« (25.9.3) ロドリゴ 北アルプス縦断記 その3 剣岳越え | トップページ | (25.9.5) ロドリゴ 北アルプス縦断記 その4 雷鳴のなかで »

(25.9.4) クローズアップ現代 カネボウ化粧品の致命的ミス 美白が白斑になる!!

23823_107_2 
(北海道東部の海岸公園)

  私のように色の黒さこそが男のシンボルと思っている人間からは想像もできないが、世の女性は美白のために心血を注いでいるらしい。
しかしその美白効果を歌った化粧品を使用したために、色素細胞自体が破壊され皮膚に白斑が出てしまっては美白どころではなくなる。

 カネボウ化粧品(株)が発売したロドデノールという物質を主成分にした化粧品を使用すると、ある条件下で色素細胞が破壊され、手や顔や首に白斑症状が出て回復が不可能になっている。
先日NHKのクローズアップ現代でその特集をしていたが、白斑の患者数は1万1000人でさらに患者が増えつつあるという。
カネボウはこの化粧品類を436万個も販売し、年間の売上高は50億円でカネボウ化粧品(株)の主力製品だったから、その経営に対する影響は致命的だ。

 もともとカネボウ化粧品(株)は鐘紡の一部門だったが、2003年鐘紡が倒産したためその化粧品部門を花王が買収したものだ。鐘紡の時代から化粧品部門は鐘紡の稼ぎ頭で、反対に言えば繊維や食品は赤字だがこの化粧品によって何とか経営を維持してきた経緯があった。
そうしたブランド力もあって花王が化粧品部門を買収したのだが、花王にとっては高い買い物になってしまった。

 美白効果のメカニズムは色素細胞の中にあるメラニンロドデノールで抑えるというものだが、一方強い太陽光線を浴びると色素細胞の中にチロシナーゼという物質ができ、これがロドデノールと反応すると、色素細胞そのものを破壊して白斑になってしまうのだという。

 実は私の肌にも足を中心に直径5mm程度白斑があって、なぜそんなものができるのか不思議に思っていたが、色素細胞が何らかの理由で死滅したために起こる現象だということを初めて知った。
私は化粧水等は一切使用していないからどう考えても自然現象で単に強い紫外線に当たりすぎたせいかもしれない。
この白斑は男の私でも若干は気になるのだから、手や首や顔に5cmに近い白斑が出たら、女性だったら外出することもままならないだろう。
映像で紹介されていた女性の首筋は白斑で目をそむけたくなるような症状だった。

 クローズアップ現代では問題点をいくつか指摘していたが、その一つはロドデノールに非常に近い物質のラズベリーケトンで過去にこの物質を生産していた工場の従業員に白斑が出たことをカネボウが十分に検証しなかったのではないかと言っていた(ラズベリーケトンに水素原子一個を加えるとロドデノールになる)。
またこの化粧品を審査する機構が十分その機能を果たしておらず、また機構が承認した案件を審議する厚生省の審議会もまったくゆるふんだったと指摘していた。

 だが実際は機構の担当者も厚生省の審議委員もカネボウ化粧品以上の知識は持っていないから、形式的な書類の過誤を除けばメーカーから申請されればそのまま認めたと言うのが実態だ。
機構も審査会もイチジクの葉でそれ以上の機能を期待するのはそもそも無理というものだろう。

 ただしNHKの指摘の中で、カネボウ化粧品が意図的にラズベリーケトンの被害状況を軽く評価して、山口大学の教授が3人中2人に白斑の症状が残ったと記載した論文を「経時的に白斑は治癒した」と書き換えていたのは今後損害賠償の裁判で問題になりそうだ。
意図的に嘘を記載して機構と審議会を欺いたということになるからだ。

 カネボウと言えば実業団駅伝の名門チームで、私などはカネボウと聞くととてもいい印象を持っていたし、今でも頑張ってもらいたいと思っているが、今回の美白問題はカネボウの経営にとって致命的になるだろう。
何しろカネボウ製品では白斑が出ると女性が思っているのだから、誰もカネボウ化粧品を購入しなくなるのは当然だ。

 カネボウというブランド力が完全に喪失してしまった以上、このブランドでの化粧品の販売は不可能で親会社花王としては新たな経営戦略を迫られることになりそうだ。

なお、クローズアップ現代のシリーズは以下に入っております。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/nhk_2/index.html

 

|

« (25.9.3) ロドリゴ 北アルプス縦断記 その3 剣岳越え | トップページ | (25.9.5) ロドリゴ 北アルプス縦断記 その4 雷鳴のなかで »

NHK クローズアップ現代」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« (25.9.3) ロドリゴ 北アルプス縦断記 その3 剣岳越え | トップページ | (25.9.5) ロドリゴ 北アルプス縦断記 その4 雷鳴のなかで »