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(25.12.21) FRBの量的緩和は手探り状態 「するべきか、すべきでないか、それが問題だ!」

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 FRBの量的緩和の縮小策に世界の金融市場関係者が安心してしまった。FRBのバーナンキ議長が12月の連邦公開市場委員会FOMC)で、「来年一月から市場からの資産購入は100億ドル減らして750億ドルにすると公表した」からだ。
なんだ、量的緩和の縮小だなんて脅かしやがって、相変わらず資金の垂れ流しか!!

 FRBは12年9月から金融緩和第3弾(QE3)で毎月850億ドル(約8.5兆円)の債券を市場から購入して資金を市場にばらまいてきた。
このうち450億ドルは長期国債400億ドルは住宅ローン担保債権だから、400億ドルは紙くずと何ら変わらないあのサブプライムローンの焦げ付き債権を担保としたものだ。

注)FRBは金融機関救済と市場への資金供給を目的に金融機関から焦付き債権を購入し続けた。これは実質的に紙幣の印刷と変わりがない。

 このようにしてFRBはドルを印刷し続けた結果アメリカでは再び株式と住宅市場でバブルが発生している。株式は史上最高値を更新し不動産市場ではヘッジファンドと所得の高い個人層が住宅市場に群がっている。
老後のために絶対不動産投資ね!!

注)住宅関連の金融商品の中には年率15%程度の利回りを誇るものがでてきて、この市場規模は36兆円程度と見積もられている。リーマンショック前の金融商品の氾濫と同じだ。

 なぜFRBが資金を供給しバブルを演出するかというと、資本主義体制はバブルがないと生き残れないからだ。それは少し考えてみればわかることでアメリカやヨーロッパや日本という先進国は物が溢れかえってしまい、「もうこれ以上何を買ったらいいの??という状況になっている。
物が売れなくなれば景気は低迷し成長率は日本がそうであるように1%前後になるが、こうした状況下で景気を下支えするには紙幣を印刷する以外に方法がない。

注)資本主義体制の本質については前にも述べてある。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2013/09/post-656c.html

 印刷された紙幣は市場に出ていくが設備投資などに投資しようものならさらに物があふれかえってしまうから、一番いいのは物として増えないものだ
かくして資金は株式市場と不動産市場に流れ込み(自分が住む住宅でなく投資だけの住宅)ここで、「俺は金持ちになったんだ!!」という成金が続出して高級品で不要なもの(絵画のようなもの)を購入し始めるから景気が回復するのだ。

 FRBが行ってきたことはまさにこれで、昨年9月以降100兆円を超える金を市場にばらまいてきた(安倍政権の物価が2%上昇するまで資金緩和を行うとの措置も同じ)。
これで株式や不動産価格が上昇しない方がおかしい。
そしてこの資金バラマキ方式は成熟した資本主義国には必須のアイテムだが、最大の欠点は薬が効きすぎてバブルが一気に崩壊することだ。

 日本の1990年代のバブル崩壊も、2008年のリーマンショックもそれでバブルは本質的にババ抜きだから、最後にババを持っていた金融機関や企業や個人が大損する(株式や投資不動産はババ)。
金融機関が倒産すれば次は国家倒産だが、アメリカのような大国は持ちこたえられてもギリシャやアイルランドやスペインあたりになると国家倒産に陥ってしまう。

注)IMFからの支援とは国家倒産が起こったということ。

 だからバーナンキ議長としてはいつまでも金融緩和をおこなう訳にはいかず、どこかで水道の栓を閉じなければならない。
だが今回のFOMCの決定は、これでは何とも中途半端でドリフターズの加藤茶がよくギャグで言っていたちょっとだけよ!!」というサインだったからヘッジファンドをはじめとする金融業者は全く強気のままだ。
よっしゃ、カネはFRBから降ってくる。株も不動産も買いだ、買いだ!!
世界市場で株式の上昇が起こり、不動産価格は強気のままだ。

 資本主義体制は常にバブルと隣り合わせで、クラッシュが発生すると大騒ぎになるが喉元を過ぎればまたバブルになるのはいつものことだ。
かくして次のリーマンショックはいつか」という状況になってきた。

なお、金融政策については以下にまとめて記載してあります。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/cat50073508/index.html

 

 

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評論 世界経済 アメリカ経済」カテゴリの記事

コメント

本格的なデフレはこれから、必然的に起こる。金融恐慌を防ぐために、国家が借金して市場にカネを流し、民間の債務返済を容易にした。債務は民間から国家に移った。これから、国家は金融危機を起こさないで、国民から広く徴収して国家債務の清算をすることになる。

バブルがもたらした不良債権がこうしてやっと整理できるのだ。重要なのは恐慌は避けられないが、時間をかけて恐慌を和らげることはできる事実だけなのだ。それが何十年も続く増税に起因するデフレ経済である。

投稿: pij | 2013年12月21日 (土) 10時15分

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