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(25.5.6) 安倍外交の中国包囲網が完成した。中国への妥協派が戦争を準備し強硬派が平和を守る

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 実に見事な安倍外交だと感心してしまった。
現在日本の最大の懸念事項と言えば、中国と石油天然ガス)である。その二つについて実に有効な外交を展開している。

 中国問題では中国軍部は明確に日本との戦争準備を行っており、尖閣諸島では意図的な挑発行動を繰り返している。
ミサイル発射のためのレーダー照射などは典型的なそれで、もし日本が反撃すれば日本が先に戦端を開いたと主張して戦争に持ち込もうとしている。

注)日中戦争の開始となった盧溝橋事件でも共産党軍は対峙していた日本軍と国民党軍を銃撃し、日本軍と国民党軍の戦争を誘発した。

 日本は中国との戦争を避けながら、かつ中国包囲網を築く必要があり、そのためのキー国はアメリカロシア、それに東南アジアだ(ここにインドが加われば完璧だが、インドとは従来より友好関係にある)。
アメリカとは日米安保条約のほころびをただす必要があり、また尖閣諸島に中国軍が上陸した場合に備えて沖縄に兵力を集中させておかなければならない(こうした外交は民主党政権では全くできなかった)。

 安倍首相は2月のアメリカ訪問でTPPに参画する意思を明確にし、アメリカ主導の環太平洋経済圏に滑り込むことに成功した。この経済同盟は明確に中国包囲網で日本はTPPに参加し農業問題で譲歩してもアメリカとの協力関係を強化する必要があった。
日本の農業はどのようにしてもアメリカ農業には勝てない。勝てるのは工業だけだから農業の犠牲の上にアメリカ組に入ろう」これが安倍首相の本音だ。

注)農業が成長産業だとの主張は単なるリップサービスだということは前に述べておいた。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2013/04/post-c0f8.html

 一方ロシアは戦略的に重要な国家だ。資源の輸入先というだけでなく中国の後背をうかがうという意味で重要で、敵の敵は味方という原則が成り立つ。
現在シベリアと極東は中国人に席巻されており、このままいくとロシア領が中国領になってしまう。
プーチン大統領の最大の懸念はそれだから、プーチン大統領の意思も中国包囲網だ。
私は本当は日本が好きなのだ」これはプーチンの本音で、領土問題をうまく解決しロシアと日本で中国を包囲しようとの誘いだ。

注)プーチン大統領の戦略については以下に記載しておいた。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2013/04/post-babf.html

 東南アジアでは特にベトナムフィリピンが領土を中国にかすめ取られて歯ぎしりをしている。中国は21世紀にまれな帝国主義国家だから軍事力で領土の拡大を行っている。
しばらく前までは中国と東南アジアは互いに互恵関係を結ぼうとしてきたが、中国の帝国主義的進出と、一方中国経済の停滞は東南アジア諸国の目を覚醒させた。
中国と組むのはまずい。組むのなら日本だ

 安倍外交はアメリカ、ロシア、東南アジアの歴訪で完全に中国包囲網を閉じることができた。
これは歴代の首相の中で特出に値する外交成果と言える。

 一方資源外交も相応の成果を上げている、日本のアキレス腱は石油天然ガス)だが、アメリカからはシェールガスの輸入に道筋をつけ、ロシアとはシベリヤやサハリンからの天然ガス輸入に道筋をつけた。
加えてサウジアラビアUAEを訪問し、「こんな高価なLNGを輸出し続けると日本の輸入はなくなりますよ」と脅しを入れた。
安倍首相は大した役者だ。

 日本の首相として成功する条件は中国と韓国に取り込まれないことで、5年の長期政権を維持できた小泉首相がその典型的な例だし、中曽根首相も(この時はソ連だったが)その例だ。
はっきり言えば敵に対して弱腰の首相はそれだけでだめで、これでは外交もへったくれもない。
外交とは互いに最強のカードを切りあって、最後に妥協するのが外交だから、最初からカードを切れないようでは中国と韓国につけあがられるだけだ。

 歴史の不思議はもっとも強硬な政権がもっとも平和に貢献できるということで、ニクソンの中国外交が典型的にそれだ(チェンバレンのヒットラー外交がその正反対の事例)。
鳩山氏などは中国にとって鴨ネギ扱いだが、安倍首相の中国包囲網にはほとほと感心してしまった。

なお安倍内閣の歴史奪還宣言については以下の記事を参照
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2013/04/post-f82c.html

(問)私の安倍外交に対する評価は上記の通りですが、貴方の評価を聞かせてください。

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評論 日本の政治 安倍内閣 外交政策」カテゴリの記事

コメント

武田邦彦 (中部大学)のブログが面白いですよ。
正しい歴史認識第十回 中国は白人側で戦った。
 http://takedanet.com/2013/05/post_cff0.html
中国は、今でも白人側なのでしょう、欧州との繋がりも強いようですし。中国がアジア諸国を植民地化するのは、欧米諸国からすれば願ったり叶ったりで、第二次世界大戦後手放した植民地を実質的に取り返せるわけです。チベットや満州、新疆ウイグルなど、欧米諸国が無視している理由がよく分かります。北アフリカ、中東では再植民地化の工作が続いているようです。
韓国は戦後白人側に寝返ったのでしょう、初代大統領の李承晩は両班出身で、日本には煮え湯を飲まされた事もあり反日です。
閔妃はロシアの植民地になる事を選択し暗殺されましたし、基本的には白人側なのでしょう。今の政権を完全に破壊しないと、日本と軍事的に対決することになる筈です。
中国、韓国の春(アラブの春)が起きることを期待しています。

投稿: X | 2013年5月 6日 (月) 10時05分

ベトナム・フィリピンとは志は共有できると思いますが、他の国はどうでしょうか。。?

米国も本音は中国とは対峙したくはないし、豪にいたっては2・3日前のニュースで国防白書の「敵対国」から中国を外しました。
(豪は中国経済がコケると自国経済にもダメージ大ですから)

ロシアも中国との領土問題は解決済みですし、「敵の敵は味方」という見方では中露とも最大のライバルは米国なわけです。
ですので自治権さえ危うくなければ多少、中国人労働者が増えようとも中露の性格からしてオトナの解決をするでしょう。

今でこそ、航空自衛隊がスクランブル発進は中国相手が激増してますが第二位は堂々のロシアです。
最近も爆撃機がご丁寧にも日本の領空をグルッと一周していきました。(あの中国でさえ尖閣に飛んで来て帰るだけなのに)

プーチンさんは確かに日本好きかもしれませんがネドベージェフの日本への挑発言動を忘れてはいけません。
仮にプーチン政権で北方領土を解決できなければ半永久的に解決は無理でしょう。

インド。。麻生さんが外遊先のインドで中国を念頭に防衛網を構築しようと誘いをかけましたが見事に振られました。

個人的にはODAはベトナム・フィリピンに集中して援助し両国の国力を底上げすることが日本の防衛にも役立つと思います。

投稿: かず | 2013年5月 6日 (月) 16時24分

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