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(26.2.4) 英語教師奮闘記 なぜ英語の発音は難しいのか?

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 私はここ数年中学生に英語を教えているのだが、英語とは文法は非常に簡単なのに発音は恐ろしく難しい言語なのだなと痛感している。
一方日本語はその反対で文法がやたらと難しく、発音についてはこれほどやさしい発音はないのではないかと思われるほどだ。

注)私が中学生に英語と数学を教えていることは何回も記載してある。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2013/12/post-cf26.html

 日本語の国文法などは学生にとって鬼門で、例外だらけだからそもそも覚えないのが正解と思われるほどだ。
助詞の分類や助動詞の活用形を今でも覚えている人がいたら希少種と言える。
一方で英語を教えているときに一番困るのは発音で、書いてある通りに発音するとほとんど間違う。

 たとえば[water] という簡単な単語でも初めて英語を学ぶ児童は「ワテル」と発音する。確かにローマ字読みをすれば「ワテルに違いない。
英語は基本として綴りと読み方が異なっているのだが、これは英語圏では日本で明治期に行った言文一致運動をしなかったからだ。
日本ではこの運動の成果でひらがなはそのまま読んでほとんど間違いない。
唯一の例外は「私は」の「」を「wa」と読むことや、「どこどこへ」の「」を「e」と読ませるぐらいだからまず安心して発音できる。

 だが英語のつづりと発音の違いはほとんどキチガイ沙汰と言える。以下のような簡単な文章でさえ、読み言葉と書き言葉は完全に乖離している。
He asked his mother to cook dinner」をローマ字しか知識のない子に読ませれば次のように発音することは確かだ。
へ アスケド ヒス モゼール ト クーク ディネル

 実はこうした発音は古代の英語の発音に近い。
元々英語の祖語は今のドイツ北西部に住んでいたアングル人やサクソン人が4世紀ごろそれまでブリテン島に住んでいたケルト人を追っ払って居住し持ち込んだ言葉だ。
一方現在のドイツ人が大陸にとどまったアングル人やサクソン人だから英語とドイツ語は文法や基本的な語彙がよく似ているが昔は発音も同じだった

注)アングル人やサクソン人は文字を持っていなかったので当時の文明国ローマからローマ字を借用した。その時ローマ式発音で自分たちの言葉を記載したので、当時の言葉はローマ字読みに近い発音をしていた。

 しかしブリテン島にはその後も次々に支配者層が代わりそのたびに支配者言語と被支配者言語が異なる状況が続いた。
11世紀にデンマークの支配下に置かれるとデンマーク人が話していた古ノルド語が支配者の言葉になり、その後11世紀から12世紀にかけてフランスのノルマンジー公の支配を受けると支配者はフランス語を話した。
一方民衆は相変わらずゲルマン語英語)を話していた。

注)民衆は基本として文字を読めなかったから、発音を耳で聞いて覚えた。したがって英語の書き言葉と読み言葉はどんどん乖離していった。

 最も完全に両者が異なった言語を話していると支配者は被支配者の動向の把握が不可能だから、単語については両者で同一の単語(特に税金や裁判や商売の用語)を使うようになった。
フランスのイギリス支配は約100年間に及んだがその間に約1万の言葉が英語に採用されその約7割が今でも使用されているという。
英語とフランス語によく似た単語が多いのはこのせいだ。

 イギリスが世界史に現れてくるのは16世紀のエリザベス王朝以降で、それまではヨーロッパの片田舎のローカルな世界の国の話に過ぎない。
現代的な感度でいえばルーマニアブルガリアと言ったところで、そこでどんな言語を話されようが、また何が起ころうが他の国にとって関係なかったのだが、イギリスがスペインの無敵艦隊を撃破したことから様相が違ってきた

 その後のイギリスの躍進は目を見張るような快挙で19世紀から20世紀の初めまで世界の7つの海を支配してパックス・ブリタニカの時代を築いてしまった。
そうなると世界中で通商やコミュニケーションの手段としてこの厄介な発音の言葉を使用しなければ一日たりとも暮らせなくなってしまった。
公用語が英語になったのはイギリスのおかげだが、そのため世界中に困惑をばらまいたようなものだ。

 さらに悪いことには第一次世界大戦の後は英語の方言である米語が世界を席巻したので、今度は黒人英語のスラングだらけの米語を世界中で使用しなければならなくなった。
米語が概して品がないのはそのためで映画などを見ていると「ファック ユー」の連続だ。

 英語は幸い文法は単純なのだから読み方さえ統一してくれさえすれば素晴らしい言語だと思うが、実際はこのように何とも致し方がない言語なのだ。

 

 

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