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2014年11月

(26.11.30) 原油も鉄鉱石も投げ売りだ!! 資源輸出国時代の終わり

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 ここにきて原油も鉄鉱石も投げ売りの状況になってきた。
原油価格は現在1バーレル65ドル程度まで急落し、鉄鉱石は1ドライトン当たりこれも65ドル程度にまで落ちている。
リーマンショック後のコモディティ価格の急落水準に近づいているが、最大の理由はアメリカが市場に資金をばらまくことを止めたのと、中国経済の崩壊である。

 現在のコモディティ価格は市場に出回る資金量と、需要を無視した中国の購買によって支えられていた。
しかしアメリカはあまりの投機熱の広がりを恐れ資金供給をストップして不動産価格の上昇を抑える政策に出た。一方中国ではただGDPを上げるためだけの目的で鉄鋼生産を続けてきたが、不動産市場が崩壊した以上いつまでも在庫を積み上げるだけの生産を続けるわけにはいかない。

 この原油価格の値下がりは日本経済にとって思わぬプレゼントになっている。特に燃料代に敏感な航空会社運輸陸運・海運会社にとってはこの値下がりは福音だ。
製紙会社も燃料代が節約できるし、電力会社は原発稼働ができないため天然ガスの輸入を急増させてきたがこれで一息つけそうだ。

 日本の輸入量の3分の1は原油や天然ガス等の燃料の輸入だから今現在で昨年より数兆円の規模で輸入代金の節約が可能になっている。
現在日本は黒田日銀のバズーカによって円安になり、輸入価格の高騰が懸念されていたがコモディティ価格が一斉に値下がりしたのでその影響をかなりそぐことができている。

 私は安倍政権は本当に運に見舞われていると思っている。これだけの円安政策をとってもコモディティをはじめとする輸入物価が低下してきたため消費者物価への反映を最小限に抑えられている。
本来なら物価が急上昇して怨嗟の声が広がり、自民党が選挙で勝利する目がなくなるのだが、1%程度の値上がりに抑えられているためそうした声も出てこない。

注)物価が本当に年2%の割合で上昇したら国民は貧困化するので自民党は選挙で勝てない。

 一方資源輸出国の経済状況は急激に悪化している。OPEC産油国はそれでも今までのたくわえがあるから耐えられるがロシア、ブラジルと言ったところは相当厳しいだろう。
ベネズエラでは大統領が給与の一部を返上した。何しろ輸出の95%が原油なのだから大統領に払う資金も枯渇してきたらしい。

 ロシアはもっぱら強気の政策をとってきたがソビエト崩壊前の経済状況に酷似してきた。
このままプーチン大統領が突っ走ればロシア経済は完全に崩壊してしまいそうだ。
だから結局はどこかで手打ちをして西欧との協調路線に戻らざるを得ず、ウクライナ東部の親ロシア派集団は最後はプーチンにはしごを外されるだろう。

 現在世界中で資源開発競争にストップがかかっている。アメリカのシェール・ガス開発も熱気が冷めだしたし、世界最大の鉄鉱石会社ヴァーレは不採算鉱山の閉鎖を決めた。
ここ数年続いていた資源輸出国の時代に急激に黄昏が訪れしばらくは資源輸入国の時代になって攻守交代の時期が訪れた。
日本にとっては実に心地よい時代が現れたといえるだろう。

 

 

 

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(26.11.29) 文学入門 赤瀬川原平「老人力」

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 今回の読書会のテーマ本は赤瀬川原平氏の「老人力」だった。私はいつものようにこの作者もこの本もまったく知らなかったがベストセラーになった本だという。

 私は当初「老人にも残された力があり、その残された力を発揮してがんばれ」と言う内容の本だと思って読み始めたが、まったくその正反対の内容だった。
老人力とはぼける力でありそうした人は幸せに生きられる」と言う内容だったが、ただ単に恍惚になればそれが幸せだと言っていないところがユニークな内容だった。

 適度にぼけるのが老人力肩の力を抜いて気楽に生きていくほうが楽しいと言う主張である。ただし論文というようなものでなく、あえて言えばエッセイだ。楽しく読んでさえくれればいいと言ったようなお手軽な本といえる。本そのものも肩の力を抜いている。

 考えてみれば確かにそれはその通りで私など現役のときは仕事が楽しいと思ったことはなく「早く定年退職したいものだ」と何時も思っていた。
ほとんどの人は退職して悠々自適の生活をすると言っても本心ではなく会社にいつまでもいて部下をこき使おうと思っている人のほうが多いが、私は本心で退職したいと思っていた。

 実際退職後の人生のほうがよほど楽しく、一番いいのは上司も部下もまったくおらずこんなさばさばした気持ちになったことはなかった。
私は一人で何でもすることが好きだし、人に何か強制することはそれだけで苦痛だから、一人で楽しくマラソンをしたり登山をしたり地区の清掃に励んだり、遊歩道の草刈やベンチのペンキ塗りを行ってきた。

 一応おゆみ野クリーンクラブのメンバーとして活動しているが、特別集団で何かすることは少なくほとんど単独行動である。
 
すべてこうした活動は赤瀬川さんの言う「肩の力」を抜いた活動だから人とのかかわりがすくなく、快適な日常が過ぎてきた。
しかし分からないものだ。こうして約8年間を過ごすうちに世の中には肩の荷の下りた人が大勢いて、そうした人との交流が進んできた。

 権力志向の人は皆無で趣味人が多く人生に特別不満があるわけでなく楽しく生きている人である。たとえば毎日散歩ばかりしている人や子供達のウオッチャーをしているのだが井戸端会議のほうが熱心な奥さんががたや、走ることが飯よりも好きなランナーたちだ。
最近私がよく付き合っている人に大工おじさんがいる。この人は私より20歳程度若いのだが何しろ大工仕事がすきなのだ。

 誤って日本でもよく知られた会社に入ってサラリーマンをしているが、祭日になると自家用車に何時もつんである大工道具でおゆみ野の森のベンチや遊び道具を作っている。おゆみ野の森の遊具はすべてこの大工おじさんが作ったのだが、今は四季の道周辺の公園のベンチをすべて作り変える計画をたてた。公園のベンチは30年以上たち多くのベンチが朽ちている。
この計画に私も誘われた。

 私など手が不器用だからベンチ一つを作るにもかなり苦労するのだが、大工おじさんはいとも簡単にこの作業をこなしなんとも楽しそうなのだ。
山崎さん、今年中にみんな古くなった公園のベンチをすべて作り変えましょう
趣味で公共のベンチをすべて作り変えてしまうのだからすごいと思うが、ここまで来ると趣味人も本物だ。

 たしかにこうした活動は非常に楽しい。人から指示されてするのではないから時間的余裕はいくらでもあるし、できばえについてもさほどうるさくない。大工おじさんの目指すレベルは高くプロ顔負けのベンチを作ってしまうが私は適当なところで妥協しており、だからと言って文句が言われるわけでない。

 老人力はマイナスの力だが、そうした力があることを多くの人に悟らせた赤瀬川さんは大したものだと思うが、この本は主張を人に押し付けることを意図したものでないから寝転がって読むには最適な本といえる。

なお過去の文学入門の記事は以下のカテゴリーに入っております。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/cat43898465/index.html

 

 

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(26.11.28) 最高裁の違憲立法審査権は絵にかいた餅 選挙区の違憲状態は続く!!

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 私は今中学生に勉強を教えているのだが、その中で教えるのが最も難しいのは社会だ。特に歴史と公民が難しい。歴史については常に日教組の唯物史観のにおいがするのと、公民に関しては憲法の条文と実際の乖離がはなはだしいからだ。

 このたび最高裁で「13年に行われた参議院選挙が違憲状態であるが、選挙そのものは有効」との判断が下された。
この違憲状態の判決はこれで衆議院で2回、参議院で2回計4回だされている。
憲法では違憲立法審査権は裁判所にあることになっており、形式的には最高裁がその都度判断を下しているが、本当の意味での審査を行ったことは一度もない。
常に「違憲状態ではあるが国会には幅広い裁量権があるので、選挙そのものは有効」との判決になっており、はっきり言えば「違憲の判断なんかしない」と言っているに等しい。

 裁判所が違憲立法審査権を発動しないから国会そして内閣)はいい様に選挙区割りを行っており、13年度の参議院選挙のように一票の格差が5倍になっても知らぬ顔の半兵衛を決め込んでいる。
だがそれも当然で国会議員にとっては虎の子の選挙区を変えられてしまっては今まで培ってきた地盤がなくなり、「選挙で負ければただの人」になってしまう。
木から落ちたサルにはなりたくないから選挙制度改革には徹底的に反対し、表面きって反対できなければサボタージュを行う。

 今回の判決に対し参議院議長は「重く受け止める」とのコメントをしたが、これもジェスチャーで、一応最高裁に敬意を表したのであとはこっちのものだと言っているのだ。
現在の選挙区割り、特に参議院選挙区は都道府県単位にできており、この都道府県は明治初年の人口分布を基礎に区割りされたものだから、その後の人口動態に全くあっていない。
島根県や鳥取県は人口が100万以下だがこれは私の住んでいる千葉市と変わらない規模だ。

 さらに最近になって日本全体の人口が減少し始めそれも過疎地域から減少しているため都市部と農村部の人口格差が開き始めた。
田舎は人がおらずいるのは議員だけという状況になってきて、最高裁はこうした状況に警鐘を鳴らすものの、相も変わらず違憲状態の判決では是正など行われるはずがない。

 私は中学生に裁判所には違憲立法審査権があると教えているが、何ともむなしい気分に襲われ、かえって公民など中学生に教えないほうがいいのではないかと思ってしまう。
あんたら、憲法は単なる飾り物で特に最高裁の違憲立法審査権はイチジクの葉に過ぎないよ」そう言いきりたい誘惑にいつも駆られる。

 日本では最高法規は実態に合わせて変更することをしないから、解釈憲法になりその解釈も自由勝手だから誰も憲法のことを考えなくなっている。
最高裁もその実態を知っているので本気で憲法を守ろうという気概がない。その結果一票の格差は拡大し「法の下の平等」などは吹っ飛んでしまったのが実態なのだ。
このことを中学生に教えるべきだろうか、私の悩みは尽きない。

注)なお下級審では違憲の判決が出ているが、最高裁が違憲の判決を出したことはない。下級審の判決については以下参照。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/cat57250957/index.html

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(26.11.27) スカイマークの苦悩 スカイマークは生き残れるか?

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  日本の航空業界がここに来て騒がしくなってきた。スカイマークのことである。
スカイマークは日本の第3位の航空会社LCC(格安航空会社)が日本に進出するまではリーズナブルな価格で乗客を運ぶ人気の航空会社だった。
しかしここに来てLCCが日本に本格参入するようになるとスカイマークの価格優位性が薄れ、それと同時に搭乗率が低下し14年3月期は18億円の赤字で、さらに15年3月期は136億円の赤字が見込まれている。

 この経営状況の悪化に対処するためスカイマークは本年度中には導入予定だったエアバスA380の6機の導入をキャンセルしたが、このことが問題を大きくした。
A380はニューヨークへの国際線進出の切り札で「国際線進出が不可能なほど経営状況は悪化しているのか!!!!」と見なされたからだ。
さらに追い打ちをかけたのはエアバス社より700億円規模の違約金の請求をされたからで「700億円も支払ったら1年分の売り上げが飛ぶし、これではスカイマークは倒産するのではないか」と噂がとんだ。

 このエアバス社との契約不履行にかかる違約金は最終的には230億円規模になり、この金額はスカイマークがすでに前払い金として支払い済みの金額だから新たな費用の発生は抑えられた。だから倒産のうわさは収まったがそれにしても悲しいほどの違約金の支払いであり、国際線への進出は夢のまた夢になってしまった。
現在スカイマークはLCCとの競合で採算性の悪い成田出発便をすべて取りやめることにし懸命のリストラに励んでいるが、それだけでは十分でなくここに来てJALに経営の支援を求めている。

 内容は羽田での共同運航だが、独自路線では立ちいかないということであり実質的な身売りと言っていい。
スカイマークは日本企業としてはまれに見るチャレンジ精神の旺盛な会社でスカイマークのおかげでばか高かった国内航空運賃の引き下げが図られたし、ミニスカートの御嬢さんも目を楽しませてくれたがLCCの波にはどうやっても対応できなかったということだろう。

 日本の空にはLCCが怒涛のように押し寄せ中途半端に安いだけのスカイマークは搭乗率が低下の一途をたどり経営は悪化している。
成田はLCCの牙城になり、地方線は不採算だから、スカイマークに残された選択は虎の子の羽田でJALの庇護のもとに生きることしかなくなってしまった

 現在世界の空は運賃は高いがそれなりのサービスをするメガキャリアと安いだけが取り柄のLCCに二分化され、それ以外の航空会社が存在できる余地がなくなっている。
JALでさえ油断をして倒産してしまったのだから、スカイマークの将来性は厳しいが、こうしたチャレンジ精神の旺盛な会社はぜひとも生き残ってもらいたいものだと思う。


