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(27.3.22) ヒラリー・クリントン氏の憂鬱 もしかしたら大統領になれないのでは・・・・

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 ヒラリー・クリントン氏にとっては実に由々しき頭の痛い問題だ。来年11月の大統領選にむけて好調な支持率を維持してきたが、ここに来て支持率が急下降し始めた。
メールアドレスをホワイトハウスの公式のメールアドレスを使わず、私的に立てた自宅においてあるサーバー経由で電子メールのやり取りをしていたからだ。
問題の期間はクリントン氏が国務長官だった2009年から2013年までの電子メールである。

 米連邦記録法では大統領や閣僚の電話やメールのやり取りすべてを記録することになっている。ただし電子メールについては最近まで明確な規定があったわけでなく、電子的記録の保管が法的に明記されたのは14年11月の米連邦記録法改正からで、それ以前は電子メールはグレーゾーンだった。

 ところがなぜ今クリントン氏の電子メールが問題になったかというと、2009年11月に発生したリビア・ベンガジでのアメリカ大使ら4名が殺害された事件で、ホワイトハウスは事前にCIAから情報を得ていたのに適切な措置をとらなかったのではないかと疑われたからだ。
議会による調査が行われており、その時クリントン氏の電子メールがほとんど存在しないことに調査委員会はびっくりした。
クリントンさん、あなたはこの間に何もメールは打たなかったのですか?」
いえ、我が家には専用のメールサーバーがあって主人と私はそれを使用しています

 この事実がニューヨークタイムズですっぱ抜かれると上を下への大騒ぎになってしまった。
問題の所在はいくつもあるのだが、まず第一に米連邦記録法に抵触するのではないかとの疑惑があり(ただしクリントン氏が国務長官だった時は電子メールを明示的に記録するとは法に記載されていない)、さらになぜクリントン氏はホワイトハウスの公式メールを使用せずあえて私的なメールを使用していたかの疑惑である。

 後者につては意図的に私的メールを使用して記録を残さないようにしたのではないかと疑われ、特にベンガジの大使殺害事件はクリントン氏の大失敗だった可能性が高く、そのためメールをすべて抹消したのではないかと共和党は追及している。
さらにクリントン氏には中東各国等からかなりの額の送金があるのだが、こうした内容を知られるのを避けたのではないかとの疑念もある。
そしてもう一つ重大なことはクリントン氏のサーバーのセキュリティーがホワイトハウスのそれよりはるかに脆弱なため、すでに敵対国によってハッキングされているのではないかと疑われた。

 中国のハッキング部隊は米国の政府機関や大企業や研究所を片っ端からハッキングしているがその中にクリントン氏の自宅も含まれていたと共和党は推定している。
ホワイトハウスの情報はすべて中国に筒抜けになっていたのではないか。それゆえヒラリー・クリントン氏は対中国政策で弱腰にならざる得なかったのではないか・・・・・」疑念はさらに疑念を呼び始めた。

 クリントン氏の国民の支持率は50%から60%の間だから、民主党の大統領候補として立てば必ず大統領になれる。
今のところサーバーがハッキングされたとの証拠はない。しかしホワイトハウスに比較にならないほど脆弱なクリントン氏のサーバーの情報が中国やその他の情報防諜国にもれていないとはとても思われない。
かくしてクリントン氏はいつまでも国務長官時代の電子メールの亡霊に悩まされることになった。
何ということ、国務長官時代の電子メールで私が大統領になれないかもしれないなんて・・・」クリントン氏はほぞをかむ思いだろう。

 この問題はいつまでも長引きそうだ。共和党はクリントン氏が大統領候補になるのをなんとかして阻止しようとするだろう。クリントン氏が相手では勝ち目がないからだ。
だから私的電子メールアドレス問題は共和党の恰好の攻撃材料でいつまでもクリントン氏は攻撃され続けることになる。

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