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(25.5.15) NHK メイド・イン・ジャパン(2) 新成長戦略 その2 3Dプリンターの攻防 NHK "Made in Japan", new growth strategy, "Part 2", offense and defense of the 3D printer

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 この記事は昨日の続きです
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2013/05/nk-dbff.html

 現在アメリカは製造業の復活に成長戦略を見出し、もともと製造業が強いドイツは更なる先端産業の開発に乗り出している。そして韓国はスマートフォンと液晶での勝利に酔うことなく、次の成長産業にターゲットを絞っている。
次世代の先端産業とは3Dプリンターである。

 最近でこそ3Dプリンターが日本で話題にのぼりだしたが、アメリカではかなり前からオバマ大統領アメリカ製造業復活のカギは3Dプリンターだと演説してきた。
この技術は工場でなくプリンター内で工業製品を作ってしまう技術で、しかもいかなる形態でも自由自在に加工できる。

注)3Dプリンターについてはクローズアップ現代でも採りあげられている。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2013/03/post-4f63.html

 ただし現状では製品を作るのに時間がかかることと、素材がプラスティックのようなものに限られること、および歩留まり率が悪いことでとても工場生産に変わるような代物ではないが、一方試作品の開発や特注品の製造には威力を発揮している。

 何しろ設計図さえ描けばあとはプリンターが勝手に製品を作ってしまうのだから、工場技術者に特別な技術は必要なく単なるオペレーターがいればいい(アメリカでは殺傷力のあるプラスティック銃が簡単に作れるので問題になっている)。

注)ただし設計を行うに当たっては素材(今はほとんどがプラスチック)の性質等の知識が必要だから設計者だけで製品が出来上がるわけではない。

 ここにきてなぜ製造業に注目が集まっているかというと、製造業は雇用を生み出しさらにサービス業に比較して賃金水準が高く、中間層を生み出しやすいからである。
現在世界の先進国から製造業が消えて久しい。残ったのは単純なサービス業と金融業だが、金融業に従事する人のサラリーは際立って高く、一方単純なサービス業従事者は低賃金にあえいでいる。
この結果アメリカでは1%の人が99%の富を独占して、国家分裂の危機に陥ろうとしている。
だから製造業の復活が社会安定のためにぜひ必要なのだ。

 この3Dプリンターをめぐって世界各国でし烈な競争が始まっているが、今現在日本はこの競争に乗り遅れている。
日本製造業の強みは金型の正確さだが、それで世界をリードしているため、3Dプリンターを使用した製造に消極的なのだそうだ。
あんなものはのろくて、おまけに途中で壊れたりして全く役に立たない。俺の腕のほうがよっぽど確かだ

 だが各国はこの製造の遅さの克服や、素材の研究を熱心に行っており、5年から10年の範囲で製造業に革命をもたらすと読んでいる。
この戦いに勝利を制したものが次の製造業大国になるので、日本もいつまでも金型大国とは言っていられない状況が目の前に迫っている。

注)通産省の若手官僚は3Dプリンターの開発支援に熱心だが、まだ日本の国家戦略にはなっていない。省庁レベルの戦略という段階。

 日本には多くの技術が存在し新しい製品を作る能力は高いが、残念なことにそれを商品化するすることが苦手だ。
たとえばある中小企業が介護ロボットの製品化に成功していたが、これを販売するにはJIS規格をとる必要がある。だが介護ロボットのJIS規格安全性の基準)などは日本に存在しない。
メーカーさん、規格がないものを認めるわけにはいきませんな」こうして多くの新規技術が日の目を見ていない。

 また先端の医療機器なども同様で、基準や規格がないため日本では先端医療器具の開発ができない。iPS細胞の研究機械はすべてドイツとアメリカからの輸入品で、日本ではそうした機器は規格がないため作ることができないのだという。
日本は介護医療の先端国だが、規格等の制度設計の最遅国のために多くの介護用機器が販売されずに眠ってしまっている。

注)日本では従来から最先端の技術は外から来るものと思い、その制度も外からの輸入に頼ってきた。しかし今介護技術で最先端に立とうとすると、自分たちが規格を作らねばならないことに戸惑っている。

 こうした状況下で台湾ではいち早く研究開発と製品化の間をサポートする国家の戦略的施設を立ち上げた。ITRIイトリ)というのだが、ここでは実験用資材の提供とベンチャー企業向け資金援助を行って、制度を含めて中小企業の研究が即販売に結び付く体制を整えた(こうしたニッチな産業に進出することに台湾はとっても得意だ)。
日本では研究と販売が分離しているため、研究はあくまで研究段階にとどまり研究者の自己満足の世界にとどまっている。

