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2015年1月

(21.1.31) プーチン大統領のロシアンルーレット 死ぬのはお前か俺か!!

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 ロシア経済は危機的状況を呈してきた。プーチン政権は危機対策計画を発表し歳出の10%削減を公表し、主として新規投資案件を凍結するという。
ロシアの新規投資案件とはほとんどが石油と天然ガスに関するもので、昨年の12月にヨーロッパ向け南回りパイプラインの建設計画を中止している。

 ウクライナとポーランドを経由している現在のパイプラインのほかにブルガリアを通ってイタリアとオーストリアに供給する予定だったが、ブルガリアがアメリカの意向を受けて建設許可を出さなかったことと建設資金が枯渇したために中止に追い込まれた。
ロシアは西への進出がはばまれ、東の中国に活路を得ようとしているが、中国は経済減速で石油も天然ガスも不要になりつつあり、東への進出もままならないだろう。

注)中国との間で今後30年間に4000億円規模の天然ガスの売却をする契約を締結して現在パイプラインを建設中。

 ロシアはその経済のほとんどを石油と天然ガスに依存している資源大国でサウジアラビアと何ら変わりがないが、一方で人口が日本と同程度の1億4千万人だから年金問題や医療保険問題が山積みしている。それに世界に冠たる軍事大国だから軍事費もばかにならない。
いままでは石油と天然ガスが高止まりしていたので我が世の春を謳歌していたが、ロシア政府が想定していた1バーレル100ドルが今では40ドル前半になってしまい、しかも今後どこまで値下がりするか分からなくなっている。
大変だボウズ、父ちゃんの年収が半減してしまった。お前のおまんまも半分にしろ

 問題はこうした状況下にあってもプーチン大統領がクリミアからもウクライナのドネツク地方からも撤退できないことだ。プーチン大統領は強い大統領でピョートル大帝の再来だから西欧に負けては男がすたる。
西欧の圧力を跳ね返してこそ私の存在意義がある
ほとんどロシアンルーレットになってきており、死ぬのは俺かお前かの勝負になってきた。
これが他の大統領だったら妥協ができるのにプーチン氏はあまりに強さを強調しすぎたために弱みを一切見せられないのが最大の弱点だ。

 しかしプーチン氏がいくら政治的・軍事的に突っ張っても経済や金融は突っ張るわけにはいかない。すでにロシアの国債はS&Pの評価では投機的に評価されており誰も買い手がおらず、ルーブルはここ1年で半額になってしまい、頼みの外貨準備もじりじりと減少している。
日本などでは円安になると輸出産業が大復活し、外国人観光客が大挙押し寄せるが、ロシアの輸出品は石油、天然ガス、鉄鉱石、銅と言った天然資源ばかりでこれは現在価格が急下降しているコノディティばかりだし、一方観光資源などほとんどなく観光客の呼び込みもままならない。

注)他におそろしく安い軍事物質の輸出があるが、これは必ずしも経済ベースではなく友好国プレゼントの色彩が強い。

 ロシア政府は思い余って政府系企業や富豪から手もちをしている外貨の強制調達を始めた。
シベリアに行きたくなかったら外貨をすべて出せ。代わりにルーブルを進呈しよう
交換されたルーブルの価値は毎日のように低下していくので企業や富豪の懐具合は加速度的に悪化している。

 ロシアの富豪は中国の富豪と同じで世界の不動産を買いまくっていたが、状況が一変してしまった。ロンドンの高級住宅地に現れるのはもっぱら中国人でロシア人はほとんど見かけなくなり、かえって資産の売却話ばかり目につくようになっている。
石油収入は激減し、今までルーブルで持っていた資産は半減してしまったのだから富豪といえどもどうしようもないというのが実態だ。

 プーチン氏が突っ張れば突っ張るほどロシア経済は急下降で悪化していて、すでに消費者物価は年率で13%も上昇している。ロシア中銀はパニックになって基準金利を17%に引き上げたほどだ(その後15%にもどした)。本当はウクライナから手を引いて妥協すれば展望が開けるのだが、実際は偽装したロシア兵9000名を送りこんで紛争はさらに激化している。
今年一年、ロシア経済が持つかどうかの瀬戸際だが、結局はアフガン敗退のようなプーチン政権の根底を揺るがす敗北しか残されていない。
どうやらロシアンルーレットの銃弾はプーチン大統領のこめかみに炸裂しそうだ。

注)ウクライナ戦争によるロシア経済の悪化についてはすでに何度も記載してある。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2015/01/post-2480.html

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(27.1.30) スカイマークの突然の資金繰り倒産 再生の道は険しい

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 突然スカイマーク民事再生法の手続きに入ると発表したので思わず目を疑った。
最近までJALやANAと羽田便の共同運航を行うとアナウンスしていたので「そうかスカイマークは単独では生き残れないと判断したのだな」とは思っていたが、まさか倒産するとは思わなかった。

 最も民事再生法の趣旨は会社を倒産させるのではなく再生を目的としており、破綻前でも申請できるから法律の趣旨に則った方式ではあるが、それでも倒産は倒産だ。
スカイマークの倒産は資金繰り倒産で、日本ではこうした事例は少ない。支払う金が底をついたということだが、これはスカイマークがメインバンクを持っていなかったからである。
スカイマークの経営方針は無借金経営で、それはそれなりに立派な方針だが一方で資金繰りが苦しくなるといっぺんで倒産してしまう。
短期の資金繰りをつけてくれるのが銀行だが、メインバンク以外はそうした対応をしてくれないからどうにもならない。
スカイマークさん、お宅は銀行は決済だけしてくれればいいといってたじゃないですか

 スカイマークは民事再生法の申請発表時に「投資ファンドのインテグラルの融資があって、運航に支障をきたすことはない」と強調したが、投資ファンドでは長期の資金や資本金の手当てができても毎日の資金繰りの対応はできない。
だからこのアナウンスメントもどこまで実行できるか分からない。第一倒産した会社には燃料の供給も資材の提供も現金ベースになるからますます資金繰りが悪化して、「今日はガソリンがないので飛べません」なんて感じになってくる。

 スカイマークの経営は14年3月期から急激に悪化していたが、一番大きな原因はLCCとの価格競争に敗れ搭乗率が漸減してきたことにある。
14年12月の平均搭乗率は55%で、前年同月比約6%のマイナスだ。
通常6割から7割程度に損益分岐点があるからこれでは飛ぶたびに赤字が膨らんでいってしまう。

 加えて営業戦略で大失敗をしてしまった。エアバス社からA380という超大型機を購入してニューヨーク路線に参入しようとしたが、投資額が1915億円と年間売り上げの2倍となりとても採算が合わないと市場で判断された。資金調達ができなかったのだ。
資金調達ができなければA380の購入はあきらめざる得ない。仕方なしにエアバス社に契約のキャンセルを伝えたが、今度はエアバス社が怒ってしまい、約800億円の違約金を請求された。
すったもんだの挙句に違約金は230億円まで減額されたが、過去の最高益が152億円のスカイマークにとって約2年分の利益がすっ飛んでしまうことになる
ひどい経営判断の誤りで、これほどの大失敗はあまり例がない。

 結局スカイマークはJALやANAのようなメガキャリアの道が絶たれ、一方でLCCの追い上げで搭乗率が低下し、金融機関は誰も面倒をみないから倒産する以外の道はなかった。
今後のスカイマークの再生はかなり厳しいものになるだろう。残るのは虎の子の羽田便だけで他の不採算路線からはすべて撤退し、JALかANAの庇護のもとに生き残る以外の手段がなくなってしまった。
私はスカイマークが好きだったが、LCCが現れるまでの過渡的な航空会社だったということが誰の目にもはっきりと分からせた倒産劇だった。

注)なおスカイマークに関する記事は昨年の12月にも記載している。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2014/11/post-450e.html

 

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(27.1.29) ギリシャ急進左派連合の勝利とEUの困惑 もう面倒見るのはこりごりだわ!!

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 結局ギリシャにはどんなに支援をしても無駄だということが分かってきた。1月25日の選挙で急進左派連合が勝利し再び借金の棒引き要請が始まったからだ。
2009年のギリシャ危機以来EUは何度も支援策を要請され、国債の半額減額や新たな追加融資策の合計32兆円でギリシャをささえてきたが、ギリシャ人はEUに全く感謝をしていない。
反対に「破滅的なEUの緊縮策から抜け出せ」と急進左派連合が唱えて一気に国政を奪取したが、EUとしてはただ当惑するばかりだ。
急進左派連合は「年金を元の水準に戻し、最低賃金を上げ、借金など返さない」と叫ぶが、そのための新たな資金はもちろんEUから引っ張り出すのだという。

 これではいくらなんでもドイツのような謹厳実直な国を説得できない。
ギリシャ人は遊ぶことだけ考え支払はすべてドイツ人にさせようとしているメルケル首相が切れている。
急進左派連合は一方でEUやユーロからの離脱はしないといっているが、それは「EUがギリシャ人の言うことを聞いて借金棒引きに応じ、新たな追加支援策をすることが条件」だというから、泥棒が追い銭を請求しているようなものだ。

 急進左派連合がそれだけ強気になれるのは、もしギリシャの離脱が現実化すれば拡大欧州の夢はその段階で敗れ、EUがそれを恐れているのを知っているからだ。
絶対に大丈夫だ、EUは折れる。ギリシャが離脱したらドミノ現象が起こってEUが終焉する。だからEUはギリシャを半永久的に支援せざる得ない弱者の脅しが効果的という判断だ。

 だがそれは政治的な判断であっても金融的な判断とは全く異なる。
すでにギリシャの金融機関の株式は30%値下がりしたが、これはギリシャの金持ちと、ひともうけしようとしたヘッジファンド)がギリシャの金融機関に資産を置いていることに不安を感じたからだ。
現在は選挙前の銀行資産の5%程度が流失した段階だが、金持ちでなくてもギリシャ人の預金者がギリシャの金融機関に預金を置いておくことは心配でならない。いつ凍結されるか分からないからだ。
現在ギリシャの金融機関が倒産もせずに営業で来ているのは32兆円規模のEUの支援があるからで、これがなくなったらすぐさま倒産する。
だからギリシャは政治的思惑とは別に資金面でじりじりと追い詰められている。

注)ギリシャ支援金はギリシャ国債の償還金に相応するが、ギリシャ国債のかなりの部分をギリシャの金融機関が保有している。もしEUの支援がストップするとこうした金融機関が倒産する。

 EUも頭が痛いだろう。浪費癖のドラ息子がいつまでたっても働くことをせず、親の資産をあてに遊び暮らしているようなものだ。「おやじ、あんたは金持ちなのにケチケチするなよ、おれが代わって使ってやらあ、世間ではあんたのことをメルケル因業ババアと同じだといっているのを知らないのかい」なんて感じだ。

 急進左派連合は選挙で勝利した余勢をかって借金棒引き交渉を始めるといっているが、EUとしてはいつまでも折れているわけにいかない。
今までお前の面倒を何とかして見てきたが、これ以上の面倒は見ない。好き勝手に生きなさい。ただし二度とEUの敷居を跨がせない
どこの社会でも自分で生活を切り開いて生きていかなければならないのだからギリシャ人もゆすりたかりだけで生きていけないのは同じことだ。
こうしながら拡大EUの時代は終わりヨーロッパは身の丈にあった経済規模に縮小していくのだろう。

注)ギリシャ人の意識は第二次世界大戦でのドイツへの賠償金請求をチャラにしてやったのだからいつまでもドイツはギリシャに追い銭を払わなければいけないという感度だ。何か韓国と日本の関係に似ていて笑ってしまった。
 

 

 

 

 

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(27.1.28) 老人は大志を抱け!! 若者になって医者になろう

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 信じられないかもしれないが私は医学部を再受験して医者になる決心をした。
68歳ですでに現役を引退して8年になり、体のあちこちが耐用年数を過ぎている老人がどうしてそのような決心をしたかというと理由がある。
先日NHKが放送していた「ネクストワールド」で「ついに人類は若返りの秘薬を発見した」と報じたからだ。
なにか始皇帝が求めていた不老不死の秘薬みたいだが、こちらは本物でNMNという。
生物の体内には長寿遺伝子がインプットされているのだが、年を取るとこの長寿遺伝子の働きが弱くなる。
それをNMNを投与することで再活性化を図り、老人がたちまちのうちに20歳代の若者になるという。そして2015年がそのブレイクスルーの年になるそうだ。
本当だろうか???しかし本当なら・・・・・」半信半疑だが私はこのNMNにかけることにした。

注)NHKの放送したネクストワールドの長寿遺伝子の番組の詳細は以下の通り。http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2015/01/nh-81ba.html

 現在の私の肉体のレベルは最悪だ。左足は変形性ひざ関節症で走ると激痛が走る。右足は座骨神経痛で500mも歩くと痛みとしびれが発生していったん休まないと再び歩くこともできない。
耳はひどい難聴で会議などで多くの人が発言するとほとんど聞き取れない。辛うじて一対一の会話が成り立っている状況だ。
目は昨年の末にひどい炎症が発生して一時は視力がなくなるのではないかと心配した。今は忍足眼科で治療を受けてもとに戻ったが、ヘレンケラー一歩手前になっている。
頭などは剥げていて剥げたからといって死ぬわけではないが鏡を見るたびにため息が出る。
ひどい老人で後は神様のお迎えを待っていただけだが、NHKの番組を見て気持ちが変わった。

 「100歳まで健康で若者のように生きられるなら、後32年間もただ隠居生活をしているわけにはいかない
現在私は中学生に勉強を教えており成績のいい児童には「君は将来医者になりなさい」なんて指導をしているが、人に勧めるより自分でなってしまった方が早いことに気が付いた。
第一私は病気のオンパレードで自分自身を再生医療の実験台にするのに好都合だし、一日中暇で受験勉強をする時間はたっぷりある。
老人を入れてくれる医学部があるかどうか調べてないが、時に物好きな大学もあるから可能性はないわけでなく、老人病の研究の実験台として喜んで許可してくれるかもしれない。

 先日より高校の数学と物理の問題集を買いこみ挑戦を始めた。受験勉強など40年前に卒業したと思っていたが不老長寿学の進歩でまた大学生になる気持ちになってしまった。
最も一人で行うのはしんどく途中で挫折する可能性があるので誰か一緒に勉強をしようという高校生はいないものだろうか。
以下のような条件の高校生が最適なのだが、いたら一緒に勉強に励みたいと思っている。

① 高校1年生で将来医学部志望
② 現在優秀な成績でないが努力するタイプ(あまり優秀だと私とレベルが合わない)
③ おゆみ野周辺に住んでいて常にコンタクトが取れる


 希望者はこのブログのコメント欄を使って連絡してほしい。

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(27.1.27) がんばれ台湾新幹線 倒産するな!!

