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(26.9.10) 世界史の分水嶺 スコットランドの住民投票 分離時代の始まりになるか?

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 スコットランドは本当に独立するのだろうか。つい最近までの世論調査では独立反対派が優位だったのでこの18日の住民投票では独立は否決されるものと誰もが思っていた。ところが最新のサンデー・タイムズの世論調査で独立賛成が51%、反対が49%と逆転したため一気にきな臭くなった。
ポンドは動揺し市場はポンドを売っている。

 スコットランドとイングランドが合併したのは1707年だから今から300年前のことだ。表面的には対等合併だったが実質的には吸収合併であり、首都はロンドンに置かれ王様はイングランド出身者がなった。
中学生の時地理を習ったがイギリスをUK(ユナイテッド・キングダム)と呼ばれるのがとても不思議だった。何でユナイテッド連合)か分からなかったからだ。
女王といえばエリザベス女王のことしか知らなかったから、スコットランドがかつては王国だったなど思いもしなかった。

 私はかつて一度スコットランドの首都だったエディンバラに行ったことがあるが、ロンドンから高速列車に乗るとだんだんと木々が少なくなり、そのうち牧草地帯ばかりが目立ち垣根が石垣になるのに驚いた。
寒く冷たい気候のため牧草以外は生育できず、したがって牧畜業が主要な産業になる。
かつてと言ってもローマ時代だがローマ人もこの裏さびた土地に目もくれず、ハドリアヌス帝長城を築いて「これより先は蛮族の住むところ」とした場所だ。

 人口は530万人程度でイギリス全体の65百万人からすると1割にも満たない。
行ってみると分かるがエディンバラより北部はさらに不毛の土地で観光地としては魅力あふれるが、産業が起こるような場所ではない。
日本のイメージでいえば北海道に似ているが、北海道全体を草原にしたような土地柄だ。

 そうした場所でなぜ独立運動が起こるかというとすべて北海油田の利権のせいである。
北海油田はイギリスのドル箱で日産600万バーレル程度だがこれはサウジアラビアの約半分だ。
独立を目指しているスコットランド国民党はこの利権がイングランドに吸い上げられてスコットランドにおこぼれしか来ないことに不満を持つ住民の意見を代表する政党だ。
北海油田がスコットランドのものになればスコットランドは世界有数の裕福で社会福祉の充実した国家になる」とあおっている。

 実際は利権は複雑に絡み合っているのでかつてのアラブ諸国のように強引に国有化でもしない限り北海油田がスコットランドの保有になることはない。
だがスコットランドは法治国家だから超法規措置は取りづらく、結局は話し合いで決めることになるから、スコットランド国民党の描くバラ色の夢が実現することはない。
せいぜい従来よりは取り分が増える程度だろう。

 それでもスコットランドが独立に傾くのは歴史的にイングランドに支配され続けた怨念があるからだ。ちょうど韓国が日本に抱く感情と似ていなくもない。
ショーン・コネリーはスコットランド出身の俳優だが、彼を見ているとそうした怨念を感じる。
産業といえば観光業ぐらいしか見当たらない場所で唯一金のなる木が北海油田だから、これを手に入れてイングランドを見返したいというのが実態だ。

 果たしてこの18日の住民投票はどうなるだろうか。もし独立賛成が過半数をとれば数年後にイギリスは分裂する。
通常国家はユーゴスラビアやソ連がそうであったように大混乱の中で分裂するものだが、大国が住民投票という平和手段で分裂する最初の事例になるかもしれない。
そうなると日本も沖縄と北海道が「スコットランドに続け」と住民投票で分離を目指すかもしれない。世界中が分離の時代に突入し、世界史の分水嶺になるかもしれない重要な住民投票が行われようとしている。

別件)第4回ちはら台・おゆみ野ハーフマラソンのお知らせ。

以下の日程でハーフマラソンを開催いたします。
① 10月5日(日曜日)
② 午前10時スタート(雨天決行.受付は9時半から)
③ スタート・ゴール ちはら台走友会のかずさの道の集合場所(前回と同じでセンドーのうえ。地図参照)

ルートは以下の地図で確認できます

http://latlonglab.yahoo.co.jp/route/watch?id=6d18ea2157947c484ad9c4ec04b246ef
④ 費用300円(実費)
⑤ 参加希望者はこのブログのコメントかメール機能を使用して参加希望を連絡してください。

⑥ なお本大会はすべて自己責任です。



 

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