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(26.3.18) 大変だ、世界の地鳴りが始まった!! 古いシステムの崩壊現象

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 世界の政治経済情勢に地鳴りが鳴り響いている。ちょうど大地震が来る前触れのようだ。
政治情勢とはクリミアのロシアへの編入のことだが、16日の住民投票では97%の圧倒的多数でクリミア住民はロシアへの編入にYESの回答をした。
アメリカなどは「の住民投票はウクライナ憲法に違反するので無効だと言っているが、プーチン大統領は「ヤヌコビッチ大統領をクーデターで追い出したウクライナ親西欧政権に正当性はない」と反論している。

  従来はアメリカが吠えれば相応の効果があったのだがアメリカの威信は地に堕ち、アメリカの脅しなどプーチン大統領は歯牙にもかけない。
昨年シリアが化学兵器を使用したとしてオバマ大統領は制裁の空爆を行う」とこぶしを振り上げたが、プーチン大統領の反対で全く制裁ができなかった。軍事大国が軍事力を行使できないようではおしまいだ。おかげでシリア情勢はますます混とんとして900万人近い難民であふれかえっている。

注)シリアへの懲罰戦争失敗の経緯は以下参照
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2013/09/post-fdc3.html

 1990年前後のソビエトの崩壊後アメリカ一国で世界を牛耳ってきたがそれもほぼ20年間の運命だった。オバマ大統領は国内問題で手いっぱいで、予算も国債の上限枠も通すことがやっとで「世界のことなど知らない」というのが本音だ。
こうして政治の世界ではアメリカの世紀が終わって多極主義の時代に入ってきた。

注)アメリカがなぜウクライナに手出しできないかは以下参照
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2014/03/post-c0f8.html

 経済情勢もひどい地鳴りがしている。アメリカはFRBが湯水のようにドル札を刷っていたが、それをやめると言ったとたん世界経済に急ブレーキがかかってきた。
特に新興国と言った経済はこのアメリカの増刷された紙幣をあてに国内の株価が上昇し、国債発行をおこなってきたのにその資金を引き揚げられては元も子もない。
ブラジル、トルコ、インドネシア、インドと言ったひところのぼり竜のようにもてはやされていた新興国の経済が急停車し始めた。

注)FRBの金融政策の変更で世界の経済が委縮し始めた経緯は以下参照

http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2014/02/post-8b8d.html

 中国は為替の自由化を行っておらず、他国の影響を限定的に抑えることはできるが国内問題が火を噴いている。
中国の問題は複合的でゴルディアスの結び目のようになっており、一刀両断中国の崩壊)以外には対処のしようがないほどになっている。

 ウイグル族の独立運動は明らかにゲリラ戦争の様相を呈しており、昆明駅の無差別テロでは29人の人命が失われた。またマレーシア航空370便の事故についてもハイジャックされた可能性が非常に高く、犯人はウイグル族の活動家ではないかと中国政府は疑っている。
ちょうどかつてのイギリス政府とIRAとの闘争のような雰囲気だ。

 また経済は完全に失速しているのだが、中国の経済指標は政治指標なので実態が全く分からない。中国が購入しなくなったので石炭や鉄鉱石の価格が急落していたり、中国への輸出が多い国の経済が不調になったりしているが、一方の中国経済は7.5%の順調な経済発展を遂げているという。

注)中国経済の推移は中国との貿易先(中国への輸出先)の経済動向を見ている方が分かりやすい。オーストラリア経済の事例は以下の通り。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2012/10/post-45ae.html
 
  地方政府が建設したマンション群にはバブル崩壊後の日本と同様に買い手がつかないのだが、地方政府は順調に販売されていると強弁している。上海の株価は傾向的に低下しているが、中国経済は順調そのものだというのが中国政府の公式見解だ。
最近太陽光パネルのメーカー上海超日の社債がデフォルトになった。従来は中国政府が通貨元を印刷してはデフォルトを回避してきたが、とうとうその手も使えなくなった。あまりにデフォルト予備軍が多すぎるからだ。

 一方で理財商品を扱うシャドーバンキングの問題も深刻だ。日本でいえば住専やノンバンクと言ったところだが、10%程度の理財商品の利回りを上回る投資物件がなくなっている。
従来は不動産投資が理財商品の格好の投資対象で資金が回転していたのだが、バブル崩壊後の日本と同様売れない物件が山積みになっている。
世界の投資家はこの理財商品がサブプライムローンのようにいつ崩壊するか戦々恐々だ。

 日本のアベノミクスもこと経済に関しては限界が見えている。いくら日銀が通貨を増刷しても投資対象はせいぜい株式と不動産だから実体経済は回復しない。せいぜい1%程度の経済成長がやっとだ。
ヨーロッパ経済も暗雲がただよっており、好調のドイツ経済もウクライナ問題で制裁合戦が始まるとロシアからの天然ガスの輸入がストップしてしまう。世界中が天然ガスを求めて右往左往する様が目に見えるようだ。

 こうして経済においても世界中の経済が下降局面に入っている。政治経済面でのアメリカの威信低下は明白で、一方新たな政治経済体制の枠組みはどこにも見当たらない。
2014年、世界は激動の時代に入ってきた。
古いシステムは地鳴りを上げて崩壊し始めたが、新しいシステムの展望が持てないでいる。
 

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評論 世界経済」カテゴリの記事

コメント

米国の住宅バブルとその崩壊が再現しそうな雲ゆきですね。
議会が融資基準を緩和する法案を2カ月程前に通しましたね。
良識派は反対したのですが、押し切られてしまいました。

建設費の20%の頭金がないと融資できない規定を折角つくったのにその舌の根も乾かないうちに、5%の頭金で融資可能にしたわけですから呆れます。

バブルがはじけそうなんで、さらなるバブルで支えようとしている、という山崎さんの見立ては正しいようです。

(山崎)コメントありがとうございます。
高度に発展した資本主義社会では物がいきわたってしまっているため、後は不要なものを生産するより手が残っていないのです。住宅も本来不必要な投資物件だけが大半になっていますが、それしか手がないというのが実態です。

投稿: 三太郎 | 2014年3月19日 (水) 14時57分

私が今回のウクライナの件で最も気になるのが、ロシアが保有する米国債をいつでも市場に売却できるように米国のFRBの金庫から持ち出したのではないか、という点です。
見方によっては、ロシアは今の行き詰った米国主導のグローバル金融資本拡大主義にいつでも見切りをつける用意があるという意思表示にも読み取れなくはありません。まあ欧米も仮にもロシアの裏庭ともいえる国にまで、最後に残された新フロンティアのうちの一つ(しかも実体のないアフリカ等の「新入り」の新興国よりは遥かに実入りが確実な)と勝手に位置付けて、そこへ手を出そうとしたわけですから自業自得ですが。
食糧、資源で自給力があるロシアであればこそ取れる手段です。一方、我が日本は?どうあがこうとも当面は米国追従を続けざるを得ないでしょう。
今回の件、私は世界の大きな転換点にあるのではないかと危惧しております。
所詮、有限な惑星で無限の成長などあり得ないということではないでしょうか。

投稿: KS | 2014年3月19日 (水) 20時28分

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