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(25.11.24) 倒産モードになってきたJR北海道 補助金で支える限界が見えた

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(おゆみ野道)

 JR北海道を見ているとJALと同じだなと思わざる得ない。
JALは飛行機が特別な乗り物でなく通常の交通手段になったのかかわらず、かつてのナショナルフラッグとしての誇りだけで生きていた航空会社で、異常に高い給与を下げることもせず誰も改革をしようとしなかったために倒産してしまった。

 いまJR北海道が倒産しようとしているが、こちらは鉄道が北海道では主要な交通手段でなくなり、JRを利用するのは観光客や自動車を運転しない学生の乗り物になってしまっても、国の支援だけをあてに親方日の丸の経営を続けているからだ。
北海道では大都市部を除けばJRの必要性はなくバス輸送で十分であり、北海道の住民はとっくにJRに見切りをつけて自家用車で移動している。

 国鉄の民営化でJR東海、JR東日本、JR西日本などはまれにみる優良会社によみがえったが、それは大都市圏と新幹線網を持っていたからだ。
日本の新幹線は世界的に見ても優秀で、これに対抗できる乗り物はほとんど存在しない
少なくとも東京と大坂程度の距離では飛行機もバスも対抗手段がない。

 一方北海道は札幌周辺を除いて大都市圏はなく、また新幹線もない。
北海道の人口は減少しそれに輪をかけてJR利用者は減っている。地方のローカル線などは日に数本しか走らず、無人駅で降りてしまうと半日程度次の列車が来ない。
隣町程度だったら歩いて行った方が早いくらいで、私も仕方なくそうしたものだ。

 労使ともやる気をなくし、線路の点検はやったふりをして報告書をごまかし自動列車停止装置をハンマーで打ち壊した運転手の処分は15日間の出勤停止だけだ。
どうせ、みんな仕事をしているふりをしているだけなのだから、ATSを壊したぐらいで処分するのはおとなげない。適当に処分しておけばいい」経営者も投げやりだ。

注)最近のJR北海道の事故については以下にまとめて置いた。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2013/09/jr-7011.html


 飲酒運転をチェックするための検査は組合から「アルコールがもともと飲めない人までする必要はない」と言われれば、「はい、ごもっともです」と経営者側は主張をひっこめる。
その結果飲酒者が「俺はもともとアルコール拒否体質だ」と言って検査を逃れる道を用意してしまった。

 なぜJR北海道ばかりに事故が発生するかと言えば、不必要な列車を走らせていれば国が補助金を出して給与を保障してくれるからだ。
一日1回程度しか貨物列車が通る引き込み線の点検なんかやってられるか。適当に報告しておけ
あいよ」なんて感度だ。

注)JR北海道は営業収入で営業支出を賄えない。その穴埋めは国からの基金と貸付金の運用益で300億から500億円になる。はっきり言えば国の補助金で従業員の給与を賄っている。

 国交省も実は同罪で、かつてJALをかばったようにJR北海道を懸命にかばっている。JR北海道が倒産してしまっては管理責任が問われるからだ。
保線記録の改ざんなどは昔からやっていたのに、国交省は検査で見逃してきた。
余りの事故の多さに今年に入って特別監査をしたが、そこでも改ざんは見抜けなかった。
検査をまじめに行えば行うほどぼろが出てくる。適当に止めておかないと国交省の監督不行き届きになってしまう・・・・・・。監査はしたふりでいい・・・

 誰もが分かっていても手を付けないのは、それはJR北海道の解体しか残された手段はないからだ。
何しろ北海道の人口は地方で激減しており、特に若者はいない。
札幌周辺の都市圏交通と札幌まで延伸される新幹線網以外に黒字になる路線はない。

 しかしそのようにJR北海道を解体すると、現在の従業員のほとんどが解雇されてしまう。
北海道の就職先は年々減少し、JRはその中でも約7000人の職員を抱えている大産業だ。
JRが倒産して解体されればかつての夕張炭鉱と同じようになってしまう。
お前ら、もっとまじめに事故を起こさないようにしないと、国だって支えられないぞ。仕事をするふりではなくちゃんと仕事をしろ」と国交省が言ってみても、実際は乗客が減ってやることがないのだ。
もはやJR北海道は解体して出直す以外に方法がないところまで追い込まれてしまった。

注)なおJR北海道の収支問題については以下に分析しておいた。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2013/10/jr-7011.html
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2011/09/23921.html

 

 

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