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(26.11.20) 東レの炭素繊維が世界を制す 航空機産業は炭素繊維なしになりたたない!!

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 いやー、驚いてしまった。東レの炭素繊維部門の好調さにである。ボーイング社との間で向う10年間で約1兆円にのぼる炭素繊維供給の契約を締結するという。
私などは炭素繊維などと言われても実際はピンと来ないのだが、従来から高級な釣竿やゴルフのシャフトには使用されていた。
私は釣りもゴルフもしないから知らなかっただけだが、現在この炭素繊維の需要は航空機産業と自動車産業に移ってきている。

 なぜ炭素繊維が注目されるかというと鉄の重さの4分の1で、強度が10倍だからだが、唯一の欠点は価格が高いということで鉄よりも10倍以上は高価な素材だ。
だから一般の使用には限界があったが、ここに来て航空燃料の高騰に悩む航空業界が積極的に炭素繊維を使用し始めた。
何しろ軽い炭素繊維で最も大事な主翼を作れば一気に燃費効率は20%程度アップするという。

 空を飛ぶのだから軽いほうが圧倒的に優位で、ボーイングもエアバスも炭素繊維なしに新型航空機の開発は不可能になってしまった。その中で東レは特に技術力で優れており、新たにアメリカに新規工場を建設してボーイング社の受注等で現在4割の世界シェアを将来5割のシェアを確保するという意欲的な計画を立てている。
東レは15年3期の売上高は約2兆円で営業利益は1300億円を見込んでいるが実際はそれをかなり上回る結果になるだろう。

  炭素繊維はその高価格ゆえに今までは航空機等特殊な需要に限られてきたが、今後は自動車への需要が期待できる。特に燃料電池車といったやや高価格であるが、軽量化こそが必須の素材は非常に期待できる。すでにトヨタの燃料電池車ミライへの搭載も決まっている。
将来高級車種のほとんどがこの炭素素材を使用するのではないかと思われるほどだ。

 現在炭素繊維の御三家は東レ、帝人、三菱レーヨンで統計の取り方にもよるが世界シェアの7割を抑えていると推定されている。
スマートフォンや薄型テレビと言ったコモディティ商品はすぐに韓国や中国に競争者が現れて企業収益を圧迫するが、反対にこうした素材部門はプロが相手だから安いから購入するということはない。
まずは品質で次が価格だからソニーやパナソニックやシャープの経験した苦悩とは別世界にある。

 東レは日本産業の未来を示していて、品質と技術力の高さはプロ相手の素材産業に取って勝ち残りの条件だ。そうした意味で東レの炭素繊維は本当に期待できる。近い将来東レは世界的企業として日本を代表する企業の一つになるのではないだろうか。

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