 日本は復活が可能だろうか。3Dプリンターの競争の世界で勝利者になれるだろうか。
また世界一高速の老齢化社会に対応する介護関連の器具等に対する開発支援は十分だろうか。
通産省の官僚は熱心だがいまだに国家戦略にはなっていない。しかしさぼっていては日本は永遠に二流国家のままでとどまってしまうのだから、どのようにしてもがんばらなければならない段階に達している。

問)日本の制度設計をする政治家と官僚は、最先端に立つことに躊躇して外国(特にアメリカ)がするまで動かないのはなぜだと思いますか?


NHK "Made in Japan", new growth strategy, "Part 2", offense and defense of the 3D printer

Currently, the United States has found a growth strategy to revive manufacturing.
German manufacturing industry is strong has embarked on the development of cutting-edge industries further. Then, the victory of the liquid crystal and smartphone, South Korea has targeted growth in the following industries.
It is a 3D printer with cutting-edge industries.

3D printer began to up the topic in Japan recently, President Obama has been a speech to be a 3D printer key American manufacturing revival long before in the United States.
The technology that would make the industrial products in the printer rather than a factory, moreover, 3D printer, can be processed at will everything this technology.

However and it takes time to make a product at present, be limited to material like plastic, and the yield rate is bad. So it is not like change in factory production very much. But On the other hand it is quite useful in the manufacture of custom-made and the development of prototype.

the designer draws a blueprint after all, the printer would make a product on its own afterward. In this system, no need for special technology to factory technician, only operator is necessary.

Currently, attention has focused on manufacturing industry. Manufacturing produced the employment, wage level is higher compared to the service sector further it. Manufacturing industry has created an intermediate layer.
Manufacturing industry has disappeared from the world's developed countries. The remaining it's financial services or simple service industry, but the salary of a person engaged in the financial industry high to stand out, while a simple service industry workers are suffering from low wages.

1% of people have monopolized the wealth of 99% in developed countries.
Crisis of secession is approaching developed countries.
So revival of manufacturing's necessary means for social stability.

Fierce competition has begun in all the countries of the world over this 3D printer. But Japan is missed in this competition now.
Japan's strengths manufacturing industry is a world leader in precision of the mold. Thus, technicians are reluctant to manufacture using a 3D printer

But to overcome the slowness of production, countries are going to diligently study the material. By predicting in the range of 5 to 10 years, and bring a revolution in manufacturing, research of the public and private sectors is progressing in the world.
One that won the victory in this battle will be manufacturing powerhouse next. Situation that can not be said it was mold powers is coming to Japan.


3D printer is sluggish, it is not useful at all or break in the middle. More of my skill is valid defintely"
But to overcome the slowness of production, countries are going to diligently study the material. By predicting in the range of 5 to 10 years, and bring a revolution in manufacturing, research of the public and private sectors is progressing in the world.

One that won the victory in this battle will be manufacturing powerhouse next. Situation that can not be said it was mold powers is coming to Japan.

 

 

 

 

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コメント

いつも拝見いたしております。

1日遅れですが、私はパックスアメリカーナだと思います。更に、米軍が駐留(占領)しています。
どう考えても、米国を無視できません。

投稿: ポテ太 | 2013年5月16日 (木) 08時25分

まともやお邪魔します。woodです。

会社で米国の安い3Dプリンタ買いました。僕は2次元CADの能力しか無かったので、失敗が許される10万円以下のものを買いました。
無料の3Dソフトに慣れず、無料の変換ソフトも扱いが難しく。マニアの情熱がないとなかなか難しいものです、半年経ちますがまだまだ「動いた」レベルです。

でも活用されているマニアさんもいらっしゃるようで、安く導入は可能です。単品の試作なんかが簡単に出来そうで無限の可能性があります。

一方日本製は高い。税制や企業の稟議制度を考えたら10万円以下のモノがあってもいいはずなのに。ソフトと一括でうん百万とかハードル高いです。


>日本もいつまでも金型大国とは言っていられない状況が目の前に迫っている。

ロストワックス法で金型が作れるわけですから、業者を介さず試作モデルが簡単に作れるという事は非常にエポックメイキングだと思います。(すいませんモデル屋さん)

あとは3D-CAD技術の普及という事なのだと思います。

(山崎)実際には操作技術がかなり難しそうですね。通常のプリンターのように誰でも操作できるものではないということを知りました。

投稿: wood | 2013年5月27日 (月) 22時37分

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