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(25.7.17) バーナンキ議長の一言で世界中が低成長に入った

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フランス南部の高原に咲いていた花の群落。私は名前を知らない

 驚いてしまった。FRBのバーナンキ議長の一言で世界中の資金の流れが変わってしまった。
それまではアメリカから新興国(インド、ブラジル、ロシア、インドネシア)に流れていた資金が今激流となってアメリカに回帰している。
しばらく前まではブラジル大統領は「先進国が金融緩和を行っているため新興国はひどいインフレだ。何とかせよ!!」と言っていたが、FRBが何とかしたとたんに新興国の通貨と株式が暴落し、GDPの成長率が止まってしまった。

注)ここにきて新興国で暴動が続いているがすべては経済が失速したため。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2013/06/post-c921.html

 新興国の経済成長は所詮は先進国の金融緩和頼みだったのだが、すべて自国の経済政策がうまく機能していると錯覚するものだ。
今は「早急な金融緩和の縮小は世界経済に悪影響を及ぼす」と泣きを入れている。

 特に新興国にとってつらいのは通貨が下落すると輸入物価が上昇してインフレになるため、通貨の防衛に乗り出さなくてはならないからだ。そのためには蓄えた虎の子の外貨準備を取り崩すことになるが、バーナンキ議長が金融緩和策の縮小を言った5月からの新興国の通貨下落率と外貨準備の下落率は以下の通りになっている。

           外貨準備下落率    通貨下落率     株価減少率
・インドネシア        ▲8.5%     ▲2.1%      ▲14.0%
・インド            ▲4.0%     ▲10.9%     ▲3.8%
・ブラジル          ▲2.4%     ▲11.5%    約▲15%
・ロシア           ▲3.6%     ▲5.3%       約▲6%


注)いずれも自国通貨の買い入れ介入をしているが、介入の大きなインドネシアの通貨下落率は相対的に低く、一方介入に積極的でないブラジルの通貨下落率が大きい。

 問題はそれだけにとどまらず株式市場も総崩れになっている。日本などは円安になると輸出産業が息を吹き返すと思われ株高になるのだが、資源頼みの国ロシア、インドネシア、ブラジル)は資源価格が低下し、経常収支が赤字の国インド)などでは輸入物価が上昇するので株価は低下する。
世界経済は中国もインドもブラジルもインドネシアも急ブレーキがかかり、今ではアベノミクスの日本に「世界経済の牽引をぜひとも」と言われているのだから驚く。

 ここにきてアジア開銀が13年度のGDP成長率を引き下げている。日本を除くアジアの成長率を6.6%から6.3%に引き下げたが、おそらく更なる引き下げが必要だろう。
何しろ中国もインドもインドネシアもほとんど成長できなくなっているのだから、6.3%など夢のまた夢だ。

 リーマンショック後はアメリカ、EU、日本がそろい踏みで金融緩和を行っていたので、世界中のヘッジファンドが心置きなく新興国の株式や資源に資金を投入してきた。
しかしアメリカが金融緩和の縮小に転ずれば、他人のふんどしで相撲を取っていた新興国の経済は一気にしぼむ
株も通貨も安くなれば早めに新興国から資金を還流させないと、ヘッジファンドの経営があぶない。
新興国投資の時代は終わった。これからはアメリカと日本に金を集めろ!!!」

 私はつくづく思うのだが経済を金融だけで引っ張るには限界がある
先進国は懸命にインフレを起こして経済成長を図っているが、それでバブルを起こしてはも元も子もない。
だからFRBも日銀もECBもバブル直前で金融緩和を止めなければならないが、バーナンキ議長はそれがこの9月だという。
そしてそこで新興国の経済成長はストップする。

注)先進国経済はインフレだけが経済成長の手段になっていることは先に述べておいた。http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2013/06/post-e932.html

 バブル資金がなくなれば新興国は実力に見合った適度な中成長にするのが経済政策としてベストで、中国の李 克強首相などは明らかにその方向で国政を運営しようとしている。
だから13年度は新興国の経済は失速して、世界中で低成長になると私は思っている。

注)最近李 克強首相の経済運営をリコノミクスと呼ぶようになったが、一言でいえば「高度成長よさらば」ということだ。
なお中国経済の実態については以下を参照
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2013/06/post-8540.html

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