 

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(26.11.26) 新興国で自動車販売が急ブレーキ 地球の環境改善には朗報

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 ここにきて新興国市場の自動車の販売台数に急ブレーキがかかっている。新興国経済そのものが下降局面に入っているので自動車販売の低迷はその反映なのだが、自動車が売れているのはアメリカだけだ。
中国では14年上期は8%台の伸び率だったが日を追って伸び率が低下しており、14年10月の新車販売台数は対前年同月比2%台に落ちた。このままいけばマイナスの販売台数になるかもしれない。

  中国以外の新興国はさらに販売が不振でブラジルもロシアもインドも自動車販売台数は対前年比マイナスに落ち込んでいる。
世界全体では14年度2%の成長が見込まれているが、実際に売れるのは良い車だけで新興国が開発した安くて性能の悪い車はさっぱり売れなくなってきた。

 
 世界最大の自動車市場中国で異変が生じているのは不動産価格が急激に下がって、今まで不動産価格上昇で舞い上がっていた階層がすっかり元気をなくしたからだ。
思い切ってシャドー・バンキングから高利の資金を借りてマンションを購入したのに、毎月のように価格が下がっては利息も払えないじゃない!!!」
中国の小金持ちが悲鳴を上げ、自動車購入どころではなくなった。

 しかしこの新興国での自動車販売の不振は世界の環境問題から見ると実に好ましい傾向だ。
現在中国の各都市は自動車の排気ガスで街全体の視界が消え、ぜんそく等の健康問題が深刻化している。習近平主席はAPEC開催期間中は自動車の運行を半分にさせ工場の稼働をストップさせて青空を演出したが、APECが終われば元の木阿弥だ。

 これは中国だけでなくインドのニューデリーも同じで視界が効かなくなっているし、東南アジアのタイやマレーシアやインドネシアやフィリピンでは自動車があまりに多すぎて、日本人などは道を横断することもできなくなっている。
これは増えすぎた自動車に対し道路等のインフラが追いついていないからだが、自動車の増加傾向に歯止めがかかりインフラの整備が追い付くことができればバランスの取れた社会に戻ることができるだろう。

 それに何よりも地球温暖化問題の解決にも役立つのだから中国をはじめとする新興国の自動車販売、それも排気ガスをばらまく低価格車の販売にストップがかかったのは何より喜ばしい。
時あたかもトヨタが水素と酸素だけで走る燃料電池車の発売を来月から始めるという。
酸素と水素が結合して水ができる時にエネルギーを放出するからだが(これは水の電気分解の反対の作用)何とも素晴らしい夢のような自動車だ。
今のところ価格が高価で(500万円台)で、さらに水素の供給ステーションが未整備という問題があるが、近い将来この夢の自動車の時代になるだろう。

 世界の新興国から青空が消えて久しいが、化石燃料を使用している限り青空を望むのは無理だ。
トヨタの頑張りで自動車燃料が化石燃料でなくなる時代が今そこに来ていることは何とも嬉しい限りだ。

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(26.11.25) 白鵬が泣き、そして私も泣いた。 32回目の優勝で大鵬に並ぶ。

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 白鵬
が泣き、私も泣いてしまった。32回目の優勝が決まった瞬間だが、この記録は昭和の大横綱大鵬に並ぶ記録だ。
まだ年齢は29歳だから千代の富士の引退年齢の35歳までにはまだまだ余裕があるので、この先どこまで優勝回数が増えるのか予想もつかない。

 大相撲は日本の国技と言われているが、日本のスポーツ界でこれほど国際化が進んでいる競技は少ない。特にモンゴル勢の躍進は目覚ましく、白鵬を始め3横綱はすべてモンゴル出身者だから、今ではモンゴルの国技のようなものだ。
だが不思議なことにモンゴル人と日本人の相性は非常によく、白鵬も日馬富士も鶴竜も私には日本人力士のように見える。
顔など見ていても日本人と全く変わりがなく、また日本語を流暢に日本人と同じように発音しており、日本人のルーツの一つが東北アジアの草原地帯にあったという仮説も十分納得できる。

 だが大相撲が国際化した本当の理由は、日本人が豊かになって大相撲のような厳しい修行と上下関係の世界に入ることを嫌ったからだが、世界にはまだハングリーな精神が残っていることをしみじみと感じさせてくれる。

注)昔は大相撲出身者は東北や北海道のへき地出身者が多かったが、こうした場所からも大相撲に入門する子供がいなくなってしまった。現在は親方の子供か学生横綱か外国人力士が主流になっている。

 今回の白鵬の優勝インタビューのスピーチは素晴らしいものだった。
明治初期に断髪事件が起き(力士も斬髪せよと言われたが)大久保利通という武士が明治天皇に(上奏して)、長く続いていたこの伝統文化を守ってくれたそうで、そのことに天皇陛下に感謝したい」と述べていた。
この白鵬のスピーチは本当にその通りで、明治初期大相撲はほとんど崩壊の瀬戸際に立っていた。

 文明開化の時代にちょんまげ結っているなどとは時代錯誤と思われたし、裸も禁止されたし、当時の大相撲は今のプロレス興行と同様なショーで、関取は花街の芸者のようなものと思われていた。
その大相撲を救ったのは大久保利通と伊藤博文と明治大帝で、こんどは1884年伊藤博文が天皇に上奏して天覧相撲を実施し、天皇公認のスポーツにしたのが現在の大相撲の始まりだ。
現在の天皇杯があるのはそのためで、明治大帝の決断がなければ大相撲は消滅していた可能性が高い。

 白鵬にそのことを教えられた日本人は多かったようだが、日本人以上の日本人である白鵬のスピーチに私は本当に泣いてしまった。

注)なお天皇家が相撲好きなのは相撲が本来神事で、天皇家の神事と非常に近いものがあるからだと思う。昭和天皇は心から相撲を愛しておられたが、白鵬のスピーチを聞いて昭和天皇が身を乗り出して大相撲を見ておられた姿を思いだしてしまった。

 

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(26.11.24) 北朝鮮崩壊のコストをはじいてみたら、「こりゃ、大変だ!!」

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 このたび韓国政府が発表した南北朝鮮の統合コストの試算では、向う20年間で5000億ドル(59兆円)の支出が必要になるとはじいた。
これに対し専門家の間ではその程度で済むはずがなく、東西ドイツの併合でも2兆ドル230兆円)かかったのだから、東ドイツと異なり何もない北朝鮮のインフラ整備には3兆ドル345兆円)はかかると喧々諤々の議論になっている。

 パク・クネ大統領は以前から「韓国側の資本と技術と北朝鮮側の労働力と天然資源を組み合わせはベストで経済は大ブレイクする」と述べていたが、この予測を信じるものは少ない。
何しろ韓国と北朝鮮の経済格差は毎年のように拡大し、かつては10倍と言われていたのが今では43倍の格差との試算になっている。
最も北朝鮮は半世紀も前からGDPの公表を止めているので正確な数字は分からないが、このころから韓国との経済格差が拡大しとても人様に公表できる水準でなくなっていた。

 韓国が現在一番恐れているのは突然北朝鮮の政治体制が崩壊して韓国が全面的に北朝鮮経済の面倒を見なければならなくなることだ。
これは東ドイツの崩壊の例があって時のコール首相は西ドイツ経済のすべてを投げうって東ドイツ経済を支えたが、その後約10年あまり西ドイツ経済が停滞した苦い経験がある。
西ドイツでさえあれほど苦しんだのに、果たして韓国がその重圧に耐えられるだろうか・・・
韓国インテリ層の偽らざる心配だ。

 北朝鮮が崩壊した時北朝鮮人民の逃げ道は北と南しかない。北は鴨緑江を渡れば目と鼻の先が中国で、ここには多くの朝鮮族が住んでいるから逃げるのは簡単だ。しかしここでは中国人民解放軍が北朝鮮人の逃亡を阻止する可能性が高いので、多くの人々は板門店を越えて韓国に押し寄せるだろう。
中国と韓国を比較すればはるかに韓国の方が豊かで民主的な国家だと知っているからだ。
板門店の解放はベルリンの壁の崩壊と同じように世界から祝福されるだろうから、韓国は一時的なユーフォリアに浸れるが、問題はその後の北朝鮮経済の立て直しで、こちらは地獄を見るだろう。

 また北朝鮮の一部の人は船で日本にやってくることも考えられるが、北朝鮮にはまともな漁船すらないからこの方法は限定的で、日本が対処しなければならないのはかつて朝鮮にわたった日本人妻やその家族の受け入れぐらいになるはずだ。
日本に対する影響は限定的だ。

 かつてと言っても1910年のことで今から1世紀も前のことだが、日韓併合条約で日本は朝鮮を植民地にしたが、植民地なんかしない方がよかったと悔やんだものだ。
当時の朝鮮には道路網も鉄道網も存在せず発電施設もないからすべて日本がそうしたインフラ投資をしなければならなかった。
衛生状態も最悪で主要な都市は糞尿にあふれかえっていたから上下水道の整備も急務だった。
もちろん初等教育もなされていなかったからインテリ(ヤンパンという)以外は全く文盲で漢字などは全く読めないから、朝鮮総督府は仕方なくハングルを正式文字(当時は卑しい民の字と思われていた)にしたものだ。
もし北朝鮮が崩壊したらあの苦労を今度は韓国が担うことになる。

 20世紀はあのソビエトロシアが崩壊した世紀だが、21世紀は最後の帝国主義国家中国が崩壊する世紀だ。その時中国の衛生国である北朝鮮の政体が持たないのは当然で東ドイツの崩壊が雄弁に物語っている。
崩壊の時計が刻々と時を刻んでおりその日は近いが、パク・クネ大統領は楽観的なものの、実際は韓国経済にとって桎梏以外の何物でもない状況に置かれるだろう。

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(26.11.23) アベノミクスは成功し、そして貧富の差は拡大する!!

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 アベノミククスは成功し、そして貧富の差は拡大する
。近未来の予想である。
黒田日銀総裁は安倍首相の意向を受けて年間80兆円の資金を市場にばらまくとアナウンスメントしたが、これによって日本経済は確実に回復するだろう。
円安が進み輸出産業が大復活して、株式と不動産価格が急上昇するという構造である。

 なぜ黒田バズーカが成功するかというと、これは100%アメリカのFRBのコピーで、FRBはリーマンショック後約440兆円の資金を市場にばらまき経済の回復に成功した。
株式も不動産価格も急上昇して株式はリーマンショック前の水準をはるかに凌駕し、不動産価格もあのサブプライムローン崩壊前の水準に近づいている。

 現在世界経済はアメリカのみ好調でGDPは3%前後の成長をしているが、現実は貧富の差が拡大し、金持ちはもっぱら金持ちになり貧乏人はいつまでたっても貧乏人のままになっている。
これは当然で市場にばらまかれた資金を利用できるのはヘッジファンドや個人の資産家(医者、弁護士、会計士等)で、ふんだんの資金を入手してもっぱら株式や不動産やコモディティに投資(投機)してきたからだ。

 FRBによって市場にばらまかれた資金は、十分に成長したアメリカのような経済では投資をする場所がない。IT産業のような企業は自己資金が豊富だから、金融機関からの借り入れなどしなくても済むし、インフラ投資は政府の仕事だから、残された領域は株式と不動産とコモディティしかない。
こうしてアメリカは投機社会になり、持てるものはさらに豊かになり99%の貧乏人と1%金持ちに分かれた。その金持ちが景気を支えている。

 アベノミクスとはそのFRBの金融政策の再来だから、現在のアメリカの姿が即日本の近未来なのだ。
日本がなぜ停滞の20年を経験したかというと、財政再建とセットとして金融緩和を行ってきたからだ。いわばおっかなびっくりの金融緩和と言っていい。
この財政再建と金融緩和ほど水と油の関係はないのだが、日本人は生真面目だから財政再建こそが正しい道だと信じてきた。
前の日銀総裁の白川氏は典型的な日銀マンで通貨の価値の維持こそが日銀の役目と信じ、金融緩和策に消極的だった。

 だが通貨の価値を維持するよりそれを下げる方が景気回復にもまた財政再建にも役立つのだが、これは壮大なパラドックスといえる。
景気回復は上記に述べた株式や不動産に資金が流れるからだが、財政再建は物価が上昇して国債の償還が楽になるからだ
毎年2%の物価上昇を図ればほぼ1%程度の国債価格は逆ザヤだし、大幅なインフレが起これば戦時国債と同様に国債は無価値になるから財政再建は達成されたことになる。

 何とも乱暴な話だが実際この金融の大幅緩和とははっきり言ってしまえば「金持ちを優遇して資産を拡大させ、さらに円安を誘導して輸出産業を大復活させ、さらに物価上昇で国債の償還をやりやすくする」という一挙両得どころではない3得の政策なのだ。
こうして日本経済は大復活するが、現在の貧乏人は相変わらず貧乏人のままだから、景気回復と言っても「実感なき回復」となることはやむおえない。

