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(26.12.2) BRICSと言われていた時代が終わった。 弱者同盟のゆくへ!

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     BRICS諸国
    の経済が停滞し世界がようやく静かになりそうだ。
    BRICSとはブラジル、ロシア、インド、チャイナ、サウスアフリカの頭文字をとった呼び名だが、かつては世界経済を引っ張ってきたこうした国の経済が劇的に悪化している。
    もはやBRICSはBROKENになってしまった。

     ロシアは原油価格や天然ガス価格が低下してきたことと、西欧諸国の経済制裁によってほとんどソビエト政権崩壊前の経済状況に近づいてきた。
    ロシアは天然資源以外には輸出品はないのだからこの原油価格の低下は致命的で、とてもウクライナで威張っているような状況でなくなっている。いづれは西欧諸国に白旗を上げウクライナ東部から撤退するだろう(ただしクリミア半島は返還しない)。

    注)ロシアの財政は1バーレル100ドルを前提に計画されているから、65ドルでは約35%の歳入欠陥になってしまう。

     ブラジルは鉄鉱石の輸出で持っているような国だが(輸出の約20%)、こちらも価格低下に悩まされている。ひところルセフ大統領はヨーロッパの金融危機を救えるのはブラジルだと豪語していたが、1%以下の成長で海外資金が逃げ出しレアルは最安値をつけてそんなこともいえなくなってきた。
    お願い、外国資本さん、ブラジルから逃げないで!!!」叫んでいる。

     中国は7.3%の成長をしていては他から見れば健全そのものだが、この7.3%は政治的積み上げ数字で経済指標でないから何の意味もない。
    李 克強首相でさえ信頼していない数字で、オフレコ発言で「あんなものを信用している人はアホだ」と言っている。
    李 克強氏が信頼している数字でGDP を再計算してみると14年度は3%程度の成長率になるが、実際はそんなものだろう。

    注)日本政府が昨年計算した李克強指数による推定数字は以下の通り
    http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2014/06/post-cc65.html

     中国は現在住宅バブル崩壊後の日本と同様な状況下に置かれており、これに対処する方法は二つしかない。一つはバブル崩壊を放置して不動産価格が底値になるまで待つ方式でこれは実際に日本が停滞の20年間で実施してきた方式である。
    もう一つはアメリカのFRBが行った方式でバブルを持ってバブルをつぶすという方式であり、リーマンショック後約440兆円にのぼるドルを市中にばらまいて再び不動産バブルと株高を演出した。

     中国としてはこのアメリカ方式を採用したいが悲しいことに「元」はローカルカレンシーだ。世界通貨ドルとローカルカレンシー「」との違いは、ドルは世界中で使用されるからドルがいつまでもアメリカ国内にとどまって物価を上昇させることがない。
    一方元は国外での使用はないから国内にあふれ出た資金は不動産価格を上昇させるだけでなくあらゆる物価を上昇させて、貧困階層をますます窮地に陥らせることになる。
    さあ、経済は復活した。不動産価格はもとに戻ったし生活物資は天井知らずの上昇だ。みんな喜べ!!!」ということになってしまう。
    中国の金融緩和はあまりに副作用が大きすぎるから、結局中国は日本方式による不動産価格の低下を享受しなければならない運命にあるといえるだろう。

     またインドも経済が失速してきたし、南アフリカはここも鉱山資源以外輸出品がないからロシアと同じ運命にある。
    最近BRICS諸国が集まってBRICS銀行創設を発表したが、実際は弱者連合だからIMFや世界銀行やアジア開発銀行に匹敵する組織になることは無理だろう。
    BRICS銀行の将来はかつて石原東京都知事が設立した新銀行東京をイメージすればよさそうだ(不良債権がつみあがって実質的に倒産する)。

     かくしてBRICS諸国は経済が失速したため経済立て直しに躍起となっている。
    今までは余裕があったので世界中で大騒ぎをしていたがここいらが潮時だ。
    もっともお騒がせ二人衆はプーチン大統領と習近平主席だが、この二人が国内経済の立て直しで忙殺されると、国際問題にかかわれなくなってずいぶんと静かな世界が現出してくるだろう。
    もはやBRICSてなーに?という時代に入り込んでいる。




     

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