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(25.5.9) 中国の民主選挙の茶番 広東省ウカン村の実態

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 ちょうど一年前に中国広東省ウカン村で信じられないような民主的な選挙が行われたのを記憶されているだろうか。
この村は人口12000名の日本で言えば町レベルの村だが、この村の共産党幹部が村の土地をディベロッパー(と言っても役員は共産党幹部)に勝手に売却し巨額の賄賂を得ていたことで住民の怒りが爆発した。

 国家警察の治安部隊が出て鎮圧しようとしたがTwitterなどでその事実が中国人民の知るところとなり、慌てた広東省の党指導部は村の幹部を更迭し、新たに村の役員を公正な選挙で選出することにした。
これは中国では驚天動地の対応で、従来の共産党の選挙はあらかじめ当選者が決められており、それを追認するセレモニーにすぎなかったからだ(反対票を投じたりするとすぐに本人が割り出され党からひどい締め付けを受けた)。

いやー、中国も民主的な国になったものだ」と私は感心したが、1年経ってみてそれが茶番劇だったとNHKがワールド・ウェーブ・トゥナイトで報じた(NHKの表現では何も変っていなかったと述べていた)。
新指導部が選出されれば農民一人当たり600万円程度の補償がされるということになっていたが、実際はなんら補償もされず、一方建設途中だった住宅地兼商業施設はそのまま放置されていた。
まったく何も変ってないのだ。

 原因は村の幹部には土地を収用したりする権限はまったくなく(賄賂をもらって同意する権限しかない)、市や上級幹部の許可がいるのだが、誰も許可をしてくれないからだそうだ。
中国は党と行政は一体化しており実際は権力のある個人)の意向で何でも決まるが、村の幹部は党員でなかったり、下級幹部だから何も権限がない。

 日本であれば権限は法律に明記されており、実務は行政が行うので少なくとも住民との話し合いの窓口は明確になっている。
だが中国では共産党がすべての権限を握っているので、共産党の上級幹部でなければ何も決定できない。

 中国に民主主義を求めるのはそもそも無理なのだ。民主主義の基本は分権で日本であれば政治と行政と司法は分離されているから、住民が行政に不満があれば司法の判断を仰ぐことができるし、選挙で政治に自分たちの意向を反映させることもできる。

 しかし中国のように共産党が国家をのっとり、行政を思いのままに操り、国営企業の利益を独り占めにし、司法は共産党の番人で、かつ警察と軍隊までもが共産党の私兵だとしたら人民の意向など反映するすべがない。
だから共産党幹部は思いのままに利益の収奪ができるし、Twitterでばれなければ人民に妥協などするインセンティブは働かない。

 なぜ共産党幹部の子弟がアメリカやヨーロッパに留学するかお分かりだろうか。
そこに銀行口座を作って中国でえた利益を送金して隠匿するためで、あの清廉潔白といわれた温家宝首相でさえ27億ドル約2500億円)の不正蓄財があるとニューヨーク・タイムズがすっぱ抜いた(これは温家宝首相が上海派の力を削ごうとしたことの上海派の意趣返し)。

 中国の共産党幹部は世界で最悪の資本家集団で、国家の利益を私するだけで生きているような人種だ。
中国人の約半分は農村に住んでいて極貧の生活をしており、都市で農民工として昔のクーリー並みの労働を強いられている。
中国人の半分は農奴といってよく、なぜそうなるかといえば共産党幹部が利益を独占して、その資金を(中国においておくと何時収奪されるか分からないので)海外にせっせと送金して一族の繁栄だけを目指しているからだ。

 今中国で開催されている全人代でも盛んに汚職の追放が叫ばれているが、汚職をしている張本人がいくら追放を叫んでもそれは茶番劇というものだ。

なお中国の社会問題については以下に纏めてあります。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/cat48428075/index.html


 

 

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