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(27.2.11)2015年日本経済は大復活する 安倍首相は中興の祖になるか!!

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 財務省が発表した14年度の経常収支の黒字は2.6兆円と統計が比較対象できる昭和60年以降、過去最低の水準になった。
貿易収支の悪化が止まらず、貿易赤字が10兆円規模になり、それでも所得収支の黒字が18兆円あるため、かろうじて経常収支を黒字化している。
日本はすでに貿易立国ではなくなった」という悲鳴が聞こえてくる。
しかし経常収支がまだ黒字だということは「日本全体では収益を稼いでいるからいいではないか。貿易だろうと投資だろうと稼げればそれでいいんだ」という判断もまた成り立つ。

注)経常収支=貿易収支+所得収支+サービス収支

 だがこうした論争も15年度には終止符が打たれ日本はかつてと同じように20兆円規模の経常収支を稼ぎだしそうな雰囲気になってきた。
貿易収支が赤字なのは輸出産業が日本に回帰していなかったからだが、今パナソニック、シャープ、TDK、キャノン等の電器産業はこぞって日本回帰を始めている。
中国での生産がコスト割れをしているからで、「これなら日本で生産した方が収益が上がるし、面倒な政治問題もクリアできる」状況だからだ。

 一方悩みの石油、LNG、石炭等の燃料コストはここにきて急激に値下がりをしており石油価格は昨年から約半値まで下がっている。
東日本大震災の原発事故を契機に日本の原子力発電がほぼストップしたためLNG等の代替燃料に対する重要が急激に高まり、金額ベースで10年の17兆円から14年の28兆円約11兆円増加した。
貿易収支の赤字拡大はほとんどこの燃料代の増加によるものであり、この問題が解決しない限り貿易収支の改善は見込まれなかった。

 そこに原油価格が半値になったのだから、日本経済にとって福音以外の何物でもない。一般にLNG等の契約は長期契約が多いからすぐにその影響は出ないが徐々にボディーブローのように効いてくる。
現在日本経済にとって天気でいえば快晴の状態だ。
一方で中国経済は失速し、韓国経済はどろ沼に落ちて競争力が低下しており、日本企業は自動車や電機、金融と言った分野で過去最益を稼ぎだしている。

 14年4月から12月までの上場企業880社の経常収益は前年比6.7%の増加で、赤字に悩んでいるのは石油元売り業者(備蓄の石油の評価損が発生している)ぐらいのものになってきた。
日本のGDPは昨年の後半はマイナス成長だが、実際の企業収益は過去最高でかつ失業率も改善されて人手不足が深刻化している。

 私は何度も言ってきたがGDPなど見ていても景気動向は分からない。中国は7.3%のGDP増加で韓国も3.5%程度も増加しているのに実際は不況のただなかにある。原因はGDP統計が売上高や生産高からの推計で、収益の合計(本来のGDP の定義は付加価値の合計、すなわち収益の合計)でないからだ。
韓国などはウォン高で出血輸出をしているから売上高は増えてもサムスンがそうであるように減収に追い込まれている。

注)GDPが実際の経済状況を現さないことは何度も記載してきた。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2015/01/gdp-c117.html


 2015年、日本経済は指標の上でも大復活するだろう。経常収支は貿易収支が改善するから14年を底に急回復するだろう。日本は停滞の20年間を逼塞してきたが長い日本の冬が終わったことは実に喜ばしい。
これはすべてアベノミクスによる手腕だから安倍首相は日本経済中興の祖になる可能性がますます高まっている。徳川幕府でいえば徳川吉宗のような立場だ。

注)なお金融緩和は金持ちをますます金持ちにするのはピケティ教授の指摘する通りで、これは資本主義のもつ根本原則のようなものだ。だから選択は全員が貧乏なままでいいか一部でも金持ちができておこぼれをもらった方がいいかの選択になる。

 

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コメント

今から20年前、私はとあるトヨタ系の中堅どころの部品会社で、1人の労働者が2台の工作機械を使って生産をしているのを観ていました。
一方中国では、進出し始めた日本企業が中国人ワーカー2人を使って1台の工作機械を稼働させていました。
つまり、日本人の生産性は中国人の4倍に達していたわけです。
ただ、その当時の中国人ワーカーの賃金は、3900円/月でしたから、これに対抗できる手段などあり得ようはずもない、と誰もが思っていました。

それから20年が経過した現在、その会社では1人の労働者が4台の工作機械を使うようになり、更に工作機械を複数台連結させて生産効率を上げていました。
20年間で、更に生産性を10倍にあげたわけです。
労働者は、ランニングシャツ一枚で、時々氷水を口に含みながら走り回っていました。
物凄い企業努力ですよね。
何故Tシャツでなくランニングシャツなんですか、と聞くと、Tシャツでは暑くてやってられない、ということでした。
中国人ワーカーの人件費も20年で、月3900円から4万円となり、コスト面でも対抗できる水準に達しました。
コストが互角なら、品質面で優位な国内生産に傾くのは当たり前ですよね。

山崎さんの言われるアベノミクスの成果も勿論ですが、中小企業の草の根の努力にも頭が下がります。
日本も日本人も、まだまだ健在です。

(山崎)三太郎さんの話はいつも傾聴に値します。コメントありがとうございました。

投稿: 三太郎 | 2015年2月11日 (水) 23時13分

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