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 私は台湾のファンだから台湾新幹線のニュースはとても気にかかる。倒産しそうというのだ。
台湾新幹線システムこそ欧州だが、車両と技術は日本製だから外見は日本の新幹線と何ら変わらない。
スケジュール通りに運行されるし車内の清掃は行き届いいているし、乗客も多いから「さぞ経営はうまくいっているのだろう」と想像してしまうが、実際は火の車なのだ。

注)台湾新幹線は当初フランス・ドイツ連合で受注が内定していたが日本が李登輝総統に泣きをいれ、李登輝総統の裁量で車両と技術を日本製にしたもの。

 営業利益率などは56%と日本の新幹線より稼いでいるが、借金の返済で収益はたちまちのうちに赤字になる。
台湾新幹線は約2兆円の投資案件だったがそれを民間の金融機関等から最大35年の償還期限で調達した。単純計算で毎年600億円相当の返済をしなければならないが、年間の営業利益は1000億円程度だから、新規投資や支払利息や減価償却費を考慮すると赤字になってしまう。
累積赤字は2000億程度になり、また優先株主からは償還の催促をされているが(現在裁判が行われている)手持ち資金がないため今年の3月にも破綻するのではないかと言われている。

 なぜこれほど資金計画が杜撰だったかというと、利用者の予想をおもいっきり大きくしてあたかもすぐに償却できるように計画を装ったからだ。
間違いありません。台湾の経済成長は6%は行くでしょうから毎日30万人の乗客は堅いです」なんて国会議員をけむに巻いて計画を了承させたのだが、経済成長率は5%程度だが時にひどく落ち込みがあったり、乗客数は13万人程度だから、償還計画は70年程度に設定しなければ経営が頓挫する構造になってしまった

 こうしたバブル計画はどの国の公共工事にもつきもので、私の住んでいる千葉市ではモノレールが走っているがこの計画でも乗客予想を3倍程度見積もって破綻してしまった。バブル時代に建設されたテーマパークなどはディズニー等の一部を除いてすべて倒産したのを見ても計画時の誇大利用客予想は常套手段になっている。

注)千葉県が建設(その後千葉市に移管)した千葉モノレールの現状は以下参照。
http://yamazakijirou.cocolog-nifty.com/blog/2009/06/21613-21b6.html

 台湾新幹線も予想の半分以下の乗客だが、日本の東海道新幹線ですら一日40万人だから人口が2300万日本の約6分の1)の台湾で30万人の利用客予想をするのは無茶だ。
国会議員を始め誰もがそんな計画は嘘だと知っていたがだまされたふりをして新幹線建設にまい進した。
まあ、いつか必ず返済計画に破綻が発生するが、その時はその時だ!!」
開業したのは2007年だがあれからほぼ10年で返済計画がとん挫してしまった。

 業績は十分だが借金を返済できるほどは稼げないこの新幹線を台湾はどのようにするのだろうか。
一旦倒産させて借金の棒引きと返済計画の繰り延べを行って立ちなおさせるのだろうか。
何かJALの倒産劇を見るようだが営業そのものはしっかりしているのだから資金計画さえ変更されれば日本のJR同とじように好業績企業になることは間違いない。
現在の馬英九政権はこの問題を解決する熱意が不足しているものの(
選挙に負けてすっかり政治力をなくし茫然自失の状態になっている)いづれ政治決断をせざる得ないだろう。

 

 

 

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(27.1.26) 中国の大手不動産会社の倒産が始まった!! これから始まる悲劇の始まり

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  中国の不動産業者の倒産がいよいよ本格化してきた。昨年の3月に中堅不動産会社の浙江潤置投資約580億円の負債を抱えて倒産したが、その後は目だった中堅・大手の倒産はなかった。不動産業者と地方政府は一蓮托生の運命にあるから地方政府が懸命に不動産会社を支えてきたからだ。

 しかしここに来てそれも限界に達したらしい。今度は大手の佳兆業集団ドル建て社債の利払いができず支払いを1か月延長した。
佳兆業集団などと言われても日本人にはさっぱりだが珠江デルタ地帯で中大型マンションや複合施設の建設を手掛けていた大手建設会社だ。
この佳兆業集団の資金繰りがいよいよ回らなくなって1月8日にドル建社債の30億円規模の利払いができなくなった。その後の社債の利払いにも支障をきたしていて猶予期限は1か月だから2月8日までに資金手当てができなければ倒産だ。

 13年12期の総負債額は660億ドル(約7兆円)だそうだから倒産したら中国不動産業界に多大な影響を与えるだろう。
今回の不履行が明確になったのはドル建て社債を発行していたからで、もし元建てであれば中国国内でそっと処理できたが世界から資金調達をしていてはそれもできない。

 中国国家統計局の不動産価格推移でもほぼすべての都市で不動産価格は低下しているが低下は対前月比で1%以内、前年対比でも▲4%程度という信じられないような数字だ。不動産価格が下がるときは一気であり民間の調査機関は年間で10%以上の値下がりを発表している。
不動産関連資材の鉄鋼は昨年一年間で▲16%、セメントが▲9%値下がりしているからその程度の不動産価格の引き下げがないと整合性が保たれない。
中国の統計はいつ見ても不整合だらけで見ていると頭がおかしくなる。

 もっとも中国ではマンション価格の値下がりを公表できない理由もある。もし公に30%ディスカウントなどと銘打って販売すると、すでに購入した住民が怒ってモデルルームを打ち壊したり、販売所で投石騒ぎなどが起こって商売ができなくなる。
日本も尖閣諸島を政府が購入した時に焼打ちにあったがその再来で販売業者は焼打ちにあってしまうのだ。
だからどの業者も表面的には引き下げを認めないし、国家統計局に報告する数字も引き下げがなされていないように装う。
こうして引き下げがあったとしても1%程度という驚くべき数字が発表されてしまう。

注)最後は経営者は資産をかくして夜逃げをするが佳兆業集団の責任者も夜逃げを行っている。

 実際は販売不能になって放って置かれているマンションが日本の専門家は1億戸程度と推定している(ただし中国の研究センターは5000万戸と推定)。
日本の人口と同じ程度だから途方もなくひどいことは分かるが余りに数字が大きすぎて影響の推定すらできない。
中国の大手不動産会社は香港でドル建ての社債を発行しその利回りが10%程度だったので大好評だったが、いくら利回りが高くてもデフォルトでは何にもならない。
今回は佳兆業集団の利払い延期だったが、今後は大手不動産会社のこうした実質倒産劇が陸続と現れそうだ。
中国政府が支援の手を差し伸べて世界的に恥をかくのを何とか押しとどめようとするかもしれないが、たとえ一時的には問題の先送りができてももはや隠しようもない段階に達しているといえそうだ。
日本の1990年代と同じといえばイメージがわくだろう。

 

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(27.1.25) 白鵬の優勝と外国人の進出 気が付けば外国人だらけだ!!

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  白鵬33回目の優勝を果たした。私は大相撲のファンだから毎回見ているが大鵬を抜いて史上第一位に躍りでたのだからたいしたものだ。
今や大相撲はモンゴル勢が席巻していて3横綱はすべてモンゴル出身者だしそれ以外にも幕内力士にモンゴル出身者は多い。
またモンゴルだけでなく外国人力士はいくらでもいるから日本のスポーツの中で最も国際化が進んでおりアメリカの大リーグ並だ。

 相撲界は日本で最も古い様式をいまだに順守しているまれな世界で、明治期に断髪令が出された後もちょんまげを結っているし、上下関係は極端に厳しく入門当初は奴隷のようにこき使われる。
そのため日本人の力士のなり手がめっきりいなくなって今では親方二世か大学相撲の横綱出身者がほとんどになってしまった。
仕方なく親方は海外の素質のある若者をスカウトしてきているが、最も日本と相性がいいのがモンゴル人である。

 もともとモンゴルにはモンゴル相撲という格闘技があって相撲との親和性が高いが、モンゴル人を見ているとほとんど日本人と変わらないのに驚く。白鵬や日馬富士や鶴竜も外見も物腰も日本人そのものだし、白鵬などは相撲道についての知識が深く先場所優勝した時には「明治初期に断髪事件が起き(力士も斬髪せよと言われたが)大久保利通という武士が明治天皇に(上奏して)、長く続いていたこの伝統文化を守ってくれたそうで、そのことに天皇陛下に感謝したい」とまで言っていた。

 こうして大相撲では外国人の進出が目を引くが、そのほかにも貨物船の船員などは船長以外は外国人(フィリッピン人が多い)の場合がほとんどだし、漁船の乗り組み人にもインドネシア人等が多くなっている。
私がびっくりしたのは北海道の酪農地帯の農作業員に中国から家族で出稼ぎに来ている場合があって、中国人だらけになっていた。
また中華料理店で働く従業員はほとんどが中国人の留学生になっている。

 日本は建前では外国人労働者の受け入れを禁止していて外国人労働者はいないことになっているが抜け道はいくらでもあって技能実習生や語学留学生のほとんどが日本での出稼ぎ労働者だ。
技能実習制度とは日本の技術を移転することを建前に68職種で認められており、農業、漁業、建設業を中心に約15万人が日本で働いている。
今厚労省は介護職も技能実習制度に含める計画で最長5年間は日本にとどまることができる制度になるそうだが(現在の技能実習制度は3年間)、こうして政府としてもおっかなびっくりの労働市場の開放を模索している。

 政府がなぜ正式な外国人受け入れ制度を採用せず、技能実習制度という一種の隠れ蓑のような制度を採用しているかの理由は日本人の外国人嫌いを知っているからだ。
日本人は今も昔も外国人嫌いで攘夷の志士だらけだから、開国などと公言すれば佐久間象山のように殺害されてしまう。
選挙では絶対に勝てないがそれでも企業の人手不足の解消には外国人労働者を受け入れざる得ないので実質的に受け入れているのだ。建前禁止実質開放で憲法第9条方式と言う。

注)日本人がなぜこれほど外国人を嫌うかの考察は別途行いたいと思っている。

 アベノミクスによって日本は輸出産業を中心に景気が急回復して人手不足に悩むことになる。すでに建設労働者やトラック運転手はひどい人手不足状況で福島の復興事業が遅れたり、コンビニの配送事業が困難になっている。
アベノミクスは同時に外国人労働者の受け入れを伴い、労働開国元年になるのだが、それはいつものように人知れず静かに「気が付けば外国人だらけだ」という状況になるのがいかにも日本的だ。
 

 

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(27.1.24) EUも量的緩和の戦線に参加した!! 「なんでもいいから紙幣を印刷しろ」

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 インフレ
がいいかデフレがいいかは立場によって全く違う。インフレということは商品価格が上昇するのだから生産者にとっては福音だが、一方で消費者にとっては生活苦につながる。デフレはその反対で消費者には天国だが生産者にとっては地獄だ。
したがって経済学では長い間物価上昇ゼロ%がベストでインフレもデフレも好ましくないといわれていた。
日銀も長い間そうした立場で前白川日銀総裁は、インフレターゲット論には断固反対していた。

 現在の黒田日銀総裁2%のインフレ目標を設定しそのためには異次元の金融緩和を行うと何度もアナウンスメントしてきたが、これは「自分は生産者の立場に立って企業業績を引き上げるのを使命とし、消費者の立場など知らない」といっているのと同じだ。
インフレ論者もデフレ論者も実はその時の状況によって評価が分かれ、絶対的にどちらが正しいというような基準はない。
現在の日本は長い間デフレが続きその結果経済活動が縮小してきたので「このままでは日本の経済そのものが崩壊する」という危機感に立っておりその限りではインフレターゲット論は正しい選択といえる。
一方でインフレが高進してハイパーインフレの恐れがあるような時にはインフレ論者は論外になる。

 今回欧州中央銀行ECB)が長い逡巡の後、アメリカと日本が採用した量的緩和に乗り出すことになったが、これは日本の失われた20年のデフレを見て、EU経済もその失われた20年に突入したら大変だと判断したからだ。
日本は失われた20年の間、財政出動と金利引き下げというケインズ政策でしのごうとしたが、このケインズ政策がもはや効果を発揮せずただ赤字国債を積み上げただけだった。
なぜケインズ政策が効果がなかったかというとすでにインフラなどは十分すぎるくらい整備されていてこれ以上の道路建設は熊の遊び場になり、ダムの建設は水鳥のサンクチャアリになり、飛行場はトンボが飛び交う草原になるだけで、かえってその維持費の捻出で経済が逼塞したからだ。加えて金利は十分すぎるほど引き下げてこれ以上の引き下げなど不可能なゼロ金利になってしまった。

 「ケインズ政策がまったく効果がない!! 一体どうすればいいんだ!!」
その回答が金融の量的緩和で簡単に言えばインフレを起こして花見酒の経済を作りだそうということだ。
21世紀に入って先進各国はすっかりケインズ政策を諦めFRBはただドルを印刷して市場にばらまく方策に変えた。この効果は不要なものの価格が上昇するということで株価と不動産と石油や銅や石炭というコモディティ価格を押し上げ、それによって得たあぶく銭で富豪層が豪遊を始めるので経済が回復するというシナリオだった。
ただ紙幣を印刷するだけだからこれほど簡単な政策はないが、問題点もあってやりすぎるとハイパーインフレになって制御できなくなる。

 働き者で生真面目なドイツ人はこうした紙幣印刷経済に反対し「真面目に働いてこそ経済は発展する」とといてきたが今は聞く耳を持つ人はいない。
やだ、なんでもいいから金をばらまいて経済成長をはかれ」世界の先進国の大合唱になっている。
何度も私は言ってきたが先進国経済は十分に発展してきたので実は成長限界に達している。これ以上成長してどうするのという状況下ではGDPは停滞し、新規雇用は生まれないから失業率は上昇する。それを運命と諦めるか、反対に無理やり株と不動産と言うそれ自体何の価値もない金融商品の価格を上げることで成長を演出するしか他に方法はない。

