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(26.12.1) 台湾馬英九政権の敗北と中国シフトの終わり

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  ただひたすら中国政府に媚を売っているだけの台湾国民党馬英九政権が台湾国民からNOをつきつけられた。
この29日に行われた統一地方選で大敗北を喫したからだ。
特に重要だったのは直轄市の選挙で日本で言えば東京都や大阪市の選挙のようなものだが、6つの直轄市のうち1つしか確保できなかった。4つは民進党、1つは無所属候補の勝利である。
だからこれは東京都知事も大阪市長も失ったようなもので、馬英九政権としては支持者に合わせる顔がなくなっただけでなく北京政府に対しても顔向けができなくなった。

注)詳細な結果は以下の通り。
直轄市6市を含む22の県・市で、中国国民党は15席から6席となり、民進党が6席から13席に倍増、無所属も1席から3席に増加。

 台湾の政治については日本人はほとんど無関心だが、国民党と民進党はまったく成立の基盤が異なる。国民党は中国の内戦に敗れた蒋介石が台湾に逃げてきて居座った政権で、はっきり言えば中国人だ。
一方民進党の支持者は日本統治下の時代から台湾に住んでいた台湾人で、李登輝氏が典型的にそうであるように日本語を流暢に話し日本の大学出身者も多い。

 このため国民党は北京政府と馬が合い,一方民進党は日本と馬が合う
ここ数年は中国経済の大成長によってもっぱら国民党支持の企業(中国人企業)は中国に大進出して経済的には中国と一体化していた。したがって馬英九政権はこの流れを後押しして、将来的には香港と同じ一国二制度による統合を本心では目指していた。
これからは中国の時代よ。日本なんか目じゃない!!」

 その具体的表れがこの4月に学生の国会占拠にまでなった中台サービス貿易協定で、これは中国と台湾を経済的に統一してしまおうと言う企てだったので台湾の学生が大反対した。
そんなことをされては中国の優秀な学生が台湾にやってきて経済をすべて牛耳ってしまうではないか。俺たちは永久に二等国民か」と言うせっぱ詰まった反対である。

注)中台サービス協定に反対した学生運動については以下参照
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2014/05/post-f815.html

 この中台サービス貿易協定は学生の反対や世論に押されて馬英九氏が締結を一旦取りやめたのだが、この頃から国民党は完全にレームダックになっていた。そして今回の大敗北で後1年半の任期を残して馬英九氏は政治的実権を失うことになった。

 これは日本にとっては実に喜ばしいことだ。馬英九氏が総統になってから台湾の日本離れが急速に進んでいたがここに来て一変にゆり戻しが起こっている。やはり一番の原因は中国経済の大失速で中国に頼っていれば万々歳だとの判断が崩れたことによる。
中国本土に進出した台湾企業はその賃金の上昇や労働争議、それと役人のわけの分からないリベートの要求にほとほと嫌気をさし、日本企業と同様に工場を東南アジアにシフトしている。

 こうなると中国にばかり顔を向けている馬英九政権は経済界にとってもうっとおしい存在になり、完全に支持を失う羽目になってきた。
中国の躍進は約30年間続いたがついにピークアウトし後は衰退の一途をたどると目の肥えた台湾経済人は想定しているから、この台湾の中国離れは加速していくだろう。
ここでも安倍政権は思わぬ追い風を受けたことになる。

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