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(25.11.26) 中国はなぜこれほどまで戦争を仕掛けようとするのか  防空識別圏の設定

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 また一段と中国が尖閣諸島の領有権問題で、実力行使を強化し始めた。
中国空軍が東シナ海に「防空識別圏」を設置し、その中に沖縄県の尖閣諸島を含めたからである。
ここは当然日本の防空識別圏の範囲内だから、自衛隊機がスクランブルするし、そこに中国空軍の戦闘機や偵察機がスクランブルして入ってくることになる。

注)防空識別圏とは戦後アメリカが共産主義国のソビエトと中国を封じ込めるために引いた防衛ライン。その後日本、韓国、台湾等が引き継いだ。今回中国がこのラインを引いてきたのはアメリカの戦後体制への挑戦になる。

 尖閣諸島周辺で今までは中国海軍の海洋監視船と海上保安庁の巡視船が対峙していたのだが、今度は戦闘機同士の対峙に代わってしまう。
海上保安庁の巡視船は装備と言っても高性能の機関砲程度だから、戦闘になったとしても程度がしれている。

注)中国海軍はすでに戦争を望んで火器管制用レーダーの照射を行っている。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2013/02/25210-e9be.html

 しかし自衛隊の航空機はミサイルも装備しているので、こちらは本格的な戦争状態になる。
アメリカも日中間の不測の事態を懸念して中国に「防空識別圏」の撤退を求めたが、中国からはなしのつぶてだ。
なぜ中国空軍はこの時期に東シナ海に防空識別圏を設定したかというと、アメリカがこの措置に対し有効な手段が取れないと読んでいるからだ。

 オバマ政権は二期目に入って完全なダッチロールに入ってしまい、大統領はティー・パーティーの共和党右派を切り崩せないでいる。
ひところ日本の政治を停滞させた衆参のねじれ現象と同様のねじれにあって、予算すら満足に通すことができず、また債務の上限問題で大統領が目指した健康保険改革はとん挫したままだ。
おかげでオバマ大統領は内政にすべての精力を注がねばならず、外交などやってられなくなっている。

注)オバマ政権のダッチロールについては以下参照。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2013/10/post-0557.html

 さらに中国空軍がアメリカの介入がないとの自信を持ったのは、オバマ大統領のシリア軍事介入が失敗したからだ。
オバマは腰抜けだし、今ならアメリカは動けない、チャンスだ。日本はアメリカの庇護の国だから、自国の意志で我が国の防空識別圏を撤回させる能力はない

 一般に中国の人民解放軍は共産党の指導下にあると思われているが、実際はそうではない。
中国の空軍は建前上は共産党支配下にあって、習近平氏の指示に従わなくてはならないのだが、日本の旧陸軍のように勝手気ままに権益拡張に励んでいる。
習近平氏が何を言おうとも「ほっておけ」という状況だ。

 現在の中国海軍および空軍の尖閣諸島周辺での行為は中国中枢部の意志を必ずしも反映しておらず、中枢部は海軍や空軍に引っ掻き回されているのだ。
これは戦前日本に関東軍という一大軍閥がいたからイメージできるだろう。

 かくして尖閣諸島問題はさらにきな臭くなってきた。政治家の意志とは別に軍人は戦争を待ち望んでおり、中国海軍も空軍もちょっとした機会をとらえて戦闘体制に入るつもりだ。
どちらも戦争をしたくて仕方がないのだから、安倍首相も対応に苦慮するだろう。
本来こうした問題は外交で解決するのだが、習近平氏は海軍と空軍に手足を縛られて身動きできない。

 従来はこの東シナ海周辺の空域はアメリカ軍がにらみを利かしていたが、そのアメリカが引っ込みこの空域を中国空軍の支配下に置けると中国空軍は読んだ。
日米安保条約など張り子の虎だ。アメリカは日中戦争に介入しない。我が国は日本を蹴散らすことができる

 だが問題は2点あって、① 日本の自衛隊が中国が見ているようにやわな存在かの問題と、② アメリカが本当に介入しないかどうかの問題だ。
中国はチキンレースを仕掛けてきているが、日本の自衛隊はよく訓練されており、また中国のアメリカ追い落としにアメリカがすんなり応ずるとは思われない。

 戦争を仕掛けて失敗するのは中国の方だと私は思っているが、少なくとも中国空軍のトップ層はそうは思っていないようだ。

なお尖閣諸島問題の記事は以下にまとめて入っております。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/cat51088450/index.html

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コメント

たてまえ共産主義の王朝と理解すれば納得がいきます。
隣の北朝鮮についてもずーっと以前から金王朝と言い慣らわされていますしね。

歴史的に見て王朝の終期までほとんど百年以上続くことが厄介なところです。

投稿: makina670 | 2013年11月26日 (火) 15時47分

いつもお写真が素敵だなぁと思って拝見しております。
山崎さんがご自分で撮影されているのでしょうか。
もしそうでしたら
26日のお写真はどちらでしょう?
カラフルで可愛らしいので
行ってみたくなりついコメントしてしまいました。

(四季の道を歩きながら写したものです。今はちょうど落ち葉の季節なので下を見ているとこのような景色はいたるところにあります。この写真はおゆみ野駅に下るナンキンハゼの落ち葉です)

投稿: おゆみ野住民 | 2013年11月28日 (木) 22時54分

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