注)不動産も単に値上がり益を狙った売買は金融商品という。

 量的緩和のもう一つの効果は自国通貨の通貨安が発生することでそれによって輸出が伸びる。現在の世界は1930年代の為替切り下げ競争と同じでかつては直接為替レートを引き下げたが今は金融の量的緩和で行っているに過ぎない。
まずアメリカが実施し日本が追随し、今EUがこれに倣った。確かに円安が劇的に発生したから日本の輸出産業は自動車を中心に急回復しており、今度はユーロの価値が劇的に下がりドイツ経済をうるおすだろう。


 量的緩和の先進国アメリカではこれによって金持ち階級がより裕福になり99%は貧困化した。日本もそうなるだろうしEUも同じだ。
繰り返すがもはや成長限界に達した経済では金持ちをより金持ちにさせることでしか経済成長は望めない。

経済成長などもう望まない」といい切れれば話は解決するが、実際はそう言いきれないのが人間のサガでこれを経済成長のパラドックスという。
経済成長をすればするほど貧乏人のウェイトが増える、それが問題だ!!!」ということだ。

 

 

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(27.1.23) 韓国のひどい差別社会と日本への影響

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 韓国人の話を聞くと柔道も剣道も華道も茶道も日本にあるものはすべてが韓国朝鮮)起源だというので閉口するが、確かにどこでも戦うためには柔術や剣術のたしなみが必要だし、花を飾ったりお茶を飲んだりするのはどこの世界でもしてきたことだから、そんなことを言えば世界中に起源ができてしまう。
しかし起源というにはそうしたものを体系化して誰にでも伝えられる様式に統一する必要があり、単に子供が力比べをしたりチャンバラをしていたとか、野の花を積んで家に飾った伝統があったとしてもそれを起源だというのは言い過ぎだろう。

 日本史の中で明確に朝鮮からの伝来と言われるのは仏教で、6世紀の半ばの欽明天皇の時代に百済からもたらされている。
その後日本は7世紀の初めから遣隋使や遣唐使を派遣して直接中国から進んだ文化を導入したが、それ以前はもっぱら朝鮮経由だったことは確かだ。
当時の航海技術では直接中国まで出向くのが難しかったためで、朝鮮半島経由が最も合理的な選択だった。
だから韓国人朝鮮人)が日本に文化をもたらしたのは韓国人で、日本文化はすべて韓国のコピーだという気持ちは分からないでもないが、それなら韓国の悪しき文化も同時に導入されたのではなかろうかと私は疑っている。

 韓国社会の最も悪しき文化とは現在も韓国社会に巣食っている差別意識で韓国における差別意識は尋常でない。日本でいう部落問題である。
李氏朝鮮の時代だから今から百年前だが、当時の社会は王族、ヤンパン、中人、常民、賤人の階級があり、さらに賤人はヌヒ、俳優、医者,巫女、白丁などと言った細かな階層に分かれていて特に最低の階層である白丁などは奴隷そのものだった。
あまりにひどい階級差別に驚いた日本政府は日韓併合時1910年)にこうした差別の撤廃を図ったが、朝鮮社会にはこの差別が脈々と受け継がれていて日本の敗戦後は先祖がえりが図られかえって強化される形で差別が残っている。

 韓国人になぜ売春婦が多いのかの最大の理由はこの身分差別ゆえで、白丁などにはまともな就職先がなく残されたのは売春婦になることだけだ。
今も昔も韓国は買春天国だが、韓国で買春禁止法が施行されたのは21世紀の2004年に入ってからで、これで女性が解放されて喜ぶかとかと思ったら「他に職業がないのに買春を禁止するとは何事だ」と売春婦による反対運動が起こっていた。

注)韓国の売春婦は国内で取り締まりが始まったためその後世界各地に散らばりアメリカやオーストラリア、そして日本で買春を行っており売春婦といえば韓国人というほど多い。

 私は前から部落問題という差別がなぜ日本に存在するか疑問に思っていたが韓国のひどい差別社会を見てこれは遠い昔(弥生時代)に韓国からもたらされたのではなかろうかと思うようになった。
日本の部落問題の特色は稲作民の狩猟民に対する差別で、お米を作る民は最上で牛馬やイノシシを解体したり皮革をなめす人間は最低だとするものだが、こうした差別は狩猟民族や遊牧民族の中には絶対に存在しない。
日本では昔から「お百姓さんに感謝して米粒を残すな」と言われてきたが「牛の解体業者に感謝して肉を残すな」とは言われたことがない。

 遠い昔になるが古代朝鮮には高句麗と言った狩猟遊牧民族が今の北朝鮮から満州にかけて跋扈し、南の農耕主体の住民を圧迫していた。
いたたまれなくなった百済や新羅や任那あたりにいた農耕民が海を渡って北九州に上陸したが当時日本は縄文人の世界で狩猟と採集が主な生業だった。この縄文人を駆逐する過程で弥生人は大和朝廷を作ったが、そこで稲作民の優位が確立された結果縄文人が差別されたのだと思っている。
私がなぜそう思うかというと差別意識や部落問題は主として大和朝廷が支配した近畿と北九州とその中間地帯に集中的に存在するからだ。

 私が生まれたのは関東地方だが部落問題を本当に知ったのは大学に入ってからで実際の現場を見たのではなく学問的にこの問題を知った。さらに東北地方にはこの部落なる存在がほとんどないのはここがもともと縄文人のホームグランドで東北が大和朝廷の軍門に下ったのは平安初期の桓武天皇の時代に坂上田村麻呂が蝦夷征伐をしてからで、その後も長く化外の土地として農耕民からは見捨てられた場所だった。

 私は韓国人の差別意識があまりに強いのを見てこの仮説を思い立ったのだが、かなり有力な仮説になると思っている。
朝鮮からの渡来者は稲作文明をもたらしたと同時に稲作民が持つ狩猟民に対する差別意識をもたらし、さらに日本では農耕民の優位が確立したために狩猟民に対する部落差別が固定化したのではないかと思っている。
韓国人の言うように遣隋使以前の文化が朝鮮経由でもたらされたのなら、その悪しき文化も当然もたらされたはずで、何とも迷惑な差別文化を日本に導入したものだと思う。

注)韓国と北朝鮮は互いに相手を軽蔑しているが、もともと北朝鮮は狩猟遊牧民族の土地で一方韓国の農耕民族の土地である。
この境界線は39度線あたりにあって朝鮮が分裂する時は常にそのあたりに境界線がひかれている。ちょうどイギリスのイングランドとスコットランドの関係と似ているといえばイメージがわくだろう。



 

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(27.1.22) 身代金支払い常習国の岐路  安倍首相はテロとの戦いに参加するか?

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  テロ組織による人質事件が発生した場合、各国別に対応が異なるが大きく分けて身代金を支払って解決する国と断固拒否する国に分かれる。
断固拒否する国の代表はアメリカとイギリスとロシアでこの三国は絶対に身代金を支払わない。
その代り救出作戦を断行してテロ実行犯を殲滅するが一方で人質になった人が殺される場合が多い。特にロシアはそうとう乱暴だから人質はほとんど殺害されてしまう。

 一方で身代金をすぐ支払う方の最右翼は日本で過去何度も身代金を支払ってきた。
明確に誰でも知っているのは1977年に起きたダッカ日航機ハイジャック事件で、当時の福田首相は「一人の人命は地球より重い」という迷セリフで、当時の金額で約16億円の身代金を連合赤軍の兵士に支払っている。
その後もイラクやアフガンで拉致される日本人が後を絶たなかったが、たいていの場合釈放されておりこれは背後で身代金の支払いがあったからである。

 釈放されるとその映像が流れるが本人たちは全く緊迫感がなくかえって旅行から帰ってきたような雰囲気で「捕虜期間中の待遇は悪くなかった」とか「もう一度現地に戻って頑張る」とか言うので心配していた側は拍子抜けしてしまう。
実際日本人は最も金になる木だから丁重に扱われて大金の身代金が支払われて釈放されることが繰り返されてきた。

 今回イスラム国に二名の日本人が拉致され釈放条件として2億ドルが要求されている。
二名の日本人と引き換えに2億ドルという高額な身代金を要求しているのは「うまくすれば日本国が全額支払うだろう」と思っているからだ。
これに対し安倍首相は訪問先のイスラエルで「テロには屈しない」と述べるとともに「人命尊重が一番だ」と述べたが、この二つは実際は両立しない。従来の日本はテロに屈して人命尊重を第一にしてきたが、今回安倍首相はどのような決断をするのだろうか。

 紛争地帯にあえて行く人には通常二種類の人がいて、単に軽率で物見遊山で行く人と、死を決意して確信犯的に紛争地帯に出向く人だ。前者のような人を日本国が全力をあげて救出するのは実際は馬鹿馬鹿しいことで、「自分の責任だろう」といいたくなる。
また後者の場合は自己責任で出向いており捕虜の一人の後藤さんは「ここで命を落としてもそれは自分で選択したことだ」という主旨のメッセージを残していた。後藤さんは紛争地帯をルポするジャーナリストでリスク込みの仕事だと割り切っているようだ。

 一方日本国としては従来路線のテロに屈して身代金を支払うのか、今回を機にテロと断固戦うのか(人命を尊重しないのか)の岐路に立たされている。
アメリカやイギリスからは前者を選択するように圧力をかけられており、もし本当に2億ドルもイスラム国に支払われてしまえば日本がイスラム国に多額の軍事援助をしたことになる。
懸命にアメリカやフランスが空爆してもイスラム国に地対空ミサイルなどを購入されて次々に航空機が撃墜されては何の為の戦争か分からない。
私は安倍首相は今回はテロとの戦いに参加せざる得ないと思っているが、72時間の死刑予告時間までにどのような動きをするか目が離せない。

 

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(27.1.21) 中国に取りこまれた伊藤忠商事 6000億円は習近平政権への実質献金

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  伊藤忠商事
がここに来て中国シフトを強化した。伊藤忠商事がタイの最大財閥CPチャロン・ポカパン)と合同で中国国内の最大と言われている国有企業CITIC(中国中心集団)に1兆2000億円規模の資本参加をするという。1社で6000億円ずつの投資になる。
この投資額は日本企業が中国に行った投資額のうち最大規模で、14年度の日本企業全体の投資額5060億円を上回っている。
現在日本企業は中国から逃げ出しており14年度の投資額は対前年比で43%減少しており、私は「ようやく日本企業も中国の現実に目を覚めたのか」と安堵していた。

注)なお新聞によっては1兆円と言う数字になっているのもある。

 ところがここに来て伊藤忠商事が6000億もの投資を行うと聞いて心底驚いてしまった。
伊藤忠商事は頭がおかしくなったのか!!」と疑ったからだ。
投資先のCITICはあまり日本に知られてないが中国国内のコングロマリットで特に信用、保険部門に強い。
全額政府出資だったがここに来て習近平指導部は国有企業の効率化に乗り出し外資受け入れ方針を打ち出した。国有企業の生産性があまりにひどく親方日の丸の旧国鉄と同様赤字体質だったからだ(なお表面的にはほとんど黒字を装っている)。
しかし各国とも及び腰でなかなか提携先が見つからない中、習近平指導部は伊藤忠商事を口説いて資本参加を同意させた。
同時に参加するCPは伊藤忠商事と資本関係があり、また経営者は華僑でもともと中国との関係が深い。

 商社の中でなぜ伊藤忠商事に白羽の矢が当たったのかというと、伊藤忠は上げて中国シフトを強化して今では「中国と取引したければ伊藤忠の仲介が一番」というほど中国要人に食い込んでいる。伊藤忠商事のホームページを見ると中国との関係の深さを誇らしげに記載してある。
伊藤忠の社長と会長を歴任した丹羽宇一郎氏は2010年から12年まで民主党政権下で中国大使を務めたが、これは中国要人との太いパイプ(実際は李鵬グループへのワイロ攻勢)を認められたからだった。

 丹羽氏は大使在任中もそして退任後も中国擁護の言説を繰り返しており、石原元都知事の尖閣諸島の購入計画を知った時は「日中関係にきわめて深刻な危機をもたらす」と強く警告していた。実際その予想通りだったが、丹羽氏の本音は「中国のいうことをすべて聞いて日本は中国の属国になれ」ということだったから自民党のタカ派がかみついた。

注)丹羽氏が日本を中国の属国にしようとして画策していたことは確かでそのことは前に詳細に記載した。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2013/07/post-04f4.html

 今回習近平主席の強い要請もあって伊藤忠商事は過去最大規模の投資を行うことになったが、この投資を伊藤忠商事は断り切れなかった。
伊藤忠以外の商社や企業が対中投資を減らしているのは中国が経済失速をはじめ、特に製造業が生産拠点を設けるのにはコストがかかりすぎるからだ。
さらに中国は政治リスクが大きすぎて日本企業に対する打ちこわしがいつ起こってもおかしくない。
加えて現在中国政府中枢では習近平派、胡錦濤派、江沢民派が三つ巴のバトルを繰り返している。だから正常な判断力を持った経営者なら中国からの撤退を検討する。

 CITICの外国資本導入も権力闘争の一環として行われていて、習近平氏が実権を握った国有企業の立て直しのために外国資本を導入しようということだ。
伊藤忠商事としては中国の金融・保険業に参加できる絶好の機会と判断しているようだが、中国のこの業界は魑魅魍魎が住んでいてまともな決算がされておらず実質政治家の財布になっている。
今回の1兆2000億円も習近平氏の政治資金と使われる公算が大きく、昔のイメージでいえば政商が政治家から運上金を巻き上げられたような感じだ。
結局伊藤忠商事はあまりに中国に接近しすぎた結果習近平氏から、「おぬしとは生きるも死ぬももはや一蓮托生」と脅されてしまった。
丹羽宇一郎氏は日本を中国の属国にしようとしたが、属国になったのは伊藤忠商事ということになった。

 

 

 

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(27.1.20) とても意外なシャープの業況  15年3期赤字見込み

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 とても意外な気がする。シャープが15年3期の決算で再び赤字に転落すると日経が報じた。
12年、13年と毎期5000億円近い赤字を出して「シャープは倒産するのではないか」と気をもんだが、14年3月期は115億円の黒字になった。今期の業績見込みも300億円程度の最終利益になると発表していたので「やれやれシャープもようやく回復軌道になったか」と安心していた。

