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(25.8.20) スマートフォンのコモディティ化と韓国経済の凋落

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 スマートフォンがこんなにも早くコモディティ化するとは思いもしなかった。
しばらく前までiPhoneだ、ギャラクシーだと言っていたのがいまではそれとほとんど機能が変わらない商品が低価格でどこでも販売されている。

注)コモディティ(英:commodity)化とは、市場に流通している商品がメーカーごとの個性を失い、消費者にとってはどこのメーカーの品を購入しても大差ない状態のこと。

 私が使用しているスマートフォンはイオンが発売しているものだが、製造元は日本のベンチャー企業だそうで価格は1万5千円ほどだ。
このスマートフォンは画素数が少なく細かい文字は見えにくいが、それ以外については今まで使用していたギャラクシーとさして変わりがない(回線速度を遅いものを使っていて反応が遅いが、これは回線速度の問題でスマートフォン独自の問題ではない)。

注)私がイオンのスマートフォンを使用するようになった経緯は以下参照
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2014/07/post-a0de.html

  私のようなスマートフォンの初歩的ユーザにとってはこの程度の機能で十分で、電話とメールと情報検索と地図検索ができればそれ以上の機能は必要ない。
こうした動きが先進各国に広がっているが新興国と言われている市場ではそれが顕著で、特にスマートフォンの主戦場と言われている中国では低価格商品しか売れなくなってきた。

  従来中国を含めた新興国で圧倒的な力を誇ってきたのがサムスン電子ギャラクシーだったが、シェアをじりじりと後退させて復活の端緒をつかめないでいる。
14年4~6月の世界シェアはサムスン電子が25.2%、アップルが11.9%で合計37.1%だが、両社で50%以上のシェアを誇っていたころに比べると大凋落といえる。
そして問題はこのシェアが時間がたつにしたがって低下していることだ。

 スマートフォンの主戦場と言われる中国でサムスン電子は長らくシェア1位を維持してきたが、14年7月の調査ではその地位を中国のベンチャー企業シャオミに抜かされて二位に陥落し、三位に中国企業のレノボが肉薄している。
スマートフォンは今では特殊な商品でなく高機能で低価格の部品を集めて組み立てれば出来上がるコモディティ商品になっている。
だからどこの製品ということでなく安い製品が売れる。

 考えてみてほしい。OSはアンドロイドを使用し、機能はこれ以上の高機能は消費者を惑わすだけなのだから機能追加はなく、後はいくら安く提供できるかにかかってきた。
おかげでサムスン電子の業績はかつてのソニーと同様の軌跡をたどり始め、14年4月~6月の売上高は▲8.9%、営業収益は▲24.6%(対前年同期比)に落ち込んだ。

 私などはこうした企業の急激な凋落傾向はソニーやパナソニックやシャープで見慣れているから、「そうかサムスン電子もコモディティの罠に落ちたのか!!」なんて世の移り変わりを感じるだけだが、韓国経済にとっては死活問題だ。
何しろ最近のデータでサムスン電子の韓国のGDPに対するシェアは20%程度だし、サムスングループ全体では25%程度を占めている。

注)サムスン電子が不振に陥った原因分析は以下参照
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2014/07/post-081f.html

 この韓国の屋台骨がきしみだしたのだから、韓国では恐竜の死滅のような大騒ぎになっている。韓国政府は指標金利を引き下げたり、新たな財政政策を発表したり、規制緩和に躍起となっているが、実際はほとんど効果がない。
経済が金利に反応しなくなって久しく、また財政政策は日本がそうであったように財政悪化をもたらすだけだし、規制緩和は掛け声だけで抵抗勢力にあってさっぱり前に進まない。

 最後の手段はアベノミクスをまねて大胆な金融緩和策量的緩和)しかないのだが、韓国は1998年のアジア危機以来外国資本でどうにか持ってきているのだから、金融緩和は資本の逃避を招きやすい。
パク・クネ政権としては大胆な金融緩和が韓国経済を崩壊させることを恐れており、どうしてもおっかなびっくりの経済政策になる。

 韓国は日本の失われた20年の間に大飛躍をしたが、日本がアベノミクスによる大反撃を開始するとすっかり存在感が低下してきた。特に大黒柱のサムスン電子の低迷はそのまま韓国経済の低迷になり、もはや立ち直るすべが見えないような状況になっている。
スマートフォンで大飛躍した韓国経済は今そのスマートフォンによって経済に急ブレーキがかかってきて、日本に代わって失われた20年に突入しようとしている。

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