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(26.10.24) ドイツの苦しい選択  財政健全化かヨーロッパ経済の救済か!!

015

 最近まで絶好調だったドイツ経済がすっかりさえなくなってしまった。14年4~6期はマイナス成長であり、本年度いっぱいこの傾向が続くとみられる。
ドイツ経済不調の最大の要因はウクライナ問題で.、ドイツはロシアから天然ガスと原油を大量に輸入しており燃料の全輸入量の3分の1になっている。
一方ドイツにとってロシアは重要な輸出先であり、また直接投資も熱心で2013年には2兆円を上回る投資を実施した。
日本が東南アジアを生産拠点にしようとしているようにドイツはロシアを生産拠点にしようとしている。

 それがこのウクライナ問題ですっかり頓挫してしまった。アメリカは金融措置や貿易での制裁措置を発動しておりEUもこれに倣っているから、EUの一員であるドイツだけが制裁措置の発動を止めるわけにいかない。
さらにロシアだけでなく中国との関係も中国経済の急停車ですっかり色あせたものになり、ドイツ経済が浮上する条件がない。
現在ドイツを除くヨーロッパ経済は見る影もないし、ドイツだけがヨーロッパ経済の牽引役だったのに牽引役がいなくなってしまった。

 フランス、イタリア、スペインと言った各国はメルケル政権に対し財政出動やECBによる金融緩和を盛んに求めている。
しかしメルケル首相としては2015年の財政黒字化目標シュバルチェ・ヌルという)は政権公約だから下ろすわけにもいかない。
駄目、絶対に財政は黒字化するの!!
ドイツはアメリカや日本とは違って財政規律にやかましく、紙幣を印刷して景気浮揚を図ろうとはしない。
第一次世界大戦後のハイパーインフレを忘れるな!!」が合言葉になっている。

注)ドイツは第一次世界大戦後紙幣の印刷経済に突入し約1兆倍のインフレに見舞われた。

 しかしこのかたくなな態度にIMFもECB(欧州中央銀行)もいらだっている。
このまま行くと欧州経済は完全に失速し、日本の失われた20年間と同じになりますよ。財政と金融を緩めるべきです
世界の投資家はメルケル首相とECBの綱引きをかたずを飲んで見守っている。
ECBが優位になれば金融緩和策が発動されるので世界の株価は上昇するし、反対にメルケル首相が優位になれば緊縮財政で世界景気は後退する。

 確かにドイツがECBによるユーロの印刷を認めれば株価も不動産価格も上昇するだろう。アメリカも日本もそうして景気回復策をとってきた。
そのアメリカが紙幣の増刷を止めると言ったとたんに世界のマーケットは大揺れになり、石油や鉄鉱石や銅からヘッジファンドが資金を引き上げてしまった
今ではアメリカの株式からも引き上げ始めたので株価は上下運動の真っただ中だ。

注)FRBが金融を引き締めたとたん世界の金融市場が大揺れになったが詳細は以下参照
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2014/10/post-b492.html


 メルケル首相は分かっているのだ。
確かに金融緩和策は効果がある。しかしこれは麻薬だ。麻薬患者が麻薬から抜け出せなくなるように金融緩和策から国家は抜け出せなくなる。結局半永久的に緩和を続け紙幣を印刷し続けることになる
ドイツは悩んでいる。目標通りドイツの財政黒字化を図って欧州経済を奈落の底に落とすのか、はたまた金融緩和という紙幣増刷をして一時的なユーフォリアに酔うべきか難しい選択だ。




 

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