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(27.1.21) 中国に取りこまれた伊藤忠商事 6000億円は習近平政権への実質献金

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  伊藤忠商事
がここに来て中国シフトを強化した。伊藤忠商事がタイの最大財閥CPチャロン・ポカパン)と合同で中国国内の最大と言われている国有企業CITIC(中国中心集団)に1兆2000億円規模の資本参加をするという。1社で6000億円ずつの投資になる。
この投資額は日本企業が中国に行った投資額のうち最大規模で、14年度の日本企業全体の投資額5060億円を上回っている。
現在日本企業は中国から逃げ出しており14年度の投資額は対前年比で43%減少しており、私は「ようやく日本企業も中国の現実に目を覚めたのか」と安堵していた。

注)なお新聞によっては1兆円と言う数字になっているのもある。

 ところがここに来て伊藤忠商事が6000億もの投資を行うと聞いて心底驚いてしまった。
伊藤忠商事は頭がおかしくなったのか!!」と疑ったからだ。
投資先のCITICはあまり日本に知られてないが中国国内のコングロマリットで特に信用、保険部門に強い。
全額政府出資だったがここに来て習近平指導部は国有企業の効率化に乗り出し外資受け入れ方針を打ち出した。国有企業の生産性があまりにひどく親方日の丸の旧国鉄と同様赤字体質だったからだ(なお表面的にはほとんど黒字を装っている)。
しかし各国とも及び腰でなかなか提携先が見つからない中、習近平指導部は伊藤忠商事を口説いて資本参加を同意させた。
同時に参加するCPは伊藤忠商事と資本関係があり、また経営者は華僑でもともと中国との関係が深い。

 商社の中でなぜ伊藤忠商事に白羽の矢が当たったのかというと、伊藤忠は上げて中国シフトを強化して今では「中国と取引したければ伊藤忠の仲介が一番」というほど中国要人に食い込んでいる。伊藤忠商事のホームページを見ると中国との関係の深さを誇らしげに記載してある。
伊藤忠の社長と会長を歴任した丹羽宇一郎氏は2010年から12年まで民主党政権下で中国大使を務めたが、これは中国要人との太いパイプ(実際は李鵬グループへのワイロ攻勢)を認められたからだった。

 丹羽氏は大使在任中もそして退任後も中国擁護の言説を繰り返しており、石原元都知事の尖閣諸島の購入計画を知った時は「日中関係にきわめて深刻な危機をもたらす」と強く警告していた。実際その予想通りだったが、丹羽氏の本音は「中国のいうことをすべて聞いて日本は中国の属国になれ」ということだったから自民党のタカ派がかみついた。

注)丹羽氏が日本を中国の属国にしようとして画策していたことは確かでそのことは前に詳細に記載した。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2013/07/post-04f4.html

 今回習近平主席の強い要請もあって伊藤忠商事は過去最大規模の投資を行うことになったが、この投資を伊藤忠商事は断り切れなかった。
伊藤忠以外の商社や企業が対中投資を減らしているのは中国が経済失速をはじめ、特に製造業が生産拠点を設けるのにはコストがかかりすぎるからだ。
さらに中国は政治リスクが大きすぎて日本企業に対する打ちこわしがいつ起こってもおかしくない。
加えて現在中国政府中枢では習近平派、胡錦濤派、江沢民派が三つ巴のバトルを繰り返している。だから正常な判断力を持った経営者なら中国からの撤退を検討する。

 CITICの外国資本導入も権力闘争の一環として行われていて、習近平氏が実権を握った国有企業の立て直しのために外国資本を導入しようということだ。
伊藤忠商事としては中国の金融・保険業に参加できる絶好の機会と判断しているようだが、中国のこの業界は魑魅魍魎が住んでいてまともな決算がされておらず実質政治家の財布になっている。
今回の1兆2000億円も習近平氏の政治資金と使われる公算が大きく、昔のイメージでいえば政商が政治家から運上金を巻き上げられたような感じだ。
結局伊藤忠商事はあまりに中国に接近しすぎた結果習近平氏から、「おぬしとは生きるも死ぬももはや一蓮托生」と脅されてしまった。
丹羽宇一郎氏は日本を中国の属国にしようとしたが、属国になったのは伊藤忠商事ということになった。

 

 

 

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コメント

本件の問題の本質は株価が上がる下がるということではなく、日本の大商社がタイの華僑をダミーとして、中国の支配下に降ったということではないのか。
信用も技術もが無い中国はなかなか自力では世界に打って出ることができない。
そのため多くのケースで他国の企業を買収してスタートしようとするが、当然だがその買収行為も拒否される場合が多く苦慮しているのが実態。
しかし今回のケースでは、表に出ず実質的に日本の大商社を傘下に治め、その信用を利用してビジネスを行うことが可能になったのではないか。
中国にとって、軍事物資を始めあらゆる商品を扱う日本の商社は利用価値が高い。
それも自ら出資することなく、日本企業に金を出させてそのスキームが実現したとすればこんな旨い話はないのでは。
日本にとっては大変不幸なモデルケースだが、これからどういう展開をたどる
のか注目していきたい。

投稿: zangpow | 2015年1月21日 (水) 14時39分

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