 私は個人的にはこうした金融緩和策に反対なのだが、悲しいことに高度に発展した資本主義経済(市場経済とも言う)を再生する方法はこの金融の大幅緩和以外にないのも事実で、安倍首相がこの方法に飛びついた気持ちも理解できる。
アベノミクスは成功し経済は回復し、そして貧乏人は相変わらず貧乏のままという近未来は好ましいものではないが、これは資本主義経済の本質的な部分なのだと私は思っている。

 

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(26.11.22) 貿易収支の改善傾向が現れた。 「日本経済は買い」

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 アベノミクスが発動されてから2年、ようやくのことで貿易収支の改善効果が現れてきた。
10月に入り貿易収支はなお7000億円の赤字だが前年同月対比で36%赤字幅が縮小した。2ヵ月連続赤字幅が縮小して拡大に歯止めがかかった。
14年上期4月~9月)は過去最高の4兆円規模の赤字だったが、それが底を打ったようだ。

 安倍政権発足以来通貨をほぼ無尽蔵に印刷する金融緩和策を発動したので、円は80円程度から120円近くまで円安が進み、これはリーマンショック以前の日本の輸出環境と同じだ。だから安倍政権としたらもっと早く貿易収支は改善すると思っていたが現実はそうはならなかった。

 それは当然でリーマンショックで満身創痍になった日本企業が決断した選択が中国等への工場移設である。
中国の地方政府との難しい折衝の末ようやく工場が操業し始めたのに、今度は円安が進行し中国での生産の優位性が薄れたとしても、おいそれと生産場所を変えるわけにはいかない。
第一円安がいつまで続くか分からないし、中国地方政府との間には生産や雇用についての約束があるから、中国はやめて今度は日本で生産すると簡単に変更できない。

 だが幸いにも中国政府は外国企業、それも日本企業を狙い撃ちしたような工場や商店の焼打ちまで行ったので、日本企業が中国にとどまる義理がなくなった
日本企業の大量退去に驚いた地方政府は日本人駐在員の監視までして企業のつなぎとめをはかっていたが、日本企業は中国+ワンという戦略でこれに対抗してきた。
中国の工場は存続させたまま他の国での生産を拡大するというものだが、実際は中国での生産規模を最小限にして(工場は実質稼働させず)、東南アジアに工場をシフトする戦略である。

 当初日本企業が目指した中国+ワン東南アジアだったが、このところの急激な円安の進行で中国+ワンに日本が含まれてきた。
これなら昔のように日本で生産して輸出するのが一番じゃないか!!!」
現在日本企業はグローバルに展開しているので最も安く生産できる場所で生産することができる。今日本がその場所になってきた。
貿易収支の赤字幅は14年上期が最悪で、今後は急速に改善されかつてのような貿易黒字国になるだろう。
安倍首相としてもようやく成果が表れ始めて肩の荷がおりただろう。

 さらに幸いにも中国経済の失速で世界中から資源を買いあさっていた中国が原油や鉄鉱石や石炭の輸入を減らし始めたので、こうしたコモディティ価格が急激に低下している。
日本は原油や天然ガスの大量輸入国だからこの価格低下の恩恵は大きい。
輸出は伸び、原料価格が低下すれば日本企業にとってこの世の春が訪れたようなものだ。

注)コモディティ価格の低下については前に記載してある。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2013/06/post-8540.html

 

 現在GDPはマイナスのままだが貿易収支の赤字が解消されればGDPも上昇に転じるだろう。
日本経済は買いの時代に入ってきたといえそうだ。

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(26.11.21) ようやく観光に目覚めた日本 地方再生の切り札は観光立国

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 過疎化と円安
が進めば最後の砦は観光になる。
ここ1年間の外国人の観光客数はうなぎ上りに上昇し、10月現在で1100万人だから年間では1300万人を越えそうだ。
昨年ようやく1000万人を越えたと喜んでいたが、数年のうちに政府目標の2000万人を越えることは確実だ。
現在世界の観光客誘致の一位はフランスで約8000万人だからまだ足元にも及ばないが、韓国の昨年の1200万人は視野に入ってきた。
だが世界では2000万以上の観光客を誘致している国が目白押しで、ようやく日本も観光開国に目覚めたと言っていい。

 日本は今まではまともに観光客を誘致しようとしてこなかった。日本人が世界でも屈指の外国人嫌いのためで、意外だろうがこれは事実なのだ。
日本に観光客が来なかった最大の理由がビザの発給要件が厳しかったことで、特に新興国や後進国と言われる国民に対する入国ビザの発給は手続きをするものにとって泣きたくなるような苦労をさせられたものだ。
今から20年ほど前だがロシアの友人を日本に招こうとして日本政府のビザを得ようとしたが、実に膨大な資料を作らされ、さらに外務省に出向いていって手続きをするのだが、何回行ってもビザが下りず泣きたくなったことを思い出す。

注)当時外務省はサボタージュをすることでロシア人の入国を意図的に制限していた。

 しかしここに来て日本政府も本気になって外国人観光客の誘致に積極的になってきた。切り札がビザ発給条件の緩和で特に東南アジアの新興国の国民に対する緩和を積極的にすすめている。
なぜこれまで日本政府が後進国の国民が入国するのを嫌がったかというと、不法就労と犯罪に手を染める可能性があったからだ。とくに中国人がそうした不法就労と犯罪の温床になっていたので外務省としては怖くて観光客を入れるという訳にはいかなかった。

 しかしここに来てビザ発給の緩和を図ったのは中国人といえども犯罪者ばかりではなくかえってデパートでまとめ買いをしてくれる上得意として評価できるようになってきたからだ。
マイナス面とプラス面を考慮した結果プラス面が多くなったという判断だが、三越などは中国人観光客の化粧品まとめ買いがないと経営が成り立たなくなっている。

 また地方再生も観光客誘致以外に適切で有効な方法がないのが実態だ。地方から人が消えて久しくどのような対策もさして効果がないが、観光だけはのびしろがある。
今地方都市などに行くと、いるのは老人ばかりになりどうやっても消費が伸びる要因がない。
だから地方では商店が次々に消え失せており日本人の消費がないのなら、後は外国人に消費を拡大してもらう以外に方策はない。

 現在お金持ちは中国人や韓国人やタイ人やインドネシア人が多く、かえって日本人の若者などは貧乏そのもので購買はもっぱらダイソーという人が多い。日本人の若者は新興国で働かなくてはならなくなっており、日本人がアジアで最高の金持ちだった時代は終わったのだ。
だからさしもの外国人嫌いの日本も観光に力を入れるようになり、「おもてなし」こそが立派な産業であることに気づいた。こうしてようやく日本も観光開国を始めたわけだ。




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(26.11.20) 東レの炭素繊維が世界を制す 航空機産業は炭素繊維なしになりたたない!!

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 いやー、驚いてしまった。東レの炭素繊維部門の好調さにである。ボーイング社との間で向う10年間で約1兆円にのぼる炭素繊維供給の契約を締結するという。
私などは炭素繊維などと言われても実際はピンと来ないのだが、従来から高級な釣竿やゴルフのシャフトには使用されていた。
私は釣りもゴルフもしないから知らなかっただけだが、現在この炭素繊維の需要は航空機産業と自動車産業に移ってきている。

 なぜ炭素繊維が注目されるかというと鉄の重さの4分の1で、強度が10倍だからだが、唯一の欠点は価格が高いということで鉄よりも10倍以上は高価な素材だ。
だから一般の使用には限界があったが、ここに来て航空燃料の高騰に悩む航空業界が積極的に炭素繊維を使用し始めた。
何しろ軽い炭素繊維で最も大事な主翼を作れば一気に燃費効率は20%程度アップするという。

 空を飛ぶのだから軽いほうが圧倒的に優位で、ボーイングもエアバスも炭素繊維なしに新型航空機の開発は不可能になってしまった。その中で東レは特に技術力で優れており、新たにアメリカに新規工場を建設してボーイング社の受注等で現在4割の世界シェアを将来5割のシェアを確保するという意欲的な計画を立てている。
東レは15年3期の売上高は約2兆円で営業利益は1300億円を見込んでいるが実際はそれをかなり上回る結果になるだろう。

  炭素繊維はその高価格ゆえに今までは航空機等特殊な需要に限られてきたが、今後は自動車への需要が期待できる。特に燃料電池車といったやや高価格であるが、軽量化こそが必須の素材は非常に期待できる。すでにトヨタの燃料電池車ミライへの搭載も決まっている。
将来高級車種のほとんどがこの炭素素材を使用するのではないかと思われるほどだ。

 現在炭素繊維の御三家は東レ、帝人、三菱レーヨンで統計の取り方にもよるが世界シェアの7割を抑えていると推定されている。
スマートフォンや薄型テレビと言ったコモディティ商品はすぐに韓国や中国に競争者が現れて企業収益を圧迫するが、反対にこうした素材部門はプロが相手だから安いから購入するということはない。
まずは品質で次が価格だからソニーやパナソニックやシャープの経験した苦悩とは別世界にある。

 東レは日本産業の未来を示していて、品質と技術力の高さはプロ相手の素材産業に取って勝ち残りの条件だ。そうした意味で東レの炭素繊維は本当に期待できる。近い将来東レは世界的企業として日本を代表する企業の一つになるのではないだろうか。

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(26.11.19) GDPは低下して企業収益は上昇する。 なぜか??

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 何かおかしいのではなかろうかとこのところずっと思っていた。
経済指標としてGDPの数値を使うことの是非についてである。私がどうしても奇異な感じを持つのはGDPの推移と経済実態がかけ離れているのではないかと疑問を持つからだ。

 たとえば今回内閣府が発表した14年7月~9月期の速報値は年率で▲1.6%だった。
2期連続のマイナス数字で日本経済は後退局面に入ったという評価も出ていたが、一方で日本の大企業は14年9月期の半期業績過去最高益を記録している企業が続出している。
トヨタも日立もどこもかしこもリーマンショック前か、過去最高益だ。

 なぜ同じ9月期なのにマクロの数字は景気後退でミクロの数字は過去最高益になるのだろうか。人手不足も深刻で有効求人倍率は過去22年間で最高の値だし、大学生や高校生の就職率もここ数年来にない高水準をたもっている。
株価は17000円台まで回復し、不動産価格も都市部を中心に上昇に転じた。
だがGDPで見る限り不況に再突入しているという。

 GDPが正しければどの企業も経営が悪化して対応に苦戦していなければならないのだが、実際はこの世の春を謳歌している。
一体なぜこのような乖離が発生するのだろうか。

 私が経済学を学んだのは今から40年前も昔のことで、そこで初めてGDP(当時はGNPが指標だった)の概念を知った。
GDPが経済分析の中心になったのは戦後しばらくたってアメリカの経済学が世界標準になったころだ。
近代経済学と言っていたが、その概念を精緻化したのはサムエルソンである。

 GDP(GNP)とは、国家の富は各企業主体の富(付加価値)の集計だと聞いたときは驚いたものだ。
各企業主体の富の集計などいったいどうやって可能なのだろうかとの疑問である。
考えてもみてほしい。企業収益は課税の対象だから企業は利益をできる限り隠そうとする。合法非合法のあらゆる手段をとって利益隠しをするからGDPの集計に利益を使えば実際の収益の大きさよりはるかに小さな数字しか補足できないだろうと思ったからだ。
イタリアなどのマフィア経済は公表のGDPに匹敵すると言われているが、利益付加価値)の集計では穴が大きすぎる。

 だから実務のGDPの集計は様々な入手できる統計を使って推計を行うのであり、特に特定業種の売上高は重要な指標になる。鉄鋼とか自動車とか石油化学とかスーパーやコンビニの売上高だ。
こちらは利益と異なり売上高は補足するのが簡単だからだ。
しかしここには 問題があって、景気の上昇期には売上高の上昇より利益の上昇が大きく、反対に下降期には売り上げはあっても利幅が減少する
景気回復期には無理やり売り上げを伸ばさなくても利益があるが、反対に後退期は無理な押し込み販売をして利益を落とす。
だから売上高主体で見ているGDPの推移は経済実態と乖離をするのではないかというのが私の疑問だ。

注)中国などは生産したものはすべてGDPにカウントしているから、在庫が積み残っていてもGDPは増大する(売上高の集計でない)。現在7.3%の経済成長だと言っているが実態は大不況だ。

 今GDPは二期連続で低下しており、通常の判断は景気後退だが私はそれは違っていると判断している。個別の日本企業は収益が改善してウハウの状況であり、それゆえ有効求人倍率が過去22年間で最高になっており、中小企業は人で不足に悩んでいるのだと私は判断している。
景気の上昇期や後退期はGDPを指標とするのは間違いではなかろうか。

注)この件に関しては前に一度疑問をていしておいたが、今回の7月から9月期のGDPの発表を見てさらにその疑問が大きくなった。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2014/09/post-9d01.html

 

 

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(26.11.18) 沖縄知事選結果 辺野古NOで再び普天間の継続使用になった!!

