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(25.9.19) アメリカの銃社会と社会の荒廃 海軍工廠銃乱射事件

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(西湖 癒しの里)
 
  やはりどこかおかしいのではないかと思う。
アメリカで起こった銃乱射事件のことで、今度はこともあろうにワシントンの海軍工廠(海洋システム司令部がある)で、この施設に出入りしていたコンピュータ会社の契約社員によって13名もの命が奪われた。
海軍施設の真っただ中でこの契約社員はライフル銃をぶっぱなし、わけもなく人を殺害したのだがどうしてこんなことが発生するのだろうか。

 海軍の責任者の説明では、「この契約社員は精神的に問題があった」とのことだが、ならアメリカ海軍の中枢ともいえる場所で平気で精神疾患者に身分証明書を発行し、ライフルの持ち込みまで許した責任はどう取るつもりなのだろうか。

 アメリカで毎年のようにわけもわからない銃乱射事件があり、12年12月にはコネチカット州の小学校で20歳の人格障害者による銃乱射事件があり、26名うち小学生20名)の死亡事件が発生したばかりだ。
この事件を受けオバマ大統領は殺傷力の強い銃(ライフル銃)の規制に乗り出そうとしたがいつものように全米ライフル協会の大反対にあって有効な対応がとれないうちに、ふたたび海軍工廠での乱射事件になってしまった。

 私などはアメリカ人がライフル銃を保持し全く軍隊と同じようなレベルの武装をしていることに驚くが、これがアメリカの伝統だと全米ライフル協会は主張する
その根拠は憲法修正第2条で「規律ある民兵は自由な国家の安全にとって必要であるから、人民が武器を保有しまた携帯する権利はこれを侵してはならない」という条文に起因する。

 日本人にとってはとても理解できない条文で、日本では豊臣秀吉が武士以外の百姓等の武装解除を400年前に行い(刀狩り)、さらに明治維新武士の廃刀令で軍人と警察官以外の武装は完全に解除されている。
通常の市民が拳銃など保持していたらすぐさま警察官に踏み込まれて刑務所に送り込まれるのが日本だ。

 アメリカで憲法修正第2条が制定された経緯は、アメリカが志願兵(民兵)の国家だったからだ。
イギリスとの独立戦争1775年~1783年)をアメリカ人は志願兵(民兵)で戦ったが、現代的なイメージでいえばアルカイダの戦士のようなものだ。
武装訓練はもっぱら自身で行い、武器も自分たちで調達してもっぱらゲリラ戦で勝利を収めたのだが、この時の志願兵の伝統がこの憲法の条文になった。
我が国は正規軍は必要としない。すべて志願兵で賄えるから市民に武器を持たせて日ごろから自身で訓練していれば、いざという場合はそうした市民を組織すればいい

注)よく西部劇でお尋ね者の逮捕を行うとき保安官が一般人を募って臨時に副保安官に任命するが、アメリカの軍隊もそんなものだと認識されていた。

 本来この条文の主語は「民兵」であって、優秀な民兵を組織するために市民に銃をもたせるべきだと読むべきなのだ。
ところが全米ライフル協会の解釈はロビー活動が功を奏して、この条文の主語が「人民」になってしまった。
本来は民兵になる人に限定して武器の所持を認めたのが、すべての人民が民兵になろうがなるまいが武器を所持していいと解釈されるようになっている。

 ひどい拡大解釈で、何か日本の第9条と同じ扱いになっている。日本人としてはあまり大きなことは言えないが、それにしてもアメリカ人の銃の保有率は限度を越している(10人当たり9丁の銃が保有されている)。

 精神疾患者の割合はどこの社会でも同程度だが、日本とアメリカの違いはそうした人がライフル銃を持っているか否かが違う。
さらにアメリカ社会は勝ち組と負け組が明確に分かれる社会で、ジニ係数がすでに0.5に近づいており、0.4を超えると騒乱が起こるという線をはるかに超えた。
そんな社会で自由に殺傷力の強いライフル銃が自由に販売されているのだから、乱射事件が起こらないほうが不思議だ。

 アメリカは「不健全な社会で市民を自由に武装させるとどうなるか」の実験場になっている。

なお、アメリカの社会問題については以下にまとめて入っております。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/cat56601707/index.html

(別件)ちはら台・おゆみ野ハーフ・フルマラソン開催のお知らせ。

以下の日程でハーフ・フルマラソンを開催します。

・日程 10月6日(日) 10時スタート
・集合場所 ちはら台かずさの道 ちはら台走友会集合場所(地図添付)
・コース  ちはら台のかずさの道とおゆみ野の四季の道を使用(地図参照)

https://maps.google.co.jp/maps?hl=ja&tab=wl

・参加費用 300円(ゼッケン代と飲み物代)
・参加資格 高校生以上ならだれでも可
・ルール 1か所信号があります。交通規則を守って赤信号では停止(この間の時間はネットタイムに含めませんので、各自時計を止めて調整)
・結果はこのブログに掲載します。
・その他 雨天決行ですので走る人は各自雨具等を用意して走ってください。

 *人数確認のため参加予定者はこのブログのメールかコメントを使用して、氏名、年齢、住所を連絡していただけると幸いです(ちはら台走友会のメンバーはその必要はありません)
  

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