフレは進行し、長期金利はゼロに限りなく定着する。借金財政の行き着くところはゼロ金利とデフレだ。

このような現象は貨幣経済の当然の帰結なのだ。なぜなら、民間の不良債権は増えていて、その不良債権を国債が肩代わりしていたからだ。いずれにしても国債は揮発することになる。不良債権処理こそデフレの真因なのだ。

このような貨幣の発生と消滅の原理にしたがって実体経済が変動することで貨幣経済は正常に機能するので、日銀と政府がどうあがこうと不良債権処理にともなうデフレは必ず起こる。成長戦略は現実の経済の流れに逆らうのではなく、この流れを利用することなのだ。

したがって、借金を国外に依存していない日本では、中央銀行の量的緩和の貫徹と完結は財政再建に極めて有効である。

投稿: pij | 2015年4月13日 (月) 11時43分

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