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(27.2.14)ウクライナ・ デバリツェボの攻防 ロシアは軍事的に勝利し経済的に敗退する!

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 ベラルーシのミンスクメルケル首相、オランド大統領、プーチン大統領、ポロシェンコ大統領が集まってようやくウクライナでの停戦合意にこぎつけたが、これは明らかにロシアの勝利だった。
昨年の9月にも同じミンスクで停戦の合意がされたが親ロシア派武装勢力は全くこの停戦協定を守るつもりはなく、その後戦線を拡大し前回の停戦合意時より支配地域をひろげている。

 親ロシア派実際はロシア)とウクライナの戦争ではウクライナに勝ち目はなく、親ロシア派はウクライナ政府軍を一方的に押しまくっている。
もともとはウクライナもロシアも同一国家で、軍の装備は同じようなものだったがその後の経済状況が両軍の装備に徹底的に差をつけてしまった。

 ロシアは最近まで石油と天然ガスで潤っていたため装備の近代化を図れたが、一方ウクライナはただ政争に明け暮れて貧しいままだったから軍備の近代化など夢のまた夢だった。
その結果ドネツクルガンスクの戦闘で親ロシア派が圧倒的に優位な状況を作っている。
現在プーチン大統領はロシア軍は一切ウクライナに入っていないとしらを切っているが、実際はポロシェンコ大統領の言うように数千人規模で親ロシア派をカモフラージュして戦闘に参加している。

注)ロシアはかつて朝鮮戦争で北朝鮮軍の軍服を着てミグ戦闘機を操縦していた。こうしたカモフラージュはロシア軍の伝統だ。

 親ロシア派の兵士が近代的な戦車に乗って行軍しているが、単なる住民がこのような戦車を扱えるはずがない(戦車を操縦するには徹底的な訓練が必要になる)。
現在の戦況は圧倒的に新ロシア派に有利で、ドネツク市とルガンスク市を結ぶ鉄道の要衝、デバリツェボを完全に包囲している。ここを死守しようとしているウクライナ政府軍は数千名の規模だがほとんど絶望的だ。

注)デバリツェボをどちらが抑えるかによって勝敗が決する場所でかつてヒットラーとスターリンが戦ったスターリングラードの攻防戦のような状況だ。

 アメリカのオバマ大統領が見かねてウクライナに近代兵器を供与するとアナウンスしたのでさすがのプーチン大統領も停戦のスタイルを見せる必要に迫られた。
まずい、アメリカがウクライナに兵器など供与したら立場が逆転してしまう。ここはメルケルとオランドの仲裁を受け入れて停戦のふりをしよう」ということのようだ。

 停戦合意文書も現在の支配地域はそのまま認めて相互に重火器を引き上げるという内容だが、実際に有効な重火器は親ロシア派にしかない。
プーチン大統領からすると「まあ、引き上げる素振りぐらいはしてもいいだろう」という感度のようだ。
停戦実施の日時は15日で12日の合意以降かえってデバリツェボの戦闘は激化しており、互いに相手をののしり合っている。

 ロシアは現在アメリカや西欧各国および日本等から経済制裁を受けて国内の物価はうなぎ上りになっていて1月は対前年比15%の上昇率だった(これは公表数字で実際はもっとひどい)。国民生活はひどく圧迫されているが、こと軍事に関する限りは圧勝だ。
ほしがりません、勝つまでは」とロシア国民もじっと窮乏生活に耐えていて何か第二次世界大戦時のような雰囲気になってきた。
戦闘に勝利し最終的には高度な自治権をドネツクとルガンスクに認めさせて実質的な独立をさせてしまうというのがロシアの戦略だ。

 だがそうはいってもロシアに取ってひどい持ち出しで、領土獲得戦争は21世紀の現在決して割の合う仕事にはならない。ロシアはロシア経済を犠牲にしてウクライナの東部に親ロシア派政権を樹立することには成功しても国内経済がガタガタになってそれどころではないという状況になりそうだ。

注)ロシア経済の現状については以下参照。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2014/12/post-3446.html

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評論 世界経済 ロシア経済 プーチン」カテゴリの記事

コメント

ウクライナについてほとんど何も知らない。
つい最近までタラスブルバはロシアの英雄だと思っていた。

投稿: makina670 | 2015年2月14日 (土) 20時11分

今回のウクライナの停戦合意の件で、15日の停戦までにできるだけ占領地域を広げようと停戦とは逆に戦闘が激化しているという、駆け込み戦闘(?)には呆れました。9月の停戦合意をたやすく破ったのも、太平洋戦争終戦直前に不可侵条約を一方的に破り、侵攻してきたロシアの約束を守らないという体質は今も昔も全然変わりませんね。
さんざん日本を利用しておいて、もうすぐ完成だからもういらん、と追い出されたサハリン2の記憶も新しい。日本人の真面目な感覚では到底つきあえる相手ではありません。

投稿: たぬき | 2015年2月14日 (土) 21時10分

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