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(25.8.31) クローズアップ現代 連鎖する異常気象 テレコネクション

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(白馬岳周辺)

 NHKのクローズアップ現代で「連鎖する異常気象」という番組を放送していたが、このところの異常気象については本当に驚いてしまう。
日本では梅雨時にほとんど雨が降らず、一方8月には日本全国で高温が続き、高知県四万十市では観測史上最高の41度を記録していたし、一方東北地方山陰地方では集中豪雨による災害が発生していた。

注)日本の異常気象については過去に何回か記事を書いている。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2013/04/post-1927.html

 日本だけかと思っていたら、大洪水ヨーロッパ(6月)、中国(8月)、インド(6月)、アルゼンチン(4月)でも発生していたし、猛暑ヨーロッパ(7月)とアメリカ(7月)を襲っていた。
さらに中国では干ばつ(7月)だという。
一体どうしたことだと思っていたら、NASAの研究所の元所長が「地球のエネルギーバランスが崩れているからだ」と言っていた。

注)中国の大干ばつと大洪水については前に以下の記事を書いてある。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2011/06/5-3970.html

 
 エネルギーバランスとは初めて聞く言葉だが、地球はもともとバランスの良い生命体だが温暖化によってそのバランスが失われ異常気象が発生しているのだそうだ。
たとえば地球の温暖化に伴い海水温がこの100年間で0.5度上昇し、そのため水蒸気の発生量が増加して、それが集中的に地球に降り注いで大洪水になるという。
確かにこのところの雨の降り方は半端ではなく、日本は亜熱帯になったと思われるようなスコールに見舞われている。

 大洪水はそれで分かったが一方で猛暑の方はどうしてかというと、テレコネクション遠隔影響)のせいだという。
このテレコネクションという言葉も初めて聞いた言葉で、大西洋の温暖化により偏西風が押し上げられかつ蛇行したために、蛇行部分に高気圧と低気圧が交互にあらわれ、高気圧部分に猛暑が起こるのだという。
何とも分かりにくい概念で、番組では図で説明していたが、素人には今一つ理解しがたい。

 日本の夏の猛暑に関していえば太平洋高気圧とチベット高気圧が重なり合い(通常は太平洋高気圧だけ)、そこにフィリピン沖で温められた空気が急激に下降したので、猛烈な暑さとなって日本全国で観測史上最高の温度になったのだそうだ(927ヶ所の観測地点のうち143地点で最高気温を観測した)。

注)説明を聞いていてうまく理解できなかったのはなぜチベット高気圧と太平洋高気圧が重なり合ったかのメカニズムと、フィリピン沖であたためられた空気は当然大量の水蒸気を含んでいるので猛暑ではなく豪雨になりそうなのだが、それが猛暑になるメカニズムの説明がわからなかった。

 気象学者の間で今一番問題視しているのは海水温の上昇で、それも深海における海水温の上昇だという。
海水温がこの100年で0.5度上昇しただけでなく、深海の海水温が2000年以降急激に上昇し始めたという。
今までは表面の海水が地球温暖化のエネルギーを吸収してバランスを保とうとしていたが、表面だけではもうだめで深海の海水も温められ始めたという訳だ(反対に言うと深海まで動員しており、もう後がない)。

 
 この海水温の上昇の影響は漁業にも出ていて、今釧路沖の漁場ではクロマグロトラフグ、イシガキダイといった暖流に生息している魚が盛んに網にかかるのだそうだ。
一方サケは全く不漁でここ10年で釧路地方では収穫量が4分の1に激減しているという。
原因は暖流が押しあがっているからで、私が中学時代に勉強した地理では暖流と寒流のぶつかる地点は千葉の銚子沖だと習ったが、今では東北から北海道沖にまで上昇している。

 何とも信じられないような状況だ。
石原慎太郎氏ならば「天罰だ」と言いそうだし、一方陰陽師の安倍晴明ならば「祟りじゃ」と言いそうだが、これだけ異常気象が続けば確実に経済実態に影響を及ぼしそうだ。
干ばつや洪水は確実に農産物の収穫量に影響を与えるし、また洪水は堤防等の防災設備の強化が必要になる。
アメリカやオーストラリアでは山火事が頻発するので消防体制の整備が必要になり、中国では年がら年中干ばつが発生するので、飲料水を含めた水の確保が緊急の課題になりそうだ。

  異常気象の経済学という学問体系ができそうで、今までの経済学が自然は所与で変化がないと想定(これを外部経済と呼んでいた)していたのと全く異なる様相を示し始めた。
私はこれを自然の逆襲と呼ぶことにしているが、何度も言うように人間だけが特殊でこの地球をどんなに乱開発しても平気だというのが間違いだということが誰の目にも明らかになってきたと言える。

注)日本において自然と共生していた時代は江戸時代であり、それについては以下の記事を記載しておいた。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2011/07/2379-a891.html

 


 

 

 

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