 しかしここに来てシャープを取り巻く環境が悪化し始めたという。シャープは現在中小型液晶パネルの生産にシフトしており、この中小型パネルの主な供給先は中国のシャオミのような振興スマートフォンメーカーだった。この生産がとても好調で今期も黒字になると言われていた。
ところがそこでの採算割れが発生し始めたという。
またヨーロッパでは景気が低迷しているためイタリアポーランドにあった不採算工場を売却し始めており、これの特別損失が143億発生するという。

 日本のメーカーは自動車産業を中心に劇的に収益が改善されており、1円の円安でトヨタなどは300億円の利益が発生しているのにシャープの不振は際立っている。
この円安局面で呻吟している企業は世界中に生産拠点を分散させたソニーだけかと私は思っていたのでこの発表には驚いた。

 驚いたのは私だけではなさそうで株価はすぐに10%程度値下がりしてシャープが経営済危機のただなかにいた2012年の株価に近づいている。
シャープは金融団に再び融資の依頼を始めておりこれは二回目の危機になりそうだ。
元々シャープが経営危機に陥ったのは大型液晶工場への投資に失敗し、韓国のサムスンに蹴落とされた結果だが、中小型パネルにはイグゾーというシャープ独自の技術で絶対的有利と言われていた。
しかしその技術も絶対的とは言えないようだ。

注)私はシャープの業績は大復活すると見て以下のような記事を記載した。http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2013/05/post-ac4d-1.html

 どうやらシャープの不況はサムスンの液晶部門の販売強化が原因らしい。サムスンはスマートフォンでは中国市場でシャオミファーウェイと言った企業に追いまくられていてシェアが低下して、14年7~9月期は大幅な減益だったが意外なことに14年10~12月期は前期比28%の増益だった。(ただし年間通期では大幅な減益
通信部門が好調だったという説明だが私は14年10~12月期も減益傾向が続くと想定していたのでとても驚いた。
サムスンもなかなか粘り腰があるな・・・・・・・・・
どうやら粘り腰の中に液晶パネルのダンピング輸出があるようだ(ただしまだ部門別の売り上げ・収益構造は発表されていない)。

(27.4.3追加) サムスンがシャオミに安値攻勢をかけたとの判断は間違っていた。実際に動いたのは韓国のLG電子と日本のジャパン・ディスプレーだった。サムスンはシャオミとは競争関係にあるので競争相手に液晶を提供するようなことはしていなかった。

 今世界の液晶部門で圧倒的な力を持っているのは韓国のサムスン約20%)で次はLG電子約15%)、日本勢はソニーが6%程度で後は東芝、パナソニック、シャープがそれぞれ団子状で4%程度だ。
サムスンにウォン高をものともせずダンピング輸出を仕掛けられたら病気上がりのシャープはひとたまりもないということのようだ。

 アベノミクスの円安効果も企業によっては十分な効果を発揮できないという事例を見せつけられてしまったが、しかしサムスンとしてもいつまでも出血輸出を続けることには限界があるから我慢比べということになりそうだ。
私はシャープのファンだから何としても頑張ってもらいたいと声援を送ってしまうが世の中そうはうまい話ばかりではないということだろう。

 

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(27.1.19) 天皇と相撲協会の和解 天覧相撲が再開された

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 18日は大相撲の春場所中日だったが、大相撲と平成天皇の和解がされた記念すべき日になった。平成天皇と皇后が4年ぶりに天覧相撲に臨席されたからだ。
相撲協会と天皇家に隙間風が吹いたのは2011年の八百長事件の発覚からである。力士相互間でメールで勝ち負けを決めてその代償として金銭の支払いがあったというもので、幕内や十両を含む力士約30名が解雇された。
この不祥事を受けて相撲協会は2011年の春場所(大阪場所)の興行を中止した。しかし天皇家の怒りは解けず翌2012年の初場所から天覧相撲に臨席されなくなられた。
あれから4年の歳月がたっている。

 大相撲にとって最も由々しきことは天皇家から見はなされることである。
相撲協会の最大のスポンサーは今も昔も天皇家であり、相撲の起源は642年に飛鳥の宮廷で百済の使者を招いての相撲を見せたことが始まりだ。
日本人もこんなに強いのだぞ」と百済の使者に見せたかったのだろう。
その後も皇室では行事の一つとして相撲節会というものが開催されており、奈良時代の聖武天皇は地方の郡司に強い若者を差し出せと命じている。
この相撲節会は平安時代を通じても行われていたが、天皇家の実権が藤原氏に移行するにつれて宮中行事として行われなくなっていった。
藤原氏としては「あんな野蛮なものより和歌・管弦の方があらまほしかった」ためと思われる。

 その後も相撲そのものは生き延びたが天皇家からの庇護を受けることができなくなったため、江戸時代になると藩主お抱えの相撲ともう一つ民間の勧進相撲として行われていた。勧進相撲とは今でいうプロレスで寺社等への寄付行為と称して寺社の境内で実際はシャバ代を稼いでいた。
この時代の相撲取りは歌舞伎俳優と同じ河原もので、男芸者とさえ言われていたほどだ。

 大相撲が劇的に復活したのは天皇家の復権がなった明治時代からだが、明治初期はふんどしスタイルが悪趣味でちょんまげは時代錯誤と言われて、東京で相撲を取ることはあいナランという禁止令まで出されていた。
これを救ったのが明治天皇白鵬が先場所優勝インタビューでこのことを述べた。
明治初期に断髪事件が起き(力士も斬髪せよと言われたが)大久保利通という武士が明治天皇に(上奏して)、長く続いていたこの伝統文化を守ってくれたそうで、そのことに天皇陛下に感謝したい

注)白鵬が上記の言葉を述べたことは前に記載した。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2014/11/post-b523.html


 これは白鵬の言葉であるとともに相撲協会の天皇家に対する謝罪の言葉であり、もう一度天覧相撲に臨席してほしいとのメッセージであった。
2011年から4年、白鵬と相撲協会の謝罪でようやく天皇家の怒りも解け晴れて天覧相撲が再開された。北の海理事長の心中は察するに余りある。
大相撲は八百長事件の傷も癒えて東京場所で満員御礼が続いており、閑古鳥が鳴いていた九州場所でも土日は満員御礼になってきた。
だが天皇の天覧相撲が復活しない限り大相撲の傷は癒えたことにならない。

 今も昔も大相撲は天皇家によって支えられており、特に昭和天皇は心から大相撲を愛しておられた。昭和天皇が身を乗り出して大相撲をご覧になっていた姿が今も脳裏によみがえる。
現在の天皇杯を大相撲のために創設し、天皇公認のスポーツにしたのも昭和天皇で天覧相撲を興行できるということで戦前戦後の大相撲の発展があったといっても過言ではない。
昭和天皇が崩御された時相撲協会は上げて悲しみに包まれ天皇の棺が通る沿道で、親方と力士が冬の氷雨の中を傘もささずに深く目礼していた。
大相撲としては最大の感謝の気持ちを表したかったのだろう。

 2015年1月18日は平成天皇の天覧相撲が復活し大相撲に取って記念すべき日になったはずだ。

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(27.1.18) スイス国立銀行の変節 もうユーロは買い支えない!!

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  こういうのを晴天の霹靂というのだろう。静かだと思っていた池に突然大石が投げ込まれ池で遊んでいた水鳥が一斉に騒ぎだしたような騒動だ。
スイス国立銀行が突然固定相場を止めるとこの15日に発表し、1ユーロ=1.20スイスフランの相場がいつまでも続くと思っていた投資家がパニックに陥ってしまった。

 スイスという国は特別な存在で、あらゆる資金がスイスに集まってくる。弱気になったヘッジファンドが一時的に資金を避難したり、中国やロシアの富豪が政府に内緒の金を預けたり、アフリカや中南米の独裁者が自身が国から追い出された時の隠し金などを預けたりするので放っておくと預金だらけになってしまう。
集まった資金の使用先があればいいが集まりすぎた資金はどうにもならない。
さらに問題は資金が殺到するとスイスフラン高が留まることなく高進して、国内の時計産業や薬品産業等の製造業を圧迫する。日本の最近までの円高と同じだ。

 スイスはこうしたスイスフラン高にたまりかねて先進国としては異例な固定相場制を採用した。2011年9月1ユーロ=1.20スイスフランに固定しもしスイスフラン高になるようならユーロを無制限に買い支えると発表した。
そして同時に「もうこれ以上預金はいらない。もし預金したければペナルティーを払え」と預金者から手数料を徴収してきた。
おかげで1ユーロ=1.20スイスフランの相場が維持されていたから世界の投資家はスイスフランは固定相場だと思っていた。

 だがこうした措置には最初から限界がある。
ユーロは安くなるばかりでスイス国立銀行が投入する資金は増大し、その結果買い支えたユーロはその都度目減りしていく。
しかもユーロはさらに安くなる要因が目白押しで、ギリシャの総選挙で与党が敗北すればユーロからの借入金は踏み倒されるし、ギリシャがこければスペイン、ポルトガル、イタリアと言ったラテン系諸国の踏み倒しが始まる。

 ヨーロッパ中央銀行ECB)はこうした危機状況下でドイツを説得して日銀並みの金融緩和策に実施する腹固めをしたので、「何かあったらユーロを売ってスイスフランに逃げ込め」とヘッジファンドはユーロ売りの機会を狙っていた。
そこにスイス国立銀行が「もうユーロを支えない」と発表したのでユーロのパニック売りが始まった。
一時ユーロは対スイスフラン対比30%も値下がりしたが、さすがにそこまでは売られすぎで今は10%から20%の値下がりにとどまっている。

 ユーロの値下がりはさっそく円にも反映し、円はユーロ対し円高基調に反転した。当面最も弱い通貨はユーロだから相対的にましな円が買われるという構図だ。
通貨の交換レートはすべて相対的なもので絶対的に強いとか弱いとかいうようなものがないからユーロが弱くなれば円が強くなるだけに過ぎない(通貨は単なるバランスだという感覚が大事)。

 現在は世界中で通貨の切り下げ競争を行っており、最初はFRBが、続いて日銀が、そして最後に残ったECBがこの通貨安競争に参入しようとしている。
資金は世界中でだぶつきその資金がスイスに殺到したのでスイスが根をあげてしまったのが現在の状況だ。

 このショックで特にFX取引で損失が出ている。スイスフランを固定相場と思って投資をしてきたからで大手のFX業者が倒産しそうになっている(日本でもFX取引をしていた人は真っ青だ)。アメリカ政府も乗り出してこうした業者を支えているがリーマンショックの二の舞にならないための措置だ。
しばらくすればスイスショックも吸収されて落ち着くだろうが、ユーロがユーロ安政策に転換するので日本の円安が無限に続くという前提は崩れ始めている。

注1)金融取引とは本質的にゼロサムゲームだから誰かが得をすれば誰かが損をする。今まではスイス国立銀行がユーロを買い支えて1人損失をかかえていたが、それが今度はFX業者が損失を抱えることになったのに過ぎない。

注2)なおスイスショックに先立って長期金利が劇的に下がっていたことは前に記載した。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2015/01/post-ac4d.html

 
 

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(27.1.17) 「マッサン」のシャーロット・ケイト・フォックスさんは実に美しい!!

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 やはりと言おうか美意識というものは時代と場所で異なるものだとしみじみ思ってしまった。
NHKの朝のテレビ小説「マッサン」を見ての印象である。
マッサンに出演している主演女優のシャーロット・ケイト・フォックスさんのことで、私はこの女性がとても美しいと思っている。
シャーロットさんはアメリカ人だがスコットランドからの移民の孫だからイギリス系アメリカ人といえる。

 実を言うと私は朝のテレビドラマはほとんど見ない。「マッサン」も見ているわけではないのだがかみさんがこの番組のファンで毎日食い入るように見ているので私も何気なく場面場面を見ることになった。
もっとも真面目な視聴者でないから「これはどうやら日本で初めてスコッチウイスキーを作った人の話だな・・・ニッカウイスキーの創業者のことかしら・・・」ぐらいしか分からない。

 私はこの時間中学生に教える数学の問題集を解いているのだが、シャーロットさんが出る場面になると問題集を解くのを止めてじっと見入ってしまう。
見ていてシャーロットさんのしぐさが非常に日本人的なのには笑ってしまうが、それでもそのしぐさがとてもかわいらしい。
この女優は日本人に最も愛される外国人女優になりそうだな・・・・」そう思っている。

 私が時代によって美意識が異なることを思い知らされたのは奈良時代に描かれた正倉院にある鳥毛立女屏風図とりげたちおんなびょうぶず)を見た時で「奈良時代はこんなしもぶくれの目の細い女性がよかったのか」としみじみ思ってしまった。歌手の川中美幸さんタイプの顔だちだ。
平安時代の絵巻物を見ても相変わらずしもぶくれで細目タイプだったが、江戸時代になって美人のスタイルが激変した。
歌麿の浮世絵に出てくる女性はうりざね顔で目が細くおちょぼぐちと決まっていて、江戸時代の庶民がこうした細長い顔の女性が好きだったのかと驚いたものだ。

 場所が変わると全く美意識が異なることを思い知らされたのは高校生の時に見た映画エル・シドに出演したソフィア・ローレンさんを見た時だった。ソフィアさんが画面いっぱいにupされると、おそろしく大きな目と唇が目だって私は思わずのけぞってしまった。
とても美人とは思わなかったが映画では絶世の美人として登場しており、エル・シドを演じたチャールトン・ヘストンさんが「あなたは実に美しい」と連発するのを聞いて非常な違和感を持ったものだ。
しかしこのおそろしく大きな目と口はヨーロッパ人を魅惑するらしくその後もローレンさんはヨーロッパを代表する女優として存在し続けた。

 だから美意識とは時代と場所が異なればそれぞれ美しい基準があっていいということを知ったが、シャーロットさんを見てとうとう日本人好みの外国人女優が現れたと思って嬉しくなってしまった。
現在の日本人はあまり目鼻立ちがはっきりしているより少しぼわっとした輪郭で全体としてやさしさが伴った美人が好きだ。具体的には吉永小百合さんタイプで、私はシャーロットさんを見ると吉永小百合さんを思いだしてしまう。

 シャーロットさんの人気を見て「この女優を抜擢したディレクターの見る目は確かだ」と感心したが、ようやく日本人が日本人の基準で西欧人を見ることに成功した最初の事例となりそうだ。
21世紀は日本の美意識が世界に広まる世紀になる」と常日頃いっているのは日下公人氏だが、西欧人の美しさも日本基準ができそうでヨーロッパ人やアメリカ人に美の基準を教えられなくても済む時代がやってきた。
そう思いながらシャーロットさんをしみじみ眺めている。

