« (25.6.9) 皇居からランナーが締め出され始めた。 皇居周辺は誰のものか!! | トップページ | (25.6.11) サイバー戦争と米中首脳会談 中国ハッカー部隊へのアメリカの警告 »

(25.6.10) ついに貿易統計の化けの皮がはがれた。中国経済は張り子の虎

22615_005 

 ほれ見たことかという状況になっている。中国の貿易統計のことである。
中国経済が堅調な証拠として、貿易統計の数字が常に前年度比二ケタの伸びを示していたが、案の定この数字がいかさまだったことが判明した。

 5月の貿易数字を見て一様に世界のエコノミストは愕然とした。何しろ輸出が1.0%の増、輸入は0.3%の減になったからだ。
中国の貿易が完全にピークを打って停滞、ないしは減少に転じていた。

注)世界のエコノミストから貿易統計の不突合を指摘されて、中国政府はやむなく正しい数字を5月から発表することにした。

 4月はこの数字が輸出が14.7%の増、輸入が16.8%の増だったのだからまさに様変わりだ。
だが実際はこの5月の数字が正しい数字で、4月までの数字は粉飾である。
一般に貿易統計は相手国があるので粉飾は難しいと思われているが、中国の貿易統計では香港は海外扱いだから、ここの子会社を通じていくらでも粉飾できる。

 輸出数字が少ないと思えば香港の子会社に商品を輸出すればいいのだし、輸入がすくなければ香港の子会社から輸入すればいい。
実際に品物を移す必要もなく書類上で易々とできるから(建前は商品の移動が必要だがワイロでいかようにもなる)、省のトップの指示があれば瞬く間に輸出入は増加する。
党中央が輸出増を求めているのだから、数字を作ってやろうではないか」

注)貿易統計のからくりについては以前にも「貿易統計の死角」という記事を書いておいた。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2013/05/post-a24b.html

(25.7.25追加)
私は当初貿易額を増額させるために意図的に金額を膨らませたと思っていたが、それ以上の積極的な理由があった。中国国内では資金がひっ迫しているために香港市場で安く資金を調達し、それを地方政府や不動産業者に高利で貸し出し鞘を抜くビジネスが横行していた。
架空輸出をすることで、輸出代金としてドルを安く調達していたので中国人はやはりしたたかだ。


 中国のほとんどのマクロ数字には粉飾がある。特にひどいのがDGPで、これは共産党幹部の出世のメルクマールになるから、あらゆる手段を使用して粉飾を行う。
中国のGDPは国内投資と貿易からなっていて、特に国内投資のウェイトが大きい。

注)中国のGDPの内訳で際立って大きいのが総固定資本形成で約5割(日本は2割)、一方少ないのは消費支出で35%(日本は約6割)。

 これは橋や道路や鉄道等の公共投資のほかに、共産党幹部が実質的にオーナーになっているディベロッパーによる宅地開発がある。
中国各地に実に立派なマンション群が林立しているがこれを購入する人はほとんどいない。
もちろん焦げ付いているのだが、これもあらゆる手段で粉飾が行われ販売がされていることになっている。

注)経済成長率は忠誠度という記事を前に書いておいた。なぜGDPが粉飾されるのかはそれが出世につながるからだ。
http://yamazakijirou.cocolog-nifty.com/blog/2009/09/21910-f18a.html

 おかげで中国のGDPはなお7%台で推移しているが、実際は粉飾だらけで日本のバブル崩壊時と何ら変わりがない。
中国経済がまだ成長しているとおもっているエコノミストはこの粉飾の数字を見てそう判断しているのだが、よほどのお人良しと言っていい。

 ヨーロッパ経済は後退し、アメリカと日本はほぼ横ばいで、新興国と言われたブラジルやインドやロシアが景気後退期に入っているのに、なぜ中国経済だけが好調か。
答えは粉飾だからだ。

 長い間人々は中国経済の急速な成長を見てきたが、日本を抜いて世界第二位の経済大国になった途端に急ブレーキがかかってしまった。
国内的には賃金の高騰で輸出競争力がなくなり、一方マンションは売れ残って買い手は見つからず、調達した不動産資金は焦げ付いている。

  中国政府のしていることはひたすら人民元を印刷して倒産しそうなディベロッパーを支えているが、これは日本の例でいえば、倒産を先延ばしにして何とか責任逃れをした第3セクターと同じで、いづれは整理に踏み込まざる得ない。

注)中国の金融の実態については以下の記事を参照。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2013/04/post-de9a.html

 習近平主席は今オバマ大統領と会談をしていて、対等な大国間の関係を築こうとしているが足元は火を噴いており、本当はかちかち山の狸と何ら変わりがない。
中国の経済成長の時代は終わり、残ったのは粉飾を施した数字だけだ。
中国経済の実態は、今年が終わるころまでには張り子の虎だということが、誰の目にも明らかになっているだろう。

注)中国経済が日本型シンドロームにかかったことは先に述べておいた。http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2012/12/post-f658.html

 

 

|

« (25.6.9) 皇居からランナーが締め出され始めた。 皇居周辺は誰のものか!! | トップページ | (25.6.11) サイバー戦争と米中首脳会談 中国ハッカー部隊へのアメリカの警告 »

評論 世界経済 中国経済 不動産投資・統計」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« (25.6.9) 皇居からランナーが締め出され始めた。 皇居周辺は誰のものか!! | トップページ | (25.6.11) サイバー戦争と米中首脳会談 中国ハッカー部隊へのアメリカの警告 »