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(25.7.20) 文學入門 「クローディアの秘密」 カニグスバーグ作

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(北海道東部 霧多布湿原 北海道にはいたるところに湿原があって昔の景色をとどめている)
 
  私のように普段小説を読むことが少なく、ましてや児童文学など見たことも読んだこともない人間にとって今回の読書会のテーマ本「クローディアの秘密」、カニグスバーグ作は読むのにかなり骨折り作業だった。
私はテーマ本は必ず読むことにし、どのような内容でも書評を書くことにしているが時にはひどい試練だ。

 この小説は1967年に作成されているから私が大学生だった頃のアメリカが舞台だ。
主人公のクローディアという少女は小学校の上級生、ジェイミーという少年は小学校の下級生で姉弟である。
クローディアは計画を立てるのがとても上手な少女で、家の生活にうんざりして家出を計画する。
その相棒に選んだのが弟のジェイミーで、ジェイミーは非常な倹約家でおこずかいをたっぷり溜めていたのでこの資金をあてにしたからだ。

 姉弟はニューヨークの郊外の町に住んでいたので、家出先はニューヨークのセントラルパークにあるメトロポリタン美術館にした。
ここは無料で入れてしかも時間になれば守衛以外に人がいなくなるので、トイレに隠れて守衛が去るのを待って展示されていたベットの部屋で寝泊まりし、庭の噴水で水浴びし、投げ込まれていた小銭を拾っては生活の足しにしていた。
食事は外食だがジェイミーが厳しく管理していたので粗食に耐えていた。

 
 そうしてメトロポリタン美術館で生活をしていたある日、美術館で催し物がありミケランジェロ作と思われる天使の彫像が展示されることになった。
この彫像はある収集家から安価に入手したもので、もしこれが本当にミケランジェロ作だと決定されると莫大な価値になると新聞に報道されていた。

 クローディアは何とかしてこの彫刻がミケランジェロの作であることを証明して、自分が今までの自分と違った人間になるのを証明したいと考えていたが、思った通りの証拠が得られなかった。
そこでこの彫像を競売に出したフランクワイラーという金持ちの収集家のおばあちゃんを訪ね、そこでミケランジェロの彫刻のスケッチを発見する(だから本物だ)というストーリーだ。

 この本は児童文学だから当然のことに小学校上級生を対象に書かれている。
文章は易しく漢字にはほとんどフリガナを振ってあるので読むのは全く簡単だ。
だが、正直言えば私のように66歳になり、人生の酸いも甘いも経験した者には、「まあ、この程度の話は昔聞いたこともあるし、また自身で同じような経験をしたことがある」という感じで、目新しさが全くないのだ。
とても老人向きとは言えない。
あえて言えば私が児童文学を執筆するならばとても参考になることと、子供たちに読み聞かせる対象の本としてはふさわしい。

 家出先がメトロポリタン美術館であること。および少女がミケランジェロの秘密を解くという設定は確かに面白いが、ダビンチコードインディー・ジョーンズような映画を見慣れているものからすると、「まあ、これは子供に読ませておくのが適切で、大人の読み物じゃないな」というのが読後感だ。

なお、文學入門の記事は以下にまとめて入っております。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/cat43898465/index.html

http://yamazakijirou.cocolog-nifty.com/blog/cat31264874/index.html

 

 

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