 
 

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(27.1.16) 日本経済の回復がトラック業界を直撃している

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 経済は生き物だからGDPのような静止した過去の指標をいくら眺めていても現在日本経済に起こっていることは分からない。
GDPはここ2四半期マイナス成長になっているが実際は非常な勢いで経済は成長している。

注)GDPが景気の指標にならないことは何回も述べている。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2014/11/post-53bf.html


 その例が物流業界の現状で、NHKのクローズアップ現代が物が運べない「物流危機」をレポートしていた。
現在日本経済は急激なスピードで立ち直りつつあるのだが、その影響が物流ネックに出てきてトラックの運転手が集まらないのだ。

 トラックの運転手のイメージは菅原文太さんが演じたトラック野郎のイメージで、どう見ても若者がしたくなるような職業ではない。
賃金水準は全産業平均の約8割、労働時間は2割増しだから、低賃金・長時間労働の典型的な職場だ。
それでも従来人手が確保できたのは停滞の20年間、職場が日本から消えていたので致し方なくこの職場を選んでいる人が多かった。
しかし経済が活況を呈し今ではトラック運転手より条件のいい職場がいくらでもあるから、より条件のいい職場を目指してシフトし始めている。

 日本の物流システムは世界最高水準でアマゾンなどで本を注文すれば翌日には配達してくれる。最近ではスーパーやコンビニでも宅配を始めたから消費者は家にいてもすべての商品を買いそろえることができるほどだ。
大手コンビニの配送システムも素晴らしくセブン・イレブンでは一日9回の配送を行っており、時間は5分単位で設定されている。
しかしこうしたシステムが運営できたのはトラック運転手があり余るほどいたからで、運転手がいなくなれば前提条件がすべて壊れる。

 物流業界の対応策としては主婦による自転車配送システムを導入したり、運転手の労働の軽減を図るために積み下ろし用リフトを導入したりカートで運ぶシステムを導入していたが、こうした対応にも限界がある。
物流業界の自助努力ではどうにもならない水準になりつつあり、もっと大きな改革が求められているようだ。

 たとえば従来のトラック輸送を縮小しJR貨物輸送や船舶輸送に切り替えてトラックに頼らない輸送法の検討だが、受け入れ側のJR貨物にも問題があって十分な列車本数の拡大ができない問題がある。
結局はトラック運転手の待遇を改善して魅力ある職場にしなければならないのだが、そうしたコストは輸送費に跳ね返るから早晩この物流費を消費者が負担しなければならなくなるだろう。

注)鉄道輸送は一列車で10トントラック65台分の輸送力があると言っていた。

 こうして日本経済の急激な回復が輸送業界を直撃してトラック運転手の不足問題を浮き上がらせた。何度も言うが景気回復はGDPを見ていても全く分からない。かえって具体的業界の人手の問題大きく言えば失業率)を追っていくと、今日本で起きていることが明確に分かるのだ。

注)アメリカではFRBの政策決定の重要な要素に失業率を入れているが、これは経済というものをよく理解しているといえる。
 

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(27.1.15) 長期金利の急激な値下がりが経済の地殻変動を示している

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 ここにきて長期金利が急激に下がっている。一般の人にとっては「だから何なの!!」という感覚だろうが、投資家や政府の金融担当者にとっては一大事件だ。
日本国債の10年物0.255%5年物などは0%に張り付いた。
金利などほとんど発生せず期近ものに至ってはマイナスの金利になっている。
これは日本だけでなくドイツでもアメリカでも同じだから、世界中で資金需要がなくなってしまったことを意味する。

 ヘッジファンドを中心とする投資家は収益が上がる投資先さえあれば積極的に資金を投入するが今は全くと言ってそうした対象物件はない。
原油などどこまで低下するか分からないような状況でもう少しで40ドルを割り込みそうだし、鉄鉱石も石炭も非鉄金属もみな一斉に値下がりしている。
大変だ、コモディティに投資している資金を引き揚げろ!!」世界中でリスクがある投資から資金が引き上げられている。

 おかげで世界中で資金がだぶついているが回収した資金を放っておくわけにはいかないので、安全確実なアメリカや日本やドイツ国債に需要が集中している。
今は資金を寝かせておこう。次の投資案件が出てくるまでの辛抱だ
現在値上がりが期待できるのはアメリカと日本の株式と不動産だけでヨーロッパも中国も経済状況が全く不振に陥った。
強気な投資家はアメリカや日本の株式や不動産に投資をしているが弱気な投資家は国債を購入して資金を寝かせる措置をとっている。

 今年に入ってから世界経済はさらに急激に変化した。ヨーロッパは完全に失われた20年に突入しギリシャ危機が再熱しそうだし、中国は厚化粧のGDP統計からは信じられないような不動産不況に陥った。
中国の14年度の貿易統計が公表されたが輸出入合わせた貿易額は3.4%の増加だが、これはGDPの7.3%の半分以下だ。中国は貿易こそ命というような国なのにこの低迷はひどい。輸入に至っては対前年比0%だから、世界中の資源を買いあさっていた一昔前と比べると様変わりだ。
中国が原油も鉄鉱石も銅も石炭も買わなくなった。コモディティの投資資金はすべて引き上げろ!!」ファンドマネージャーの怒鳴り声が聞こえるようだ。

注)何度も言うが中国のGDPの増加7.3%と貿易量の増加3.4%との乖離はひどい。GDPは3%台に落ちていることは確実だ。

 15年度の経済で好調なのはアメリカと日本だけになるだろう。アメリカでは株式も不動産も多少の上下を繰り返しながら上昇し日本の株式や不動産も同様の推移をたどるははずだ。
14年度の外国人による日本の不動産投資は約1兆円になってこれは前年度の3倍の規模だったが、中国での不動産市場の崩壊で資金が中国から逃げ出し日本に向かっている。
都心のビルも京都の古民家もニセコの周りのリゾート地も中国資本が徘徊している。

 一般の人には分かりずらいが、世界経済に転換点が訪れているのが長期金利の趨勢で確認できる。
大地震の前の地鳴りなのだが、2015年は誰の目にも世界経済が変わったことが確認できるだろう。



 

 

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(27.1.14) なぜ朝鮮は停滞の500年を過ごしたのか? そしてなぜ正確な地図が存在しなかったのか!!

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 大したものだと改めて感心してしまった。伊能忠敬のことである。日本で初めて正確な日本地図を19世紀の初めに作成していた。
この地図によってはじめて日本という領国が明確になったのだが、この地図を見ると当時の人がどこまでが日本と意識していたか明確に分かる。

 ロシアと領土権争いをしている国後・択捉については国後島は描かれているが択捉については地図にない(かえって樺太の南端が描かれている)。
また韓国と領土権争いをしている竹島については描かれていない。これは当然で岩礁だけの人の住んでいない島など測量する価値がないからだ。
そして沖縄や尖閣諸島もこの地図にはない。
そうか、当時の日本人の日本という感覚はこうしたものだったんだ!!」
江戸幕府がロシアやイギリス等の植民地侵略に対し防衛しようとした領国の範囲が分かって非常に興味深かった。

 私がなぜ伊能忠敬の地図を見ていたかというと隣国の韓国朝鮮)で伊能忠敬が作成したような正確な地図がいつできたのか興味を持ったからだ。
地図があるということは領国という概念があってさらに国民国家成立の前提条件があるということだが、いくら探しても見つからなかった。
14世紀のイモムシのような地図は存在し、それも韓国(朝鮮人)が作ったのかどうかは不明だったが全く本格的な地図が19世紀にないのだ。
やはりそうか、当時の朝鮮人(李氏朝鮮)には地図という概念がないのだ!!」

  日本が本格的な地図を作成し始めたのは明治期になってからで、陸軍陸地測量部が担当したが、その最後の地図の空白部分である剣岳周辺の測量が終わったのは1906年だった。だから朝鮮に地図がなくても驚かないのだが最低限伊能忠敬レベルの地図がないと国家という概念が成立しない。

 現在の国民国家とそれ以前の王朝との最大の違いは正確な地図の存在だ(絵図ではない)。いわば国家の所有権としての領土の宣言だが、日本はそれを伊能忠敬が実質的に行ったが韓国朝鮮)では日韓併合までそうした地図はなかったようだ。
最も十分調べたわけでないので、誰か日韓併合以前に朝鮮の正確な地図(外国人ではなく朝鮮自身で作成した地図)ができていたという情報を知っていたら教えてほしい。

 私は最近李氏朝鮮日韓併合までの王国)を調べているのだが、ここに国家とか国民とかの概念を見つけることは全く不可能で、ちょうど日本の平安朝の貴族と農奴(荘園農奴)の社会を彷彿とさせる。
李氏朝鮮はおよそ500年間続いたのだが、信じられないことにその間社会的な進歩は全く見られずかえって退化している。
その前の高麗朝までは荷車があったのに李氏朝鮮では荷車がなくなってすべて人が荷物を背負って運んでいた。
なぜそうなったかというと物流が途絶えてしまって小さな集落単位の移動しかしなくなったからだ。

注)高麗朝はモンゴル帝国に隷属していたから、モンゴル世界の技術水準は維持できていた。

 こうした李氏朝鮮の小集落間には本格的な道路がなく今でいう山道の類しかなかったので人の移動は極端に難しかった。そしてこうした集落を支配していたのは日本でいう国司のような貴族で、実際は地頭と言ったような地元の役人(中人という)が地方の収奪を行っていた。
全く平安時代そのもので貴族階級以外は生存ぎりぎりに追い詰められた生活をしていて「泣くこと地頭には勝てない」社会だ。。
一般の朝鮮人は極端に貧しく貴族を除くとみな白いチョゴリを着ているが、これは染料が高価で貴族以外が染色することができなかったからだ。これと江戸の町人の服装を比較してみればその差は歴然となる。

 500年間も何をしていたかと不思議に思えるがただ農民を搾取することだけでそれ以外は何もしてこなかったといえる。
日本でいう武士階級の成立もなく武人は全く評価されずそのため軍隊などあってないようなもので、何か問題が起こったら宗主国の明)に応援を求めていただけだ。
なんでそうした王国が500年も続いたか不思議だが、日本でも平安時代が400年続いていたからいいとこ勝負だ。
だが朝鮮はその平安時代のままで近代を迎えたのだから、そのショックはさぞ大きかったと思う。

 現在の韓国の教科書では栄光の朝鮮史がつづられているが、実際は何も誇ることがなく停滞の500年がただ過ぎていただけに過ぎないことが分かる。まともな地図がなかったのがその最大の証拠だが、本当に朝鮮には伊能忠敬はいなかったのだろうか。いたら朝鮮を見る目も変わるのだが・・・・・・・・・・





 

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(27.1.13) 空家問題の解決はあるか? 大都市部と地方の異なる原因と対処法

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 NHKスペシャル
空家問題を取り上げていた。今現在日本全国に約820万戸の空家があって、加速度的に増大しており20年後には3軒に一軒が空家になるという。
空家だらけだが特に過疎地域や古い郊外の住宅地には人が住まなくなって住んでいる人は引っ越しもできない貧乏人ばかりになると言っていた。

 私の住んでいるおゆみ野地区は近くのちはら台と並んで日本でもまれな人口増大地帯になっており、いたるところで新築住宅が建設されているので空家というイメージは少ないのだが、それでも注意してみると明らかに人が住んでいない家はある。
またアパートなどは半分程度の入居率でしかも移動が非常に激しい。

 日本で空家が増える最大の原因は人口が減少し始めているからで、人がいなくなれば空家になるのは当然だ。
特に地方都市では住民の高齢化が進んでおり今住んでいる人の寿命がその地方都市の寿命になりつつある。
元岩手県知事で日本創成会議の増田さんが「日本は2040年(今から25年後)には現在の半分の自治体が消滅する」と警鐘を鳴らしているが、本当に地方は後がない状況だ。

注)増田氏の警告は以下参照
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2014/05/post-ebb2.html

 現在いたるところに空家が増大しているのだが、一方で新規住宅は毎年100万戸のペースで建設されている。
普通に考えれば空家は取り壊されて新築住宅が建設されると思うのだが、日本ではそうならない。
実は大都市部の空家問題と地方都市の空家問題は問題の所在が異なる。

 大都市部の空家問題の原因は税制問題で、固定資産税が家が建っていれば軽減税率が適用されて本来の固定資産税の6分の1になっているが、更地になれば6倍に跳ね上がる。
これは政府の持ち家政策支援の一環だが、このことが空家の取り壊しをできない最大の理由になっている。何しろ大都市部の固定資産税はばか高い。
私も自分の固定資産税が6倍になる金額を試算してみて驚いた。何か税金を払うために生きているようなものだからこれでは家の取り壊しはできない。

 おかげで東京23区の閑静な住宅街でも取り壊すことなく放置された住宅だらけになりつつある。今ではタヌキハクビシンの住処になっていて、こうした動物にとっては都心が最も居心地の良い住環境なのだそうだ。税制が野生動物との共生を後押ししている。
この特集に出席していた専門家の大学教授が「問題解決のためには軽減税率を止めるべきだ」といっていたが、これには賛成できない。
今固定資産税が6倍になって耐えられる家庭は数少なく、消費税増税以上のマイナスのインパクトを日本経済に与えるだろう。
日本経済に増税はご法度で家が建っていようといまいと軽減税率を適用するようにしないと都心の空家問題は解決しない。
都心では他に土地の有効利用が可能なので更地になれば売却も賃貸も可能になる。

注)昨年の消費税増税は思わぬマイナスの影響を日本経済に与えてしまい安倍首相は増税路線を放棄した。

 問題は地方の場合でこちらはたとえ更地にしても売ることも賃貸することも地方自治体に寄付することもできない。人が住まなくなっているので八方ふさがりなのだ。
もはや住宅地としての存在価値がなくなっており、出席者の一人が「別荘と割り切っている」といっていたが、それ以外の使用法はない。ただ放置された別荘はたちまちゴーストタウンのあばら家になってしまうから、結局はどうにもならない。

