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(26.1.2) なぜ中国は逆襲をしないのだろうか? 安倍首相の靖国神社参拝問題

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 とても不思議な気持ちがする。安倍首相の靖国神社参拝に対する中国の反応である。
中国外務省の王毅外相がアメリカのケリー国務長官に電話して「我々の反応は正義、正当で侵略された人々の尊厳を守るものだと言ったり、楊国務委員が「安倍首相は歴史の敗北者になる」とボルテージを上げているが、それにしては具体的な制裁というものが現れてこない。

 中国お得意の日本企業に対する制裁措置とか、入管での嫌がらせとか「安倍総理の中国入国を5年間停止せよ」とかいう話は聞くのだが、一向にそうした動きがない。
私はいつものように官制デモを組織して日本大使館を取り巻き石や卵や塗料を投げつけたり、愛国無罪のスローガンで日本企業への放火や略奪をするのかと思っていたが、1月2日現在そうした動きが全くないのだ。
なぜだろうか、日本が尖閣諸島を国有化した時はあれほど荒れたのに中国政府はなぜ官制デモを組織しないのだろうか??????

 中国ではデモは中国政府の意向で組織されたり停止されたりする。今回中国政府は官制デモを全く許可していないのだがなぜだろう。
これは何か中国の国内事情でデモなどをしている場合でないとしか考えようがない。
不思議に思っていたら、中国のトップ習近平主席と李克強首相の間で現在熾烈な権力闘争がなされていると、中国ウォッチャーの宮崎正弘氏石平氏が「2014年の中国を予測するという本の中で指摘していた。

 両者の指摘によると、習近平氏のスローガンは「中国の夢」で「愛国主義による中華民族の復興」を唱えているが、これは日本が明治の時代に「富国強兵」を唱えたのとまったく同じ発想だそうだ。
一方李克強首相は「中国の夢」とは「きれいな空気を吸い、安全な水を飲むことだ」と国民生活の向上こそが最も大事だと茶化した。
膨張主義による中国の発展ではなく国内問題を解決することが重要だという意味だ。

注)中国経済のアキレス腱は水であることは英エコノミストが指摘している。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2013/10/post-c332.html

 李克強首相胡錦濤前主席の懐刀でいわゆる団派なのだが、この団派が完全に習近平主席を見限ったという。
中国国内では不動産バブルが崩壊し、シャドー・バンキングの不良債権が爆発し、さらに地方政府の債務不履行で地方経済が崩壊しているときに、国内経済を顧みず靖国問題ごときで日本政府と敵対するのは得策でないと団派が習近平氏を抑えているようだ。

注)中国では大きく分けて3つの派閥があり、団派、太子党、保守派に分かれるが、太子党と保守派は共同することが多い。なお習近平氏は太子党だが習氏が団派と保守派の間を揺れ動いていることは前にNHKが取り上げていた。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2013/11/nhk-7e7f.html

 習近平氏としては憤懣やるかたないだろう。安倍総理の靖国参拝を機会に中国海軍の実力を見せつけたかったろうが、日本とことを構えて失敗すれば自身の失脚は勿論中国共産党までも崩壊してしまう。
くそ、李克強の奴、俺の足を引っ張りやがって・・・・・

 習近平氏は就任以来鄧小平南巡講話をまねて広東省で講話を行ったり、毛沢東の武漢での指示をまねて武漢に行ったが、まったく共産党指導部内部で浮き上がってしまった。
なんて馬鹿な奴だ。毛沢東でも鄧小平でもないのに猿まねをしやがって!!!

注)中国では主席が北京で政治指導力を失うと地方に出て地方から北京を取り囲む戦略をとる。毛沢東も鄧小平もこれを実施して成功した。

 さらに信じられないことに軍人からもそっぽを向かれていることが判明した。
日本侵攻を常に唱えているタカ派軍人劉亜洲大将が「言論の自由を確保し、複数政党制に移行し、いずれ選挙を実施しなければならない。こうして政治改革を進めなければ次の革命に遭遇し、今度は被告席に座るのは我々にな」と講演したと西側に情報が漏れた。本当であれば信じられないような内容だ。

注)中国の人民解放軍は中国共産党の指導の下に置かれているが、その解放軍が共産党を無視し始めたということ。

 習近平氏政治局(日本でいう内閣)で浮き上がっているだけでなく、軍首脳からも批判されて全く身動きできない状態で、とても日本とことを構えるような余裕はなさそうだ。
中国は今ソビエトロシアの末期の状況に酷似しており、ゴルバチョフ氏が出てくる直前のような状況になっている。

注)反対にいうと党中央の統制が全く取れていないからどんな不測の事態が発生するか分からない。

 かつてソビエトロシアが崩壊したのはレーガン大統領が仕掛けた軍拡競争にソビエトがついていくことができなかったからだが、今中国共産党は安倍首相が仕掛けた対中国包囲網に有効な対策がとれないまま、内部闘争に明け暮れる日々が続いているようだ。

注)なおしばらく前までは習近平氏は李克強氏と組んで保守派の追い落としをしていたが、今は李克強氏と仲たがいをしたようだ。中国の権力闘争はめまぐるしく変わるのでついていくのが大変だ。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2013/10/nhk-7e7f.html


 

 

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