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(27.2.2) TPP交渉の落としどころ 「もうここいらで妥協しようじゃないか!!」

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 すったもんだしていたTPP交渉環太平洋パートナーシップ)がようやく締結する見通しが付いた。アメリカからも日本からも締結ま近かのシグナルが出されている。
日本がTPPに参加の表明をしたのは2010年10月で当時の総理大臣は菅直人氏だった。
あれから4年強の歳月がたっている。

 当初は2011年末にも条約は締結されるような感度だったが、日本側もアメリカ側も一切も譲歩をしなかったので交渉はもめにもめて一時は日本をTPP交渉の参加国から外して残りの11か国で締結しようと言った案も出されていた。
しかしこのTPPの交渉国の主要メンバーは明らかに米国と日本だからアメリカと日本の合意こそがTPPが世界的な枠組みになるか否かの鍵を握っている。

 ここにきて急速に締結の機運が盛り上がったのはアメリカのオバマ大統領が締結に本気になったことと、日本側は安倍総理がもともと締結に積極的だったからだ。
オバマ大統領が今まで腰が引けていたのは自身の支持基盤である労働組合が大反対していたからで、無関税になれば弱い国内の製造業が日本の製造業に席巻され職を失うと猛烈なロビー活動をしていた。
特に自動車産業の労組は日本製自動車が無制限に輸入されるとGMもフォードもクライスラーも後がないとの危機感が強かった。

 しかしそうした危惧もGMやフォードが復活したことや、もし日本製の自動車が席巻しそうになればトヨタたたきや、エアバックのタカタたたきに見るように政府とアメリカ企業が手を携えて日本企業に難癖をつけては陥し入れるのを見てさすがの労組も軟化した。
これなら大丈夫だ。日本は法廷闘争に弱いからいくらでも足をすくえる!!」

 オバマ大統領は国内のTPP反対勢力が妥協を示し始めたので、オバマ氏の最後の仕事としてTPP締結を政治日程に掲げた。オバマ氏は今まで何も後世に残す仕事をしていないので(オバマケアは完全に骨抜きになってしまった)、このままでは無能な大統領として歴史に刻まれてしまう。
いま太平洋地域では中国が貿易の国際ルールを決定しようとしている。しかし太平洋地域の貿易のルールを決めるのはこのアメリカだ」と今年の一般教書演説で大見えをきったが、もともとTPP賛成の共和党からはスタンディング・オベーションを受けていた。
締結に反対していたのはオバマ大統領だったからこの変節に共和党が喜んだのは当然だ。

 一方日本では安倍首相農業団体の反対に苦慮していたが、この反対を押し切る決心をした。日本には強い農業を作りたくても農業団体の反対でどうやっても農業改革ができなかった歴史がある。
農業団体が大反対なのは当然で、特に全中は日本農業をできるだけ弱いままにして半永久的に保護産業にしようと画策してきたので安倍総理にとってはどうしても倒さねばならぬ主敵になっている。
日本は工業国なのにこれでは単なる農業保護国になって歴史に埋没する」

注)全中をはじめとする農業団体がどのようにして日本農業を弱いままとどめようとしたかは前に何回か述べた。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2015/01/post-cc2c.html

 この最強の抵抗勢力の全中をこの3月にも法改正をして葬り去ることにめどがたち、強い農業の育成にもめどがたったので安倍総理はTPP交渉で妥協することにした。
妥協のキーワードはセーフガードでたとえば牛肉の輸入量が50万トンを超えれば越えた分について輸入制限をしたり高関税をかけることができる取り決めである。
アメリカもそうしたセーフガードを認めてTPPを締結する決心をしたのでここが手の打ちどころになっている

 どこの国にもそれぞれ事情はあり、しかしその事情ばかりに固執していては条約など締結できない。アメリカは労働組合を抑えることに成功し、日本は農業団体を抑えることに成功した今がまぎれもなく調印のチャンスだ。
これを逃すとおそらくTPPは半永久的に締結が不可能になり、アメリカが恐れている中国が貿易のルールを決める世界が現れてくる。
中国に仕切られる世界は地獄だからそうした地獄を見ないためにも締結を是非すすめてほしいものだ。

注)実際に中国が東アジアの経済をしきれるかどうかは疑問だが中国の主観的意識はそれができると踏んでおりそのための軍事力強化でもある。やはり中国をのさばらせるよりはTPPで妥協した方が日本にとってメリットが大きい。

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