 地方の空家問題を複雑にしているのは地方自治体の公共サービスの問題があるからで、人がいないのに従来通りの公共サービスを続けることができなくなっている。
水道はいたるところで水漏れが発生し、道路は凸凹になり郵便局も農協もないから住むこと自体往生することになる。自治体の関係者がコンパクトタウンの説明をしてこれが解決法だと提言していたが、地方の高齢者がこのコンパクトタウンに移り住むことはないだろう。
通常は今までの家に居続け体が動かなくなれば病院に入ってしまうのが普通で、結局空家として放置されることになる。

注)コンパクトタウンは過疎地の住民を一か所に集めその場所だけに公共サービスを行い続けようとするプラン。現在地方ではこの計画が練られている。

 空家問題とは都市部では固定資産税の問題で、一方地方では人がいなくなる問題だから対処方法はそれぞれ異なる。
前者は税制問題だからそれを訂正すれば解決するが後者は本質的問題だからこの解決はほとんど不可能だ。
結局は地方は今住んでいる人の寿命がその地方の寿命になり、増田氏の言う通り2040年には半分の自治体が消滅することになるだろう。

注)私はこの解決には海外から移住者を受け入れることだと思っているが、これに対する反対意見が多い。

 

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(27.1.12) 経済はデフレだがGDPは大成長 中国統計局発表の不思議

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 思わず笑いこけてしまった。中国統計局が発表した消費者物価指数の推移にである。
これによるとと14年12月は対前年比で1.5%のUP通年では2.0%のUPだという。
消費者物価は従来4%程度で推移してしたが昨年度はひどく低下し、中国政府の目標値3.5%を大幅に下回っている。
一方で生産者物価の方は3年にわたり低下の一途をたどっているから生産者物価は完全なデフレだ。

 なぜ私が笑ったかというとこの物価推移とGDPの伸び率7.3%が全く整合しないからだ
物価とは経済の過熱現象の反映だから経済成長が続いていれば物価は必ず上がる。これは日本の高度成長期の頃を思いだしてみれば分かることで、当時は10%以上の成長だったが、一方で物価も7%前後上昇したから「いくら賃金が上がっても物価上昇に追いつかないではないか」と不満を述べたものだ。
経済が過熱した状況下では原料も賃金も金融機関からの借り入れレートもみんな上がるので、どうしてもそのそれが製品価格に反映してインフレになる。

注)インフレになるのはこれ以外に海外からの調達物質が急激に値上がりした時に起こり日本は2度の石油ショック後猛烈なインフレに悩まされた。

 物価上昇率から見ると中国経済はすっかり落ち着いてデフレ局面に入っているのだが、GDPで見る限り世界最速の経済成長が続いていることになっている。
生産者物価がデフレということは生産過剰で在庫が増えその結果価格が引き下げられているのだが、そんなこととはお構いなしにGDPは7.3%の成長だ。
余りの整合性のない統計だが中国統計局はこうした発表を臆面もなく行う。

 今では中国のGDP統計については世界中の経済学者から顰蹙を買っており、「こんな嘘っぱちな数字をよくあげるものだ」とあきれ返られている。中国のGDP発表数字を基にした経済分析などがあると「こいつは中国のエージェントか!!」と思われるほどだ。
IMFなどは気の毒で各国のGDPの発表数字を正しいとの前提で世界経済の予測を行うものだから、まったく当たらなくなってしまった。
思い余って中国に「IMF方式でGDPを計測するように」との勧告を行ったが、「嘘は書くな」ということだ。

 中国の統計数字を読み取る時は、どれが真実に近い数字でどれがほらかを毎回チェックしなければならないので大変だ。
地方政府や国有企業の幹部の出世にかかわる数字はまずだめで、消費者物価のように政府に責任が及ぶ数字は信ぴょう性が高い(ただし今度は政府が政策的に都合のいい数字に書き換えている場合がある)。

 しかし中国統計局としても言い分があるのだろう。
整合性が何だ、俺たちは数字を発表しているだけでその真偽までチェエクしているわけでない。日本だって昔大本営発表をしていたではないか!!」

 


 

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(27.1.11) フランスの9.11 アルカイダの同時多発テロが再び発生した

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 アメリカの9.11に続くイスラム過激派の大規模テロがフランスで発生した。
アルジェリア系フランス人の二人の兄弟がパリ中心部にある週刊誌シャルリー・エブドを襲撃し編集者や風刺画家12人を殺害し、他の1名がユダヤ系食料品店で4名を殺害した事件である。他に警察官も射殺されているから被害者は17名に及んだ。
犯人3名はフランス特殊部隊によって射殺されたがまだ1名の犯人が逃げているという。
アメリカに続きフランスが標的にされたわけだが、イギリスやドイツでも同じような事件が起こる可能性が高く、こうした国家は警戒レベルを最高度に上げている。

 今回のテロはアラビア半島のイエメンに根拠地を置くテロ組織の指令で行われており、オサマ・ビンラディンの後継組織と思われる。
宗教組織が武力闘争を行い殉教と称して異教徒を殺害することに日本人はびっくりするが、日本でもオウム真理教という過激派集団が異教徒(普通の日本人)の無差別殺人を行ったのはつい最近だから驚くに当たらない。

 宗教とはその最も過激な側面として異教徒殺害を正当化する思想を常に内包しており、個人レベルで行うテロは殉教になり、集団や国家レベルで行うテロは聖戦となる。
異教徒は悪魔に精神を売り払った輩で、当然人畜にも劣るので殺害することが正義になるからだ。イメージとしては農夫が雑草を駆除しているような感じだから良心の呵責など起こるはずがない。

 異教徒が武力を持って殺し合いをしてきた歴史はどこにでもある。日本が宗教上の殺し合いに終止符を打ったのは織田信長石山本願寺を制圧して最も過激な武力集団だった一向宗の息の根を止めてからである。
信長は1570年から80年まで実に10年間かけて石山本願寺を責めたてついに降伏させたのだが、以来日本では仏教勢力が武力闘争を行うことがなくなった。
信長との敗戦で宗教は人間の精神の面だけにかかわるようになったからだ。

注)上記は基本として武力闘争がなくなったということで、時に思いだしたようにオウム真理教のような邪宗は発生する。

 ヨーロッパでも宗教戦争が終わったのは1648年で、30年間もドイツを中心に相手を殺しまくっていたカソリックとプロテスタントが和解し、ウェストファリア条約を締結してからである。
あまりに殺害が激しく集落そのものが消え失せてしまって戦闘員がいなくなってしまったからだが、そこまで戦わないと妥協する気にはならないものらしい。

 日本もヨーロッパも宗教の違いを理由とする戦闘はこうして収束したのだが、まだそれを行っているのがイスラム教徒の過激派で、特にイスラエルの土地ににユダヤ教徒が建国してからはトラブルが絶えなくなった。
熱狂的なユダヤ教徒もイスラム原理主義者も原理を重んじるので互いに妥協することがない。
このユダヤ教徒をアメリカが支援し、それに西欧諸国が追随しているためイスラム原理主義者の怒りはアメリカと西欧諸国に向かっている。
アメリカと西欧に鉄槌を加えない限りユダヤを追いだすことはできない」という心境だ。

 日本や西欧が今から400年まえに終結させた宗教戦争をイスラムはいつまで続けるつもりだろうか。心を封じ込めることはできないから実際は資金や武器の供給を絶つことが一番だが、サウジアラビヤやイランが自分の代理戦争シーア派とスンニ派の戦争)として資金も武器も供給し続けているので当面こうした事件が発生するのを抑えることは不可能だろう。
基本的には戦闘をしたい人間がいる限りは戦闘が収まることはないので、互いに殺し合いをさせてくたびれるまで待つというウェストファリア方式が有効なのだが、アメリカのように人道主義を前面に出す大国がいるとおせっかいを焼くからますます戦闘が激しくなってしまっている。

注)冷戦時代はロシアとアメリカがアフリカや中南米諸国に武器と資金を提供して代理戦争を行っていたが、ソビエトロシアの崩壊でイデオロギー戦争は収束した。

 
人道主義者には申し訳ないが、歴史を見ると人は殺し合いをしたいと思う集団がいる限り殺し合を続けるからはたから何か言って仲裁しても無駄なのだ。
かつて黒沢明監督が用心棒という映画で主人公の三船敏郎が敵対するやくざ同士をけしかけて互いに消滅させる映画を制作していたが、これが一番の解決法だと思われる。

 

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(27.1.10) GDPはなぜ役立たないか! サムスンがこけても韓国が大発展している不思議

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 GDP
が経済実態を全く反映していないことをこれほど明確に示す事例はない。
韓国のサムスン電子の14年度の決算内容の速報値が発表されたが、売上高が対前年比10%減、営業利益は32%の減益だった。
サムスンは韓国GDPの20%を稼ぎだしており、サムスンの減益の影響は韓国全体では計算上GDPを6.4%(32÷5=6.4)引き下げたことになる。
一方で韓国政府が発表しているGDP予測値は3.5%前後の伸び率だそうだ。
 

 これほど魔訶不可思議なことはない。GDPとはその年に生産された付加価値の合計だが、付加価値とは単純に言えば企業が稼ぎだした利益に等しい。
サムスンが韓国経済全体を6.4%も引き下げているのに韓国全体では3.5%の増加だそうだ。
もし韓国政府の発表が正しければサムスン以外の財閥企業が猛烈に稼ぎまくったことになるがGDPの約10%を占める現代自動車も収益力が大幅に低下しており(14年第3四半期18%減)他の財閥企業も悲鳴を上げており特に中小財閥はほとんど倒産の危機を迎えている。

 それならば消費支出が増加したかといえば反対に減少していて、かろうじて増加しているのは政府が公共投資を増加させているだけだ。
企業は全くダメ、国民も消費を手控えていてかろうじて政府だけが支出を増加しているのだが、サムスンあっての韓国で大黒柱が倒れてもまだ韓国経済、特にGDPの伸び率が健在だというのはおかしくないだろうか。
実際朝鮮日報中央日報と言った大手メディアの論説は今にも韓国が崩壊するような悲鳴を上げている。

 GDP信奉者には申し訳ないがGDPは経済の変わり目には何の役にも立たない。それはこの計測方法がとりあえず分かる統計数字による推計に基づいているからだ。
たとえば企業業績の推計は鉱工業指数生産動態統計によるがすべての業界が網羅されているわけでなく統計が取りやすい業界(古くからの業界)の数値を基に推計する。
去年はこの程度の指数で3%の伸びだったから今年も3%にしておこう」なんて感じだ。

注)GDPの確定値は新しい統計数字が出るたびに修正を加えられて最終的にはそれらしき数字に納まるようになる。なおGDPの計測には付加価値を集計する方法と消費を集計する方法(個人消費、政府消費、企業消費)があって、GDPの説明を聞いても一般の人には何が何だか分からないのはそのためだ。

 GDPの約6割を占める消費支出については家計調査家計消費状況調査が利用されているが、これらはサンプル調査であって全体との整合性が必ずしもとれていない。
それに最も大事なことはこの調査に応じた人が正確な数字を出すかということだ。
考えてもみてほしい。毎日詳細な家計簿をつけている人以外は家計はヤマカンで運営している。そうした人が詳細きわまるこの調査に適切に応じられるはずがない。
また自分が大金持ちだとしたら決して正確な報告をあげないだろう。もし金の延べ棒を10億円購入したなんて記載したら、それこそマルサの餌食になってしまう。
だから統計数字には常にバイアスがかかっている。

 GDP統計担当者はこうした手に入る限りの資料を基に推計を行うのだが、その方法は統計学でいう最小二乗法方式だ。簡単に言えば今までがこうして伸びてきたのだから今年もこうなるという推計法だ(過去からのデータを基に直線を伸ばす方式)。
この方法の最大の欠点は歴史の変わり目や経済の潮目が変わった時に全く役立たないことだ。ゲームのルールが変わったのにまだ昔のルールで判定していると思えばいい。

 韓国のGDPが実態と乖離している最大の理由はこの潮目を把握できないからで、手に入る生産高や売上数字では収益(GDP)を反映していない。
ウォン高で悲鳴を上げても価格を据え置いて日本商品と競争するから収益は劇的に減少する。そしてGDPはこの収益の総和なのに統計は相変わらず表面的な売上高や生産高で推計しそれも過去の伸び率をそのまま適用するから合わないのだ。

注)付加価値(収益)の計測ができないので表面的な売上高や生産高で収益を推定する。

 このことは日本にも中国にも同時に真であって、たとえば日本の企業は現在劇的な収益改善を遂げているのにGDPは2四半期マイナス成長だ。
新聞などではアベノミクスは停滞していると盛んに報じているが実態は付加価値は信じられないスピードで改善されていて実は成長しているのだ。
一方中国では7.3%のGDP伸び率になっているが、習近平政権は倒産しそうな金融機関の救済に血眼になっており1990年代の日本を彷彿させる。

 お分かりになっていただけただろうか。GDPとは単なる推計値であってそれは経済の変わり目には全く役立たない指標であり、統計上は大繁栄なのに実体経済が地獄なのはこのせいなのだ。
いまだにGDPがどうこういっているマスコミは近代経済学が単なる統計学でいう最小二乗法であることを知らないのだが、誤った情報に流されており実に嘆かわしいことだ。

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(27.1.9) マクドナルドが日本では飽きられた。アメリカンスタンダードの退潮

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 私がかつては好んで食べていたマクドナルドの経営が急下降している。
私は現役時代街で食事をするときはたいていマックで済ましていた。どこでも店があり注文すればすぐに食べれるし価格も手ごろだと思っていたからだ。それになにより私は食事は餌だと思っている傾向が強いのでマックで十分事足りていた。

 また外国に行った時などはまずマックの店をさがした。メニューが世界共通で値段もマック価格だから心配いらないし、チップの面倒もないから重宝したものだ。
しかし散々お世話になったのだが、引退後はほとんどマックとは縁が切れてしまった。
だからマクドナルドの経営問題についても興味がなかったが、ここにきてその悪化は目を見はるほどになりさすがに私も気になりだした。

 特に一昨年13年12期)あたりからマックの業績が急低下している。
最盛時売上高は4000億円もあったが14年12期はその半分程度になりそうだし利益は大幅な赤字に転落するという。
原因は長期的趨勢の問題と最近のトラブル事件の多発の影響だ。
昨年7月の期限切れ鶏肉問題チキンナゲット事件)や直近の異物混入事件でプラスチック破片や金属が混入されていたとの報道をされてすっかり客足が遠のいてしまった。
大きな流れとして衰退傾向にあったが最近の異物混入事件で拍車がかかったという状況だ。

注)チキンナゲット事件の詳細は以下参照
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2014/07/post-3cab.html

 長期的な意味でマックが消費者から支持を得なくなった理由は価格が相対的に高い割にはちっともおいしくないからだ。私は最近ホットモットをよく使うが500円程度で肉野菜炒め弁当という私の口によく合うおいしい弁当を提供してくれる。一方ビックマックなどのセットを食べると700円程度するので何とも高い感覚になり、それに少しもおいしくない。
コーヒーなども最悪でアメリカンなどはほとんどコーヒーの味がしない。
それでも喫茶店で飲むより安かったので時にコーヒーを注文していたが、今ではコンビニではるかに上質なコーヒーを100円程度で飲ませてくれる。
コンビニコーヒーの愛好家になってもはやコーヒーを飲むためにマックに行くこともなくなった。

 マクドナルドがおいしくないのは世界共通メニュー世界の味アメリカの味)の水準が低いからだ。私の味の感覚は日本人の平均からすると相当低いが、それでもマックをおいしいと感じたことが一度もないのはこれは本質的に餌だからだ。
日本人はもっと細やかな味付けを味わうのが好きだから、ホットモットのようなところが日本人向けの弁当を安価で提供し始めればマックに勝ち目はない。

 今日本のおもてなし文化が世界中に広まろうとしているが、一方でただ早いだけで味無視のアメリカ文化が廃れつつある
マクドナルドはその象徴で、ずいぶんマックには重宝させてもらったのだからこんなことを書くのは気が引けるが、好んで食べるような代物ではとてもない。
日本のような味について世界の最先端にある場所ではアメリカンスタンダードが退潮している。
時代がかわり反対におもてなしと味の日本文化が見直されている。ここでも世界の潮流の変わり目をひしひしと感じてしまう。

なおマックの経営推移の詳細は以下参照
http://financial-statements-analysis.blogspot.jp/2014/02/hd_14.html

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(27.1.8) 中国進出企業の怒涛の回帰が始まる。 世界中で最も優れた生産拠点が日本になった!!

