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(26.10.8) ブラジル経済の低迷 資源と中国頼りの弱さの露呈

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 今ブラジルが燃えている。ワールドカップオリンピックのことではない。ブラジルでは現在大統領選挙が実施されているが、現政権の労働党ルセフ氏が勝って弱者保護を続けるのか、それとも社会民主党のネベス氏が勝って産業育成策に転ずるかの天王山になっている。

 思えば2010年頃までのブラジルは我が世の春だった。鉄鉱石価格や銅価格の上昇で資源大国ブラジルの未来は洋々たるものと思われていたが、11年頃から失調が始まった。
その後のGDP 伸び率は徐々に下がり現在は2%前後だからさして日本と変わらない。
もはや新興国経済とは言えず先進国と同様の低成長に堕ちいっている。
ワールドカップやオリンピックのためのインフラ投資も経済再活性化の手段にはならなかった。

注)この間のブラジル経済の実態については以下参照
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2013/06/post-5760.html

 本来なら現職のルセフ氏が悠々当選するところだったが、あまりの経済の失調で福祉政策でなく経済政策ががぜん脚光を浴びたのは日本と同様だ。
ルセフ氏の労働党政権はアマゾン川流域や東北部の貧しい人々への補助金政策で貧困者層の支持を得てきたが、これはタイのタクシン政権と同様の手法であり富裕層や都市部住民の反発を受けていた。

注)ブラジルの選挙は義務だから全員が投票し、ばらまき政策はとても効果がある。

 思えば過去10年の労働党政権は無理をしすぎたのだと思う。ワールドカップに続きオリンピックの誘致に成功したが、そのための財源確保に四苦八苦してしまった。
経済が失速すれば国家収入が減少するので、致し方なくバスや鉄道や地下鉄の運賃を上げることにしたが、このことが貧しい都市市民の怒りを爆発させた。
北部のジャングルに住む住民には福祉予算をあてて、俺たちには公共料金の値上げか!!」
ワールドカップやオリンピックの予算を削って俺たちに飯をくわせろ!!」

 
ブラジル経済のアキレス腱は消費者物価の上昇だが、ここ数年は5~6%程度だから過去のハイパーインフレを思えばまずまずだし、失業率もやはり5~6%程度だから、ルセフ政権はよくやっている方だと私は思う。
しかし国民に夢を与えすぎて失敗したといえそうだ。
21世紀はブラジルの世紀だと言ってワールドカップもオリンピックも招致に成功したが、頼みの資源価格が2012年頃から低下に転じたのが誤算だった。


注)ブラジルの輸出の約16%は鉄鉱石で、この国は資源で持っているのはロシアと同じ。

 資源価格の低下は世界の資源を買いあさっていた中国経済の失調が原因だ。
ブラジル政府としては中国経済は今後も順調に発展し、年8%程度(保八といってこれ以下では新たな職場を確保できないと中国当局が言っていた)の経済成長が続くと踏んでいた。
鉄鉱石さえ売れていれば我が国の経済は順風満帆だ
だが頼みの中国は鉄鋼製品の過剰に悩み、それでも最近まで増産を継続していたが、とうとう生産調整に転じた。
今後とも中国の在庫調整が終わるまでは鉄鉱石や銅価格の上昇は見込めない。

 日本は民主党政権の福祉政策を嫌って安倍政権の経済活性化にかけたが、今ブラジルではそれと同じことが起ころうとしている。
福祉も経済成長も」から「福祉か経済成長か」の選択をブラジル国民は迫られている。

注)日本の安倍政権は経済成長のためには福祉を犠牲にするという政権である。企業を復活し、大学を世界的レベルで復活させ、オリンピックで金メダルを量産し、ノーベル賞受賞者を増やそうとしている政権だ。


 

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