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(25.9.10) リーマンショックから5年 再び世界はリーマン前夜

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(北海道東部の海岸線。ところどころに人家があり昆布で生計を立てている)

 
 やはりと言おうか当然と言おうか、資本主義体制を維持する最高の特効薬はまたもやインフレーションになった。
リーマンショックから5年たち、あれほどサブプライムローンに悩まされたのに、アメリカはじめ世界各国は再び金融緩和という麻薬の投与で不況から立ち直ろうとしている。

 かつて私が学生だったときに経済学を学んで一番不思議だったのはクリーピング・インフレーションという概念だった。
毎年1~2%程度のインフレーションが経済にとって最適だというのだが、私はインフレもデフレもない価格が安定した状況が最適と思っていたので(日銀も白川前総裁まではそうした立場だった)この概念を理解することはできなかった。

注)現在安倍政権が行っている年に2%程度のインフレ政策とは、このクリーピング・インフレーションのことである。

 だがリーマンショックによる経済失速から立ち直るため、アメリカや日本やヨーロッパや中国が、意図的にインフレを起こし経済を再生しようとしているのを見てインフレこそが資本主義体制の特効薬だという感を強くした。
そうなのか、金を増刷して紙幣の価値を低下させれば人々は紙幣でなく物を持とうとして、経済活動が活発化するわけか・・・・・・

注)資本主義体制がインフレなくして生き残れないことは前にも述べてある。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2013/06/post-e932.html

 リーマンショック前、先進各国は金融緩和策をとり、その結果住宅宅市場が過熱化し貧困階級まで住宅を手当てしてサブプライムローンの崩壊を招いた。
一時は世界各国が反省し、金融機関を野放図にするとバブルが発生するということで金融規制の強化を図かり、3年前アメリカのオバマ政権は「金融規制法」を議会に通過させた。
だがこれは本質的なところで自己矛盾を抱えた法律だったと言える。

 金融規制法のポイントはボルガー・ルールと称するもので、金融機関がサブプライムローンのような金融商品を自己資金で売買することを禁止し、こうした金融商品を扱っている投資会社に出資することも禁止する法律である。
金融機関は金融商品の投資に手を出すな」ということだが、しかし法律制定から3年、このボルガー・ルールは実際には適応されていない。

 理由はJPモルガン・チェースのような大銀行が反対していることだが、より本質的な理由はFRBが歴史上でもまれといった金融緩和策をとり続けているからだ
考えても見てほしい。FRBは金融機関に対しサブプライムローンを担保に未曽有の貸し出しをしているが、一方で金融機関がボルガー・ルールに縛られて投資ができなければ資金は金融機関の中から外には出ず、資金は死蔵される。
FRBさん、あなたは資金供給をしてくれるが融資先などほとんどないのですよ。投資をする以外金融機関が資金を使用する相手はいません

 金融機関の主要な機能は融資だが、成熟した資本主義社会においては製造業に対する融資などは傾向的に低下している。今は住宅投資のような実需に基づかない危険な投資以外に資金需要はない。
アメリカにおいては再び住宅バブルが発生し、リーマン・ショック前の価格に戻りつつあると投資家は喜んでいたが、バブルを再来させるほかに先進国経済を成長させる手段がないからだ。
住宅価格も石油も株も、なんでもいいから価格を上げよう。それが資本主義経済を活性化する道だ。だからボルガー・ルールなんか無視してじゃんじゃん投資を行おう

注)アメリカの住宅価格の推移を示すケース・シラー指数の推移は以下参照
http://lets-gold.net/chart_gallery/chart_usa_macro_case-shiller.php

 何度も同じことを言うが成熟した社会では物やサービスに対する需要はこれ以上増やしようがない段階になっている。
人々が消費活動をしなくなればデフレ傾向になり、経済は失速する。
実需がなければ仮需を無理やり作って経済があたかも成長しているように見せるのが、ケインズ政策の真骨頂で紙幣を印刷してばらまき金融機関に無理やりその資金を使用させる。
しかし金融機関は危険な投資以外に資金を使用する方法はないのだから、ボルガー・ルールなど適用されてはFRBの超緩和策が何の意味を持たない。

 かくして、経済成長を図るためには金融機関に野放図な投資を認めることになるが、その結果紙幣をばらまきすぎて今世界経済は再びリーマン前夜に突入してきた。
これは資本主義体制の持つ本質的な矛盾だと言っていい。

)マルクスは資本主義体制は10年ごとの恐慌に襲われると指摘したが、ケインズは政府の財政・金融政策で恐慌を回避できると主張した。しかしその手段は主として金融緩和策ということになったため、現在の資本主義体制は常にインフレがないと生き残れなくなった(そして行き過ぎるとパニックを起こす)。

(別件)ちはら台・おゆみ野ハーフ・フルマラソン開催のお知らせ。

以下の日程でハーフ・フルマラソンを開催します。

・日程 10月6日(日) 10時スタート
・集合場所 ちはら台かずさの道 ちはら台走友会集合場所(地図添付)
・コース  ちはら台のかずさの道とおゆみ野の四季の道を使用(地図参照)
https://maps.google.co.jp/maps?hl=ja&tab=wl

・参加費用 300円(ゼッケン代と飲み物代)
・参加資格 高校生以上ならだれでも可
・ルール 1か所信号があります。交通規則を守って赤信号では停止(この間の時間はネットタイムに含めませんので、各自時計を止めて調整)
・結果はこのブログに掲載します。
・その他 雨天決行ですので走る人は各自雨具等を用意して走ってください。

*人数確認のため参加予定者はこのブログのメールかコメントを使用して、氏名、年齢、住所を連絡していただけると幸いです(ちはら台走友会のメンバーはその必要はありません)

主催 ちはら台走友会 担当 山崎次郎


 

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