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(25.10.18) 川島大島町長の大チョンボ 危機管理意識ゼロの悲劇

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(花火を画像処理した写真)

 政治は結果責任だから、川島大島町長が「夜中の3時前後は真っ暗で避難勧告を出すのは被害の拡大につながるとの認識だった」と釈明しても、60名もの死者と行方不明者(人数は発表のたびに変化している)を出しては責任を逃れることはできない。
川島町長の認識が正しければ、もし避難したら60名以上の死者が出ると予想したので60名で済んでよかったとなるが、そんなことはあり得ないからだ。

 今回の川島町長の判断ミスにはいくつかのミスが積み重なっている。
一番大きなミス過去10年で最大級の台風が接近していた時に、町長と副町長がそろって出張しており、判断は総務課長に任せられていたことだ。
町長や副町長は第一に住民に対して責任を持つ立場だが、総務課長はそうした立場になく町役場の事務の責任者に過ぎない。事務の責任者が住民保護の判断を任せられてはたまらない。

 
 町長は島根県隠岐の島で開催されていたジオパーク全国大会に出席しており、15日の夜は懇親会が行われていた。
災害が発生したのは16日未明の午前3時ごろで、この前後に警察から避難勧告を出すように大島町は要請されていたが(大島署は土石流が発生し始めたのを見て大島町に避難勧告を出すように2回要請した)、真っ暗闇で逃げるとさらに被害が拡大するとの判断で大島町は避難勧告を出さなかったという。

 しかしこのあたりの川島町長の説明をそのまま信じることは難しい。実際は総務課長から電話があった時間帯には酔っぱらって判断ができない状態だった可能性が高い。
総務課長がおたおたして対応ができなかった間に被害が拡大し、そもそも避難勧告の段階でなくなってしまったというのが実態だろう。

 だから川島町長が「なぜ10年に一度の台風」が接近しているときに、危機感が全くなくジオパークの懇親会などに出ていたかが最大の問題になる。
もし少しでも危機感があれば、副町長を東京都の篠原村(ここに出張していた)から呼び戻すか、最初から出張を取りやめさせたはずだが、そうした措置は一切取っていない。
危機管理意識がゼロであったことは明白で、不作為の責任が問われても仕方がない。

 第二のミスは、気象庁が15日の午後6時5分に大島町に対して「土砂災害警戒情報を出した時点で何の対応もとらなかったことだ。
注意深い市町村なら住民に避難勧告を出すはずだが、この重要な情報を無視している。
最近の災害はほとんどが想定外のことが多いので、避難勧告を出そう」と判断してほしかったが、この時点で町民が避難していたらこれほどひどい災害にはならなかった。
16日の真夜中の3時と違って15日の午後6時頃はまだ雨脚も強くなく、避難するのにさして支障がなかったからだ

注)「土砂災害警戒情報」が出たからと言ってすぐさま「避難勧告」に結びつくものでなく、市町村の長の判断にゆだねられるのだが、そもそも町長は判断すらしていない。

 やはり川島町長は油断していたのだ。
10年に一度といっても、大島に台風がやってくることはしょっちゅうだ。だが今まで一度も大被害になったことはない。だいたい元町は地盤がしっかりしているから土石流など発生するはずはない

 しかしその想定外の予想をうわまった雨量によって三原山の斜面が大きく崩れてしまった。
時間に122mm、24時間で800mmは観測史上最高の雨量だが、最近の気象は常に観測史上最高の記録のオンパレードだ。
繰り返すが、川島町長に危機管理のセンスがあったら、すぐさま隠岐の島から引き返すか、最初から出張をキャンセルしただろう。

 なお気象庁は13年8月より「特別警報」という制度を設けている。これは50年に1度の大災害が発生すると予想されるときに出す警報だが、大島町の場合の基準は48時間に419mm以上の雨が降った場合だった。
今回は24時間で800mmだが、この制度は都道府県単位に出す警報であったため、出されていない。
これは気象庁の特別警報制度の欠陥と言えるだろう


 だからすべてが町長の責任というのも気の毒だが、政治は常に結果責任だ。60名もの死者・行方不明者を出した大災害は、川島町長の油断から発生したと指弾されても致し方がないと私は思っている。

注)福島原発事故の危機管理で菅首相は失敗し、原発のメルトダウンを引き起こしたがその時のドタバタ劇とよく似ている。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2011/05/post-c0f8.html

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