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(26.3.4) コズミックフロント 「ファーストスター 宇宙の一番星」

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  ついに私はコズミックフロントにはまってしまった。当初はなんて難しい話題なんだと思っていたが何度も見るうちにビック・バンダーク・マターダーク・エネルギーもなんとなく口をついて出てくるようになり、違和感がなくなってきた。

 今回のコズミックフロントは「ファーストスター 宇宙の一番星だったが、私は昔から星は夜空にあるものとばかり思っていたが、それは全くの誤解だという。
ビック・バンによって宇宙は生まれたのだが、生まれた当初は光り輝く宇宙だったという。星があったからではなくビック・バン自体が火の玉の爆発だったからだそうだ。
この火の玉は徐々に温度が下がり、約6000度cになった時にヘリウムが生まれ、さらに約3000度cで水素が生まれたのだが、この光り輝く世界は約50万年後にはすっかり光を失い、暗黒の世界が訪れたのだという。
宇宙が膨張してエネルギーが拡散し、温度が下がったからだ。

 その暗黒時代ヘリウムと水素がひも状に結合し、それが徐々に集まって丸いガスの塊になって内部の温度が1億度になった時、核融合によって星が生まれたのだという
この最初に生まれた星をファーストスターというのだそうだが、問題はこのファーストスターがいつどこに生まれたかが宇宙物理学にとって最もナウな研究課題なのだそうだ。

 研究者は様々な方法でこのファーストスターを追い求めており、最もオーソドックスな方法はハッブル望遠鏡でファーストスターの光を捉える試みだという。
ハッブル望遠鏡は宇宙空間にあるため空気による光の揺れがないため実に鮮明な画像を写し取ることができる。
この方法で実に132億年前の赤い銀河を捉えることができたが、そうなるとファーストスターは132億年より前に現れたことになる(星が誕生し次に銀河が誕生する)。
研究者はそれより2億年ぐらい前ではないかと言っていたが、その光を捉えない限り証明したことにはならない。
今ハッブル望遠鏡で134億年前の星の光を求めて探索している。

 もう一つの方法はファーストスターの生き残りを近くの銀河系の中に探そうという試みだった。地球の8割程度の軽い星であれば130億年程度の寿命があるので生き残っている可能性があるのだという(なぜ軽い星の寿命が長いのか私には分からない。人間でもメタボで重い人は早死にするがそれと同じなのだろうか)。
この星はヘリウムと水素だけから成っているはずで、星の光のベクトル解析でその星の組成が分かるのだそうだ。
研究者は大口径の望遠鏡でこのファーストスターの生き残りを追い求めていた。
乾草の中から針を見つけるようなものよ」という感じらしい。

 実はこうした実際に望遠鏡で追う方法ではなくシミュレーションでファーストスターを論理的に作る試みもされていた。現在宇宙誕生後38万年後の電磁波が捉えられており、その宇宙を再現することができているのだという。
この再現された宇宙に、物理法則流体方程式、アインシュタインの方程式等107の式)を適用してシミュレーションを実施した結果、太陽の約50倍程度の巨大な星が生まれ、明るさは太陽の100万倍、質量は約50倍になったのだという。
こうした重い星はすぐに燃え尽きてしまうのだそうで約200~300万年後には巨大爆発を起こして消滅してしまったという。
このシミュレーションは日本の吉田直紀さんという研究者が行っていた。

 この時ガンマー線バーストという電磁波を放出したので、このガンマー線バーストの痕跡を追い求めればファーストスターに行きつくのだそうだ。
実際宇宙望遠鏡のスウィフトが2009年4月にガンマー線バーストを捉えたのだが、それは赤外線として地球に到達していたために望遠鏡では何も把握できなかった。
宇宙の遠くの星は膨張しているので光はだんだんと波長が長くなって赤外線でしか地球に届かないという(赤外線だけの星がファーストスターということになる)。

 こうして世界中の宇宙物理学者や天文学者がファーストスターを追い求めているのだがそれは宇宙の創成が分かるからだ。
なぜファーストスターが大事かというとファーストスターの内部に核融合によって炭素、酸素、窒素、鉄等の現在宇宙を形成している原子が現れ、これがファーストスターの大爆発で宇宙にばらまかれて、現在の地球のような様々な原子からなる宇宙ができたという。

 何とも興味深い話だ。今まで全く知らなかったファーストスターという概念を知っただけでもコズミックフロントを見た価値があったというものだ。

なおコズミックフロントのシリーズは以下参照。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/nhk_5/index.html

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