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(26.11.6) 赤字企業に資金を投入せよ!! 中国ゾンビ企業の再生産

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 思わず笑いこけてしまった。英フィナンシャル・タイムズが専門家の話として報じた内容にである。
専門家は「中国のGDPの成長率が低下しているのに、一方で銀行貸し出しは増加し投資が積極的に行われているのはなぜか」と疑問を呈していたからだ。
14年9月の銀行融資額は前年を13.2%上回って、当然GDPの成長率7.3%より大幅に高かった。
経済の失速に伴ってなぜ投資が増えるのかという、実に魔訶不可思議な現象になっていると専門家は頭をかかえていた。

 だがこれは金融機関の職員にとっておなじみの現象で、経済失速下の赤字見合資金の貸し出しという。
もともと業績が好調な企業は借り入れをしない。それは当然で自己資金で十分対応可能なのにわざわざ高い利子を支払って借り入れる必要はない。
反対に業績が低迷すると資金の回収がままならなくなり、金融機関に駆け込まざる得ない。
この月末に○○円の資金決済がありますが、回収が遅れていて支払いができません。それまでのつなぎとして○○円の融資をお願いします

注)まず最初は上記の資金繰り資金を短期で調達しようとする。この状況下では企業はまだ本格的な経営危機の認識がない。

 一般に景気の上昇期には設備投資を積極的に行うために手持ち資金だけでは足りなくて設備資金の借り入れを実施する企業は多い。ただしあくまでも景気の上昇期にだ。
反対に今回のように景気が低迷している時に長期の設備資金の借り入れなどしたら、それはその企業の責任者の頭を疑った方がいい。
ところが現在短期の資金繰り資金ではなく投資資金が増えだしたのだ。
これは投資資金の形をしているが実際は赤字見合資金で、短期の資金繰りではどうしても追いつかなくなって本格的な借り入れに移ってきたからだ。

 いくら作っても不動産や鉄鋼など売れないで在庫になるばかりだから資金繰りが回らなくなる。そこで金融機関に駆け込むのだが、間違っても赤字見合資金だなどいえば金融機関が対応してくれない。そこで「これは○○案件の投資資金で現在中国経済は不況ですが、景気が回復すれば必ず利益が上がるので積極投資を行います」なんて言って設備計画をごまかして作って借り入れをする。

 今中国ではこうして投資にかかる借入金が加速度的に増えている。
確かにこうして資金繰りをつけてさえいれば企業は倒産しない。中国の大企業のほとんどは国有企業だし、不動産会社のほとんどが地方政府の隠れ蓑だ。
だから地方政府を倒産させられないように中国は大企業と第三セクターにせっせと設備資金と称した赤字見合い資金の投入を行っている。

 そこが日本やアメリカのような市場経済と中国の社会主義・市場経済との違いだ。日本だったら企業を倒産させるか再生法の適用を行う。
一方中国は企業を倒産をさせないので業績はますます悪化の度合いを深めていくが、それでもなお生き続ける脳死状態の患者と同じになる。
これをゾンビ企業といって、ソビエトロシアはこのゾンビ企業だけになって最終的に崩壊した。
企業は生き続け体制が崩壊する。これを社会主義経済のジレンマという。

 今後も中国は赤字見合い資金の投入が続くだろう。日本では黒田日銀総裁が年間80兆円の紙幣を印刷して株価と不動産価格の上昇を図っているが、一方中国はゾンビ企業を拡大再生産している。どちらの政策が持ちこたえられるか興味は尽きない。


 

 

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