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 「こりゃ、どうにもならないな」というのが実感だ。
沖縄知事選の選挙結果ことである。
辺野古への移設反対を公約にした前那覇市長の翁長(おなが)氏が現沖縄県知事の仲井真氏を破り初当選した。
仲井真氏も前回の知事選挙の時は辺野古への移設反対を唱えて当選したのだが、もともとタヌキの仲井真氏は「沖縄への経済支援策」と引き換えに辺野古への移設に賛成してしまった。この裏切りを沖縄県民が許さなかったということだろう。

 政府はたとえ知事選の結果がどうなろうと辺野古への移設を進めるとしているが、現行制度のもとではどう考えても無理だ。
たとえば現在政府は仲井真知事に「移設計画の一部変更案」を提出し、移設に反対している名護市長の権限が及ばない方法で埋め立てを行おうとしていたが、これを翁長氏が認めるわけがない。
12月まで任期がある仲井真氏が駆け込みで認める可能性もあるが、翁長氏がその決定をすぐに撤回するだろうから駆け込み方法も無駄に終わりそうだ。

 だから法改正を実施してアメリカ軍の駐留に関する一切の権限を知事から防衛省等に移管するように変更でもしないと、この問題はまず解決しない。
しかしそうした法改正は国会でおおもめになるだろうから、これはこれで大変なのだ。

 沖縄に米軍基地の7割が集中しているのは事実だが、これは日本が太平洋戦争で敗北した結果アメリカの軍事的植民地になったからだ。
日本が独立国と言っているのは一種の仮構で、実際はアメリカの保護国である。
もともとアメリカは沖縄を日本に返還する気持ちはなく、ちょうどプエルトルコのようなアメリカであってアメリカでないような支配形態を目指していた。

 それが急遽日本に返還されることになったのはソビエトとの冷戦の結果で、日本を資本主義社会のショウ・ウィンドウにすることにしたことと、アメリカは戦勝国としてはまれに見るおおらかな国家だったことが幸いし、世界史上でもまれな沖縄返還が実現した
これがどんなにまれかはロシアが支配している歯舞・色丹の現実や韓国との領有権問題がある竹島や中国と角突き合わせている尖閣諸島を見れば分かるだろう。
世界史の常識では戦争で喪失した領土は戦争でしか回復できないのだが、ことアメリカとの間ではこの原則が成り立っていない。

注)香港の返還でも99年かかっているが、そのあたりが常識的な線と言っていい。

 だがアメリカにとっては「沖縄は返してやったのだから基地は自由に使わせろ!!」ということになり、実際沖縄返還後もアメリカ軍基地はほとんど縮小されていない。
今回の沖縄の民意は基地反対でこれは民主主義社会では選挙がすべてだから、日本が民主主義国家である以上辺野古への移設は棚上げになったも同然だ。
しかし一方で日本はアメリカの軍事的植民地だからアメリカの意向を無視することはできない。普天間基地が米軍海兵隊にとって必要な基地である限り、移設ができないなら普天間基地を永久に使用するということになる。

 民主主義と軍事的植民地の間で、沖縄県と政府の綱引きはどちらも勝利者はないから、結局普天間基地の継続使用以外に対応策がなく、米軍の世界戦略が変わって勝手に普天間から出ていくまでは、ただにらみ合いをしている以外に方策がないというのが実態だろう。

 

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(26.11.17) パク・クネ姉ちゃんのツッパリ人生の終焉 日本いじめができないなんて!!!

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 つっぱり姉ちゃんのパク・クネ大統領日中韓3国の首脳会談に応じる姿勢をとりだした。
先日APECの席上で行われた日中首脳会談がよほどショックだったのだろう。
中国の奴、あれほど歴史認識で日本の譲歩がないと会談に応じないなっていってたのに・・・裏切りやがって、くそったれが!!」慌てふためいて態度を修正した。

 もともと歴史認識について中国は政治的手段として使用しており、日本がこの問題を持ち出されるたびに恐縮して中国への借款を増大してきたから、そのために利用していただけだ。
しかし安倍首相になってからこの歴史認識で日本側は一歩も引く気配がなくなったので、すっかりご利益がなくなった。
このあたりで手打ちをしないと中国経済に対する影響が大きすぎる。人質の日本企業が中国から逃げ出しているし・・・・・・」

 中国の歴史認識問題は政治的駆け引きの道具だが、一方韓国のパク・クネ大統領にとっては本気も本気の最大の政治的課題になっている。
世界中に歴史的には存在しなかった従軍慰安婦像を建設し、日本海を東海と改めろとアメリカの韓国支持政治家(金で買収している)をたきつけ、竹島を要塞化しようとしてきたが、反対に言えばそれ以外のことは一切行ってこなかった。

 パク・クネ姉ちゃんは怪気炎を上げてこの日本に対するおとしめ政策だけを推進していたが、それも韓国経済が好調で経済問題を一切考慮しないで済んだからだ。
しかしここにきて韓国経済は乱気流に見舞われ錐もみ状態で墜落し始めた。
最大の誤算は韓国そのものといえるサムスン電子のスマートフォン・ギャラクシーが中国市場から追い出されつつあることだ。
何しろ韓国GDPの20%をこのサムスン電子のギャラクシーが稼いでたと言っていいような具合だったからこの影響は大きい。

 さらに問題は安倍政権が打ち出した円安政策で価格が低いだけで世界を席巻していた韓国の自動車、造船、鉄鋼、石油化学がすっかり競争力をなくしてしまった。
韓国企業はすべて日本企業のコピーだから日本との競合製品が輸出品目の7割に及ぶ。
その7割の部門で日本製品に駆逐されだしたのでこれではどうにもならない。
大統領、このままでは韓国経済は瀕死の重体に陥ります。日本と話し合いをして黒田バズーカの砲撃を止めさせないと我が国の未来はありません!!」
黒田バズーカを止めさせるには話し合いしかなく、従軍慰安婦問題どころではなくなった。

 問題は株式面にも現れて10月に入って大幅に株価は低下してしまい、韓国政府の懸命なてこ入れ策も吹っ飛んでいる。
また韓国の最大の弱点は金融面にありあれほどの輸出大国でありながら借金体質を改善できず必要資金は海外からの短期資金の調達で賄っている。
この短期資金も油断をすると一斉に引き上げられそうだ。

 パク・クネ大統領は中国にすり寄っていれば韓国の未来は明るいと思っていたがその政策が裏目に出て中国経済も急失速をし始めた。すべてが見込み違いになっている。
ああ、いや、これじゃ日本から仏像を盗むことも、しゃくな産経の記者を無実の罪で逮捕してもて遊ぶこともできないじゃない
さすがのパク・クネ姉ちゃんのヤクザのつっぱりもこの辺が限度になってきたようだ。

注)韓国経済の実態については以下参照
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2014/10/post-ba53.html

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(26.11.16) なぜ中国人に悪人が多いのか? サンゴ密漁集団の暗躍

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 日本人がすべて善人だというのは言い過ぎだが、それにしても中国人は悪人が多すぎる。それとも品性が下劣とでも言うのだろうか。
小笠原諸島と伊豆七島の周辺からサンゴを全部盗もうと船団を組んでやってきて、海上保安庁の取り締まりをものともせずかっさらっている。

 お目当ては赤サンゴだそうで中国ではこの赤サンゴがもてはやされていて、形のよいサンゴは1000万円もするそうだから、一網で数億円の利益が上がり中国漁民はサンゴ御殿を福建省のあちこちに建設しているという。
日本の法律ではサンゴの密漁をしても罰金刑しかなく、領海内では300万円、排他的経済水域では1000万円だから(この数字は逆でないかと私には思われるが)中国人にとっては罰金を払って密漁するのが大儲けになる構図だ。

 しばらく前に中国漁船が韓国周辺の海で大船団を組んで密漁していたが今度は小笠原近海に終結した。密漁団はとても荒っぽく韓国の沿岸警備官を鉄パイプでたたき殺していたから、日本の海上保安庁としても取り締まりは命がけになる。
私は中国ではサンゴの採取は自由勝手にしているのかと思っていたが、中国にも海島保護法というものがあって違反すると5年程度の懲役刑になるのだそうだ。
しかも中国官憲は荒っぽいからすぐに銃撃戦になり密漁者としても命がおしいので、世界でも最も紳士的な警備をする日本近海に現れた。

 しかしこのままいくと小笠原の海からサンゴが消えてしまい、世界屈指の文化遺産が台無しになってしまうので日本政府としても中国に強く申し入れをしている。
最近行われた日中首脳会談でも安倍総理から習近平主席に申し入れを行い、一時的に漁船が少なくなったがまたすぐにもとに戻ってしまった。

 実はいくら習近平氏に言ってもこの密漁行為がなくならない理由がある。
密漁者は海上民兵といわれるごろつきで中国海軍(人民解放軍)の指揮下にあって、意図的に紛争を起こそうと暗躍している集団だ。尖閣諸島で日本の海上保安庁の船にわざと漁船をぶつけてきた船長を思いだせば分かるだろう。

注)海上民兵については前に記載しておいた。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2014/11/post-0316.html

 中国の人民解放軍はもともと毛沢東の私兵だったが、カリスマ指導者がいた間はその指示に従うがいなくなると自由気ままの行動をとるようになる。
日本でも山県有朋がいなくなると関東軍が勝手気ままに中国侵略戦争をしたのと同じだ。

 密漁の漁船団は中国海軍の影響下にあっていわば海軍の私兵として活動してきた。1978年といえば今から30年以上も前だがやはり中国漁船団が尖閣諸島周辺に押し寄せてきたことがあった。その漁船団に対する指令を日本側が傍受したが山東省煙台の人民解放軍の基地から発せられていたと毎日新聞が報じている。

 習近平氏は人民解放軍に手を焼いておりいくら指令を発してもカエルの顔にしょんべんなのだ。特に海軍のはねっかえり分子が意図的に紛争を激化させている。
だから習近平氏が「国際的な信頼関係を維持しなければならないので、お願いだから密漁船団を引き返してくれ」と人民解放軍に頼んでも、「あんな奴のいうことを聞くな。日本と会談を持つような弱腰外交をひっくり返してやる」と人民解放軍は強気なのだ。

 中国も帰港した密漁船の取り締まりを行うと言ってはいるが、採ったサンゴは海上取引で仲介業者に引き渡されているので、港に帰港した時にはどこにもサンゴは存在しない。
だから結局は日本で法整備を図って中国並の厳罰を科すようにし、さらに自衛隊が警備に参加して海上保安庁の警備能力を補完する以外に対応がないので、なんとも厄介な隣人に囲まれたものだと思う。




 

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(26.11.15) 日立の健闘 日本企業復活の象徴と鉄道事業

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  日立製作所の業績が好調だ。15年3月期の営業利益の予想は5800億円の黒字で、これは2年連続の最高記録になる。
2009年のリーマンショック後、約8000億円の最終赤字に悩んでいた企業とは思われないほどの復調だ。
いまやトヨタとならんで日本経済の顔になっている。

 日立製作所復調の象徴に鉄道部門の躍進があり、特に英国鉄道への2019年までの1兆円規模の車両(クラス800)導入は驚かせた。
ヨーロッパは独シーメンス仏アルトスムの牙城でとてもヨーロッパにくい込むことは不可能と思われていた場所だからだ。
しかしここに来て日立はイギリスにしっかりした足場を築いたようだ。
日立の強みは単にハードの車両を納入するだけでなく、信号・中央指令や座席予約・発券システムといった鉄道事業すべてにかかるソフトの納入が可能なことで、こうした事業体は世界中で見ても日立だけだという。

 イギリスにすでに納入されているクラス395では、イギリス人が「ファンタスティック」と言って驚いていた。雪が降ろうが大雨になろうが通常運転を続けたからで、これは運行管理システムを日立から導入して日本のJR並の管理が可能になったからだ。

注)このあたりの事情については前にブログを記載してある。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2014/01/post-967e.html

 日本では人口減少の影響もあって地方鉄道は縮小の一途だが、世界に目を向けてみると特に新興国では地下鉄やモノレールを含めた鉄道に対する需要は大きい。
東南アジアに旅行して一番閉口するのは自動車が道路にあふれかえっていることで、信号などはほとんどないから日本人は道路を横断するのに死にもの狂いだ。
しかも移動はこの自動車を使わざるを得ず、渋滞だらけだから歩いたり走った方がはるかに早いというのが実態だ(ただし、熱帯地方で昼間走るのはまず間違いなく死んでしまう)。

 この日立がヨーロッパでの鉄道部門をさらに強化のためにイタリアの大手メーカーフィンメカニカの鉄道車両・信号事業を約2000億円で買収するという。
このメーカーの車両部門は赤字で一方信号事業は世界でも屈指の販売実績を持つから、日立としたら信号事業を買収したかったのだろう。
中国の中国北車も買収に名乗りを上げていたが、なぜか直前に入札から降りてしまった。

 中国には中国北車と中国南車という売上高で見ると世界第一位と二位の鉄道関連会社があり世界中で安値攻勢をかけて受注に成功していたが、ここに来て海外進出の出足が鈍っている。
中国国内ではこの北車と南車の合併が公表されたばかりだが、どうやら今までのような拡大路線だけでは経営に支障が出てきたのだろう。

注)メキシコの高速鉄道の入札では中国はいつものワイロ攻勢で一旦入札に成功したが、メキシコ大統領の怒りに触れて入札を白紙撤回された。中国は怒り心頭だがワイロで世界がすべて動くと考えたのが間違いだ。

 こうした中で日立の躍進は目を見張る。鉄道が21世紀の乗り物になるとは思いもしなかったが排気ガスをまき散らす自動車文明は20世紀の文明だということが徐々に明らかになるだろう。
日立は日本企業の復活の象徴のような企業だが、今後とも過去最高益を更新していってもらいたいものだと思う。

 


 

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(26.11.14) 安倍総理の意外な決断 選挙は追い風が吹いている間に行え!!

