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(25.9.8) シリア軍事介入とアメリカの衰退 一国覇権主義の終わり 

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  かつて中西輝政氏の「大英帝国衰亡史」を読んでいた時に、「世界帝国が衰亡するのは大戦争でなく、ほんの些細な軍事介入とみられたところから実際は衰亡するのだ」という趣旨の指摘があった。
中西氏が指摘していた大英帝国の衰亡の例は、南アフリカでのボーア戦争イギリスとオランダ系植民地住民との戦い)で、19世紀後半から20世紀初めにかけての2度の戦争でイギリスは国力を消耗し(アメリカのベトナム戦争と同様実質的に敗北し)、アメリカに世界帝国の地位を譲った。

注)その後イギリスは第一次、第二次の世界大戦には勝利したが、大戦には勝利したものの世界帝国の残影に過ぎなかった。

 今回のシリアに対するアメリカの軍事行動の動きを見ていると、アメリカの世界帝国としての地位はここまでかと思うような兆候がいくらでもある。
今までアメリカはベトナム戦争もイラク戦争も全くでっち上げの理由で戦端を開き、前者は敗北、後者は勝ったもののその後の民政移管に失敗している。
それでもアメリカはなお超大国の地位は保ってこれたが、今回のシリア懲罰戦争はそうはいきそうもない。

 今回もアサド政権が化学兵器を使用したからそれに対する懲罰戦争を行うとこぶしを振り上げたが、国外でも国内でも戦争反対の世論が渦巻いている。
最大の理由は「化学兵器を使用したのが本当にアサド政権か?」というのが不明確だからだ。

 戦争においては大国の介入をさせるために自作自演の演出がしばしば行われる。
日本の例では日中戦争の端緒になった盧溝橋事件では、日本軍と国民党軍が互いに相手が先制攻撃してきたと主張したが、実際は共産党軍が両軍に鉄砲を打ち込んで共倒れを狙ったものだった

注)共産党軍は国民党に追い詰められていたため、日本軍と国民党を戦争に引きずり込んで、国民党の矛先を日本に向けさせようとした。

 だから今回化学兵器が使用されたとする映像がインターネットに流されていても、それがアサド政権側が使用したという証拠は実際にはない。
ケリー国務長官は「アサド政権側が使用したのは明確だ」と主張しているが、それなら誰でも納得する証拠を見せてもらいたいものだ。

注)この件に関しては「実に愚かなアメリカの懲罰戦争」という記事を書いておいた。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2013/09/post-18d3.html

 アフガン戦争が始まったのが2001年、イラク戦争が2003年であれからすでに10年以上たっている。アフガン戦争では終結のめどがたたず、一方イラク戦争は恥だけかいて撤退してしまった。
この間アメリカが戦争に投入した資金は計算の仕方にもよるが、アメリカの経済学者ジョセフ・ステグリッツ氏などは4兆ドル400兆円)規模だと推定している。
日本の国家予算の4倍の資金を投入しても全くめどが立たない戦争に、さらにもう一つ戦争を加えようとするのだから正気の沙汰ではない。

 中西輝政氏が言うように「世界帝国は大戦争に勝利しても地域戦争で泥沼に引きずり込まれ、消耗を繰り返し世界帝国としての地位を失う」のだろう。
アメリカが唯一の超大国になったのは1990年の初めだが、それから20年を経過しアメリカの世界帝国と地位が揺らいでいる。

 サンクトペテルブルグで開かれたG20の会議でも賛成と反対はほぼイーブンで、オバマ大統領が頼みのアメリカ下院の支持もほぼイーブンだ。
一方世論は主戦論のアメリカとフランスを含めて、どこも大反対だからこれほど人気のない作戦も珍しい。
アメリカが一声かければ戦争ができる状況ではなく、自国の判断だけで戦争ができた時代が終わっている
自分の意志だけで戦争ができなければそれは世界帝国ではない。オバマ大統領はくしくもアメリカが世界帝国の地位を滑り落ちたことを内外に表明してしまった。

なおシリア問題に関しては以下に記事をまとめております。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/cat48561052/index.html


(別件)ちはら台・おゆみ野ハーフ・フルマラソン開催のお知らせ。

以下の日程でハーフ・フルマラソンを開催します。

・日程 10月6日(日) 10時スタート
・集合場所 ちはら台かずさの道 ちはら台走友会集合場所(地図添付)
・コース  ちはら台のかずさの道とおゆみ野の四季の道を使用(地図参照)
https://maps.google.co.jp/maps?hl=ja&tab=wl

・参加費用 300円(ゼッケン代と飲み物代)
・参加資格 高校生以上ならだれでも可
・ルール 1か所信号があります。交通規則を守って赤信号では停止(この間の時間はネットタイムに含めませんので、各自時計を止めて調整)
・結果はこのブログに掲載します。
・その他 雨天決行ですので走る人は各自雨具等を用意して走ってください。

*人数確認のため参加予定者はこのブログのメールかコメントを使用して、氏名、年齢、住所を連絡していただけると幸いです(ちはら台走友会のメンバーはその必要はありません)

主催 ちはら台走友会 担当 山崎次郎



 

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