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(27.1.11) フランスの9.11 アルカイダの同時多発テロが再び発生した

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 アメリカの9.11に続くイスラム過激派の大規模テロがフランスで発生した。
アルジェリア系フランス人の二人の兄弟がパリ中心部にある週刊誌シャルリー・エブドを襲撃し編集者や風刺画家12人を殺害し、他の1名がユダヤ系食料品店で4名を殺害した事件である。他に警察官も射殺されているから被害者は17名に及んだ。
犯人3名はフランス特殊部隊によって射殺されたがまだ1名の犯人が逃げているという。
アメリカに続きフランスが標的にされたわけだが、イギリスやドイツでも同じような事件が起こる可能性が高く、こうした国家は警戒レベルを最高度に上げている。

 今回のテロはアラビア半島のイエメンに根拠地を置くテロ組織の指令で行われており、オサマ・ビンラディンの後継組織と思われる。
宗教組織が武力闘争を行い殉教と称して異教徒を殺害することに日本人はびっくりするが、日本でもオウム真理教という過激派集団が異教徒(普通の日本人)の無差別殺人を行ったのはつい最近だから驚くに当たらない。

 宗教とはその最も過激な側面として異教徒殺害を正当化する思想を常に内包しており、個人レベルで行うテロは殉教になり、集団や国家レベルで行うテロは聖戦となる。
異教徒は悪魔に精神を売り払った輩で、当然人畜にも劣るので殺害することが正義になるからだ。イメージとしては農夫が雑草を駆除しているような感じだから良心の呵責など起こるはずがない。

 異教徒が武力を持って殺し合いをしてきた歴史はどこにでもある。日本が宗教上の殺し合いに終止符を打ったのは織田信長石山本願寺を制圧して最も過激な武力集団だった一向宗の息の根を止めてからである。
信長は1570年から80年まで実に10年間かけて石山本願寺を責めたてついに降伏させたのだが、以来日本では仏教勢力が武力闘争を行うことがなくなった。
信長との敗戦で宗教は人間の精神の面だけにかかわるようになったからだ。

注)上記は基本として武力闘争がなくなったということで、時に思いだしたようにオウム真理教のような邪宗は発生する。

 ヨーロッパでも宗教戦争が終わったのは1648年で、30年間もドイツを中心に相手を殺しまくっていたカソリックとプロテスタントが和解し、ウェストファリア条約を締結してからである。
あまりに殺害が激しく集落そのものが消え失せてしまって戦闘員がいなくなってしまったからだが、そこまで戦わないと妥協する気にはならないものらしい。

 日本もヨーロッパも宗教の違いを理由とする戦闘はこうして収束したのだが、まだそれを行っているのがイスラム教徒の過激派で、特にイスラエルの土地ににユダヤ教徒が建国してからはトラブルが絶えなくなった。
熱狂的なユダヤ教徒もイスラム原理主義者も原理を重んじるので互いに妥協することがない。
このユダヤ教徒をアメリカが支援し、それに西欧諸国が追随しているためイスラム原理主義者の怒りはアメリカと西欧諸国に向かっている。
アメリカと西欧に鉄槌を加えない限りユダヤを追いだすことはできない」という心境だ。

 日本や西欧が今から400年まえに終結させた宗教戦争をイスラムはいつまで続けるつもりだろうか。心を封じ込めることはできないから実際は資金や武器の供給を絶つことが一番だが、サウジアラビヤやイランが自分の代理戦争シーア派とスンニ派の戦争)として資金も武器も供給し続けているので当面こうした事件が発生するのを抑えることは不可能だろう。
基本的には戦闘をしたい人間がいる限りは戦闘が収まることはないので、互いに殺し合いをさせてくたびれるまで待つというウェストファリア方式が有効なのだが、アメリカのように人道主義を前面に出す大国がいるとおせっかいを焼くからますます戦闘が激しくなってしまっている。

注)冷戦時代はロシアとアメリカがアフリカや中南米諸国に武器と資金を提供して代理戦争を行っていたが、ソビエトロシアの崩壊でイデオロギー戦争は収束した。

 
人道主義者には申し訳ないが、歴史を見ると人は殺し合いをしたいと思う集団がいる限り殺し合を続けるからはたから何か言って仲裁しても無駄なのだ。
かつて黒沢明監督が用心棒という映画で主人公の三船敏郎が敵対するやくざ同士をけしかけて互いに消滅させる映画を制作していたが、これが一番の解決法だと思われる。

 

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