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(27.1.20) とても意外なシャープの業況  15年3期赤字見込み

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 とても意外な気がする。シャープが15年3期の決算で再び赤字に転落すると日経が報じた。
12年、13年と毎期5000億円近い赤字を出して「シャープは倒産するのではないか」と気をもんだが、14年3月期は115億円の黒字になった。今期の業績見込みも300億円程度の最終利益になると発表していたので「やれやれシャープもようやく回復軌道になったか」と安心していた。

 しかしここに来てシャープを取り巻く環境が悪化し始めたという。シャープは現在中小型液晶パネルの生産にシフトしており、この中小型パネルの主な供給先は中国のシャオミのような振興スマートフォンメーカーだった。この生産がとても好調で今期も黒字になると言われていた。
ところがそこでの採算割れが発生し始めたという。
またヨーロッパでは景気が低迷しているためイタリアポーランドにあった不採算工場を売却し始めており、これの特別損失が143億発生するという。

 日本のメーカーは自動車産業を中心に劇的に収益が改善されており、1円の円安でトヨタなどは300億円の利益が発生しているのにシャープの不振は際立っている。
この円安局面で呻吟している企業は世界中に生産拠点を分散させたソニーだけかと私は思っていたのでこの発表には驚いた。

 驚いたのは私だけではなさそうで株価はすぐに10%程度値下がりしてシャープが経営済危機のただなかにいた2012年の株価に近づいている。
シャープは金融団に再び融資の依頼を始めておりこれは二回目の危機になりそうだ。
元々シャープが経営危機に陥ったのは大型液晶工場への投資に失敗し、韓国のサムスンに蹴落とされた結果だが、中小型パネルにはイグゾーというシャープ独自の技術で絶対的有利と言われていた。
しかしその技術も絶対的とは言えないようだ。

注)私はシャープの業績は大復活すると見て以下のような記事を記載した。http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2013/05/post-ac4d-1.html

 どうやらシャープの不況はサムスンの液晶部門の販売強化が原因らしい。サムスンはスマートフォンでは中国市場でシャオミファーウェイと言った企業に追いまくられていてシェアが低下して、14年7~9月期は大幅な減益だったが意外なことに14年10~12月期は前期比28%の増益だった。(ただし年間通期では大幅な減益
通信部門が好調だったという説明だが私は14年10~12月期も減益傾向が続くと想定していたのでとても驚いた。
サムスンもなかなか粘り腰があるな・・・・・・・・・
どうやら粘り腰の中に液晶パネルのダンピング輸出があるようだ(ただしまだ部門別の売り上げ・収益構造は発表されていない)。

(27.4.3追加) サムスンがシャオミに安値攻勢をかけたとの判断は間違っていた。実際に動いたのは韓国のLG電子と日本のジャパン・ディスプレーだった。サムスンはシャオミとは競争関係にあるので競争相手に液晶を提供するようなことはしていなかった。

 今世界の液晶部門で圧倒的な力を持っているのは韓国のサムスン約20%)で次はLG電子約15%)、日本勢はソニーが6%程度で後は東芝、パナソニック、シャープがそれぞれ団子状で4%程度だ。
サムスンにウォン高をものともせずダンピング輸出を仕掛けられたら病気上がりのシャープはひとたまりもないということのようだ。

 アベノミクスの円安効果も企業によっては十分な効果を発揮できないという事例を見せつけられてしまったが、しかしサムスンとしてもいつまでも出血輸出を続けることには限界があるから我慢比べということになりそうだ。
私はシャープのファンだから何としても頑張ってもらいたいと声援を送ってしまうが世の中そうはうまい話ばかりではないということだろう。

 

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