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(26.3.22) 理研はSTAP細胞の失敗から逃れられるか? 理研の責任とジャンヌ・ダルク

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 「理研は果たして逃げ切れるかな?と言った状況になってきた。STAP細胞の論文事件のことである。
先日理研のトップが中間報告をしていたが、野依理事長によるとすべての罪は「未熟な研究者が膨大なデータを集積し取り扱いが極めて杜撰だったことにある」ということになっていた。
また同席していた幹部からも「論文の体をなしていない」「常道を逸している」などという言葉がはっせられていたが、私などは「それなら理研の管理責任はどうなのだ」と聞きたくなる。

 私も金融機関という組織に長い間所属していたから、組織の存続にかかわるような事態が発生すると「トカゲのしっぽ切り」を行うことを何度も見てきた。
一人に罪を着せて後の人は「知らぬ顔の半兵衛」を決め込むのだが、そうして組織は生き延びてきたと言える。

 だから今回STAP細胞論文の大失敗の原因を「すべて小保方晴子リーダーにある」と主張する理研の立場は分からないではない。
しかし一方で魔女のような汚名を着せられて火炙りの刑に処せられようとしている小保方晴子さんには同情を禁じ得ない。

 特に今回の理研の対応でひどいと思われるのは、理研内部の共同執筆者である笹井芳樹CBS(理研発生・再生科学総合研究所)副センター長については罪を逃れることはできないのではなかろうかと思われるからだ。
笹井氏ES細胞の第一人者でマウスのES細胞を使った再生実験に成功しており、山中教授のiPS細胞が現れるまでは、日本の再生医療の第一人者だった。

 それが山中教授のiPS細胞が再生医療の本命になってしまい、受精卵を使用することで倫理問題があるES細胞は時代の流れに完全に遅れてしまった。したがって今回iPS細胞を凌駕すると期待されたSTAP細胞について笹井氏が並々ならぬ情熱と決意を持って小保方リーダーの研究を支援してきたことはよく理解できる。

 1月末のSTAP細胞の研究発表でマスコミを集めた大々的なセレモニーにしたのも、また論文がネイチャーに掲載できたのも笹井氏というES細胞の権威者が付いていたからだと言える。
そうでなければ30歳の「未熟な研究者の論文が世界的に取り上げられるはずがないからだ。

 さらに理研内部でもこの発表を後押ししていた形跡がある。時あたかも安倍内閣は特定国立法人の指定で日本の研究者の給与をアメリカ並みに引き上げて優秀な研究者を日本に呼び込む戦略を立てようとしていた。
理研の研究者の平均給与は 1000万円程度だそうだが、ハーバード大学では平均で2000万円、スター教授の場合は5000万円程度が相場になっているという。
理研が特定国立法人の指定を受けて研究者の給与のUPと、ここを世界的レベルの研究所にしたかった気持ちはよくわかる。

 そのためのセレモニーが若干30歳の女性研究者の世界をあっと驚かすSTAP細胞の発表だったが、論文の内容のあまりの杜撰さでものの見事にずっこけてしまった。
理研のトップ層も驚いただろう。
笹井が指導していたのに、このありさまはなんだ!!
政府からは特定国立法人の指定は当面延期が通告され、理研が目指した世界的レベル(内容も給与も)の研究所に衣替えする戦略は大失敗に終わってしまった。

 後はこの敗戦責任を小保方リーダーだけに負わして逃げを図ること以外になくなったのだが、これはかつての日本陸軍がノモンハン事件でとった対応と同じだ(現場の指揮官のせいにして関東軍作戦参謀は逃げた)。
日本では失敗については語らないのが原則だが、今回の理研の敗戦はそうとばかり言っていられないほど根が深い。
ジャンヌ・ダルクを火刑にすればそれで良しとすることはできないだろう。

注)なお一連のSTAP細胞の案件の記事は以下参
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/cat58261917/index.html

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