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 実に意外な安倍総理の決断だ。任期を2年残して衆議院を解散し民意を問うという。
発足以来好調な支持率を背景に国政運営を行ってきたが、ここに来て陰りが出てきた。
この4月の消費税の増税は明らかに失敗で、GDPの60%を占める消費支出がすっかり湿ってしまい、それを補うはずの貿易収支は相変わらず赤字のままだから日本経済は低空飛行を始めた。
1997年に橋本内閣が消費税を増税し、その後日本経済が失速したがその悪夢がよみがえった。

 これではアベノミクスが泣きそうで、あわてて日銀の尻をひっぱたいてアベノミクス第二弾を打ち出し、年間80兆円の資金を市場にばらまくことにした。
これで株も不動産も値上がりするから経済は復調するだろう!!」
そう言いたいが復調するのは株や不動産を持っている金持ちだけだ。
そうでない市民は相変わらず貧乏なままで、怨嗟の声が永田町に届きそうだからさすがに安倍総理も反省した。
「ここは財務官僚が言う財政再建を棚上げしても、国民(と言っても貧しい階層)の支持を取り付けておくには来年10月の再増税は止めよう!!」

 当初安倍政権は消費の落ち込みは一時的でこの秋にも消費は回復するとしたが「そうはイカのキンタマ」だった。4~6期だけでなく7~9月期もマイナスになることがほぼ確実になっているが、これは考えてみれば当たり前だ。
停滞の20年間日本国民はより安価な消費財を購入することで何とか生活を支えてきた。
ダイソーユニクロがもてはやされたのがそれで、高級品などはほとんど売れなくなりデパートの売り上げは傾向的に低下している。

 そこに消費税の増税がきたため消費者(といっても私のことだが)は自販機の160円のコーラを諦めもっぱらジャスコで100円で購入しているし、コンビニのチキンが150円程度になったため、130円のメンチカツで我慢している。
もともとぎりぎりの生活だから、後は購入を控えるか品質を落とすこと以外に対応策がない。
これで消費が元に戻ると考える方がおかしい。
貧しい国民をさらに貧しくする増税はやはりご法度か!!」安倍総理の反省である。

 もう一つの反省は安易に女性閣僚を増やしたことで、大臣になって女性閣僚ははしゃいでいたが閣僚になるための準備を怠っていた。
通常大臣になる頃になると政治家は身辺を身ぎれいにするのだが、男の場合は女と金で、女の場合は金である。
小渕優子氏の場合は金でつまずいたが、松島みどり氏の場合は閣僚を辞めるような不祥事かといえば、それほどのことには思われず、うちわを配ったことが何の問題があるのか悩んでしまったほどだ。
しかし、その後の対応のまずさが閣僚としての資質のなさを疑わせた。かつての田中真紀子氏と同じだ。

 こうして順風満帆だった安倍政権の運営にイエローランプがともってしまたので安倍首相は一発勝負のかけに出た。
選挙は追い風のもとでするのが鉄則で間違っても逆風の中ですると前回の民主党のように地滑り的大敗を喫する。
だからまだ追い風のうちに選挙を実施しようということだが、かなりかけの要素が強い。
自民党が減少することは確かで、しかし過半数を確保できれば良しということだがこの選挙成功するだろうか。
私は安倍総理のファンだからぜひとも勝ってほしいが、なんとも危うい状況だといえそうだ。


 

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(26.11.13) 中国の腐敗撲滅運動 みんなで財産を山分けしようじゃないか!!

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 笑ってしまった。中国がAPECに合わせて行った「腐敗防止に関する北京宣言」のことである。
宣言そのものは世界から腐敗をなくし、贈収賄等で資産を持ち逃げした人間を国際ネットワークで補足逮捕しようという提案で、それ自体は問題がないのだが提案者が中国でその本部を中国に置くとしたからだ。
狙いは中国元官僚の海外逃亡資産の没収である。

 中国人民銀行の推定では逃亡官僚は1990年半ば以降約1万6千人で、持ち出した資産は17兆円規模になっているという。最もこれは逃亡した官僚の資産であって、一方で中国の高級官僚はみな違法に海外に資産を持っているからその推定資産は100兆円から400兆円までの幅がある。
私などは「別に海外に資産を持っていてもいいじゃないか。日本人ならだれでも外貨預金をできるし、私でもしている」と思うが、中国の場合は事情が異なる。

 第一に海外に持っている資産は汚職でかき集めた資産で公表できないものだし、また中国政府は中国人が海外に資産を持つことを禁止している。
したがって中国高官はあの手この手で資産の逃亡を図っており、一番多いのが貿易を装った資産の移転(貿易決済は当然認められている)や海外子会社を通したを資金送付、親戚縁者を海外に住まわせてその生活費を装った資金送付等がある。

 習近平政権は汚職撲滅運動に取り組んできたが、汚職官僚は捜査の手が伸びるとさっさとアメリカやオーストラリアやカナダに逃げ込んでしまい、汚職でため込んだ資産で悠々自適の生活をしているのが実態だ。
くそ、何とかして海外に逃げたやつを引っつかまえて資産を没収しよう!!!」
そこで北京政府は奇手を思い立った。

 「汚職官僚を捕まえて中国に引き渡してくれたら、汚職官僚の資産を両国で折半しよう」という提案だ。何とも荒っぽい中国式提案で、移された資産はいづれも正常な手続きを装っているので、それを非合法だと証明できなければアメリカもカナダもオーストラリアも官憲が資産の没収などできない。法治国家だから当然の手続きだが、習近平氏の提案をそれを超法規的に行おうとの案だ。
裁判なんてやってたらすぐにまた逃げられてしまう。犯罪の証明は中国が行うから、アメリカもカナダもオーストラリアもすぐに犯罪者を逮捕して身柄を引き渡し、後は財産の山わけをしよう

 各国とも宣言ぐらいは同意しても具体的な身柄引き渡しや財産没収は国内法に基づいて行うので、いくらなんでも中国のいうような方策は取れない。
これではイスラム国の身代金要求の誘拐とさして変わらないが、中国の法意識はその程度だからやることが19世紀的センスだ。

注)中国共産党は地主階級の財産を没収することで政権基盤を確立した歴史があるので、その現代版と言える措置が「腐敗撲滅に関する北京宣言」

 だが習近平氏の立場に立ってみるとあまりに多くの腐敗官僚が国外逃亡しているために、その芽を絶たないと中国の未来はないということだろう。
果たして各国が具体的に中国の提案に乗るかはこれからだが、中国としてはいくら稼いでもざるに水を入れているような状況だから何としても腐敗官僚の逃げ道をふさぎたいのだろう。

 ただし習近平氏の腐敗撲滅運動のターゲットはもっぱら習近平氏の反対勢力に向けられているから、政治闘争の一環として見るのが正しい見方で、本気で汚職を一掃しようという訳でないのがいかにも中国的だ。

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(26.11.12) ついに為替管理を諦めたロシア中銀 経済制裁と原油価格低下には勝てない!!

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 ここに来てロシア経済が一気にきな臭くなってきた。ロシアのクリミア半島併合以来西欧諸国とロシアは制裁合戦を行ってきたがそれでもどこか余裕があった。
経済制裁に熱心だったのはアメリカだけで、ドイツも日本も本音では経済制裁に反対だったから、プーチン大統領としてはこの西欧制裁網をいつでも取り崩せると思っていたはずだ。

 経済制裁の主なものはロシア大手金融機関に対する融資の制限大手エネルギー会社に対する資金と技術支援の停止、それにロシア財閥の海外資産の凍結だったが、これがここに来てボディーブロウのように効きはじめた。
当初「この程度では何の影響も出ない」プーチン大統領が豪語していたが、この10月頃から始まった石油価格の下落が経済制裁と連動してロシア経済に赤ランプを点灯させている。
ダブルパンチを食らってはプーチン大統領も勝てない。

 なぜ原油価格の低下がダメージかと言うとロシアは石油と天然ガスの輸出だけで持っている国で、これが全輸出額の7割に当たる。他に何もないと言っていいほどの資源輸出国だが、原油価格がここ数年1バーレル110ドルを越えていたのに現在は80ドル前後でさらに低下速度を速めている。
経済制裁と原油価格の低下のダブルパンチでロシア経済の成長率はほぼ0%に張り付いたが、それよりも問題なのは通貨ルーブルが急落して、ロシア中央銀行がいくら買い支えようとしても支えられなくなってしまったことだ。

注)原油価格低下の原因については以下に詳述しておいた。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2014/10/post-d12c.html


 ロシアの通貨制度は一種の管理通貨制度通貨バスケット制と言ってドルとユーロに連動するというのだが、実際はロシア中央銀行がルーブルが低下しないように慎重に価格操作を行ってきた。
それが年初1ドル33ルーブル程度だったのが今では48ルーブルまで低下してこの先どこまで落ちるか分からないという状況になっている。

注)ドル・ルーブルの為替推移の明細は以下参照
http://jp.advfn.com/exchanges/FX/USDRUB/chart

 日本などは円安になると輸出産業が大復活するので「円安歓迎」のムードがあるが、ロシアは反対で、ルーブル安だと原油と天然ガスの代金が減少する。最も天然資源価格は長期で契約しているから価格低下にはタイムラグがあるので当初は「かえってルーブルでの収入は増えるのだ」と居直っていたが、そうとばかり言えないのは輸入物価が高騰するからだ。
日本でも輸入産業わけても天然ガスを輸入している電力会社などは悲鳴を上げているが、ロシアの消費者物価は4%を上回るようになってしまった。

 ロシア中銀は10月にはいってルーブル防衛のために3兆円規模の為替介入を実施したがまったく効果がなく、このままいくと外貨が底をつきそうなので、すっかり為替介入を諦めてしまった。
ついに「ロシアは変動相場制に移行する」とロシア中銀は公表したが、「大統領、もうどうにもなりません!! 支える資金がありません」ということだ。
プーチン大統領は相変わらず強気で「この措置を発表したとたん3%ルーブルが上昇したので我が国の政策は正しい」と居直ったが、変動相場制移行は経済制裁で海外からドルの調達ができない以上致し方のない措置だ。

注)ロシアは当初15年1月から変動相場制に移行するといっていたので、その措置を速めただけのように見えるが、内実は全く違う。ロシアが目指していた移行は管理型の移行だったが、今回の移行は全く管理ができなくなった移行でロシアが市場に敗れたのだ。

 金融などというものはどこの国が運営しても同じで、一旦資金繰りが詰まってくると加速度的に狙われるから、結局は市場に任すより手はない。
資源価格が低下し、国内経済は失速し、お金が回らなくなってロシア経済は錐もみ状態に突入したと言ってよく、ここでも新興国経済の崩壊が始まっている。

 

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(26.11.11) 私は高校受験生か? 過去問と大格闘

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 私は「およげ たいやき君」になってしまった。あの子門真人さんが歌う「毎日毎日ぼくらは鉄板の、うえで焼かれていやになっちゃうよ ♫」のあの「およげたいやき君」である。
私は毎日毎日時間さえあれば高校入試の過去問に取り組んでいる。

 なぜ68歳の老人がそんなことをしているかというと、今私は6人の中学生のボランティア教師をしている。うち4人が中学3年生だから受験が迫ってきたので9月からはもっぱら過去問に挑戦させるようにした。
子供たちに千葉県の過去5年間の過去問を取り寄せさせて、その問題を解いてもらっているのだが、子供に教える以上は自分でも解けないと問題なので自分も解くようにした。

 最初は数学だけのつもりでそれだけを教えていたのだが、高校入試は5教科でいづれの配点も100点だから、まんべんなく点を稼ぐのが最も有効な戦略になる。
やってみると理科と社会は取り組むとすぐに点数が上がることに気が付いたので、公立高校を受験する子供には理科と社会を熱心に学ばせている。

 数学はやはり積み重ねが大事で高得点を取るには相似と円周角と三平方の定理をそれこそ芸術的なレベルで扱えないと高得点は無理だ。公立高校の数学は50点までは誰でも取れるようになっているが80点以上取るには相当のトレーニングが必要なことが分かった。
5教科すべての問題を解いてみるとやはり数学が一番難解だということがわかる。