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 人間長く生きていると何が起こるか分からないものだ。
しばらく前まで日本企業は中国こそが日本企業の最後のフロンティアと言って怒涛のごとく中国に進出していたが、今やその波は完全に収まり引き潮になってしまった。
今はまだ緩い引き潮レベルだがこれが怒涛のような引き潮に変わるのは時間の問題だ

 パナソニック、シャープ、ホンダ、TDK、ダイキン工業、キャノンと言った企業が中国で採算割れをしている商品の日本国内での生産を急いでいる。
何しろ為替相場が120円では海外で生産して逆輸入しては赤字になってしまうので、企業経営として持たない。
中国での生産は中国の消費者向けに限定して輸出用は日本での生産に切り替えるという。

 もともと中国への進出は賃金が安かったからだが今では数年で倍の賃上げラッシュだし、地方政府からはわけの分からない税金実際はワイロ)を要求されるし、労働者はすぐに辞めていってしまうので中国で生産するメリットはほとんどなくなっていた。
そればかりでなくパナソニックなどは日本たたきの標的にまでされて工場は焼打ちに会い損害賠償にも応じてくれない(ただし一部は北京政府に内緒で地方政府が損害賠償に応じている)。

 日本企業が中国にいても我慢できるのは自動車のような中国の消費者が相手の企業だけで、それ以外の企業にとっては中国に生産拠点を持っている理由は全くなくなってしまった。
こんなことなら真面目な従業員と清廉な役人がいて、なんでもクリーンな日本で生産した方がいい
中国の魑魅魍魎とした世界にほとほと愛想をつかして日本回帰が始まっている。

 アベノミクスとは日本のたたき売りであり、円を刷りまくって円安を誘導して輸出産業を後押しする政策だ。何しろアベノミクスが始まる前の資金供給量(残高)は100兆円ベースだったのに今や日銀券は300兆円に迫っている。
さあ、兄さん、買った買った、安いよ。今日は特別に半額にしちゃおう!!」なんて寅さん並のバナナのたたき売りだと思えばいい。
おかげで円安は劇的に進み世界中で最も魅力的な生産拠点が日本になってしまった。
今まで閉鎖や規模縮小が続いていた地方経済にとっては福音であり、国内中で仕事場があれば若者が止まるから地方の衰退も緩和される。

 もともと円安政策にはデメリットがあって食料や燃料と言った輸入価格が高騰し一般庶民の生活を直撃するが、思わぬ資源価格の下落でそうしたデメリットも出にくくなっている。
原油価格などは半額になってしまい電力会社やガス会社も経営が改善しており信じられないような好環境だ。
それというのも中国経済の失速で石油や鉄鉱石や銅と言った資源の輸入が減少したからで、日本企業が中国から撤退すればするほど中国経済は落ち込むのでこの資源価格の低迷は当面続く。

 正直に言うがアベノミクスがこれほど成功を収めるとは私には予想ができなかった。物価上昇に消費者が根を上げて政策変更を余儀なくさせれると思っていたが予想が外れた。
反対にアベノミクスとは日本経済を大復活させた経済史に残る快挙として語られることになりそうだ。

 戦後の日本のフレームワークを作ったのは吉田茂だが、そのフレームワークがほころびて衰退の一途をたどっていた日本を立て直したのが安倍首相ということになるだろう。
徳川幕府の例でいえば吉田茂が家康で、安倍首相は徳川吉宗と言った立場だ。
日本の歴史の教科書に「日本経済を立て直し、中国を蹴散らした勇者」として安倍首相の名が刻まれる日が早晩きそうになってきた。

 

 

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(27.1.7) 駅伝王国日本の男子マラソンはなぜ世界に通用しないか? 

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 先日ブログの読者の信作さんから「今年も箱根駅伝が盛況に終わりました。正月の一番の楽しみです。こんなに駅伝が盛んな国なのにオリンピックのマラソンの日本男子はまるで駄目ですね。
大学駅伝が無い女子の方が優秀な成績なのは何故でしょうか
?」というコメントをいただいた。

 確かにこれほど駅伝が好きな国民はいないがそれにしては日本男子の低迷は著しい。日本十傑のトップ高岡選手2時間6分16秒で走ったのは2002年のことで、以来13年間記録は低下の一途をたどっている。
現役の選手で日本十傑にかろうじて入っているのは2時間7分台藤原新選手だがその記録も2012年のものだ。
現在の世界10傑にはケニア選手が8名、エチオピアの選手が2名でいづれも2時間2分から3分で走っていて、日本選手と一緒に走ったら2000mから3000mはゆうに離してしまうのでこれでは勝負にならない。
今ではオリンピックで日本選手が6位以内に入賞できれば激賞される水準になってしまった。

 信作さんの疑問は「これだけ駅伝が盛んな国でなぜマラソンが低迷するか」ということだが、実は駅伝とマラソンはまるで異なる競技と言っていい。
駅伝とは日本独自に発展したスポーツで世界ではこの種の競技はほとんど行われていない。
いわば大相撲のようなもので日本独自ルールで特殊な競技をしていると思うとイメージがわく。

 マラソンでなく日本で駅伝が盛んなのは日本人の資質にぴったり合ったからで、日本人は小さなグループインナーサークル)で協力する時に最も力を発揮する。

 これは自分の経験でも確かで私も駅伝の時は普段は走らないようなスピードで頑張る。
理由は「みんなに迷惑をかけるわけにはいかない」と思うからで、日本人の小集団に対する帰依の心は異常に強い。
かつて私の友人が非常に面白いことを言っていた。
第二次世界大戦の軍隊を見ると将官クラスが優秀だったのはアメリカで、アメリカ人は戦略を重んじたからだという。将校が優秀なのはドイツでもともと貴族出身者が多く騎士道の精神が残って身を犠牲にして頑張ったからだという。
そして下士官が優秀だったのは日本で下士官のもとに統率された小集団は小さな戦闘では無敵だったという。
私は笑ってしまったが、日本人の性格をよく表している。

注)思いのほか日本が陸上の400mリレーで強いのも上記の理由で、100mでは準決勝にも残れないのに銅メダルを獲得する。またスキーや体操でも団体競技の方が成績がいい。

 一方フルマラソンのような個人競技になるとケニアやエチオピアの選手のような自らの名誉と金のために頑張る選手に蹴散らされてしまう。
自分だけのために努力する人間は日本では高く評価されない。
もともと日本選手は肉体的にアフリカの選手のようなばねがないのだからかつての円谷選手君原選手のように気持ちで走っていたのだが、ここに来て気持ちが切れてしまった。
どんなに努力してもケニアの選手にはかなわない
最後に残ったのは日本でしか競技が行われない駅伝で高校生は京都で、大学生は箱根で、そして実業団は上州路で日本選手の中だけで楽しんでいる。

 世界では全く歯が立たたないレベルだから、駅伝競技に外国人選手などが入ってくるとレベル差が歴然となるのでできるだけ外国人選手(高校や大学の留学生)を排除する。
1チーム1名までとか、花の一区は日本人に限るとかのルールがそれで、これは日本の農業を関税で保護している発想と同じだ。

 だからいくら日本で駅伝が盛んでもこれは世界との間に壁を設けて楽しんでいるだけだから、オリンピックのような自由競争になると全く勝ち目がない。
勝つためには川内選手のような自分のために走る選手が出ないとだめで、実業団選手のように職場が保証されている選手では世界に通用しないと思った方がいい。

 なお女性は男性に比較してまだ世界に通用しているがこれも時間の問題で、ここでもケニアの女子選手の躍進が著しい。
女性も駅伝だけを楽しむ時代が刻々と近づいている。
だから駅伝は大相撲と同じで日本人だけが楽しむスポーツとして今後も日本にだけ残されていくのだろうと私は思っている。

 

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(27.1.6) NHKネクストワールド ついに人類は若返りの秘薬を発見した!!

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(このワンちゃんも老化が進み左目が見えなくなっていた)

 現在NHKが放映している「ネクスト・ワールド 私たちの未来」は衝撃的な番組だ。
その2回目は長寿に関する医学の進歩であと30年後には平均寿命は100歳になるという。
そしてそれだけでなく若返りまで可能になり、人は若いまま年をとるのだそうだ。

 私は今68歳だが体のあちこちにガタが来ており、耳はほとんど聞こえず、目は老化が進み頭は剥げている。右足は座骨神経痛で左足の膝が関節痛で走ることもままならず移動はもっぱら自転車でしている。
典型的な老人になってしまい昔のまだ頭髪がふさふさしていたころの写真を見てはため息をついていた。
日本人の平均寿命が延びてはいても「単に寿命が延びてもむなしい日々を過ごすだけだから少しも嬉しくない」ものだ。

 しかし今医学の進歩で寿命が伸びるだけでなく信じられないことに若返りまでしてしまい、耳や目も昔の若者の時代の水準の戻るのだとネクストワールドで報じていた。寿命革命というのだそうだ。
一体どうしてそんなことが可能なんだい!!」思わず身を乗り出した。

 2015年はそうした長寿研究がブレークスルーする年になるそうで、若返りの秘薬が発見され動物実験では確実に成果を上げ、今年から人の臨床試験に入るのだという。
秘薬とはNMNといいビタミンの一種だそうだ。
本来このNMNは人体に備わっているのだが、年を取ると出が悪くなりそのため老化が始まるのだからサプリメントとしてこのNMNを摂取すればいいという。

 マウスの実験では1週間の投与で人間では60歳に当たるマウスが20歳の若者に戻ってしまった。
なぜそうなるかというと体内に備わっている7つの長寿遺伝子をこのNMNが活性化させるからだそうで、現在最も有力な若返りの秘薬だそうだ。
現在は0.1gが4万円だというからかなり高価だが大量生産に成功すれば劇的に安くなって日常的に飲むことができるようになりそうだ。
何ということだ、本当に私が20歳の若さに戻ればしなくてはいけないことがある」興奮してしまった。

 もし平均寿命が100歳を越え、さらに肉体的には若者のままなら後32年間も隠居生活をし続けては暇を持て余してしまう。
実は人生にやり残したことが二つあって、一つはトライアスロンに挑戦することだ。私は走ることも泳ぐことも自転車に乗ることも好きだからトライアスロンは是非したかった競技だが、機会を失してしまった。もはや挑戦は不可能と思っていたがその可能性が出てきた。

 もう一つは大学の医学部に入って医者になることで、医者には一度なってみたかった。
今は中学生に勉強を教えて「君は将来医者になって社会に貢献しなさい」なんて指導しているが、若返ってしまうなら自分自身が医者になった方が手っ取り早い。長寿の研究も興味があるし、かつてあこがれた赤ひげになれるかもしれないのだ。

 実際は私の寿命と長寿研究が追いかけっこをしており、私の寿命が先につきてしまう可能性も高いが、何はともあれ希望の持てる話だ。
2015年、寿命革命が起こりかつ若返り革命まで随伴するなら、何としてもその恩恵を受けてられるまで歯を食いしばっても生き続けていいような気持ちになってきた。

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(27.1.5) 全国農協中央会の落城  農協系統の抵抗が終わった!!

