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(25.11.21) 特定機密法案の行方 ようやく日本も普通の国になる!!

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 現在ニュースのトップを飾っているのは「特定秘密保護法案」の行方になっている。
政府与党が提出した原案に対し、みんなの党が一部修正を行えば賛成するとの意思表示をしたため、衆議院で可決成立する公算が強くなった。
最も自民・公明の両党で衆参の過半数を占めているのだから、特にみんなの党が賛成しなくても法案は成立できるのだが、できるだけ多くの政党の賛同を得たいというのが安倍政権の意向だ。

 もともとこの法案を提出するきっかけはアメリカ側からの強い要請による。アメリカと言っても日本に太いパイプを持ち、常に日本に対し好意的助言をしてきたアーミテージ氏からのサジェスチョンによるものだ。
安倍さん、このままではアメリカは日本に対し重要な防衛上やテロ対策の情報を伝えることができない。日本には秘密保護法案がないから秘密を知った公務員がマスコミに情報を流しても罪に問うことが難しい。政府が機密情報を守るためにはそのための特別法が必要です」

注)アーミテージ氏は2005年までブッシュ政権の国務副長官だった。

 
なぜアーミテージ氏が上記のようなサジェスチョンをしたかというと、本当の狙いは中国によるスパイ行為によって日本から易々と中国に情報が流れ出すのを防ぐためである。
すでに京都祇園の高級ホステスバーを拠点としたハニートラップで日本のハイテク産業の情報が流れているほか、自衛隊員との偽装結婚問題もあり、政府は特に自衛隊の潜水艦関連の情報が中国に筒抜けになっているのではないか懸念している。

 現在中国と日本の間では尖閣諸島の領有権をめぐって一触即発の状況だが、もし中国が尖閣諸島に上陸すれば安倍首相は防衛戦争を開始する決心だ。
安倍首相は歴代の民主党首相と違って弱腰ではなく、ホークランド戦争を戦ったサッチャーを手本としている。
だがその時日本の防衛情報が中国に筒抜けになっていれば戦争に勝てない。
安倍政権が「特定秘密保護法案」をなぜこれほど性急に成立させようとするかの本当の狙いがここにある。


 安倍政権は急遽「特定秘密保護法案」の策定に着手したのだが、その内容は以下のようなものだ。

① 機密情報とは、防衛・外交・特定有害行動防止・テロ防止のための情報で、行政機関の長が決定する。
② 機密情報は原則30年たてば公開するが例外もありうる。
③ 公務員がこの法律に違反した場合は最長10年の刑に処すことができる。


 これに対しみんなの党は「機密情報の指定や解除に首相の関与」を入れれば賛成するという修正意見をだした。
元々行政機関の長は首相の指揮監督のもとにあるので、なんの修正かさっぱり分からないが、実際はみんなの党は「特定秘密保護法案」の趣旨を理解しており、単に恰好を付けたに過ぎない。

 私は国家にも「特定秘密情報」があることは認めるもので、特に防衛と外交部門は秘密が無くては成り立たない。
防衛問題は上記の通り対中国対策だが、もう一つの課題は外交関連文書の公開をいつするかという問題がある。いわゆる国民の知る権利との関連だ。

 外交交渉の中で最も密約が多いのはアメリカとの間で、たとえば72年の沖縄返還などは密約だらけだった。
有事の核持ち込みの承認、返還に伴う補償費の日本負担等が主な内容だが、これなどは国内に知られたら沖縄返還交渉そのものが成り立たなくなる。
そのため時の佐藤政権はこの密約を伏せた。

注)沖縄返還時の密約の内容の詳細は以下参照
http://yamazakijirou.cocolog-nifty.com/blog/2009/12/211216-ba18.html

 だから密約は致し方ないとして、それをどの段階で公表するかが問題になる。原案では原則30年で例外有りというものだが、維新などは例外を認めないと主張している。
実際に公開をする場合、過去にさかのぼってその責任を追及するか(あるいはできるか)が最も重要なポイントになる。
30年たてばその時の政府の決定に時効とみなして、歴史的検討の素材にするならば問題がないのだが、「ほれ見ろ、時の政府は嘘をついていた。生きているものは国会で証人調べをして、死んだ者の勲章は剥奪しろ」なんてことになると、公開など怖くて簡単にできない。
だから「30年たって判明した事実については、過去にさかのぼって責任を追及しない」というコンセンサスが公開の前提になる。

注)なお維新との話し合いで、60年たてば特定情報を必ず公開する(ただしなお例外あり)との修正を受け入れた。

 一般にマスコミは国民の知る権利が阻害されるとしてこの「特定秘密保護法案」に反対だが、秘密と公開の関係は程度問題で、現在のように国家の秘密が仮想敵国に容易に漏れる状況は好ましいものとは思われない。
安倍首相は国会で「民間人がこの法律で罰せられることはない」と答弁していたが、これは公務員による情報漏えい、特に自衛隊員による情報漏えいを頭に置いていたからだろう。

 私はこれによってやっと日本も普通の国に近づいたと評価している。

注)なお安倍首相の政治姿勢については如何にまとめて入っております。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/cat52551955/index.html

 

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評論 日本の政治 安倍内閣」カテゴリの記事

コメント

米も参加し、国際的に決めたツワネ原則に則しないで拙速に決めることが普通の国なのでしょうか。一週遅れの感もします。
関連してtwitterに流れてきた、ブータン国王の国会演説でTV報道でカットされた部分の文字起しがあります。
どうぞ一読を。
http://d.hatena.ne.jp/world420/20111121/1321836112

投稿: 横田 | 2013年11月23日 (土) 01時30分

先行している米国の実態を紹介してくれています。

現代ビジネス
米国の秘密情報を保護する法律は、今、どんな結果を招いているか?
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/37647

投稿: 横田 | 2013年11月29日 (金) 01時57分

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