 英語は私が受験した45年ほど前にはリスニングがなかったが、今はリスニングは必須になっている。
私は今では日本語もまともに聞こえないほど聴力が落ちているのでとても子供に教えられないが、子供の耳は非常に優れていて意外にリスニングは得意なようだ。
一方英文のリーディングは恐ろしく長いものの、公立高校の英語は素直だから読むのに楽だが(一定の学力があれば問題なく読める)、回答にはテクニックがいる。
問題の箇所が現れたところで回答をするのがポイントで、間違っても最後まで読んでから問題に取り掛かってはいけない。読み返しの時間がないほど長文は長いからだ(特に私は記憶力が弱いので読んだはしから忘れてしまう)。

 意外だったのは国語で、通常現代文は論文と小説、それと古文という組み合わせになっていることが多い。このうち現代文の論文のレベルはかなり高い。日本人なのだから当然理解できるはずだという感度で出されており、大学入試でもおかしくないような論文が平気で出されている。
時に書き手が自分の教養を見せびらかすために書いているような難解な表現もあるので私でも苦労する。
一方小説は登場人物の心の動きを読ませるのだが、こちらは小説を日常的に読んでいる人ならば回答はたやすくできる。

 国語で一番簡単なのは古文で土佐日記でも平家物語でも往生要集でもさして問題がない。本当に難しいところは現代語訳が添付されているからで、それをたどれば大抵の内容は理解できる。子供たちにはこの古文のトレーニングを集中的にさせているが得点を取るのに最もやさしいからだ。

 こうして私は「まいにちまいにち嫌になるほど」高校入試の過去5年間の過去問を解きまくっている。最初は千葉県だけだったがそれも終わったので、東京都、神奈川県、埼玉県の過去問まで解いてしまった。この調子だと全都道府県の過去問を解いてしまう勢いだ。
これではそのうち高校入試問題の解説者になれるかもしれない。

注)なお私立の問題はまた別の視点が必要だ。特に超有名校の問題は数学などはほとんどパズルで特別なトレーニングをしなければ解けないし、英語は大学入試レベルの問題が平気で出される。こちらはその学校特有の問題を解く特別なトレーニングがいる。

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(26.11.10) 自己改革など絶対にしない!! JA全中の自己改革案

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 JA 全中
全国農業協同組合中央会)が自己改革案を発表した。
従来JA全中が各農協に対して持っていた指導権は廃止し、一方監査権はそのまま温存させるという案である。
そしてJA全中の法的な基礎は農協法に定められるべきで、経団連のような一般法人化はしないというものだった。
はっきり言ってしまえば監査権を温存させることで実質的に現状維持を図るという案である。

 もともと政府自民党JA全中をとりつぶして毒にも薬にもならない農協の宣伝機関程度にするつもりだったが、これには農協系統と自民党族議員が大反発した。
農協系統が反対するのは当然だが族議員が反発するのは農協系統がこうした議員の集票マシーンだからだ。
実際選挙になると農協の幹部が農家を回って族議員の応援を依頼していたから、その集票マシーンが崩壊しては議員生命がたたれる。

 現在なぜ安倍政権がこれほど農協改革、それもJA全中改革に熱心かというと、日本農業が全く国際競争力をなくした最大の原因がこの農協組織にあると判断しているからだ。
農業はオランダ農法に見ても分かるように意外にも成長産業なのだ。
バイオテクノロジーの恩恵を最大限に利用できるのがこの農業部門だし、農地が自由に使用できればはるかに効率的な農業が可能になる。

注)オランダのスマートアグリの詳細は以下参照
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2014/01/post-c81a.html

 しかしこれに断固反対してきたのが農協系統で、「バイオテクノロジーなどでできた農産物は何が起こるかしれない」と主張し、「農地は農家のものだから絶対に企業に渡さない」と農地法でがんじがらめの制約を貸してきた。 
もちろんそれで日本農業が発展すれば万々歳なのだが実際は反対で、進取の気質はすっかり消し飛び、都市近郊農家は農業をそっちのけで不動産業者に変わり、もっぱらアパート経営にいそしむようになった。

 一部の真面目な農家を除いて日本中から農業をまともに考える農家が消えている。
おかげでTPP交渉などでは競争力のない日本農業を守ることしか念頭がなくなり、世界で戦うなどとは夢のまた夢になっている。
日本の産業の中で農業が最も生産性の低い産業だからだ。

 かつて金融について護送船団方式と言うのを旧大蔵省がとっていて、最も効率の悪い金融機関を保護するレベルで競争を規制していたが、日本産業全体を見ると農業がその最後尾を走っている。
これでは日本経済の力強い再生など全く不可能だから、安倍首相はTPP交渉を機会に世界の農業に飛躍させようとしているが、もちろん農協系統は大反対だ。
とんでもない。そんなことをすれば日本農業はすぐに崩壊してしまう

 確かに効率の悪い農家はほぼ淘汰されて後に残るのは強い農家だけだが、これは農協系統が最も恐れている現象だ。
第一強い農家は農協を必要としない。資金など自己調達できるし販路も自分で開拓できる。かえって農協の流通網に乗せる方がコストがかかって利益が上がらない。

 農協系統にとって大事な顧客は弱い農家であり、それも実際は農業をやめて兼業所得がほとんどになり、しかも土地持ちであるということだ。
そうした農家は農協貯金も農業共済にすぐに入ってくれるし、農業融資をしないで済むから焦げ付き債権も発生しない。
後はアパート経営を勧めて不動産業に進出する手助けをするのが農協の役割となる。

 だから政府が進める農協系統の変革などいらぬお世話で、農業はいつまでたっても保護の対象が相応しいというのがJA全中が目指す方向で、自己改革など絶対しないというのが本音なのだ。

注)農協系統組織というものの実態については前にも詳述してある
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2014/07/post-762e.html
 
 

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(26.11.9) 安倍外交の勝利 ついに中国が日中首脳会談に応じた!!

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 もめにもめていた日中首脳会談が開催されることになった。2年半ぶりの開催で世界の経済大国日本と中国の久方ぶりの対話である。
安倍首相は首脳外交に非常に熱心で、トルコのエルドアン大統領やロシアのプーチン大統領とはほとんど日常的にあっているが、さっぱりなのは中国と韓国である。

注)韓国とはオバマ大統領の仲介で一度会議を持ったが、共同記者会見でパク・クネ大統領はそっぽを向いていた

 その中国と久方ぶりの会談になるが妥協したのは中国である。日本は会談は前提条件なしに行うべきだと主張していたが、中国は尖閣諸島の領有権問題があることを認めることと、安倍総理が二度と靖国神社に参拝しない約束をすることを会談の前提条件にしてきた。
どちらも日本が受け入れるはずのない条件だから、これは「会議などするつもりはない」と言っていたのと同義語だったが、ここに来て玉虫色の解決で妥協した。

 会議の前に会談を行うための合意文書を発表したのだ。会談後の共同コミュニケは常識だが、会談前の合意文書とは驚いた。
合意項目は4項目からなるが重要なのは1項目だけで「尖閣諸島や東シナ海での緊張状態については双方が異なる見解を持っている」というのだが、これはどちらでも解釈できる内容だ。
中国はさっそく日本が尖閣諸島での領有権の存在を認めたので会議に応じたと国内向けメッセージを発したが、一方日本政府は「緊張状態がある」ということを認めただけだと説明している。
どちらでも解釈できるところがいかにも政治的だ。

 だが客観的に見てこれは日本外交の勝利といえるだろう。中国がメンツを捨てて会談に応じたのにはそれなりの訳がある。
中国経済は表面的には7.3%の成長だが、誰もこの数字を信じていない。
李 克強首相でさえ「中国のGDPを信じている奴はアホだ」と非公式に表明している。
中国政府の発表するマクロ数字のほとんどが政治的数字であり地方政府の幹部や大企業の幹部が自分の出世のために操作した数字である。

 だから本当の中国経済はどうなっているのか誰にも分からないのだ。タイタニック号はレーダーがなかったころの旅客船で氷山に激突して沈没したがちょうど中国経済はそれと同様な状況下にある。
現実は国有企業や地方政府の隠れ蓑の不動産会社から悲鳴のような叫びが上がっている。
いくら製品を作っても買い手がない。すべて在庫になってしまうのでお金が回らない。倒産してしまう!!!」

 人民銀行は懸命に通貨元を印刷しては不況業種の資金繰りをつけていて、現在まともに機能している政府組織は中国人民銀行だけになってしまった。
さすがにこうした状況にあると習近平主席としても異変に気付かざる得ない。
もしかしたら中国経済は奈落の底に落ちつつあるのではなかろうか・・・・・・・
調査をすると外国資本が一斉に撤退しており、工場は残っていても操業はしていなかったり大幅に縮小している。
これはまずい。日本資本などは完全に中国に見切りをつけている。何とかしないと中国経済が崩壊してしまう・・・・・ 仕方ない。会談を行って中日間の友好をアピールしてもう一度日本をだまかそう・・・・・・・・」

注)人民銀行が懸命に企業を支えている実情は前に記載した。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2014/11/post-2b21.html


 中国としても背に腹は代えられないのだ。突っ張ってばかりいては日本企業はすべて撤退してしまう。
こうして玉虫色の事前の合意文書で会談を開催することになった。攻守が逆転して安倍首相としては勝利感に酔いしれていることだろう。

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(26.11.8) 韓国がつぶれるのに竹島どころではない!! ユン外相の本音

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 韓国が苦しい選択を迫られている。あくまで突っ張って韓国経済を崩壊に導くのか、それとも日本に膝を屈して日本にリスクヘッジを求めるのかの選択だ。

 この5日、韓国政府は竹島に建設予定だった緊急時の避難施設建設の入札を取りやめると発表した。
これまで韓国は竹島にヘリポート灯台や大型船が接岸できる岸壁を建設しており、今回は観光客のための一時的避難所台風等で帰れなくなった場合の宿泊施設)の建設を行うことにしていたが、それを急遽取りやめるという。

 菅官房長官は「日本側の主張を踏まえて韓国側が判断した」とコメントしたが、当然韓国は大反発しユン外相は「安全と環境面を配慮した結果」だと主張している。
今までも安全と環境を配慮して灯台やヘリポートや港湾の整備を行ってきたが、今回はその同じ理由で建設を取りやめたので韓国の議会はテンヤワンヤの大騒ぎになってしまった。

  野党議員からは「そんなことだから日本になめられる。外務大臣は責任を取って辞任し、パク・クネ大統領は国民に謝罪しろ」と詰め寄られていたが、パク・クネ政権としたらそうは言ってもここは我慢のしどころになっている。
実は韓国政府としたら竹島どころではないのだ。

 韓国経済は今ダッチドールの最中でいつ海面に墜落するかもしれない瀬戸際に追い込まれている。
GDPの20%を稼ぎだして韓国そのものと思われていたサムスンの業績が急低下し、いつソニー並になるか分からない状況だ。
頼みのスマートフォンが中国市場の競争で負けてしまい、世界市場ではアップルのiPhoneに品質でとてもかなわない。
またGDPの10%を占める現代自動車はただ安いだけで売れていたが、日本の急激な円安で日本メーカーの追い上げが始まり、品質面で劣る現代はアメリカ市場でパタッと売れなくなってきた。

 造船も石油化学も駄目で再び造船は日本が韓国を再逆転し始めており、世界市場は中国と日本が席巻しそうな勢いだ。
すべての業界が海面向かって急降下しており、鉄鋼のポスコなどは完全に海面に激突してしまった。
韓国政府としたら景気回復策のため大幅な財政出動をしようとしているが、かつての日本の失われた20年の例からみて展望が持てない。

 こうした状況下での最後の手段は金融危機に陥った場合の政府間スワップ協定になるが、韓国は中国との間でスワップ協定を結んできた。邦貨換算で7兆円規模になる。
大丈夫だ、いざという時は中国が救ってくれる。中国元があるぞ!!
だが本当はいざとなった時このスワップ協定は全く役に立たない。人民元は流通性がなくドルに交換しないと支払いができないが、交換する市場がどこにもないからだ。

 日本との700億ドル約7兆円)のスワップ協定はパク・クネ大統領が破棄してこの中韓のスワップに変えたのだが、パク・クネ氏は残念ながら金融を知らなかった。
韓国は債務超過国だから常に借入金の決済が必要になっている。今までは経済が順調で市場から決済資金の借り入れができたが、不調になると貸し手が全くなくなる。
そうなるとほとんどある日突然決済が不能となってデフォルト寸前に陥るのだ。

 そこでスワップ協定の発動になるが、中国元はハードカレンシーでないから決済市場では単なる紙切れだ。
中国さん、必要なのは元でなくドルです。今日中にドルがないとデフォルトです。どうかドル融資をしてください
だが、協定では元融資になっているから中国人民銀行はテンヤワンヤの大騒ぎになる。
あんた、元でいいといってたじゃないか、こっちだってすぐにドル調達ができるわけでない。前もって言ってくれなきゃ無理だ
中国はドルをアメリカ国債等に投資しているから、すぐに手当てをすることができない。

 金融経験のない人にはこの決済資金がショートするということが実感としてわからないだろうが、その日のうち(通常は3時まで)に資金調達ができなければ企業であれ国家であれ不渡り宣言が出されデフォルトになる。
資金繰りとは時間との勝負でその時に流動性のない元などあっても何の役に立たない。