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  農協系統組織の本丸全国農協中央会全中)が落城することが決まった。
安倍政権は長く農協系統と水面下でつばぜり合いを行ってきたが全中以外の系統組織が政府に協力することを内諾したからだ。
全農は株式会社になることに同意し(現在は農協等の出資で成り立っている)、農林中金全共連は農協が持っている金融や共済の事業を引き受けることに同意した。
農水省も「農協合併が進んで全中の役割は終わった」と冷たく突き放した。
残されたのは全中だけになったが、外堀は完全に埋められ、大阪城には落城以外の選択肢はない。

 安倍政権がなぜこれほど全中つぶしに熱心になるかというと、全中がある限り日本農業は国際競争力を持てないからだ。そうなればTPP交渉は一歩も進めることができなくなり、日本は工業国でなく農業保護国としていつまでも低迷せざる得ない。
一般の人は全中や農協組織が農業を振興させるための組織と思っているがそれは違う。農業を自立した産業に育てる組織ではなく、反対に農業を半永久的に弱小産業のままにしておくための組織なのだ。

注)このことは前に詳細に述べてある。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/cat59141269/index.html


 それは農協というものがどうして設立されたのかの経緯を見てみれば分かる。かつて農家は一人一人では弱小であり、特に都市の商人に農産物を安く買いたたかれるので、団結して価格交渉をする目的で設立された。
だからこの組織は弱者連合であり、農家が強くなって逆に価格交渉権を持つようになれば存続する理由はなくなる。
弱いが故の団結であり、強い農業や農民と農協組織は最もそりが合わない。

 実際は中央会が農業を弱い産業のままで押しとどめることに成功したため、先進国の中では日本農業は世界でもまれなほど弱体化した。
農家は農業を諦めサラリーマンに転身し兼業農家となってしまい、専業農家の割合は低下をたどった(農家の1割程度)。
さらに農村地域住民であれば誰でも組合員になれるから、現在の組合員1000万人のうち約半数は農業とは何の関連もないサラリーマンや商家になっている(准組合員という)。

注)農村地帯の金融機関は農協と郵便局だけだから農協の会員にならないと金融や共済の取引ができない。

 こうして全中は農業を弱体化させ、一方で農家を農協の組合員として止まらせることに成功したが、これでは日本のためにならないと安倍政権は判断した。
農業はバイオ技術の恩恵を最も受ける産業であり、やり方によっては非常な成長産業になることはオランダ農業が実証している。
だがこれは強い農業、強い農家を育成することになり自立した企業家を育てることだから、農協組織が保護する弱い農家ではない。

 全中は過去も現在も自由化反対であり、TPP交渉に大反対を唱えて安倍政権の経済戦略の足を引っ張っている。
これでは日本はいつまでたっても農業保護国家にとどまり日本の再生のためにならない。
何が何でも全中をつぶして農業を復活させよう!!」安倍首相の決心の前に、農協御三家の全農も農林中金も全共連もひれ伏した。
徳川様のご威光には逆らえません

 この1月にも農協法改正法案が提出されるが、全中は任意団体になり農協に対する監査権がなくなるので、当然指導権もなくなる。
牙を抜かれたライオンだから安倍政権としたら少しも怖さがなくなり、晴れてTPP交渉を前進させることができる。
安倍首相のレコンキスタが始まり、農協系統は全中という本丸が落とされ、さしも最強を誇った既得権集団が今崩壊しようとしている。

注)農協は農業者の組合というよりも農村地域の住民にサービスをする組織に組織変化させられる。北海道や鹿児島・宮崎と言った農業県を除けば農協はすでに地域金融機関になってしまっている。


 

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(27.1.4) 年賀状騒動 申し訳ないが年賀状が書けない

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 まったく申し訳ないことになってきた。年賀状の返事が書けないのだ。私はかなり律儀な方だから前年いただいた賀状の相手先の人には年末にグリーティングカードか年賀状をだしてしまうのが普通だった。
メールアドレスが分かる人にはグリーティングカードの年賀状、分からない場合は郵便局の年賀状ソフトを使用して紙の賀状を作成していた。

 ところが昨年の年末は27日から急激に右目が痛くなりあまつさえ視力も衰えてパソコンを見ることも不自由になってしまった。
29日)にかろうじて開いていた忍足眼科に駆け込むと、ひどく右目が炎症を起こしておりステロイド系の目薬で炎症を抑えるように言われた。
その後毎日目薬をつけていたら炎症は収まったが、視力は衰えたままで今でもパソコンを見るのに不自由している。

 そんな訳で今回は年末に年賀状を書くのはあきらめたが、きた賀状には返事を出すつもりでいた。
元旦になって私にも相応の賀状が届き、さっそくメールアドレスが分かる先にはグリーティングカードを使用して年賀状を送ることができた。
このシステムは書いたら即送れるので非常に便利だし、無料なのが更にいい。

 
 しかし問題点もあってメールアドレスが分からない先には送ることができない。過去に私とメール交換したことがあってもアドレス帳の整備が私は今一なため検索ができないのだ。
その場合は郵便局メールを使用することになり、年賀状ソフトで作成することになる。
ソフトを開くと2014年版なのでアップデートするように指示が出ていた。「それはそうだろう」と思ってソフトをダウンロードしようとしたらウンともスンともうごかない。
そうか、今は誰もがこのソフトにアクセスしているので時間がかかるんだな・・・
そう思って半日待ったがダウンロードができない。焦り始めた。
なら2014年版を修正して使おうか」と思って起動させるとシステムがフリーズしてしまった。
ダウンロードでいろいろいじったためおかしくなってしまったようだ。
パソコンも動かなくなって今度をこれを再起動させるのに悪戦苦闘した。

 こうした場合最後の手段は手書きだが私は非常な悪筆で自分で自分の字を見て気持ちが悪くなってしまう。学生時代好きな女性にラブレターが書けなかったのはこの悪筆のせいで、直筆で書くくらいなら自殺をした方がいいくらいだ。

注)正確に言うとラブレターを出したのだが余りの悪筆でこの女性が周りにそれを見せたものだから私は笑いものになってしまった。

 そんな訳で年賀状も出せなくなってしまった。
いまだに目の視力は衰えたままで無理をすることもできず、今回は半分の方には返事を失礼することにした。
幸いそのうちの何人かはこのブログの読者なので、上記の理由を斟酌されてご容赦を承りたいと思っている。
こうして今年の年賀状騒動は終わった。


 

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(27.1.3) プーチン大統領の歴史的愚策 クリミア併合と経済の大失速

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 プーチン大統領
は年末の国民向け挨拶で「クリミアを編入したことは祖国の歴史に永遠に残る最も重要な偉業だ」と自画自賛したが、ちょうど同じころオバマ大統領は「4か月前までは誰もが天才と思っていたが(今は誰も思っておらず)、ロシアは戦略的ミスを犯した」とこき下ろした。

 プーチン氏としては世界史に残る偉業のつもりだったが実際はロシアを地獄の苦しみに追い落とした大失敗だったことが徐々に明確になってきている。
プーチン氏の最大の誤算は石油価格と天然ガス価格が暴落したことだが、国家予算の約50%が石油と天然ガスに頼っているのだからこれは痛い。
予算を策定した当時の想定価格は1バーレル約100ドルだったが今はその半分になっている。大げさに言えば年間予算の4分の1が消えてしまったようなものだ。

 もっともプーチン政権はここ数年続いていた石油価格の高騰で約4000億ドル相当の基金を積み立てたという。これはほぼ国家予算の規模に匹敵するので、まったく収入がなくても1年間は過ごせるし、プーチン大統領は大祖国戦争並みに「2年間、国民は我慢せよ」と国民に訴えた。
2年たったら何が変わるのか不明だが、そのころになれば「何かいいことがある」との読みのようだ。

 しかし現下のロシア経済は奈落の底に落ちていくような状況になっている。国立銀行が資金繰りにつまずいた大手銀行のVTE約2000億の資本注入を行った。ロシアの金融機関はアメリカや西欧の金融制裁を受けているから市場から資金調達することができない。
仕方なしにロシア政府が救済することになるが総額は2兆円程度を想定しているという。
実際はこの程度で済んだら御の字で、日本の金融機関の救済がそうだったように加速度的に金額は拡大するだろう(日本の場合は計算方法にもよるが20兆円を超える金額を結果的に投入した)。

 4000億ドルといっても現金で持っているわけでなく、かなりの部分を投資に回しているだろうから手持ちのドルはごく少ないと見ていい。実際ロシア政府は国有の石油や天然ガス会社にドルとユーロの供出を命じており、これは国立銀行にドルが実際はほとんどないことを例証している。
国家存亡の危機だ。お前たちの持っているドルとユーロをだせ。なんでもいいから隠さず出せ!!」

 物価上昇も激しく2014年度は前年比11.4%の上昇で、15年度はさらに上昇幅が拡大するだろう。モスクワではデパートで買い物ラッシュになっている。これはルーブルの価値が下がらない前に物を購入して、その後は物々交換で生活をしのごうとの庶民の知恵だ(現在は物が溢れてているので物とルーブルの交換になっているが、物がなかったエリツィン時代はドルとの交換だった)。

 経済は一旦落ち目になると当初想定した地点をはるかに越えて落ち込む。これは人間の心理が増幅されて恐怖感に駆られるからで、石油価格が落ち込むたびにルーブルは売られ庶民は何とかしてルーブルを持たない算段を駆使するだろう。
21世紀の時代に軍事力で他国の領土を掠め取る方法はやはり無理筋だったことが判明しつつある。国民生活が崩壊しては「ウラー」とばかり叫んではいられないだろう。
プーチン大統領はクリミヤ併合を歴史的偉業だとたたえたが、これはやはりオバマ大統領の言うように歴史的愚策だったといえそうだ。

注)ロシア経済がデフォルトか西洋への屈服しか選択肢がなくなったことは前に記載した。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/cat44368795/index.html

 

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(27.1.2) ナッツ・リターンと韓国社会の深層 なぜ韓国人は感情を爆発させるのか

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 「ナッツ・リターン」という流行語まで生んだ大韓航空元副社長チョ・ヒヨナ氏の航空機内での暴言と暴行はとうとうチョ氏の逮捕にまで発展した。
ニューヨークケネディ空港での離陸直前の大韓航空機ファーストクラスで、客室乗務員がナッツをチョ氏に袋のまま渡した事件である。
私などは袋で渡されることになれているので「何が問題か?」と不思議に思ったが、ファーストクラスにはボールに入れて渡すようにマニュアルに記載されているのだそうだ。

 チョ氏は40歳の副社長で大韓航空社長の長女だが、サービス部門の責任者になっていた。もちろんこれは肩書きだけで「少し愚かだが可愛い娘なので当たり障りのない部門の責任者にしておこう」という親心である。
しかし本人は自分がサービス部門の実質的責任者と勘違いしていたので、この航空機のサービス担当責任者を呼びつけ「あんたはマニュアルを読んだことはないのか」と叱責を始めた。だがそれだけで収まらず怒りが昂じて責任者を土下座させ、マニュアルを投げつけてその後離陸直前の航空機をゲートまで引返させてこの責任者をおろさせてようやく怒りが収まった。
私も立派に任務を遂行したわ」自己満足に浸っていたらしい。

 しかしこのマニュアルを投げつけられてあまつさえ下船までさせられ、どう見ても首になることが確実と確信したこの客室乗務員の責任者は韓国のテレビにこの事実を暴露した。
ここからがテンヤワンヤの大騒ぎになってしまった。
こんどは大韓航空の実質的なサービス責任担当常務が職員に対しチョ副社長がした行為を知らなかったことにするよう証拠隠滅を図り、さらにチョ氏の妹で姉思いの専務ヒョンミン氏31歳)が打った「姉を陥しいれた客室乗務員の責任者に復讐してやる」などというメールが暴露されて韓国あげての大騒ぎになってしまった。
国民は激昂し「財閥一族の横暴だ」と非難の大合唱を始めたため、世論に弱く法律無視の検察当局が動いた。

 検察当局は結局この姉を航空機航路変更罪航空機安全運航阻害暴行罪の容疑で逮捕したのだが、どちらもかなりのこじつけのように見える。
韓国では法律は世論によってどのようにも解釈されるが、「あまりに世論が激昂しているのでここは無理にでも逮捕してしまえ」という検察の意識が見え見えだ。
前者の航空機航路変更罪はハイジャック犯が航路を変更させて乗っ取りを図った場合に適用される罪で、そもそもハイジャックもされていないのに無理筋だ。
また後者の航空機安全運航阻害暴行罪は泥酔した客が乗務員やパイロットに絡んでどうにもならない時に適用される法律で、一方チョ容疑者は会社の内部の人間であり本人の意識は完全に仕事の一環だと思っている。

 だがそうした冷静な判断がかすむほど世論が激昂するのは深い理由がある。韓国社会は日本とは比較にならない差別社会で上位者は下位者を人間と思っていない。特に財閥の令嬢になれば雲上人であり、どのような暴言も暴力も許されると思っており実際に許されている。差別された人々の不満は心の内部に鬱積しており常に爆発の可能性がある。
今回のチョ容疑者の行為は普段から抑圧されていた民衆の怒りに火をつけた。

 通常の日本人は韓国社会の実態を知らないが、韓国は昔からひどい差別社会で日本でいう部落民が多数いてしかも部落民の間にさらに何層もの差別が存在している。
この差別のひどさにあきれた日本は日韓併合時1910年)、朝鮮にも日本と同様の四民平等社会を導入したが、これに最も反対したのが朝鮮の支配階級だったヤンパンである。
日本はけしからん、光輝ある我々と下賤の民を同じにするとは文明というものを全く理解していない

 日本はそれでも朝鮮社会を四民平等の社会にするように努力したが戦後日本から独立すると韓国は再び先祖がえりをしてひどい差別社会に戻ってしまった。韓国の女性が世界の売春婦の供給基地なのは最も下の階層の女性には売春婦以外の仕事につくことができないからだ。
だから今回の財閥令嬢に対する韓国国民の怒りとは抑圧され続けた民衆の怒りが爆発したものであり、そうなると韓国社会では手が付けられなくなる。
韓国には怨念が渦巻いており、それが今回は財閥一族に向かっているが、普段は日本に対して向けられる。本来はそうした差別社会を容認している韓国自身に問題があるのだが、自らを変えることよりも感情を爆発させることを選ぶのが韓国民といえる。


 

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(27.1.1) あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願い申し上げます。

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あけましておめでとうございます。


 こうして2015年の新春を迎えることができ、喜びにたえません。
皆様のご支持を得てこのブログは8年目を迎えております。アクセス数が365万を越え、私のような市井の一市民のブログとしては信じられないような数になり、望外の喜びとするところです。

 ブログの内容は主として経済と社会情勢分析ですが、今年も中国と韓国の経済・社会・文化分析を継続したいと思っております。
特に韓国についてはその文化と歴史についてより深い分析を心がけるつもりですが、「なぜ韓国は虚構の歴史を信じ日本非難を止めないのか」という視点がそのテーマになります。

 私は近い将来中国も韓国もその政体を大きく変化しなければならない時がくると見ていますが、その時までこのブログを継続できれば私の役割は終えたと言っていいでしょう。
かつてのソビエト・ロシアのように中国の共産党政権が崩壊し平和国家になるまで見つめていきたいと思います。

 今年一年また私のブログを読んでくださる方にあつくお礼を申し上げて、新春の挨拶にかえたいと思います。
なお年賀状の返事につきましては、本年からメールアドレスが明確な方には返事を出しておりますがそれ以外の方にはこのブログで新年の挨拶に変えさせていただいております。
ご了承ください。

 

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