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(27.1.5) 全国農協中央会の落城  農協系統の抵抗が終わった!!

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  農協系統組織の本丸全国農協中央会全中)が落城することが決まった。
安倍政権は長く農協系統と水面下でつばぜり合いを行ってきたが全中以外の系統組織が政府に協力することを内諾したからだ。
全農は株式会社になることに同意し(現在は農協等の出資で成り立っている)、農林中金全共連は農協が持っている金融や共済の事業を引き受けることに同意した。
農水省も「農協合併が進んで全中の役割は終わった」と冷たく突き放した。
残されたのは全中だけになったが、外堀は完全に埋められ、大阪城には落城以外の選択肢はない。

 安倍政権がなぜこれほど全中つぶしに熱心になるかというと、全中がある限り日本農業は国際競争力を持てないからだ。そうなればTPP交渉は一歩も進めることができなくなり、日本は工業国でなく農業保護国としていつまでも低迷せざる得ない。
一般の人は全中や農協組織が農業を振興させるための組織と思っているがそれは違う。農業を自立した産業に育てる組織ではなく、反対に農業を半永久的に弱小産業のままにしておくための組織なのだ。

注)このことは前に詳細に述べてある。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/cat59141269/index.html


 それは農協というものがどうして設立されたのかの経緯を見てみれば分かる。かつて農家は一人一人では弱小であり、特に都市の商人に農産物を安く買いたたかれるので、団結して価格交渉をする目的で設立された。
だからこの組織は弱者連合であり、農家が強くなって逆に価格交渉権を持つようになれば存続する理由はなくなる。
弱いが故の団結であり、強い農業や農民と農協組織は最もそりが合わない。

 実際は中央会が農業を弱い産業のままで押しとどめることに成功したため、先進国の中では日本農業は世界でもまれなほど弱体化した。
農家は農業を諦めサラリーマンに転身し兼業農家となってしまい、専業農家の割合は低下をたどった(農家の1割程度)。
さらに農村地域住民であれば誰でも組合員になれるから、現在の組合員1000万人のうち約半数は農業とは何の関連もないサラリーマンや商家になっている(准組合員という)。

注)農村地帯の金融機関は農協と郵便局だけだから農協の会員にならないと金融や共済の取引ができない。

 こうして全中は農業を弱体化させ、一方で農家を農協の組合員として止まらせることに成功したが、これでは日本のためにならないと安倍政権は判断した。
農業はバイオ技術の恩恵を最も受ける産業であり、やり方によっては非常な成長産業になることはオランダ農業が実証している。
だがこれは強い農業、強い農家を育成することになり自立した企業家を育てることだから、農協組織が保護する弱い農家ではない。

 全中は過去も現在も自由化反対であり、TPP交渉に大反対を唱えて安倍政権の経済戦略の足を引っ張っている。
これでは日本はいつまでたっても農業保護国家にとどまり日本の再生のためにならない。
何が何でも全中をつぶして農業を復活させよう!!」安倍首相の決心の前に、農協御三家の全農も農林中金も全共連もひれ伏した。
徳川様のご威光には逆らえません

 この1月にも農協法改正法案が提出されるが、全中は任意団体になり農協に対する監査権がなくなるので、当然指導権もなくなる。
牙を抜かれたライオンだから安倍政権としたら少しも怖さがなくなり、晴れてTPP交渉を前進させることができる。
安倍首相のレコンキスタが始まり、農協系統は全中という本丸が落とされ、さしも最強を誇った既得権集団が今崩壊しようとしている。

注)農協は農業者の組合というよりも農村地域の住民にサービスをする組織に組織変化させられる。北海道や鹿児島・宮崎と言った農業県を除けば農協はすでに地域金融機関になってしまっている。


 

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評論 日本の政治 農業政策」カテゴリの記事

コメント

山崎尊兄、今年も頑張ってください。
ところで、農協と同じような漁協もありますが、漁協も漁民の為になっていないのでしょうか?
もうひとつ教えてください。
今年も箱根駅伝が盛況に終わりました。正月の一番の楽しみです。
こんなに駅伝が盛んな国なのにオリンピックのマラソンの日本男子はまるで駄目ですね。
大学駅伝が無い女子の方が優秀な成績なのは何故でしょうか?

やはり、農協と同じように上部組織に問題があるのでしょうか?
それとも根本的な人種の差なのでしょうか?

(山崎)漁協系統は農協系統と成り立ちが違っています。漁業は長い間日本の主要産業で特に遠洋漁業は国際競争力がとても強い産業でした。
したがって漁協(実際はその上部団体の信漁連)が船舶融資等を積極的に行いイケイケどんどんだった時期がありました。
その後200カイリ問題で日本の漁業者が世界の漁場から締め出されて斜陽産業になったのですが、守るべき国内市場は一部沿岸漁業以外にはなかったため保護主義的傾向はあまりありません。
それより漁協問題は船舶融資等の貸出金の回収ができず倒産の危機にあり、どのようにして漁協系統を安楽死させたらいいかの問題になっています。

なおマラソンに関しては別途ブログを記載してみたいと思っております。

投稿: 信作 | 2015年1月 5日 (月) 15時31分

今朝 ニュースを見ました。 ようやく 1歩前に進みそうです。本格的な農政改革に踏み出すには あと10年程かかるでしょうし、実効がわずかにでも… 見えるようになるには、20~30年ほど先になるのでしょうが…。
戦後の米作偏重・農協主導(=農協独栄_農業経営者の自立圧迫)が いくらかでも改変して、農業が 産業として魅力ある《職場》になっていくよう期待。

投稿: m_tanaka | 2015年1月 5日 (月) 16時13分

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