 金融のプロなら誰でもこうした事情を知っているので、韓国銀行総裁がユン外相に泣きを入れたのだろう。
このままでは韓国は金融危機に陥った時に再びデフォルトになります。元でなく円やドルでないと誰も受け取ってくれません。日本とのスワップ協定を再締結する必要があります
これがユン外相が竹島に避難施設建設を取りやめさせた理由である。
竹島で突っ張れば日本政府の協力は得られないから苦肉の策だが、韓国の野党や世論が激昂して「日本になめられるな」と騒いでいる。
親の心子知らず」とはこのことだが、今まで散々日本蔑視政策をとってきたパク・クネ政権だから国民を説得するのは並大抵のことではなさそうだ。


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(26.11.7) オバマ大統領の大敗北とアメリカの衰退 世界の警察官が消えた

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 やはりと言おうか当然と言おうか、オバマ大統領中間選挙で大敗北をきっしてしまった。
上院も下院も州知事もすべて野党共和党が多数を占めることになった。
後2年を残してオバマ政権は完全にダッチロールになり世界政治に対する影響力を低下させるだろう。

 オバマ氏の支持率は40%と過去最低水準に低迷しているが、なぜこのようにオバマ氏が人気がないかは決断力と実行力のなさがアメリカ人を失望させているからだ。
アメリカは長い間世界の警察官で紛争が発生するたびに、その強い軍事力で紛争の種を抑え込んできた。
ここはあっしにお任せくだせい。悪いようにはいたしやせん」清水次郎長だった。

 ところがシリア紛争ではシリア政府が化学兵器を使用したことを理由に空爆を行うとこぶしを振り上げたが、国内と国外から大反対され押し込められてしまった。
大統領が空爆を宣言しながらできなかった最悪のケースになり、アメリカ人はアメリカの衰えにがっかりし、反対に外国人はアメリカがもはや世界の警察官でなくなったことを実感した。

 それ以降世界はテンヤワンヤの大騒ぎになってしまった。足元を見たプーチン大統領にはウクライナの領土だったクリミア半島を奪還され、シリアからイラクにかけてイスラム国が台頭し、アメリカ人やイギリス人の首をはねる映像が世界にながされた。
さすがにこれにはオバマ大統領も激怒し空爆を開始したが「地上軍はおくらない」と何度も限定戦争であることを強調している。
地上軍が最後の掃討作戦をしなければイスラム国を抑えるのは無理だから、紛争を抑えることはできない。

  国内ではオバマケアが共和党の反対で暗礁に乗り上げ、予算案赤字国債発行の上限を上げる法案も議会を通すのに四苦八苦している。
オバマ大統領としては唯一の実績である経済の好調を強調して支持を求めたが、中間層も貧困層もそっぽを向いてしまった。
年率3%以上の経済成長や6%以下の失業率などは現在の世界経済から見るとどこもが羨むような経済実績だが、これには裏がある。

 過去6年間にわたってFRBは440兆円もの資金を市場にばらまいたが、こうした資金を使用して経済活動(お金儲け)ができるのは裕福な階層に限られる。
ヘッジファンドや医者や弁護士や公認会計士やコンサルタントと言った職業の人だが、こうした人はほとんどただの資金を借りて株式や不動産やコモディティ投資で大儲けしてきた。
それがGDPの成長率に反映し年率3%以上の成長をもたらした。

注)量的緩和の成果については以下に詳述しておいた。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/cat43809971/index.html

 オバマ政権の政策で金持ちはますます富み、だが貧乏人はいつまでたっても貧乏人だからオバマ氏の支持層の貧乏人ががっくりしてしまった。
オバマに投票したのはいつまでも貧乏であり続けるためだったのか!!!」
オバマ氏としては貧乏人救済のためのヘルスケアや最低賃金法の改正をしたいが、こちらは野党共和党の大反対があるから議会を通すことができない。
現在アメリカの貧富の差は過去100年間で最大に開いたと言われている。

 結局オバマ政権の6年間は経済立て直しと称して金持ち階級を優遇するという本来民主党らしからぬ政策に終わり、国内問題に忙殺されたオバマ氏は国際問題から手を引いてロシアとイスラム国に足元を見られてしまった。
悲しいほどの成果だ。
後2年間、オバマ政権はさらにレイムダック化が進むだろう。
世界から警察官が消えた社会はジャングルの掟が支配するから、日本にとっても難しい世界になってきた。




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(26.11.6) 赤字企業に資金を投入せよ!! 中国ゾンビ企業の再生産

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 思わず笑いこけてしまった。英フィナンシャル・タイムズが専門家の話として報じた内容にである。
専門家は「中国のGDPの成長率が低下しているのに、一方で銀行貸し出しは増加し投資が積極的に行われているのはなぜか」と疑問を呈していたからだ。
14年9月の銀行融資額は前年を13.2%上回って、当然GDPの成長率7.3%より大幅に高かった。
経済の失速に伴ってなぜ投資が増えるのかという、実に魔訶不可思議な現象になっていると専門家は頭をかかえていた。

 だがこれは金融機関の職員にとっておなじみの現象で、経済失速下の赤字見合資金の貸し出しという。
もともと業績が好調な企業は借り入れをしない。それは当然で自己資金で十分対応可能なのにわざわざ高い利子を支払って借り入れる必要はない。
反対に業績が低迷すると資金の回収がままならなくなり、金融機関に駆け込まざる得ない。
この月末に○○円の資金決済がありますが、回収が遅れていて支払いができません。それまでのつなぎとして○○円の融資をお願いします

注)まず最初は上記の資金繰り資金を短期で調達しようとする。この状況下では企業はまだ本格的な経営危機の認識がない。

 一般に景気の上昇期には設備投資を積極的に行うために手持ち資金だけでは足りなくて設備資金の借り入れを実施する企業は多い。ただしあくまでも景気の上昇期にだ。
反対に今回のように景気が低迷している時に長期の設備資金の借り入れなどしたら、それはその企業の責任者の頭を疑った方がいい。
ところが現在短期の資金繰り資金ではなく投資資金が増えだしたのだ。
これは投資資金の形をしているが実際は赤字見合資金で、短期の資金繰りではどうしても追いつかなくなって本格的な借り入れに移ってきたからだ。

 いくら作っても不動産や鉄鋼など売れないで在庫になるばかりだから資金繰りが回らなくなる。そこで金融機関に駆け込むのだが、間違っても赤字見合資金だなどいえば金融機関が対応してくれない。そこで「これは○○案件の投資資金で現在中国経済は不況ですが、景気が回復すれば必ず利益が上がるので積極投資を行います」なんて言って設備計画をごまかして作って借り入れをする。

 今中国ではこうして投資にかかる借入金が加速度的に増えている。
確かにこうして資金繰りをつけてさえいれば企業は倒産しない。中国の大企業のほとんどは国有企業だし、不動産会社のほとんどが地方政府の隠れ蓑だ。
だから地方政府を倒産させられないように中国は大企業と第三セクターにせっせと設備資金と称した赤字見合い資金の投入を行っている。

 そこが日本やアメリカのような市場経済と中国の社会主義・市場経済との違いだ。日本だったら企業を倒産させるか再生法の適用を行う。
一方中国は企業を倒産をさせないので業績はますます悪化の度合いを深めていくが、それでもなお生き続ける脳死状態の患者と同じになる。
これをゾンビ企業といって、ソビエトロシアはこのゾンビ企業だけになって最終的に崩壊した。
企業は生き続け体制が崩壊する。これを社会主義経済のジレンマという。

 今後も中国は赤字見合い資金の投入が続くだろう。日本では黒田日銀総裁が年間80兆円の紙幣を印刷して株価と不動産価格の上昇を図っているが、一方中国はゾンビ企業を拡大再生産している。どちらの政策が持ちこたえられるか興味は尽きない。


 

 

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(26.11.5) 最後の帝国主義国家中国 次は沖ノ鳥島を狙え!! 中国漁船の出没の理由

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 またぞろ中国漁船による挑発が始まった。尖閣諸島では中国漁船が海上保安庁の船にわざと当て逃げを図り、野田政権はその対処として尖閣諸島を国有化して中国との国際問題になった。
あの時の船長は中国海軍の息のかかった海上民兵と呼ばれる人種で、かつて日本にも満州浪人という非正規の軍人がいたのでイメージがわくだろう。

 小笠原諸島と伊豆諸島の周辺に約211隻の漁船が出没しているが、こうした漁船にはレーダーが搭載されている。
日本では漁船がレーダーを搭載しているのは当たり前だが、中国ではレーダー搭載に中国海軍の許可がいる。
もともとは漁船を偽って密輸を行ったり、ボートピープルを運んだりしていたからだが、現在はこうした船は海軍の先兵となって一種の破壊活動を行っている。
中国が問題を起こす時にはまず海上民兵ありだが、今回の目的もやはり尖閣諸島と同様だろう。

 サンゴそのものは中国では金持ち階級が縁起物として競って購入するから、サンゴの密猟そのものもお金になるのだが、しかし211隻で押し寄せるというのは海上保安庁を挑発しているのだ。
取り締まりをしてみろ。船をぶつけて国際問題化してやる!!」

 
ここ小笠原諸島には中国が日本領として認めていない沖の鳥島がある。沖ノ鳥島と言っても普段私たちは「そんな島があったけ」という感度だが、日本の最南端の領土でここ数年の温暖化等の影響でほとんど海底に没してしまいそうな島だ。
日本はここを島として日本領としているが、いつものように中国と韓国が「それは岩であって島でなく、したがって沖の鳥島周辺は公海である」と主張している。

 以前石原元東京都知事が中国からの侵略を防止するために護岸工事をして岩が水没しないように周りを囲んだ。映像で見るとあるかなしかの岩だが、水没してしまえば島と主張できず日本本土と同じ大きさの排他的経済水域を失う。
ここはサンゴの宝庫であり、将来的にはメタンハイドレード等の海底資源の宝庫になるかもしれない。

 
沖縄近海や尖閣諸島周辺では日本の海上保安庁や海上自衛隊が警備を厳重にしているので、漁船が出張る余地がなくなった。
ここは正規軍が対峙する海だからだ。
そこで今回は手薄な小笠原諸島近海に出没して問題を起こし、この沖ノ鳥島は公海であると主張しようとしているのだろう。
俺たちは公海上でサンゴを採取しているので、日本にとやかく言われる筋合はない!!」

 もう一つの目的は中国海軍の陽動作戦だ。漁船を警備が手薄な小笠原や伊豆七島方面に出かけさせ、尖閣諸島周辺に集中している日本の海上保安庁や海上自衛隊の警備を尖閣から小笠原に向かわさせるようとしている。
あまえら、小笠原に行ってひと暴れしてこい。あそこは日本の警備が手薄だからサンゴは取り放題だし、あわてて監視船を小笠原に向けるようになれば尖閣周辺が手薄になる。一石二鳥よ!!」

 満州事変と同様のパターンなのだ。かつて日本の軍国主義者がこうして他国の領土を奪ったが、今は中国の軍国主義者が関東軍の轍を踏んでいる。
経済的利益と軍事的利益の両方を狙うのが海上民兵の役割で、民兵にそうした汚い仕事をさせておいて問題がこじれれば中国海軍が出てくるという算段だ。
何ともアナクロニズムだが、それが最後の帝国主義国家中国の本質でもある。

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(26.11.4) 悲しいほどのソニーの惨状 果たして復活はあるのだろうか?

