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(26.5.12) 台湾における24日間の学生反乱 中台サービス貿易協定の頓挫

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 日本人は通常台湾の政治について関心を持たない。それは韓国や中国と異なり日本との政治的対立がほとんどなく、言ってみればよき友人だからあえて関心を持つことがないからだ。
その台湾で立法院議会)が24日間にわたって学生数百名に占拠され国会運営が全くできなくなっていたことにはさすがに驚いた。この3月18日からの24日間である。

 問題になったのは中国と台湾の間で取り交わされた中台サービス貿易協定の締結をめぐって立法院が批准をしようとしたところ学生が押し掛け議会を占拠したのだ。
この協定は国民党の馬英九総統が中国との一層の経済協力を図ろうとして13年6月に締結したものだ。
馬政権は2008年に民進党から政権を奪い返すと、直ちに中国との関係改善に乗り出し、それまで制限していた中国への投資を大幅に緩和し、船舶の直接の乗り入れ(それまでは許可されていなかった)や中国との航空路の増設等を図って貿易額や観光客の誘致に成功していた。

 経済立て直しの切り札は中国との経済関係の改善ということだが、一方で香港の一国二制度について好意的な評価を下すなど、台湾の中国化に拍車をかけていた。
その極め付けがこの中台サービス貿易協定で互いのサービス業を中心に市場を開放しようというもので銀行業から飲食業や美容院と言ったようなほとんどすべてのサービス産業で相互乗り入れを図ろうとしたものだ。

注)馬英九氏の経済政策については前にも詳細に記載してある。

http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2012/01/post-656c.html

 この政策は台湾の大手企業からは支持されており特に銀行業などはこれを機会に中国への積極的な参入を図ろうとしていたが、一方で飲食業や美容院と言った中小企業が反対していた。
日本でもアメリカとのTPP協定をめぐって生産性の低い農業団体が反対しているがちょうどそれと同じ構図だと思えばいい。

 しかし国民党は立法院で過半数を占めているのだからこの協定は易々と承認されるものと思っていたが、国民党内の内紛が思わぬ飛び火をしてしまった。
立法院議長の王金平氏は馬英九氏の政敵で、馬氏は王氏の追い落としを図ろうと司法に不法介入したためすっかりへそを曲げた王氏は国会運営をサボタージュしてしまった。

 あれやこれやでサービス貿易協定は店ざらしになり、すっかり馬政権は人気を落として最近の世論調査の支持率は10%程度になっている。
そこに学生が国会を占拠したのだが、王氏はこれを強制排除せず学生との話し合いに応ずるとの態度を示し、馬政権に更なるゆさぶりをかけた。
馬が困ることならなんでもOKだ

 学生の要求は「中台協定チェック制度」の創設だが、もともとは国会がそのチェック機能を持っているのだが、それとは別個のチェック機能を作れとの要求だ。
信じられないことに王氏はこの要求に応じ、チェック組織が機能するまでは国会は「中台サービス貿易協定」の審議は行わないと表明し、学生の24日間にわたる占拠を終わらせた。
国民党は実質的に二つに割れている。

 すっかり王氏は人気者になったが、一方で馬総統はとんださらし者になり、ますます立場を悪くした。これで馬総統が進めようとした中国との一国二制度による一体化政策はとん挫することになり、台湾の中国シフトに黄色信号がともっている。

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② 中学生、または小学高学年
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募集の趣旨は以下参照
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2014/05/post-e7bf.html

 

 

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