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 目を覆いたくなるようなソニーの惨状だ。かつてウォークマンで一世を風靡し、プレイステーションで大人も子供もゲームに熱中させ、バイオという高機能パソコンを世に送りだしていたソニーは一体どこに行ってしまったのだろうか。
14年前期(4月から9月)の決算発表があったが、最終損益が1091億円の赤字だという。
あの赤字御三家と言われたパナソニックシャープも黒字転換して危機から脱出したのに、ソニーだけは相変わらず泥沼を這いずり回っている。
安倍政権がこれだけの円安政策で輸出産業を支援しているのにその効果がさっぱり現れない。

注)ソニーはいち早くグローバル化していてシャープのように主要工場を日本に置いていないので円安の影響が限定的な側面はある。

 赤字の元凶はスマートフォン部門で期待していた中国市場で大惨敗してしまったことだ。中国市場はシャオミとかレノボとかファーウェイとか言った中国企業が快進撃で、世界の巨人韓国のサムスンでさえ蹴散らされているのだから、もはやソニーの付け入るスキがなくなってしまった。
仕方なくソニーはこのモバイル部門の営業権の減損▲1760億円を前期に実施したため、最終損益が大幅な赤字になった。

 テレビ部門や液晶部門でせこく稼いでもスマートフォン部門の売れ行きがさっぱりではどうにもならない。通期でも下期にモバイル部門を中心に約15%の人員削減を行うのでその費用として1000億円程度かかり、二年連続の最終赤字になるという。
ソニーの部門別収益を見ると金融部門が稼ぎ頭で、後はゲームもテレビも液晶もちょぼちょぼでモバイルは大幅赤字という構造だ。
これじゃー、ソニーは金融会社かい!!」そう言いたくなる。

 平井社長のいう構造改革はテレビと液晶の改善だが、平井社長が本命と位置付けたモバイルが惨憺たるありさまでは黒字転換は夢のまた夢になってしまう。
最大の誤算はスマートフォンが中国市場で中国メーカーによって席巻されたことだが、そもそも中国が「未来市場だ」なんて思うこと自体が誤りだ。
ここは低価格品と偽物の宝庫でソニーのような高級で高価格な純正品を売って儲ける場所ではない。

 すでに世界の先進国市場はアップルに抑えられ、中国は中国製品が席巻し、その他の国ではサムスンが頑張っている。
そうなるとモバイルの立て直しは日本市場をアップルから奪ってここを守り抜く以外に方法はなさそうだ。
アップルのiPhoneに対抗できるだけの魅力的な商品を果たしてソニーが提供できるかがソニー再生のカギなのだからこのハードルは相当高い。

注)日本市場のスマートフォンシェア
14年第1四半期 アップル67%、シャープ12%、ソニー11%

 徹底的なガラパゴス化を図って日本市場で生き残る以外にいったい方策があるのだろうか。
幸いXperiaは日本で相応の競争力はあるのだから、すべてのエネルギーを日本市場に集中してアップルのシェアを奪うことが平井ソニー残された戦略になるだろう。
そうは言ってもこれも苦難の連続だから本当はスマートフォンから撤退してかつてのウォークマンのような斬新な商品を開発する方がはるかに生産的に私には見える。

注)14年3月期の決算についての評論は以下の通り
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2014/06/post-5f85.html


 

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(26.11.3) 左翼新聞の凋落 フランス リベラシオンの経営危機

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 NHKのドキュメンタリーWAVEを見ていたらフランスの左翼系新聞リベラシオンが経営の危機の陥っているという報道をしていた。
リベラシオンとは実に懐かしい名前だ。当時と言っても今から40年も前のことになるが、世界的な学生運動が燃え盛っていた時代にサルトルと言ったフランスの知識人が結集して創刊した新聞だ。

 当時サルトルといえば世界最高の知者の一人と言われ、実存主義の旗手といわれていた。実存主義と言われても私には本当は何のことかさっぱり分からなかったが、彼の書いた「存在と無」を懸命に読んだものだ。
あのリベラシオンが経営の危機に陥っているのか・・・・・・」感無量だ。

注)実存主義とは社会主義に対するアンチテーゼとして生み出された思想で、社会主義が個人より社会を重視するのに対し、実存主義は個人こそが重要だと説いた。

 最盛時は30万部の発行部数を誇っていたが今は10万部を下回っており、累積赤字も10億円になろうとしているという。
最近経営者が代わってパリの不動産王が筆頭株主になったが、この株主の目的は新聞にはなく、リベラシオンが持っているパリの一等地の建物にあり、そこをレストランとカフェに改造し、記者や印刷労働者を大量に馘首して人手がほとんどかからないWEB新聞にすることらしかった。

注)WEB新聞にすれば多くの記者はいらないし、もちろん印刷関連や配送関連の労働者は一切いらなくなる。私はこのブログをたった一人で書いて(大げさに言えば)全世界に配信しているからWEBが如何に人手を必要としないか分かるだろう。

 現在世界中で新聞のあり方が問われている。簡単に言えば新聞の購読者数が加速度的に減少しているのだが、それはメディアのあり方と報道独占の崩壊という二つの要因からなっている。

 いまや新聞は一世代前の報道様式になって、多くの若者は紙ではなくWEBで情報を検索している。
私のような老人はそれでも紙の媒体に愛着を持っているが、私の子供などは新聞を全くよまずもっぱらインターネットで必要な情報を入手している。

 何しろ新聞報道はスピードと言った点でテレビとWEBに全く歯がたたない。特に災害報道の地震・台風・竜巻等に関する速報性が必要な情報がそうで、東日本大震災の時私はテレビにくぎ付けになっていたが、新聞の報道内容はすべてテレビで確認してしまった内容だった。
新聞が最も最新の情報を届ける媒体でなくなって久しい(新たに聞くのではなく二番煎じになってしまったので新聞といえなくなった)。

 また報道内容についても当たり障りのない誰でも納得できるような内容になっているが、これでは情報としては役に立たない。私は中国や朝鮮半島に関する情報はWEB情報を見ているが、その道の専門家が無料で情報発信をしてくれているのでそれをトレースしている。
こうした情報の方が新聞やテレビの解説よりもより内容が充実しており情報としての価値が高い。
従来は「新聞が記載しているのだから」というのが価値評価の中心だったが、今ではA氏の情報だから確かだという時代に変わっている。
新聞が情報を独占していた時代はとうに過ぎたのだ

 こうしてメディア媒体が紙からインターネットに移ったこと、新聞が情報を独占していた時代が終わったことで新聞の相対的な位置が低下したが、リベラシオンはさらに左翼の時代が終わったことも経営危機に拍車をかけている。
左翼が時代の中心だったのは20世紀までで、ソビエトロシアの実験が大失敗に終わって左翼の賞味期限が切れてしまった。
今ではリベラルという言葉とダイナソーという言葉が同義語になっている。

 リベラシオンは現在苦悩の最中にあるが、20世紀を代表したメディアがその役割を終えて臨終を迎えているに過ぎない。
時代の波に取り残されたリベラルの鎮魂曲が奏でられている。

注)日本でも朝日新聞が凋落しているが基本的にはリベラシオンと同じ構図といえる。


 

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(26.11.2) 新日本風土記 多摩川 私のふる里の川

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 NHKの「新日本風土記」で「多摩川」の特集をしていたのでとても興味深かく見た。
私は大学を卒業するまでは都下の八王子市に住んでいたので多摩川は実に懐かしい川だ。
60年ぐらい前になるが、私が小学生のころは高度成長期の直前で多摩川はまだ汚染されておらず、川には魚がいくらでもいたし泳ぐこともできた。

 八王子からは八高線に乗って小宮という駅で降り、1km程度線路を沿って歩くと多摩川の河原に出た。そこで仲間と一緒になって泳いだり魚取りをしたものだ。
魚とりは笹の枝のようなものに針を一杯ひっかけて餌をつけで沈めておくだけなのだが、十分泳いだ後引き上げるとはやという魚がよくかかっていた。

 またいつのころか忘れたが町内会で大規模な魚取りを計画したことがあった。まだ多摩川には川漁師がいて、川幅一面に横に広げた網を上流と下流から狭めていって魚を追い込むのだが、実に大量の魚が網の中ではね回っていたのを思いだす。あのころの多摩川は実に豊かだった。

 しかし私が高校生になる頃は多摩川はほとんどどぶ川に変わっていた。ちょうど高度成長期の真っ盛りだったが、下水道が整備されず汚染水がいいように多摩川に流れ込んでいた。私が通った高校は立川にあったのだが、中央線で日野を越えると多摩川にかかる鉄橋になるのだが、電車の窓から見ると多摩川の水は洗濯水の泡で泡立ち、シャボン玉のように飛沫が飛んでいた。
そのころ多摩川から清流に住むと言われていた魚が消えてしまっていた(魚が住んでいるとは思われなかった)。

 高校3年生の時だと思う。友人のS君と二人で多摩川を立川から東京湾の河口に向かって歩いたことがある。当時お金は全くなかったが体力だけはあったのでそうした散歩をよくしたものだ。
まだ遊歩道が整備されておらず、多摩川に注ぎ込む支流を渡るときはかなり上流までさかのぼって橋を渡らなければならなかった。

 目の前にその支流が現れたのだが、S君は「この川を飛び越そう」と私に提案した。
川幅は4m程度だったが、汚染というよりも糞尿がそのまま流れて居る川で強烈なにおいがした。
私は躊躇し上流で迂回する案を提案したがS君は無類のスポーツ選手で走り幅跳びも6m近く飛んでいたので飛び越すことをガンとして譲らなかった。
仕方なく「君が先に飛んで大丈夫だったら僕も飛ぶ」私は妥協案を提示した。

 S君は実に颯爽と助走をつけ川を飛び越そうとしたが、最後のジャンプの踏板に当たる場所が泥濘で足を入れたとたん20cm程度足がめり込んでしまった。
その後はスローモーション映画のように足を泥濘に取られまま棒が倒れるように糞尿の川に倒れこんだ。
おまえ、来なくていい」S君は川から這い上がってそう言ったが、アメリカ映画のゾンビになっていた。
近くの家の水道を借りて体中洗い流したが、汚泥がこんなに臭いものだとはその時初めて知ったものだ。

 あれから50年たち多摩川は再び清流によみがえっている。下水道は整備され川面に流れる川風に臭いはなくなった。多くの魚が生息する憩いの場になっており私が小学生の時の川になっている。実に懐かしい映像だった。






 

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(26.11.1) アメリカの量的緩和の終了と日銀の量的緩和の拡大  貧富の差がまた広がる!!

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 アメリカの量的緩和策がこの10月末で終了した。リーマンショック以降6年間にわたって継続され、その間440兆円の資金が市中にばらまかれてきた。この担保のうち半分はサブプライムローンのようなジャンク債だから、実質的な紙幣の印刷と変わりがない。
おかげでアメリカ経済は順調に回復し、3%台の経済成長が定着し失業率も6%を下回っているのだから、ことアメリカ経済だけは順風満帆という状況だ。

 だが実際の経済成長は株式の上昇と不動産価格の上昇に支えられているもので、実物経済の方は相変わらず長い停滞のままだ。
株式や不動産の売買は長い間虚業という位置づけだったが、製造業が衰退すればこうした虚業以外に成長余地はない。
何しろ株式の上昇や不動産価格の上昇は物価の計算の外にあるから、消費者価格は安定したままでお金持ちが増えるという構造になる。

注)FRBがいくら資金を市中に巻いても物価上昇につながらないのは、その資金がほとんど株式や不動産の購入に向けられるからで、本当はひどいインフレなのだが現在の経済学ではこれをインフレとは言わない

 当然のことだがこの好景気で恩恵を受ける人々はもともと高所得層の人になる。金融機関から資金調達が可能なのはヘッジファンドや医者や弁護士と言った上流階級の人たちで、こうした人々はほとんどただの資金を使用して投機ゲームに参入している。
一方貧しい人たちは資金調達の埒外だからいくら好景気と言っても静かにそのおこぼれを待つしかない。

 NHKが最近放送した海外ドキュメンタリー番組で、アメリカのリッチ・ヒルという町の住人を取材していた。名前を聞いたときはビバリーヒルズのような高級住宅地を連想したが、実際はかつての炭鉱の町で住民は最盛期の4分の1の1400名だと言っていた。
リッチ・ヒルと命名されたのは、かつて炭鉱が好景気に沸いたとき石炭こそが黒いダイヤだったのでこの名前が付けられたようだ。

 ここの若者は未来に対し完全に絶望し、取材した家庭はほとんどが崩壊して家の周りにはごみの山がつまれていて内部は衣類や寝具が散らかっていた。
貧しい生まれのものは半永久的に貧しいので努力を一切しないという情景だったが、これは無理もないのだ。

 こうした若者が未来を切り開く手段はまず中産階級になることだが、アメリカの中産階級とは(日本でも同様だが)大手企業の工場労働者になることだ。
高校を真面目に卒業して大企業の労働者になって年齢を重ねれば中間管理職になれる。
家も自動車も買えて子供たちは大学に進学させられるのが中産階級の典型だが、アメリカから工場が消えて久しい。

 下層階級の人間がいっぺんに上流階級にはなれないから、こうしたステップを踏むのだが、リーマンショック以降の金融緩和策は上流階級の救済策になっても下層階級には何の恩恵も受けられないままだ。
おかげでオバマ大統領の支持率は低下したままで、アメリカの富の分配はここ100年で最悪になった。

 FRBも金融緩和策の負の側面が大きくなりすぎたので、「いくらなんでもこのあたりで量的緩和策を終了しよう」ということになったが、おかげで株式市場は上を下への大騒ぎで、ちょっとした情報で株価は上昇したり下降したりしている。
アメリカはこうして量的緩和策を終了させたが、一方で日銀がFRB並の量的緩和に乗り出した。
年間80兆円の資金を供給するというのだから半端ではない。仮に今後5年間継続すると400兆円規模になり、すでに供給した分を含めれば460兆円規模になる。

 株式相場はいっぺんにはしゃいで一時875円も上昇し円安も進んだが、安倍政権としたら消費税増税で落ち込んだ消費支出を輸出の増大で補おうとする苦肉の策だ。これで円安がさらに進み日本の輸出産業が大復活するだろうとの読みだが、アメリカと同様に株式と不動産市場の上昇に終わる可能性が高い。
何度も言って恐縮だが、高度に発展した資本主義体制を維持するにはこの紙幣印刷経済しかないのだが、富めるものをさらに富ますだけになり、貧富の差は拡大していくことになりそうだ。

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